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BPM(ビジネスプロセスマネジメント)とは?目的と活動・特徴・メリット・おすすめサービス

最終更新日時:
記事の情報は2022-07-08時点のものです。
企業の業務プロセスを継続的に改善していくBPM(Business Process Management)アプローチについて、特徴や目的と具体的な実践ステップの解説をしていきます。また、BPMの実践を強力に後押ししてくれるBPMツールについても紹介します。

企業が安定して利益を上げ続けていくためには、定期的に業務プロセスを改善し、ビジネス環境に即したものにアップデートし続けていく必要があります。

その方法として、近年多くの企業に注目されているのが、BPM(Business Process Management)です。BPMの特徴やメリット、そしてその実行方法、サービスなどを解説していきます。

BPMとは

BPM(Business Process Management)とは、企業の業務プロセス管理の手法のひとつです。一つひとつの業務や、それを回すシステムを分析して整理しなおすことによって、それぞれのプロセスを改善し最適化していきます。

各プロセスにおける問題点の詳細な分析から、プロセス自体の設計と実行、そこで浮き彫りになった改善点の修正といったマネジメントサイクルを積極的に取り入れているため、長期的な業務改善のためのプロジェクトとして活用されるケースが増えています。

BPMの目的

BPMは、現場主導の業務改善を繰り返すことにより、効率的な業務プロセスを恒常的に作り上げることを主な目的としています。これによって現場のスタッフが積極的にPDCAサイクルを回して、業務改善をし続ける職場環境を整えるきっかけをつくれます。

また、全社的な戦略に基づいてビジネスモデルを変革していく組織力をつけられ、めまぐるしく変化するビジネス環境に迅速に対応できる組織力を醸成していけます。

当然、細かい部分ではBPMを導入する目的は企業によって変わってきますが、根本に「組織力の醸成」の目的があるかどうかで導入の効果は違ってくるといえます。

PDCAサイクルとは

PDCAサイクルとは、主に企業の事業活動におけるさまざまな管理業務を最適化し、スムーズに進めていくための手法として確立されてきた考え方です。

Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のサイクルを繰り返すことによって、継続的に業務を改善していく手法であり、企業の生産業務のみならず、営業やマーケティングのプロセス管理にも積極的に活用されていいます。

PDCAサイクルに関しては、次の記事も参考にしてください。

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BPMの歴史と意義

企業の業務プロセスの改善に注目する考え方は、これまでさまざまなコンセプトで提案されてきました。たとえば、いわゆる「QCサークル」や「シックス・シグマ」は20~30年以上も主に企業の生産現場で実践され続けている手法です。

また、ビジネスプロセスを見直して抜本的に設計しなおすBPR(business process reengineering)は1990年代から提案されている業務改革手法です。BPMはこのBPRの手法の一つであり、BPRをより現場レベルでシステマチックに改善を進める方法であると位置づけられます。

シックス・シグマやBPRについては次の記事で詳しく紹介しています。

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BPMと業務プロセスの違い

BPMをより簡単に定義すると、企業の各々の業務プロセスにおいて、いわゆるPDCAサイクルを回し続けることであり、業務の実態に準拠した最適な仕事の仕方を全社的な視点から設計し、改善し続ける管理手法といえます。

業務プロセスとは、企業が利益を生み出すために必要な一連の業務の流れのことです。たとえばメーカーでいえば、原材料を仕入れて加工・組み立てを行い、梱包して製品として出荷するまでの一連の流れのことを指します。

BPMは、こういった一つの業務プロセスに潜む問題点を洗い出し、改善や再設計を施すことで業務を最適化していく活動をいうわけです。

BPMのメリット

BPMのメリットは次のとおりです。

  • 本質的な課題を発見できる
  • プロセスの変更や追加がスムーズにできる
  • 業務改善のためのツールの開発コストを抑えられる
  • 部署・部門ごとの合意形成がしやすくなる

それぞれの内容について説明します。

本質的な課題を発見できる

BPMを導入する大きなメリットは、各業務プロセスの課題点が解消できる点です。

たとえば、プロセス全体からみれば明らかに不要な業務や、システムが自動的に行えるような仕事に多くの人材を割いている場合、明らかに無駄な作業に従事しているスタッフがいます。あるいは、業務を実施するうえで何度も重複した作業をしているならば、それは著しく非効率な業務運営をしているといえます。

