「メンタルヘルス対策うまくいっている?」ラフールサーベイが偏差値機能を導入
メンタルヘルスサービス市場は活況
生産性や従業員満足度向上のための人事施策として、メンタルヘルスサービスへの関心が高まっている。2020年1月にemol(エモル)が発表したカオスマップによれば、HR、カウンセリング、CCBT(コンピューター認知行動療法)など、アプローチの異なるメンタルヘルスサービスが次々に登場している。
また市場の成熟とともに、ストレスチェックだけでなく、離職率低下や組織改善という具体的な取り組みを後押しするサービスも増えている。
偏差値機能で自社の立ち位置を把握「ラフールサーベイ」
メンタルヘルスサービスの中でも、膨大なメンタルヘルスデータを強みに持つのがラフールだ。同社が提供する「ラフールサーベイ」は、3,000社18万⼈以上のメンタルヘルスデータと専門家の知見をふまえ、組織エンゲージメント・ハラスメントリスク・離職リスクなど多角的な診断が可能だ。サービスローンチから10か月ですでに400社以上が導入しているという。
2020年2月、同社はラフールサーベイの大幅リニューアルを発表した。質問や分析項目を全体的に見直し、課題の"見える化”を強化。分析の質を向上させることで、より具体的なアクションを後押しする。
まず新機能として「偏差値機能」を導入した。他社の分析結果を含むラフールサーベイ全体の偏差値を算出した中から、自社の「偏差値」がわかるという。またUIを改善し、過去の推移との比較が視覚的に把握できるようになったほか、「フィードバック」機能で、良い点と悪い点を表示。改善アクションへのヒントを提供する。
あわせて、一部機能を一か月間無料で試用できる「お試しプラン」の提供も始めた。20アカウントまで対応する。
人材確保は喫緊の経営課題に
富士経済の調査によれば、2015年に労働者50人以上の事業所でストレスチェックが義務化されたのを追い風に、2017年に124億円だったメンタルヘルスサービス市場は、2022年に176億円まで成長すると予測されている。
労働力人口が不足する中、今いる社員の離職を防ぎ、それぞれが十分なパフォーマンスを発揮できる環境づくりが欠かせない。人事部だけの課題ではなく、重要な経営課題として議論していくべきだろう。