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オンプレミス型のRPA7選!クラウド型やインストール型との違い

最終更新日:(記事の情報は現在から98日前のものです)
オンプレミス型のRPAをボクシル編集部が解説。RPAを選定する際のポイントや導入するメリットを解説しています。この記事を読めばどのRPAを導入すればいいのか、自社に適した導入形態がなにかわかります。

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RPAとは

RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略称で、これまで人間が手作業で行っていた定型的なパソコン作業を、ソフトウェアロボットが代行する技術のことを指します。

具体的には人間によるマウスやキーボードの操作を再現することで業務を自動化。業務効率の向上やミスの抑制、コスト削減などを期待できることから、多くの企業で導入が進んでいます。

クラウド・インストール・オンプレミスの違い

RPAの導入形態はクラウド型とインストール型、オンプレミス型の3つに分けられます。それぞれの違いは次のとおりです。

項目 クラウド型 インストール型 オンプレミス型
導入場所 ベンダーのサーバー 社内のパソコン 社内のサーバー
初期費用
運用費用
カスタマイズ性
セキュリティ ベンダーに依存 自社で管理 自社で管理
メンテナンス ベンダーが実施 自社で実施 自社で実施
システム連携
導入期間

クラウド型

クラウド型は、ベンダー(サービス提供会社)が構築したシステムをインターネット経由で利用する形態です。自社でシステムやインフラを構築する必要がないため初期費用が安く、導入までの期間も短いのが特徴です。その反面、セキュリティやメンテナンスはベンダーに依存するため、厳重なセキュリティが求められる業界では適さないケースがあります。

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インストール型

インストール型は、パソコンにソフトウェアをインストールして利用する形態です。初期費用が比較的安いうえ、少数のメンバーで使う場合には運用時の費用も抑えやすいのが強み。一方、複数名で使う場合にはそれぞれのパソコンへインストールするためのライセンスが必要な点、バージョンアップ時には再度ソフトウェアの購入を求められる点が弱みです。

オンプレミス型

オンプレミス型は、システム稼働やインフラ構築に必要となるネットワークやサーバーを自社で開発・運用する形態です。パッケージだけベンダー側が用意し、利用環境は自社で整備します。そのため初期費用が高額になりやすく、導入や運用の工数も大きいです。その代わり、カスタマイズ性が高くセキュリティを自社で管理できるため、中堅企業以上をはじめとした導入要件の厳しい企業に適しています。

オンプレミス型RPAのメリット

オンプレミス型RPAを導入するメリットとして次のものがあげられます。

  • カスタマイズ性が高い
  • 障害の影響を受けずに安定稼働できる
  • オフラインのためセキュリティリスクが低い

カスタマイズ性が高い

オンプレミス型では、システムの利用環境を自社で構築するため、カスタマイズ性が高いのが魅力です。サーバーを構築するにあたって必要なハードウェアやソフトウェアなども自由に設定できます。不具合やトラブルが起こった場合の対応手順や修正方法、メンテナンスの作業日程なども自社の都合で決められます。柔軟性が高いため、独自の業務フローや特殊なシステムにも対応可能です。

障害の影響を受けずに安定稼働できる

オンプレミス型RPAでは、社内にサーバーを構築するためネットワークが安定します。インターネット環境やクラウドサービスの停止などに影響されないため、常に稼働が安定しています。多くの従業員や顧客を抱える企業にとって、社内システムが停止するのは大きなリスクです。障害リスクを回避できるのは重要なメリットといえるでしょう。

オフラインのためセキュリティリスクが低い

オンプレミス型RPAは社内ネットワーク、つまりオフライン環境で運用するためセキュリティリスクが低いです。外部からの不正アクセスや情報漏えいのリスクを遮断できることは、機密情報を多く扱う企業にとって重要といえます。

オンプレミス型RPAのデメリット

オンプレミス型RPAにはメリットがある反面デメリットもあります。とくに次の点には留意しましょう。

  • 導入にかかる期間やコストが大きい
  • 運用・保守の負担が大きい
  • システムがブラックボックス化しやすい

導入にかかる期間やコストが大きい

オンプレミス型RPAではシステムやインフラといった利用環境をゼロベースから構築しなければなりません。したがって導入までの期間が長くなります。また、オンプレミス型のツールは「買い切り型」であることが多く、ランニングコストは低いものの、初期投資が高くなる場合が多いです。オンプレミス型RPAを導入する際は、あらかじめ綿密な予算編成を作っておきましょう。

運用・保守の負担が大きい

オンプレミス型RPAでは、利用環境の構築はもちろん、導入後のシステム運用・保守も自社で行わなければなりません。たとえば機能のアップデートや法改正対応、トラブル対応もすべて自社で行う必要があります。効率的にシステムを運用するためにも、専門技術をもった人材が必要です。