そういった業務上の課題を浮き彫りにして、改善のきっかけをつくれるのはBPMのメリットです。

プロセスの変更や追加がスムーズにできる

一つひとつのプロセスを基準としてPDCAを回していくのがBPMです。この特徴から、途中でビジネスプロセスを変更したり、追加したりが容易になります。

急激なビジネス環境の変化や、業務プロセス以外の理由による計画の変更にも柔軟に対応できるため、業種・業態を問わず、今では多くの企業がBPMを実践しています。

業務改善のためのツールの開発コストを抑えられる

業務プロセス同士の連携プログラムを逐一開発するよりも、一貫したBPMツールを活用した方がシステム開発にかかるコストを抑えられます。

ただし、事前によく検討せずに盲目的にBPMツールを導入してしまった結果、かえって導入コストがかさんでしまうケースも少なくありません。専用ツールを導入する際には、自社が本当に必要としている機能を有しているか、無駄な機能ばかり導入しようとしていないかしっかりとチェックしておく必要があります。

部署・部門ごとの合意形成がしやすくなる

BPMは、各プロセスにおける業務の現状や、そこに潜む課題や問題点、そしてそれを改善することで最終的に目指す理想などを、当該プロセスで働くスタッフやその周囲の関係者で共有するのに優れた手法です。

データ主導で一方的に改善作業を進めるのではなく、あくまでも既存の業務レベルで課題を発見し、そこに改善を積み重ねていくアプローチなので、現場の理解も得られやすいでしょう。さまざまな意見・知見を集めたり、新しいアイデアを盛り込んだりするなど、関係者同士の相互理解のなかで進められます。

BPMのやり方

BPMの活動を時系列に分類すると、「分析」「設計」「実行」「監視(モニタリング)」「改善(再構築)」となります。それぞれの活動を簡単に説明します。

分析

まずはビジネスプロセスのうち、BPMを活用する対象業務を選定し、現状の問題点や課題を分析によって明らかにします

BPMは問題の抽出と改善、そしてそれらを繰り返すことによって徐々にプロセスの効率化を図っていく手法です。現状の問題点を抽出が重要なポイントになります。

設計

分析によって明らかになった問題点や課題を改善して、プロセスの設計をし直します。うまく設計し直せれば、各プロセスをより効率的に運用でき、無駄なコストを削減できます。

ここで専用のソフトウェアを用いてプロセスを文書化し、業務にかかる平均的な時間や費用をパラメーターとして設定可能なシミュレーターツールなどを活用するところが多いです。

実行・監視(モニタリング)

設計したプロセスを実行し、それが狙いどおりに運用できるか監視(モニタリング)します。業務フローに変更を加えた場合は、以前よりも効率的でスムーズに業務運用が進んでいるかを確認し、どの部分がどれぐらい効率化したかを定量的に把握するようにします。

近年BPMは、さまざまなIT技術を積極的に利用するのが一般的で、後述する専用のソフトウェアも多くリリースされています。ツールを活用して問題点を抽出し、改善していくのが有効です。

改善

個々のプロセスの監視により明らかになった改善点や問題点を改善していきます。問題がどこにあるのかをしっかりと特定し、どういう段階を経て改善していくのか明らかにしていきます。

こういった改善情報は、当該プロセスのみならず、顧客や自社の関連業者のプロセス改善にもつながるため、全体的な視点から改善と実行を繰り返すことが重要です。

BPMの重要ポイント

BPMの重要なポイントは次のとおりです。

  • プロセスの重視
  • モデル化による俯瞰
  • PDCAの徹底

BPMの重要ポイントについて解説します。

プロセスの重視

BPMは、対象業務に関する問題点の抽出や、それに関する情報収集・分析をプロセスを基準に行うところに特徴があります。

システム設計などでは、いわゆるDOA(Data Oriented Approach)と呼ばれるデータ中心のアプローチがとられることが多く、まず当該システムで扱うデータを洗い出してその構造を理解し、そこから効率的な処理方法を考えます。

一方BPMでは、スタッフが日常的に行っている方法に拠った情報収集や分析手法を、プロセスごとに把握し直すことで問題点や課題を抽出するので、よりエンドユーザー寄りの手法といえます。

モデル化による俯瞰

BPMでは、プロセス全体をモデル化することによって、全体を俯瞰して経営資源の選択と集中を実現できます。

業務プロセスのモデル化とは、各々の業務や経営資源(モノや情報など)の流れを図式化して視覚的に把握できるようにしたものであり、一般的には普段目に見えないビジネスの流れを可視化したものをいいます。

