製造業界向けMAツール8選!課題と解決策・導入事例
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製造業界はMAツールで進化する
アメリカといった他の先進国に猛追する形で、日本でもMA(マーケティングオートメーション)の活用が積極的に実践されるようになりました。世界で高い評価を得ている製造業においても、グローバルスタンダードなMAツール活用が効果ありと認識されはじめています。
もともと海外での売り上げが50%を超えることも珍しくない製造業では、マーケティング手法を最適化することで、さらなる成長を目指すメーカーが増えているのです。
本記事では、製造業におすすめのMAツールを紹介するとともに、現在課題であるマーケティング上の課題や解決策について解説していきます。
製造業で注目されているMAツールとは
MAとは、マーケティング業務において煩雑な作業を自動化して効率化する仕組みのことをいい、MAツールはその仕組みを簡単に実現するツールです。
顧客リストを保持していない企業はほぼ存在しませんが、既存リストのみで受注率を高めるには限界があります。長期的に売り上げを伸ばすには必ず新規顧客の創出が必要です。
MAツールは企業の新規顧客創出を効率化し、優良顧客にするために必要な施策を実践するためのツールです。製造業においても、まずはこのことをよく認知してもらう必要があるでしょう。
MAについて詳しくは、次の記事も参考にしてください。
製造業におけるマーケティングの課題
マーケティング先進国に追いつくために、日本でもMAツールの活用が積極的に促されています。しかし、実際のところ、製造業の現場ではMAツールの導入が遅れており、導入効果に疑問を持つ企業も少なくありません。
理由としては、営業とマーケティング、双方の定義するリードの基準にギャップがあるためです。MAツールを導入しても、営業とマーケティングの連携がとれないため、宝の持ち腐れになるケースが多いのです。
しかし、近年デジタル化による顧客の購買活動が変化していることから、製造業においても、デジタルマーケティングによる新規顧客獲得の重要性は高まっています。
プロセス化されない営業活動
日本の製造業では、現場における個々の作業やクオリティコントロールはしっかりとプロセス化され、効率化が進んでいます。
しかし営業は属人的な手法が伝統的に行われているケースが多く、プロセス化が進んでいません。
伝統的な営業手法を用いている企業では、リードの獲得から商談・受注までを現場の営業担当者が独自に行うケースがほとんどです。MAツールを活用してリードナーチャリングをする意識が希薄といえるでしょう。
つまりプロセス化された戦略的な営業ができていないのです。
理解が進まないマーケティングの仕組み
これは製造業のみならず、日本のリード対応が販売促進中心であったことの証拠であり、戦略的なマーケティングが浸透しにくい原因といえます。
たとえMAツールの使い方が簡単だとしても、現場でマーケティングを効果的に行う仕組みの理解が進んでおらず、効果を十分に確認できていないわけです。
事実、多くの製造業では、高度なMAツールを導入しても、必ずしも導入目的が明確ではありません。一部の機能だけをこれまでの作業の代替として活用するのみで、根本的には既存のリード対応のままといったケースが多いのです。
購買活動の変化
近年デジタル化が進み、購買活動や情報収集の方法が変化しています。
従来、BtoBビジネスにおいては、顧客が営業担当者との商談で情報を集めるやり方が中心でした。しかし、現在では、まずインターネットでみずから検索し情報を調べるやり方に変化しています。そのため、たとえ顧客との商談にいたっても、商談時にはすでに顧客の中では他社との比較検討が終わっていることも多いでしょう。
製造業界では既存顧客との取引がメインで、新規開拓に注力していない企業が多くあります。しかし、上記のような背景から、製造業においても、デジタルマーケティングの手法で新規顧客を獲得する重要性は高まっているのが現状です。とくに、Web全体のマーケティング戦略を通じて顧客の持つ多様なニーズに対応できる、MAツールが注目されています。
製造業でMAツールを導入するメリット
製造業でMAツールを導入するメリットは、次の2つです。
- 新規の見込み客を創出できる
- 営業活動の効率化
- 営業活動の属人化を防止できる
新規の見込み客を創出できる
MAツールを導入すると、見込み客の創出を効率的に行えます。
MAツールには、メール配信やランディングページの作成などの機能があるほか、配信メールの開封率やサイトへのアクセス数などを計測できる機能があります。そして、計測したデータから、自社に興味を持っている顧客や、顧客が興味を持っている製品などの分析も可能です。
