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在宅勤務でPC需要増、Windows 10移行バブル後の落ち込みから回復傾向

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2019〜2020年はPC市場が揺れ動く年になった。スマートフォン普及の陰で低迷が続いていたが、2019年はWindows 10移行による特需で久しぶりに持ち直した。1月にWindows 7サポートが終了すると出荷台数は再び減少、しかし新型コロナウイルス対策によるテレワーク導入で、需要復活の兆しが見える。

久しぶりにPC市場が好調だった

スマートフォンが高性能化して利用者も増え、スマートフォン向けのアプリやサービスが充実した影響で、PC販売は低迷が続いていた。ところが、2019年のPC市場は久しぶりに持ち直した。販売好調の要因は、2020年1月の「Windows 7」サポート終了に備えた「Windows 10」搭載PCへの需要増加である。

たとえば、電子情報技術産業協会(JEITA)が集計した2019年度(2019年4月から2020年3月)の国内PC出荷台数は、前年比28.1%増の947.5万台。そのうち、デスクトップPCは257.2万台(同43.1%増)、ノートPCは690.3万台(同23.3%増)と、いずれも出荷台数を増やした。

全体の7割強をノートPCが占めていて、持ち運んで好きな場所で使えるPCに人気がある。ただし、Windows 10搭載PCへの買い換え需要が多かったため、ディスプレイやキーボードなどの周辺機器を使い回すデスクトップPC単体の購入が増えたようで、出荷台数の増加が目立つ。

タイプ 出荷台数 前年同期比
デスクトップPC
オールインワン
60.0万台 +19.0%
デスクトップPC
単体
197.2万台 +52.4%
ノートPC
モバイルノート
165.6万台 +6.2%
ノートPC
ノート型・その他
524.7万台 +29.8%

1月以降のPC市場動向

Windows 7のサポートが2020年1月に終了し、Windows 10移行の波が過ぎたPC市場は、どうなっただろうか。

Windows 10特需は終了

2020年1月の出荷台数は、JEITAによると合計66.0万台(前年同月比17.4%増)で、引き続き好調だった。それが、2月になると50.2万台(同20.4%減)、3月には79.2万台(同22.6%減)と、一気に落ち込んだ。

2月のPC出荷状況

タイプ 出荷台数 前年同月比
デスクトップPC
オールインワン
4.4万台 -3.3%
デスクトップPC
単体
10.9万台 -9.1%
ノートPC
モバイルノート
9.7万台 -36.9%
ノートPC
ノート型・その他
25.1万台 -19.1%

3月のPC出荷状況

タイプ 出荷台数 前年同月比
デスクトップPC
オールインワン
3.9万台 -41.2%
デスクトップPC
単体
17.2万台 -17.2%
ノートPC
モバイルノート
17.0万台 -37.4%
ノートPC
ノート型・その他
41.0万台 -13.9%

2019年度の出荷台数は、2019年4月から2020年1月まですべての月で前年同月を上回ったのだが、2月と3月に失速し、Windows 10特需の終了が鮮明になってしまった。

コロナの影響で生産停止に

JEITAの出荷台数は、日本国内でPCを販売している8社のデータを集計したもので、PC市場全体の状況を把握できるわけではない。そこで、ほかの調査会社のレポートを参照し、世界PC市場の2020年第1四半期がどうだったか確認してみたところ、やはり出荷台数が大きく減少していた。

調査会社 出荷台数 前年同期比
カナリス 5,368.2万台 -8.0%
IDC 5,323.8万台 -9.8%
ガートナー 5,163.7万台 -12.3%

減少の理由として各社が挙げたのは、Windows 10移行が落ち着いたことと、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックだ。特に感染拡大を防ぐため各地で実施された工場操業停止や都市封鎖(ロックダウン)などの弊害が大きかったという。

実は、COVID-19対策として多くの企業が在宅勤務を推奨したため、Windows 10移行が一段落したもののPC需要は高まっていたそうだ。だがパンデミックでPCの製造が止まり、サプライチェーンや販売店も機能しなくなり、出荷台数に結びつかなかった。

今後のPC市場はコロナ次第?

4月に入ると、世界で工場の操業が再開されたり、人の移動や経済活動に対する制限が緩和されたりしてきた。PCの供給状況も改善してきていて、出荷台数が増え始めている。

国内は4月に増加へ反転

以前はWindows 10移行が終わればPC市場は縮小すると予想されていた。しかし、COVID-19対策でテレワークする人が多くなり、縮小幅がかつての予測値より小さくなる、という意見も出ている。

JEITAが公表した最新データによると、2020年4月の国内出荷台数は69.9万台で、前年同月比5.3%増と増加へと反転。ただし、ノートPCが56.0万台(同11.4%増)と好調だったのに対し、デスクトップPCは13.8万台(同13.9%減)と振るわなかった。やはり、在宅勤務で持ち運びやすいノートPCが好まれたのかもしれない。

今後の状況は不透明

今後の国内PC市場については、MM総研が2020年度(2020年4月から2021年3月)の出荷台数を前年比11.7%減の1,351.1万台と予想している。出荷台数は少なくなるとの見通しであるが、同27.5%減の1,110万台程度という以前の予想を上方修正したものだ。

MM総研は、予想出荷台数を増やした根拠として、在宅勤務や遠隔授業、遠隔医療など多くの分野でPC需要の増加が期待できる、と説明。さらに、全国の小中学校の児童および生徒に1人1台のPCを割り当てるなどする文部科学省の「GIGAスクール構想」で、600万台の需要喚起が見込まれる、ともした。

ちなみに、デル テクノロジーズが2020年4月に実施した調査によると、小学生や中学生のいる国内家庭で子供専用PCを所有している割合は34%だった。そして、「所有していないが今から6か月以内に購入予定」(17%)と「所有していないが7か月~1年以内に購入予定」(10%)を合わせると、1年以内に3割弱の家庭が専用PCを新たに購入する方針だ。各地の学校でリモート授業が開始されれば、購入する家庭はさらに増える可能性がある。

なお、在宅勤務にせよ、自宅学習にせよ、家庭ではセキュリティをより意識したい。急なテレワークを狙うサイバー攻撃が増え、個人PCの感染リスクは業務用より2倍高いという調査もある。最低限ウイルス対策ソフトを入れたうえで、業務ではリモートアクセスなどのセキュリティツール活用も検討しよう。

パンデミックの第2波が訪れたら、状況は大きく変わり不透明になる。PC入手が再び難しくなるかもしれないので、今のうちにPC環境を整え、いつでも在宅勤務やリモートワークを始められるようにしておこう。

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