アドホック分析とは?意味や特徴、他の分析手法もまとめて比較解説
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アドホック分析とは
アドホック分析とは、市場調査やビッグデータ処理の際に使われる分析手法です。「アドホック」とは、ラテン語(ad hoc)に由来し、「特定の目的のために」という意味があります。
定期的に行われるデータ分析や、項目・内容があらかじめ決まっているデータ分析とは異なり、アドホック分析はその都度、単発的に実施される点が特徴です。データ分析には「調査の設計、対象者の選定、調査、集計、分析」といった過程が必要ですが、それぞれ1回限りで完結します。
アドホック分析を導入する場面
では、アドホック分析はどのような場面で活用されるのでしょうか。アドホック分析のメリットの一つは、「結果が出るまでの時間が短い」ことです。そのため、結果の正確性だけを確認したい場合や、さまざまな視点で繰り返し分析したい場合に適しています。
角度を変えて分析を続け、試行錯誤しながら新たな切り口を見つけることが重要なため、アドホック分析は需要の高い手法のひとつとされます。
アドホック分析以外の手法
アドホック処理をはじめ、データサイエンスにはさまざまな分析手法があります。
その中でも、アドホック分析と並んで使われる「インタラクティブ処理(対話的処理)」、「バッチ処理」、「リアルタイム処理」についても、その考え方を確認しましょう。それぞれの特徴を踏まえたうえで、どの分析手法を選ぶか見極めることが大切です。
インタラクティブ分析(対話的処理)
インタラクティブ(対話的)な処理とは、ディスプレイなどに表示された結果をもとに、コンピューターに指示を与えながら分析を進めていくことを指します。まるでコンピューターと対話しているかのように進行するため、このように呼ばれています。
データに対して、次の処理方法を柔軟に決定できるという利点がありますが、結果が出るまでに時間がかかる上、人的コストも発生するという欠点もあります。
バッチ分析
インタラクティブ分析と対照的に、一連の分析手続きをあらかじめコンピューターにプログラミングしておき、途中で人の手による指示を介在させず、一気に処理する方法です。
一定期間のデータを集め、ある程度まとめて一括処理を行うことも指します。
月次の売上データ分析や社員の給与計算など、一定期間ごとに発生する処理によく使われる分析・処理手法です。Excelのマクロ機能なども、バッチ処理の一例とされています。
バッチ処理は、繰り返し行う作業に利用することで、作業の効率化を図れます。あらかじめ処理方法を決めておけば、コンピューターが自動的に処理を進めてくれます。また、作業が属人化しにくい点も特徴です。
リアルタイム処理
リアルタイム処理は、実時間処理とも言われます。
これは、リアルタイムで絶えず、流動的に発生するデータをその都度処理し、不要なデータは破棄する手法です。あらかじめデータの処理方法を決めておき、データが発生するたびに処理が行われます。常に最新のデータに基づくため、得られる結果の鮮度が高い点が特徴です。意思決定の迅速化にも役立ちます。
アドホック分析は、ビッグデータを活用するためのひとつの手段
アドホック分析を行うことで、大量のデータから何らかの関連性を見いだせる可能性があります。今後のマーケティングでは、ビッグデータ解析が欠かせないものとなるでしょう。
ビッグデータ解析で使われる主な分析手法である、クロス集計・ロジスティック回帰分析・決定木分析・アソシエーション分析・クラスター分析については、それぞれの違いや特徴を次の記事で解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
効率的・効果的にマーケティングを行うために、データから適切な情報を読み取る手法を身に着けましょう。
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