また、このような見込み客の行動履歴・属性などをツールで一元管理できるため、確度の高い顧客を抽出して確度を高めるための活動を行い、効果的なアプローチができるようになります。
MAツールの導入により、見込み客の発見や育成、見込み度の高い顧客の抽出などを効率的に行えます。
営業活動の効率化
MAツールでは、見込み客の成約確度をスコアリングして、リスト化する機能があります。
スコアリング機能により、サイトへの訪問・メールの開封など、見込み客の行動に応じて興味関心を数値化でき、顧客の受注確度を把握できます。
そしてリストを抽出し、営業担当に渡すことで、営業担当者は最適なタイミングでのクロージングが可能です。また、購買意欲の高い、確度の高い顧客にしぼって営業をかけられ、営業担当者は効率的に営業活動を行えます。
営業活動の属人化を防止できる
製造業では、既存顧客へのルート営業を中心に営業活動が行われています。そのため、担当者の営業スキルに左右され、スキルのある担当者に業務が属人化している場合も多くあります。
しかし、MAツールを導入することで、確度の高い顧客を優先したアプローチが可能です。そのため、スキルが低い営業担当者でも受注につながりやすくなり、業務の属人化防止につながります。
営業プロセスを標準化できるため、特定の優秀な担当者に依存しない営業活動が可能になり、どの営業担当者でも成果を出せるようになり、組織力アップにつながります。
製造業におけるMAツールの選び方
製造業においてMAツールを選ぶ際に、注目したいポイントを紹介します。
- Webサイトの作成が可能か
- SFAとの連携が可能か
- 担当者にとっての使いやすさ
- 運用サポートの手厚さ
- 費用対効果
Webサイトの作成が可能か
受注率を高めるには、新たなリードの獲得が不可欠です。そして、リードの獲得には、入口となるWebサイトが必要です。また、BtoBビジネスにおいても、製品導入の検討にあたって他社製品との比較検討されることが多いため、製品の特徴や導入実績などがわかるサイトを構築する重要性は高いと言えるでしょう。
MAツールの中には、問い合わせフォームなどを作成できる、Webサイトやランディングページの構築機能が搭載されているものもあります。Webサイト作成機能を搭載しているツールがあれば、専門知識なしに自社で簡単に魅力的なサイトを作成でき、新たなリードの創出や獲得が可能になります。
SFAとの連携が可能か
営業が導入しているツール(SFA)と連携が可能かどうかも重要です。
製造業界では、既存顧客へのルート営業といった従来型の手法で営業を行っているケースが多く、マーケティング部門は発言力が弱いこともあります。
しかし、部門間での連携ができなければ、MAツールを導入しても効果を最大化できません。BtoBマーケティングでは、マーケティング部門がリードの獲得や育成を行い、成約確度の高まったリードを営業が受け取るといった連携で効果を発揮します。
両者の連携が難しい場合には、営業が導入している支援ツールと連携が可能なMAツールを選ぶとよいでしょう。とくに、同じベンダーが提供している製品なら、シームレスな連携が可能になります。
担当者にとっての使いやすさ
MAツールを選ぶ際には、ツールの操作感や使いやすさも重要なポイントです。
MAツールは導入するだけはなく、運用することで効果を発揮するため、現場の担当者が使いこなせなければ導入しても期待する成果が得られません。ただし、MAツールはツールごとに搭載されている機能や使い勝手が異なります。とくに、担当者がマーケティングやMAツールに精通していない場合ほど、操作のしやすい使いやすいツールを選ぶことが重要です。
そのためには、事前にWebサイトを確認して操作画面のシンプルなものを選ぶ、もしくは、無料トライアルで操作を試してみるといった方法が有効です。他にも、必要な機能が揃っていて使いこなしやすい、業界に特化した機能のあるツールを導入する方法もあります。
運用サポートの手厚さ
実際の導入にあたっては、運用後のことを考え、サポートの手厚いベンダーを選択することが重要です。現在では国内外で、さまざまなMAツールが提供されており、ベンダーによってサポートの範囲や質も変わってきます。
ツールの導入後には、機能を理解して運用できる人材の確保が必須になります。しかし、MAツールは、導入して運用を開始するまでの設定が難しく、マーケティング知識のない担当者では使いこなせない可能性が高いでしょう。そのため、ツールを選ぶ際には、提供元からのサポート体制を確認しましょう。
使い方がわからない、トラブルが発生したなどの場合にもすぐに解決できるように、事前に問題が起こった際に、どのようなサポートが受けられるのかを確認しておく必要があります。
費用対効果
MAツールは導入してすぐに効果が出るものではないため、中長期的な運用を考慮して、無理なく利用できるツールを選びましょう。
