メールセキュリティを導入することによるメリットとは?注目サービス7選

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- メールセキュリティとは
- PPAPとは
- メールセキュリティの導入メリット
- 情報漏えいの防止
- サイバー攻撃からの保護
- 生産性の向上
- 法規制の遵守
- 顧客信頼の向上
- メールセキュリティサービスの機能
- データ暗号化
- マルウェアの検出
- スパムメール対策
- フィッシング対策
- 誤送信防止機能
- アーカイブとコンプライアンス
- メールセキュリティサービスのおすすめ7選
- HENNGE One
- 使えるメールバスター
- i-FILTER×m-FILTER
- メールZipper
- Active! gate SS
- ESET Endpoint Encryption
- CipherCraftMail
- メールセキュリティのメリットを理解して導入を検討しよう
- BOXILとは
メールセキュリティとは
メールセキュリティとは、メールを通じたサイバー攻撃や情報漏えいを防ぐためのセキュリティ対策です。メールセキュリティ対策には、フィッシングメールやマルウェアの検出、暗号化技術を用いた情報保護、メールの誤送信防止などが含まれます。
PPAPとは
以前は多くの組織に使われていたメールセキュリティ対策に、PPAPがあります。
PPAPとは、ファイルを「パスワード付きZIPファイル」にして1つ目のメールで送信し、あらためてパスワードを2つ目のメールで送信する手法です。PPAPは、「パスワード(Password)付きファイルの送付」「パスワード(Password)の送付」「暗号化(Angouka)」「プロトコル(Protocol)」の頭文字を取って作られた日本独自の造語です。
PPAPは、現在廃止が推奨されています。理由としては、「セキュリティ対策として効果が薄い」「ウイルス対策の効力を失わせる」「受信者側に手間が増える」ことが挙げられます。
PPAPについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

メールセキュリティの導入メリット
メールセキュリティを導入することで、どのようなメリットがあるのか、わかりやすく解説します。
情報漏えいの防止
メールセキュリティを導入することで、送受信する情報を暗号化し、不正アクセスから守れます。これにより、機密情報や個人情報が含まれるメールが第三者に傍受されるリスクを大幅に軽減可能です。
また、不適切なメール送信を未然に防ぐための誤送信防止機能を活用することで、意図しない情報漏えいのリスクも最小限に抑えられます。これに加え、従業員へのセキュリティ教育を組み合わせることで、ヒューマンエラーによる不正アクセスも抑止できるでしょう。
データの暗号化について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

サイバー攻撃からの保護
近年増加しているフィッシング詐欺やランサムウェアを含むマルウェア攻撃に対して、メールセキュリティ対策は効果的な防御手段です。メールセキュリティサービスは、不審なメールを検出して自動的に隔離します。これにより、従業員が悪意のあるリンクをクリックする可能性が減り、組織全体の安全性が向上します。
また、AIを活用した解析機能は、新たな攻撃手法にも迅速に対応可能です。多層的な防御システムを構築することで、外部からの攻撃のみならず内部の潜在的な脅威も効果的に防ぎます。
このような情報漏えいやサイバー攻撃による損害を未然に防ぐことで、多額の賠償費用や復旧費用といった予期せぬコストを回避可能です。さらに、防御が強化されることで、ダウンタイムやシステム障害の頻度も減少し、結果として業務の安定性にもつながります。
マルウェアについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

生産性の向上
メールセキュリティによる、スパムメールや迷惑メールの削減は、業務効率を大きく向上させます。従業員が不要なメールに時間を取られることがなくなり、本来の業務に集中する環境を整えられます。また、自動化された脅威検知と対応により、IT部門の運用負荷も大幅に軽減されるでしょう。
これにより、組織全体での業務効率が改善され、従業員一人ひとりのパフォーマンスの向上が可能です。結果として、業務フローの改善やプロジェクトの迅速な遂行が期待できるでしょう。
スパムメールについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