システムがブラックボックス化しやすい

ブラックボックス化とは、システムや業務プロセスが複雑化し、内部の構造や動作がわからなくなってしまう現象です。主に、担当者の異動やノウハウが継承されない場合に発生し、関係者がシステムの仕組みを把握できず、障害時の対応が困難になります。これにより、運用が属人化し、トラブルシューティングや改善が難しくなるリスクがあります。

特に、オンプレミス型RPAは自社で利用環境を構築しなければならないため、管理が不十分だとブラックボックス化が進行しやすく、システムの仕様や動作原理などへの理解や引き継ぎが必要不可欠といえます。

オンプレミス型のRPAの選び方

オンプレミス型RPAの選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。

  • 必要機能が揃っているか
  • どのような業務を自動化できるか
  • 本当に費用対効果があるか
  • 慣れていない従業員でも使いやすいか

必要機能が揃っているか

企業によってRPAを導入する目的は異なるため、自社の求める機能が揃っているか確認しましょう。WordやExcelとの連携やデータベース連携、OCR機能、社内システムとの連携などさまざまです。RPAツールによって機能も異なるため、入念にチェックしましょう。

どのような業務を自動化できるか

RPAは「業務の自動化」をメインとするツールです。しかしRPAによって自動化できる作業は異なります。データ入力や集計、メール送信といった基本的な業務を自動化してくれるツールもあれば、会計から経費精算、人事など多くの部門のあらゆる業務を自動化してくれるツールまでさまざまです。

ツールによっては実行だけでなく、ロボットが自動化すべき業務を「発見」してくれるものもあります。社内システムとの相性も見ながら、作業内容に適したツールか確認しましょう。

本当に費用対効果があるか

オンプレミス型RPAは、初期費用は高いもののランニングコストを抑えた運用が可能です。そのため長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。ただし、ライセンスの購入費用だけでも数百万円〜1,000万円以上かかるケースも。けっして安くない金額なので、費用に対して本当にパフォーマンスを発揮できるのか見極める必要があります。予算編成や導入後のシミュレーションを入念にしておきましょう。

慣れていない従業員でも使いやすいか

RPAを扱う従業員の中には、ITツールに慣れていなかったり、プログラミング知識のなかったりする場合もあるでしょう。そういった人でも直感的に操作できるRPAツールが望ましいです。プログラミング知識不要で使えるツールや、従業員が使いこなせるようになるまでの育成プログラムを提供しているツールもあります。

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オンプレミス型のRPAツール7選

続いて、オンプレミス型のRPAツールを紹介します。

Automation Anywhere

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  • 複雑な業務でも要件に合わせてロボットを開発できる
  • 外部アプリケーションともシームレスに連携可能
  • 柔軟なアクセス権限設定や不正アクセス対策などセキュリティも強固

Automation Anywhereは、アメリカを中心にグローバル展開しているRPAツールです。大規模運用に適しており、複雑な業務でも要件に合わせてロボットを開発可能。パソコンで行った操作をアクティビティとして記録できる「レコーディング機能」や、コマンドの視認性や操作性を高める「コマンドツリー」によってさまざまな処理を追加できます。

業界ごとにシステムの仕様を調整でき、外部アプリケーションともシームレスに連携可能です。ほかにも柔軟なアクセス権限管理からパスワード暗号化、不正アクセス防止など高度なセキュリティ機能が搭載されています。

Blue Prism

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  • 大企業の運営と統制を前提に設計されたRPAツール
  • ロボットに業務を任せるほど開発や運用がスピーディーになる
  • 堅牢なログ管理やPCIDSSへの準拠などセキュリティも強固

Blue Prismは、イギリス発のサーバー型RPAツールです。大企業の運営と統制を前提に設計されており、業務の優先度を決めたり、エラーが出た場合の再実行もロボットが対応したりと、正確かつ細かい設定ができます。作業手順から実行、記録までデータベースに残り、すべてに認証や権限を付帯可能。ロボットに業務を任せるほど組み合わせの候補が増え、経験が増えるごとに開発や運用がスピーディーになります。

セキュリティ性も高く、堅牢なログ管理、国際統一基準のPCIDSS(クレジットカードの情報保護)にも順序。イギリスの金融機関で利用されていた実績もあります。

WinActor - エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

WinActor
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  • Windows上でのアプリケーション操作をロボットが学習
  • OfficeソフトをはじめERPやOCR、ワークフローにも対応
  • 国産ツールなので操作画面やサポートすべてが日本語