ツールの利用には、月々の月額料金が発生します。また、ツールにより、初期費用が発生することもあります。月額費用は、無料のものから数万円のものまで幅広く、最低利用期間が決められているものや、メルマガ配信数により金額が変わってくるなどさまざまです。
単純に機能が多くても自社にとって必ずしもベストな選択とは限りません。とくに中小企業では、高機能なものを選ぶよりも、最小限の機能にしぼったツールを選ぶほうがコストを抑えられ、運用しやすくなります。必ずしも、多機能さがよいとは限らないため、まずは必要な機能を明確にし、費用対効果を踏まえて検討しましょう。
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製造業におすすめのMAツール8選
それでは、製造業におすすめのMAツールを紹介します。
本記事で紹介するMAツールのさらなる詳細は、次の資料からご覧になれます。
Marketing Cloud Account Engagement (旧 Pardot) - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- Salesforceとの連携が可能
- リードスコアリング・ナーチャリングを高度に実現
- マーケティングROIの実装
Account Engagement (旧 Pardot)は、Salesforce.com社が提供しているSalesforceと一体型のMAツールです。リード創出のために有効性が証明されている多くの機能が揃っており、アクセス分析やメールのシナリオ設定をはじめ、営業とマーケティングの連携に関する便利機能が満載です。
獲得したリードの状況を一元管理でき、どのリードがマーケティングプロセスのどの段階にあるのかを視覚的に把握できます。そのため、どういうアプローチをすべきか、反応率はどうかといったマーケティングROI測定が可能です。
Adobe Marketo Engage - アドビ株式会社
- 顧客の属性やオンライン行動に合わせてパーソナライズ
- 営業とマーケティング部門のワークフローを連携
- スコアリングの共有で営業部門との連携がスムーズ
Adobe Marketo Engageは、長期的な顧客育成のために、現在の顧客の検討状況に合わせた最適なアプローチができるように支援してくれるMAツールです。たとえば配信メールに対する行動をもとにスコアリングを行い、特定のスコアに達した顧客に対してのみ、セミナーへ誘導するといった営業部門と連携した仕組み作りができます。
顧客に合わせたデジタルマーケティングが行えておらず、顧客へのアプローチが属人化してしまっている企業におすすめのサービスです。
- リードジェネレーションを効率化
- 顧客育成のための充実した機能
- LTVの最大化に寄与
SATORIは、企業のリードジェネレーションを自動化し、効率的な集客を実現するMAツールの代表的製品です。
リードコンバージョンを促したり、購買意欲を向上させたりするための多種多様な機能があり、メール以外の顧客接点も確保することにより、さまざまな方向から顧客育成を支援してくれます。
マーケティング活動の効果測定機能も充実しており、LTV(顧客生涯価値)の最大化に寄与します。
AIMSTAR - 株式会社GROWTH VERSE(旧スプリームシステム)
- One to Oneのキャンペーン管理を実現
- 分析とMAを有機的に結合
- 機械学習によるデータ分析
AIMSTARは、独立系ソフトウェアメーカーであるスプリームシステムが提供している、One to Oneのキャンペーン管理を実現するMAツールです。
強力な分析・ターゲティング機能をもち、機械学習によりデータの分析からキャンペーンシナリオ実行までの自動化をサポートしてくれます。業務ノウハウを含む、分析・ターゲティングテンプレートを標準搭載しており、SQLや統計解析の知識がなくても複雑な分析やターゲティングを実施可能になるのは大きなメリットです。
Zoho CRM Plus - ゾーホージャパン株式会社
- 顧客管理を中心にMAや問い合わせ管理などを一元化
- 蓄積した顧客情報や施策への反応履歴などを統合し可視化
- 営業の進捗管理や顧客のファン化まで幅広く対応可能
Zoho CRM Plusは、Zoho CRMを中心に、Web接客や業務管理、MA機能などをまとめた統合パッケージです。組織全体での顧客管理から、メルマガ配信やECサイトの受注分析、SNS運用、データ分析までまとめて管理できます。
分散しやすい多様な情報を一元化することで、顧客の属性や購買行動などの可視化と分析ができ、顧客のファン化や消費者ニーズの把握にも役立ちます。ドラッグ&ドロップでグラフを作成したり、アンケートを作成したりでき、ITリテラシーが高くなくても運用しやすいのもポイントです。
- 「いつでも」「誰でも」「ひとつで」効率的なマーケティングを実現