法規制の遵守
個人情報保護法やプライバシー保護などの法規制に対応するためには、適切なメールセキュリティの導入は欠かせません。メールセキュリティサービスは、これらの法規制に適合した形でデータを保護し、万が一の情報漏えい時に適切な対応を提供します。
さらに、監査レポート機能を活用することで、企業がコンプライアンスを持続的に維持できる環境も整備可能です。こうした機能により、問題が発生した際に迅速に原因を特定し、適切な対策を講じることが実現できます。組織において規制に即したメール運用体制が確立され、リスク管理がより効果的になるでしょう。
顧客信頼の向上
セキュリティ対策が十分に施されていることは、顧客に信頼感を与えます。重要な取引先や顧客とのメールコミュニケーションが安全であると保証できることは、ビジネスにおいて大きな価値を持ち、長期的な関係構築や新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
同時に、顧客満足度の向上にも寄与し、企業ブランドの価値向上や競合他社との差別化要因となり得ます。
メールセキュリティサービスの機能
メールセキュリティサービスの主な機能について詳しく解説します。
データ暗号化
メールの内容を暗号化することで、送信中や保存中のデータが第三者にアクセスされるのを防ぎます。これにより、個人情報や機密情報の漏えいリスクが低減します。
また、メールの添付ファイルを自動的に分離・暗号化し、専用のクラウドストレージに保存するWebダウンロード機能を備えており、従来のPPAPの代替手段としてより高いセキュリティを提供します。
マルウェアの検出
メールの添付ファイルやリンクをスキャンし、ウイルスやマルウェアを検出する機能です。特定された脅威は即座に隔離され、感染拡大を防止します。最新のセキュリティパターンを活用して未知の脅威にも対応できるのが特徴です。
スパムメール対策
メールセキュリティサービスは、機械学習やパターン認識技術を活用して、不要な広告メールやマルウェアを含む可能性のあるスパムメールを効果的にフィルタリングします。送信元のIPアドレス・メールの構造・本文の特徴などを総合的に分析し、正常なビジネスメールとスパムメールを高精度で判別可能です。
スパムメール対策は、重要なメールを見落とすリスクを軽減するだけでなく、業務効率を向上させることにもつながります。
フィッシング対策
巧妙化するフィッシング詐欺から組織を守るため、メールセキュリティサービスは受信メールの内容を自動的に解析し、送信元のなりすまし検知や、詐欺の可能性があるリンクや添付ファイルを特定可能です。危険性が疑われる場合にはユーザーにアラートを表示し、被害を未然に防ぎます。
誤送信防止機能
メールセキュリティサービスは、機密情報や個人情報の外部流出を防ぐため、送信メールの内容を監視し、ポリシーに違反する情報の送信をブロックしたりアラートを出したりします。また、メール誤送信防止機能により、人的ミスによる情報漏えいリスクを低減します。
アーカイブとコンプライアンス
メールセキュリティサービスは、法令遵守や監査対応のため、すべてのメールを安全に保管し、必要に応じて検索・復元できる機能を提供します。暗号化されたアーカイブにより、メールの改ざんを防止し、電子証拠としての証拠能力を確保できます。
メールセキュリティサービスのおすすめ7選
注目のメールセキュリティサービスを7つ紹介します。サービスごとに特徴的なポイントがあるのでその点を意識して比較してみてください。
HENNGE One - HENNGE株式会社
- 個別に設定できる誤送信フィルタ
- Exchange OnlineとGmailの送受信メールを全件アーカイブ可能
- 添付ファイルの自動URL変換や大容量ファイル転送に対応
HENNGE Oneは、PPAP対策や標的型攻撃対策、メール誤送信対策、メール監査機能などを備えたメールセキュリティサービスです。Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのクラウドメールに対応しています。
取引先や送信ユーザーに合わせ、一時保留や上長承認などのフィルタルールを設定し、誤送信による情報漏えいを防止可能です。また、送受信メールを監査用にアーカイブ保管できるので、社内コンプライアンス管理や退職者メールの確認にも役立ちます。
使えるメールバスター - 使えるねっと株式会社
- 導入・運用が簡単なメールセキュリティサービス
