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レプリケーションとは?バックアップやアーカイブとの違い

最終更新日:(記事の情報は現在から625日前のものです)
レプリケーションとは、マスターのデータベースを更新されたと同時にサーバーの内容を複製する機能です。そんなレプリケーションのバックアップやアーカイブとの違い、導入時のメリット・デメリットを解説します。

レプリケーションとは

レプリケーション(英:Replication)とは、複製(レプリカ)を作る機能のことです。主にDBMS(データベース管理システム)へ搭載されており、マスターのデータベースが更新されるたびにマスターサーバの複製を作成します。

マスターのシステムが停止しても予備のシステムを稼働させることで、サービス利用者への被害を最小限に食い止めます。予備のシステムをホットスタンバイ(電源オンの状態で待機させる手法)させておけば、わずかな設定時間にてシステムを復旧可能きるのもメリットの一つです。

元データ(マスター)から予備データ(スレイブ)へラグをほとんど生じずに同期

このようなメリットから、行政機関や交通機関のシステムなど停止したら大きな影響を与えてしまうシステムには、レプリケーションを始めとしたさまざまな冗長化が施されています。冗長化については下の記事で扱っています。詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

冗長性・冗長化とは?二重化との違い - システム継続のための仕組み【IT用語】
冗長化とは、コンピューターやシステムに障害が発生した場合に備えて、予備装置を普段から配置、運用することを指します。...
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レプリケーションとバックアップとの違い

バックアップとは、データベースの内容をコピーし保存する機能です。

マスターのデータが破損したりウィルスによって汚染されたたりした際の保険としてコピーします。個人用のパソコンやスマートフォンでも、機種変更時にバックアップを取る機会はあるでしょう。

レプリケーションは即時、バックアップは日を目安に同期

稼働までの速度

レプリケーションとバックアップとの大きな違いは、すぐに稼働できるサーバーに保存するか否かです。

レプリケーションは、もしものときに稼働させる必要があるため、常に稼働できる状態でないといけません。一方バックアップは、必要なタイミングで取り出せれば良いケースが多く、利用するときに適切に機能すれば十分だといえます。

複製の頻度

バックアップを更新するのは大抵営業が終了した深夜。1日1回、多くても2回程度です。しかし、レプリケーションでは元のデータが更新されるたびにコピー先のデータもその都度更新されます。

銀行のATMで出金すると、即座に預金残高が変更されます。もし夜にトラブルが起きてバックアップから復帰すると、今朝の残高が、明日もそのまま残ってしまいます。

レプリケーションとアーカイブとの違い

アーカイブとは、日常的には使用しないものの必要なときに取り出せるようデータを保管する機能です。データを安定して長期保存するのが目的です。メールアーカイブが代表的な例です。

アーカイブにてデータを長期保存

データの保存期間

レプリケーションにおいて、保管しているデータは緊急時用の予備であり、長くとも1日前の分を保存しているに留まります。一方、アーカイブは参照用のシステムなので、データを長期間保持します。

法律によって10年や7年の保存を義務付けられた書類を、電子化して保存する際は、レプリケーションではなく、アーカイブが適しています。

データの編集可否

アーカイブは、データを参照するのが目的なので、改ざんを防ぐために編集機能を削除するケースがあります。保管するためのデータとして用いるのがアーカイブの主な特徴です。

レプリケーションのメリット

負荷を分散

レプリケーションしたサーバーにて負荷を分散

レプリケーションを活用すれば更新用のマスターサーバーと、参照用のサーバーに処理を振り分け、負荷を分散できます。システムにアクセスが集中した際、過度に負荷がかかりサーバーダウンするのを回避可能です。

災害時でもシステムを継続

遠隔地のサーバーにて稼働を続ける

遠隔地にレプリケーションさせているサーバーを設置しておけば、マスターのサーバーが不調になった際でも被害を最小限に抑えて稼働できます。自然災害で本社のサーバーが使用不能になっても遠隔地に設置した予備サーバーを稼働すれば、修復の時間を短縮可能です。

レプリケーションのデメリット

コストがかかる

レプリケーションは、データのレプリカを作成するため同じ機材が2組以上必要です。単純計算では通常の2倍以上のサーバー運営費や、ネットワーク設備を整えるコストが求められます。

不適切なデータもコピー

マスターのサーバーにおいてデータが不具合をおこしていたとしても、レプリケーションはそれを同期します。

たとえば、マスターがウイルスに感染した場合、予備のデータが自動的に同期され感染したままのデータまで、コピーしてしまいます。そのため、即時的にはコピーされないバックアップとの併用が不可欠だといえるでしょう。

レプリケーションにも使えるデータバックアップ 2選

データバックアップのシステムを紹介していきます。データバックアップにはいくつか種類があり、レプリケーションはそのうちのひとつです。レプリケーションにこだわらず、データバックアップができるサービスを紹介します。

また、下のボタンではデータバックアップの資料をまとめてダウンロードできます。導入を検討されている方は比較する際に利用してみてはいかがでしょうか。

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レプリケーションにてシステムを安定稼働

レプリケーションを利用する際は、企業のニーズを明確にすることで、的確なアプローチが可能になるでしょう。レプリケーション、バックアップ、アーカイブ、「データを保管する」行為は同じでも、目的は大きく異なります。それぞれの違いを理解し、貴社に最適なサービスを利用しましょう!

次の記事をサービス導入の参考にしてはいかがでしょうか。

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