- マーケティングに必要な機能を網羅
- プロフェッショナルによる導入サポート
b→dashは、「いつでも」「誰でも」「ひとつで」をコンセプトにデータマーケティングの効率化と生産性の向上を実現するマーケティングサポートツールです。
マーケティングに必要な機能を網羅しており、データの取得や統合。クロスチャネルでのアプローチ・人工知能を活用した提案など、これひとつでマーケティングに関する総合的なプロセスを高いレベルで実現できます。システムとマーケティングに精通するプロフェッショナルによる導入サポートも受けられます。
Oracle Eloqua - 日本オラクル株式会社
- 営業との連携を高める
- 各々のリードにパーソナライズ化された情報の提供を実現
- 経費精算とワークフローも「クラウド化」
Eloquaは、Oracle社の提供するMAツールです。見込み客の属性や趣向、デジタル・ボディ・ランゲージといった各種データを活用し、各々のリードにパーソナライズされたカスタマー・エクスペリエンスの提供を実現します。営業支援ツールとして有名なSalesforce(SFA)との連携が可能で、営業の成約に直結する最適化・自動化を可能にしてくれます。利用ユーザごとに機能制限をかけられ、セキュリティ面も安心です。
- 強力な販売促進機能
- 匿名顧客へのアプローチや情報管理が可能
- 充実したサポート体制
GENIEE MAは、ジーニーが提供する集客から販促までをカバーし、統合的なマーケティングを実現できるMAツールです。
すでにサービスや商品を認知されている顧客に対し、購買を促す施策のサポート機能が充実しています。フォームの作成やマーケティングシナリオ作成の支援、A/Bテスト用の機能など、オンライン・オフラインに関わらず、さまざまなアプローチの支援をしてくれます。導入サポート、運用支援、マーケティング施策のアドバイスなど、充実したサポート体制も魅力です。
製造業のMAツール導入事例
続いて、製造業における実際のMAツール導入事例を2つほど紹介します。
新たな市場開拓に力を注ぐM社
課題
老舗の電子部品メーカーであるM社では、個々のプロモーション活動が分断された状態で、顧客の製品購入プロセスがバラバラという問題があった。
効果
MAツールを導入し、デジタルマーケティングを推進することで、各々のプロモーション施策のシナジー創出に成功、新規顧客の獲得と育成を効率的に行えるようになった。
企業戦略の実践に成功したS社
課題
産業用機器の企画・製造を手がけていたS社では、展示会を活用して見込み顧客のメールアドレスを取得し、メールを使って新製品告知を行っていた。しかしアドレスの変更や配信停止を手作業で行うため効率が悪く、見積依頼の対応も時間がかかっていた。
効果
MAツールを導入したところ、顧客リスト数が増加したにもかかわらず、展示会出展時のお礼メールやプロモーションに関するメールが効率的に送信できた。また、セグメントを臨機応変に変更してメールを送信することでレスポンス率を2・3倍も高めることに成功した。
製造業がMAツールを導入する際の注意点
MAツールの導入により、マーケティング活動の効率化や自動化が可能になりますが、ツールは万能ではなく、「導入して終わり」ではありません。そのため、製造業でMAツールを導入する際には、次の3つのポイントに注意しましょう。
- 導入しただけでは効果が出ない
- 部門横断的な取り組み
- 質の高いリードを営業に渡す
導入しただけでは効果が出ない
MAツールは、ただ導入しただけで効果が得られるものではありません。中長期的に継続的な運用が必要です。
たとえば、見込み客の評価を行うスコアリング機能は、見込み客の行動によって評価をするため、導入してすぐに効果が出るものではありません。結果を分析しながら修正を加え、精度を高めることが必要です。メール配信も一度配信して終わりではなく、配信後の開封率や分析を行い、結果の分析をもとに改善を繰り返すことで、大きな成果につながります。
また、MAツールの運用には、ある程度のマーケティング知識が必要です。高機能なツールほど、マーケティングに精通した担当者がいなければ活用が難しくなります。そのため、ツールを使いこなせる担当者の確保も必要です。
部門横断的な取り組み
MAツールを積極的に活用するためには、導入にあたって部門横断的な取り組みをする必要があります。
製造業の場合、伝統的に営業の力が強く、マーケティング部門はノウハウも発言力もないケースは少なくありません。そうなると双方の連携がとりづらく、せっかくの機能を使いこなせないままになる可能性が出てきます。
そのような状態を打破するため、まずは組織全体で売れる仕組みを作り上げるための意識を作る必要があり、経営陣や上層部が新規顧客創出の必要性を理解し、積極的にツールを導入しなければなりません。
質の高いリードを営業に渡す
