マニュアルをExcel(エクセル)で作成するメリット・手順・ポイント
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マニュアル作成の必要性
マニュアルは業務のノウハウを共有し、標準化するために必要です。どのような仕事でも業務への理解度や経験、スキルの違いによって成果物の品質に差が生まれます。マニュアルがあれば、業務を行う際の行動・判断基準が明確になり、無駄な作業を減らして品質を均一に近づけるでしょう。
マニュアル作成は、業務の属人化も防ぎます。マニュアルがないと、「担当者しか知らない業務」「特定の人しかできない作業」といった状況が生まれる可能性があります。マニュアルにより、そうした属人化を防止できるでしょう。
近年は働き方が多様化し、テレワークやフレックスタイム制の導入が進んでいます。従業員に直接指導する機会が減っており、業務の手順を効率良く伝えるためにもマニュアルは不可欠といえます。
Excelでマニュアルを作成するメリット
マニュアル作成には、Excelが役立ちます。Excelを業務で使用している会社であれば、コストをかけずにマニュアルの作成が可能です。
また、Excelは関数や数式を用いて数値データを自動計算できます。マクロ機能を使用して面倒な作業を自動化でき、図やグラフで数値を視覚化できるメリットもあります。
Excelのシートタブで情報を分類できるのも利点です。マニュアルの作成時にタブを活用することで、情報を整理してわかりやすいマニュアルを作成できます。
Excelでマニュアルを作成する手順
Excelでマニュアルを作成する際は、まず「対象業務」と「誰に向けたマニュアルか」を決めることからはじめます。Excelでマニュアルを作成する手順を紹介します。
1.対象業務と読み手を決める
マニュアル作成では、業務のどの部分をマニュアル化するのか、誰に向けたマニュアルかを決めなければなりません。対象業務とマニュアルの読み手によって、マニュアルの分量や内容、使用するソフトが変わるためです。
たとえば、アルバイト・パートの従業員が読み手となるマニュアルは、少ない文量で、未経験者でもわかりやすく手順を図式化する形式が適しています。ソフトは、図表を挿入できるExcelが向いているでしょう。
一方、専門職のマニュアルは専門的な用語を使って説明する部分が多く、文量が多めです。文字情報の比重が高いため、ソフトはWordが適しています。
このように、業務や読み手によって作成するマニュアルの形式は変わります。
2.目次・本文を入力する
業務と読み手を決めたら、目次から作成しましょう。細かい見出しがわからないときはざっくりとした内容を決め、作成後に細かい見出しを追記してもかまいません。
目次の次に、概要を書きます。概要には業務の目的や大まかな流れ、マニュアル作成の背景などを記載するとよいでしょう。
本文はすぐに書かず、各シートの1行目にマニュアルの内容を示す見出しを付けます。見出しの内容が記載されていれば、シートを開いただけでどの業務マニュアルかがわかります。
そのあとは、本文で作業内容を記載しましょう。誰が見ても同じ作業ができるよう、詳細に記載することがポイントです。
3.画像や図形を入れる
マニュアルは視覚的に見やすくなるよう、図やイラスト、表を挿入しましょう。テキストのみの説明では、理解するのに時間がかかります。作業を箇条書きにするなど、わかりやすい記載にすることも心がけましょう。
たとえば、業務フローを説明する場合には、フローチャートを採用することで流れを理解しやすくなります。
ただし、画像や図表を多用すると、かえって読みにくいマニュアルになってしまうことがあります。文章をメインにしながらポイントとなる部分に画像や図表を挿入するなど、見え方を工夫しましょう。
4.デザインを統一する
わかりやすいマニュアルにするために、デザインの統一も大切なポイントです。担当者が複数に分かれて作成する場合には、あらかじめデザインのルールを作っておきましょう。
フォントの種類や文字サイズ、文字色などを統一し、 重要なポイントは太字にします。色は多すぎるとかえってわかりにくくなるため、3色程度までに制限するのがおすすめです。
5.完成したマニュアルを共有する
完成したマニュアルはチェックを行ったのち、チャットツールやメール、クラウドストレージなどを利用して社内共有しましょう。
マニュアルは一度作成したら終了ではなく、定期的な見直しと改善が必要です。作業手順が変わったり、法律の改正で参照資料が変わったりするなど、さまざまな変更事由が発生します。古い情報のままのマニュアルは使われなくなり、存在意義がなくなってしまいます。
変更があるたびに改訂を行い、最新の状態にすることで、常に活用されるマニュアルになります。
Excelでマニュアルを作成するポイント
Excelでマニュアル作成する際は、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
5W1Hを意識する
マニュアルは簡潔にわかりやすくすることが大切ですが、シンプルにしすぎると必要な情報が抜ける可能性があります。
そのため、作成時は5W1Hの要素を意識するとよいでしょう。
- Who(誰が):どの従業員が使用することを想定するのか
- Where(どこで)・When(いつ)・What(何を):業務の範囲や利用シーン
- Why(なぜ):マニュアルの目的
- How(どうやって):運用する場面
マニュアル作成に携わる人は業務を熟知しているため、5W1Hを省略しがちです。「誰が」「何を」などの要素は特に忘れやすいため、5W1Hを意識して作成しましょう。「初めてマニュアルを読む人でもわかりやすい記載」を心がけることが大切です。
業務の全体像をつかむ
業務の全体像をつかめるようにすることも重要です。業務の全体像とは、「社内においてその業務はどのような位置付けか」「前後の工程がどうなっているか」「関係部署とはどのようにやりとりするのか」といったことです。
自身が担当する業務だけでなく、全体の流れがわかると業務内容の理解が深まります。業務全体の流れをフローチャートにしたり、関係部署の一覧表を用意したりするのも効果的です。
テンプレートを使う
Excelで作成するマニュアルは、テンプレートの利用が便利です。一から作成する必要がなく、テンプレートに沿って情報を入力すれば見やすいマニュアルを作成できます。
インターネット上では無料でダウンロードできるテンプレートがあるため、自社に合う形式のテンプレートをダウンロードして作成してみるとよいでしょう。
テンプレートを活用すればマニュアルのレイアウトが統一されており、作成の手間を削減できます。
マニュアル作成にはExcelとWordのどちらが向いている?