現在、BPMに取り組む企業の多くは、この業務プロセスモデルの作成から始めるともいわれており、これによって各プロセスの理想的な状態の想定や再定義を行っていきます。

PDCAの徹底

BPMでもっとも重要なのは、対象業務を明確に規定し、それを詳細に分析することで継続的に改善を行っていくことです。これは言い換えれば、それぞれのプロセスごとにPDCAサイクルを回すことにより、業務全体をらせん状に改革・改善していくアプローチになります。

PDCAでは、最後のAct(改善)で課題の解決に取り組み、そこから得られたフィードバックを新しいPlan(計画)に結びつけていきます。このサイクルを繰り返すことによって、業務プロセスが徐々に自社に最適なかたちに変わっていきます。

BPMツールの選び方

BPMツールを選定する際は、次のポイントを確認しましょう。

  • 柔軟な対応が可能か
  • 操作しやすいか

柔軟な対応が可能か

業務を行う上ではさまざまな変更・修正がおきます。こうした課題に柔軟に対応できるシステムを選びましょう。

具体的にはリアルタイムで状況把握できれば課題が見つけやすくなりますし、ベンダーのサポート体制が整っていれば迅速に問題解決が可能です。

操作しやすいか

BPMツールは操作性の高いツールがおすすめです。エンジニアだけでなく、社員全員が使いやすい画面設計や操作性に優れたツールが好ましいでしょう。

プログラミングなしでシステムを構築できるサービスもあります。

おすすめBPMツール4選

現在はBPMの実践を強力にサポートしてくれるツールが数多く存在しており、これらは企業の業務プロセスを詳細に分析し、改善点を抽出するために便利な機能を多く有しているものです。

企業のBPM活動をサポートしてくれるおすすめのツールを紹介します。

Metasonic Suite

Metasonic Suiteは、実際に現場で作業をしているエンドユーザー自身が業務の流れをモデリングできるサブジェクト指向による実行系BPMツールです。

モデリング後はプログラムが自動でコーディングされ、実行環境が整えられるので、ほかのIT部門に依存することなく、継続的なPDCAサイクルを回していけます。

BP Logix

BP Logixは、各業務のワークフローや時系列でのプロセス管理をはじめ、BPMの運用に欠かせないモニタリングをはじめとした業務分析まで一貫して実行可能なBPMツールです。大手企業を中心に多くの業種においてプロセス管理の要として採用されており、継続的な業務改善を強力にサポートしてくれます。

Progress Corticon

Progress Corticonは、アシストが提供するBPMツールで、エンジン部に人工知能の要素技術「推論機能」を搭載しているのが特徴です。

これによってモデル化した業務オペレーションの論理的矛盾や不完全性を自動検知でき、ミスのないスムーズな業務運営を可能にしてくれます。すでに500社以上のさまざまな業種・業態の企業で採用されており、継続的な業務効率の改善に寄与しています。

※出典:Progress Corticon「Progress Corticon」(2022年6月16日閲覧)

TriSynergy

TriSynergyは、ワイ・ディ・シーが提供しているBPMツールです。

プロセスの抱える課題や問題点について、業務・機能・情報の3つの観点から詳細に分析し、システム化すべき範囲や実際のシステム構築に必要となる技術的な課題の検討まで対応でき、これまで現場で散発的にしか考えられてこなかった問題点を統合的に解消するためのきかっけを与えてくれます。


BPMに使えるプロジェクト管理システムのおすすめは、こちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

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また、こちらからはプロジェクト管理ツールの人気ランキングや、各種ツールの評判・口コミを閲覧できます。

BPMの活用により、業務プロセスそれぞれの最適化を図る

企業の業務プロセスを継続的に改善していくアプローチであるBPM(Business Process Management)について概要を説明してきました。

BPMの実践で重要となるのは、まず業務プロセスを可視化して既存のプロセス設計の見直すことです。ただし、実際に効果の出るBPM活動をしていくためには、盲目的にプロセスを可視化するだけでは駄目で、まずはじめに明確に目的やゴールを設定してから、それに基づいて可視化を進めることが重要です。

細部にわたってPDCAサイクルを回すことも大切ですが、まず全体を見通して、業務プロセス全体のPDCAサイクルを回し続けることも意識する必要があるでしょう。

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