MAツールを有効に活用できれば、質のよいリードを営業部門に渡せます。
そのためには、まず営業部門がなにを求めているのか、マーケティング部門は理解する必要があるでしょう。営業マンが動くべき良質なリードをどれぐらい提供できるのか、また案件化にいたるどの部分がネックで、それを解消するための施策は何かを提案できるようになる必要があります。
これはツールの機能だけに頼っていては難しい部分なので、全社的に売り上げにつながる質の高いリードナーチャリングを行うために、意識共有をしなければなりません。
BtoB製造業が注目すべきABM(アカウントベースドマーケティング)とは
最後に、BtoB製造業のマーケティングにおいて注目されているABMの概念について説明しておきましょう。
ABMの概念
ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、個別にアプローチをすることによって成約率の高い商談を行うマーケティング手法のことをいいます。個人のリード単位ではなく、顧客となる可能性の高い企業(アカウント)を定義します。
つまり複数の顧客に多発的にアプローチを仕掛けるのではなく、あらかじめターゲットとする企業を戦略的に定め、集中的にアプローチをかけるやり方です。
個別の顧客企業のニーズにフォーカスし、そこに自社の営業やマーケティングを合わせていく手法であり、顧客のビジネスにおける目標達成を目的とします。
ABMの実施方法
ABMは、主に次の4つのステップによって実施されます。
対象とするアカウントの設定
まず、自社が注力してアプローチすべき対象企業(アカウント)をリストアップします。
BtoCに比べて顧客数が限られる傾向の強いBtoB企業では、2割程度の得意客が売り上げを占めていることが多いため、2割の顧客企業の特性や共通点を分析し、同じ属性の新規顧客をアカウントとして設定します。
キーパーソンの確認
ターゲット企業を抽出したら、意思決定に関わる重要人物がだれか調査し、見極めます。
コンタクトポイントの決定
キーパーソンとどうやってコンタクトをとるかを戦略的に考えます。
事前にキーパーソンに関する情報を集め、最適な方法をとる必要があるので、事前調査が非常に重要です。
シナリオを作成しアプローチ
キーパーソンへのコンタクト方法を決定したら、実際にアプローチするための切り口を創出します。
相手のニーズが明らかなら、こちらのどういった点をアピールすれば有効か考え、営業シナリオに落とし込んでおきましょう。
アカウントの設定方法
アカウントの設定に関しては、事前にデータベースを整理し、名寄せのようなデータクレンジング作業を実践する必要があります。
また、有望なリードの行動を管理し属性やアクティビティ情報を分析し、積極的にポテンシャルの高い企業を明確な基準で絞り込むことも重要です。
とくにどのような基準を重視するのか、優先順位をはっきりさせておきましょう。部門間で連携しながら、顧客ごとにパーソナライズ化した提案やメッセージの提供について、具体的な施策を話し合っておくことが重要です。
製造業界の可能性を高めるMAツール
製造業界におけるMAツールの活用について、現在の状況からツールを活用するポイントについて解説するとともに、おすすめのMAツールの紹介をしました。
製造業界に限らず、日本ではまだまだMAツールの導入が進んでいない企業は多くあります。リードを獲得し、体系的にアプローチすることで優良顧客を育てる考え自体が浸透しきっていないためでしょう。
逆にいえば、営業とマーケティングが連携し統一された戦略のもとで顧客アプローチを実現できれば、競合に圧倒的な差をつけることも不可能ではありません。とくに製造業界は、その可能性が高い分野として注目されているので、この機会にMAのメリットを理解して、自社に合ったツールを導入してください。
おすすめMAツール(BtoB)の資料を厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。資料請求特典の比較表では、価格や細かい機能、連携サービスなど、代表的なMAツール(BtoB)を含むサービスを徹底比較しています。ぜひMAツール(BtoB)を比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。
また、製造業界ではMAツールに関連して次のようなサービスも導入されています。
- 製造業界向け生産管理システムの比較
- 製造業界向けCRMの比較
- 製造業界向けERPの比較
- 製造業界向けSFAの比較
- 製造業界向けプロジェクト管理ツールの比較
- 製造業界向けeラーニングシステムの比較
- 製造業界向け勤怠管理システムの比較
- 製造業界向けRPAツールの比較
BOXILとは
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