マニュアルは、ExcelのほかにWordでも作成できます。マニュアルを作成する際は、どちらを使えばいいか迷うこともあるでしょう。ExcelとWordは、それぞれ向いているケースが異なります。
Excelが向いている場合
Excelでマニュアルを作成するのが向いている場合は、次のとおりです。
- 作業の手順を説明したい
- 印刷せず、画面上で見ることを想定している
- 図表や画像などを多数入れたい
- 補完データや帳票類とセットで保存したい
Excelは、ひとつのファイル内に複数のシートを作成できることがメリットです。シートに分けることで、必要なマニュアルをすぐに参照できます。複数の手順を並べて表示したいときにも便利です。
印刷しない場合であれば、横幅や長さなどマニュアルの大きさに制限なく作成できます。
また、図やグラフの種類が豊富であるため、視覚的にわかりやすく説明したい業務に向いています。シートごとに印刷し、補完データや帳票類、入力方法を説明したマニュアルをセットで保存しておきたいときにも便利です。
Wordが向いている場合
Wordは文章作成のソフトであり、テキストの多いマニュアル作成に向いています。Wordでマニュアルを作成することで、次のようなメリットがあります。
- 見出しや文章のスタイルを柔軟に変更できる
- 誤字脱字のチェックができる
- ページ番号を自動採番できる
Wordは画面上の状態で印刷できるため、印刷をして配布したいマニュアルに向いています。
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Excel以外で作るマニュアル作成ツール3選
マニュアル作成に特化したツールもあります。Excelにはない便利な機能もあるため、より機能的な作成ツールを利用したい場合は、導入を検討してみるとよいでしょう。おすすめのマニュアル作成ツールを紹介します。
Teachme Biz - 株式会社スタディスト
- テンプレートに沿って入力するだけ
- 手軽に情報を共有・更新できる
- 自動翻訳機能で20言語に対応
Teachme Bizは、写真や動画を使ったわかりやすいマニュアルを作成できるツールです。手順を1つずつ表示する「ステップ構造」で、テンプレートに沿って画像・動画と文字を入れるだけで簡単にマニュアルを作成できます。動画で細かい動きまでわかりやすく表現できるのもメリットです。PDF出力やQRコードでの共有ができ、タスクとして配信も可能です。アクセスログでマニュアルの活用状況を確認・分析できるほか、よく検索される単語についてはマニュアルを増やすといった改善ができます。
- 最大5階層までフォルダ分けができる
- いつでもユーザーの増減が可能
- サブスクリプション月額課金プラン
COCOMITEは、わかりやすいマニュアルを簡単に作成できるツールです。ユーザー管理は柔軟で、用途や範囲に合わせてメンバーを増減できます。基本のレイアウトに沿って入力するだけで、画像や動画、PDFなどさまざまなタイプのマニュアルを作成できます。マニュアルは最大5階層までフォルダ分けができ、フォルダごとにユーザーやグループのアクセス権限を設定できるため、業務に合わせた適切な運用ができます。スモールスタートで開始し、フェーズに合わせて最適な料金で利用できるプランも魅力です。
- OJTで教えることをスマートフォンで撮影するだけ
- 自動翻訳は100か国以上の言語に対応
- 教育効果の可視化ができる
tebikiは、動画マニュアルの作成に特化したマニュアル作成ツールです。人やモノ、機械の動きがノウハウとなる製造業や物流業などの現場で役立つよう、ノウハウを可視化する動画をマニュアル化できます。マニュアル作成はスマートフォンで撮影するだけで、音声認識システムが字幕を自動生成します。動画への図形挿入も容易です。言語を選択するだけで瞬時に自動翻訳でき、翻訳字幕の編集も可能。動画と母国語の字幕により、外国人スタッフの理解度も高まります。理解度テストの実施で、教育の効果の検証もできます。
マニュアル作成はツールの利用が便利
Excelによるマニュアル作成は、マクロ機能で自動化したり、図やグラフを挿入したりして便利にわかりやすいマニュアルを作成できます。
ただし、マニュアル作成を前提としたツールではないため、Excelの操作知識やアレンジ力もある程度必要とされます。マニュアル作成に特化したツールであれば、誰でも簡単に作成できるように設計されているため、マニュアル作成に不慣れな方やより効率化したい方にも適しています。
マニュアル作成ツールは、次の記事でも紹介しています。
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