- 独自のフィルタリングシステム(学習型AI技術)を搭載
- メールサーバーダウンを事前に防ぐ
使えるメールバスターは、スパムを99.98%撃退できる※メールセキュリティーサービスです。スパムやウイルス、フィッシングといった攻撃を届く前にブロックし、ネットワークを保護してくれるのが特徴です。また、自己学習型スマート技術で、安全なデータの分析と収集を実施して継続的な改善を行います。従来にないパターンの攻撃でも即座に検出し、詳細を特定することで、新しいスパムやマルウェアが流行しても迅速に対応してくれます。
※出典:使えるねっと「迷惑メール・スパム対策ならメールセキュリティサービス『使えるメールバスター』」(2025年1月2日閲覧)
i-FILTER×m-FILTER - デジタルアーツ株式会社
- 安全なWebサイトにのみアクセスできる環境
- 安全なメールのみを受信
- 標的型攻撃対策を実現するアーキテクチャ
標的型攻撃対策 i-FILTER × m-FILTERは、メールからの感染を徹底的に防ぐことに特化したメールセキュリティサービスです。マルウェア感染源となる悪意あるWebサイトへのアクセスや、ファイルのダウンロードも制御できるため、安全性が向上します。
メールZipper
- 簡単な作業で効率UP
- 信頼のセキュリティ
- ソフトやインストールが一切不要
メールZipperは、送信する添付ファイルを自動的にパスワードZipへ暗号化圧縮し、情報漏えいを未然に防ぐメール暗号化ツールです。ファイルをメールに添付せず、専用のクラウドストレージに分離して保存するWebダウンロード機能もあります。メールの一時保留・承認機能でうっかり誤送信も防止。サポート体制も整っているため使用時の不安も解消してもらえます。
Active! gate SS
- Microsoft 365とGoogle Workspaceに対応
- Bccへの強制変換をはじめとする7つの誤送信防止機能
- 添付ファイルをWebからダウンロード可能
Active! gate SS(アクティブゲートエスエス)は、Microsoft 365やGoogle Workspaceと連携するクラウド型メール誤送信防止サービスです。10メールアドレスから利用できるため、小規模事業者でも自社に合わせたスモールスタートができます。メール検索・アーカイブサービスの「Active! vault SS」と連動することで、さらに使い勝手がよくなります。
ESET Endpoint Encryption
- テキスト・メール・HDD・SSD暗号化
- ファイルを完全に消去可能
- ネットワーク経由でのPCの暗号化・復号化も可能
ESET Endpoint Encryptionは、キヤノンマーケティングジャパンが提供する、ビジネスデータの漏えいリスクを排除するデータ暗号化ソフトウェアです。ハードディスクやSSDの暗号化のほか、リムーバブルメディア暗号化/フォルダ・ファイルの暗号化/メール暗号化/テキスト暗号化にも対応しています。ネットワーク経由でのクライアントPCの暗号化・復号化も可能です。
CipherCraftMail
- WebメールやMicrosoft 365、クラウド対応
- 自動アーカイブ機能で不正メールの証跡保管
- メールの開封危険度を点数で表示
CipherCraft/Mail(サイファークラフトメール)は、NTTテクノクロスが提供するメール誤送信防止対策ツールです。メール送信前にモーダルウィンドウで再確認を促すことによって、誤送信・添付忘れをチェックできます。添付ファイルのパスワードも自動で設定、社外派遣スタッフが送受信できないように承認機能も設定可能です。部署ごとにメールを色分けしたり、添付ファイル内を検索したりするオプションも用意されています。導入にあたり、自社サーバーは必要ありません。
メールセキュリティのメリットを理解して導入を検討しよう
メールセキュリティの導入は、現代のビジネス環境において不可欠な取り組みです。メールセキュリティ対策は、情報漏えい防止やサイバー攻撃対策、生産性の向上といった多くのメリットをもたらします。
企業の持続可能な成長と信頼性の高いビジネス運営を目指すために、メールセキュリティを導入しましょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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