WinActorは、NTTグループが運営する純国産のRPAツールです。Windows上でのアプリケーション操作をロボットが学習し、業務を自動化します。プログラミング知識なしで設定できるため、IT部門の経験がなくても利用可能です。

WordやExcel、OutlookといったOfficeソフトはもちろん、ERPやOCR、ワークフローシステムにも対応。Windowsで使えるアプリケーションであれば基本的に何でも対応しています。また、国産ツールなのでマニュアルや操作画面、サポートすべてが日本語なので安心です(英語にも対応)。

pengu - オムロン株式会社

  • 「業務自動化ツール」と「育成プログラム」を組み合わせたサービス
  • RPAだけでなくOCRやETLもセットで利用できる
  • システムエンジニアが従業員と1対1でコーチングしてくれる

penguは、オムロン株式会社が運営する、「業務自動化ツール」と「育成プログラム」を組み合わせた業務改善サービスです。RPAはもちろん、OCR(手書き文書をカメラやスキャナでデジタル化する技術)やETL(ファイルの読み取りや集計を自動化する技術)も利用可能。日常のあらゆる業務を自動化できます。RPA、OCR、ETLすべてプログラミングなしで利用可能です。

ツール提供だけでなく「育成」もセットとなっており、従業員一人ひとりに合わせた独自プログラムを提供しています。システムエンジニアが1対1でコーチングし、従業員がツールを使いこなせるようサポートします。

RoboTANGO - スターティアレイズ株式会社

RoboTANGO
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  • Excelや既存システムへの入力や集計など面倒なパソコン業務を自動化
  • 録画によってロボットに業務を覚えさせる仕組みなので簡単に使える
  • 1つのライセンスを複数で共有できる「フローティングライセンス」を採用

RoboTANGO(ロボタンゴ)は、スターティレイズ株式会社が運営するオンプレミス型のRPAツールです。Excelや既存システムへの入力作業やデータ集計、インポート・エクスポートといった「面倒なパソコン業務」を自動化できます。操作画面も見やすく、録画によってロボットに業務を覚えさせる仕組みなので、誰でも簡単にシステムの設定や運用が可能です。専門的な知識やスキルなしで始められます。

またロボタンゴでは、1つのライセンスを複数のパソコンで共有できる「フローティングライセンス」を採用。オフィスメンバーだけでなく拠点の離れた従業員間でも利用できます。1ライセンス月額50,000円、最低利用期間1か月から利用可能です。

OCEVISTAS

  • 財務会計や人事給与など社内システムの自動操作を実現できる
  • 従業員情報の入力から給与仕分け、決算報告書作成など多種多様な業務を自動化
  • 「スモールスタート向け」「スケールアウト向け」のプランを用意

OCEVISTASは、株式会社大崎コンピュータエンヂニアリングが運営するRPAツールです。財務会計や人事給与、経費精算、販売管理など、さまざまな社内システムの自動操作を実現できます。たとえば人事給与システムの場合、従業員情報の入力や給与仕分けデータの作成、新規従業員の登録などを自動化可能です。

財務会計システムでは、口座登録や決算報告書の作成、得意先データ登録などを自動化できます。スモールスタートしたい企業向けには年額90万円の「OCEVISTAS mini」を、集中管理やスケールアウトしたい企業向けには年額792万円からの「OCEVISTAS BasicRobo」を提供しています。

UiPath StudioX - Ui path株式会社

UiPath StudioX
UiPath StudioX
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  • デスクトップ業務やブラウザからのデータ取得などを自動化
  • ロボットは業務の実行だけでなく「アイデアの発見」もできる
  • 開発・実行・管理・自動化管理の4ツールを使い分けられる

UiPathは、ルーマニア発のソフトウェアベンダー「UiPath社」が運営するオンプレミス型のRPAツールです。デスクトップ業務やブラウザを介したデータ取得などさまざまな操作を自動化。ロボットは業務の実行だけでなく、自動化アイデアの発見も可能です。

UiPathは「Studio(開発)」「Robots(実行)」「Orchestrator(管理)」「Automation Hub(自動化の管理)」の4つのツールに分かれており、各シーンに合わせて利用します。金融や医療、保険、電気通信、製造など多くの業界での導入実績があります。

目的や予算に合ったオンプレミス型RPAを選ぼう

オンプレミス型のRPAは、カスタマイズ性に優れていることや障害時でも安定稼働できること、さらにセキュリティ性も高いといったメリットがあります。そのためシステムに対して柔軟性や安定性を求める企業や、より強固なセキュリティを構築したい企業におすすめです。オンプレミス型RPAを選定する際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。

  • 必要機能が揃っているか
  • どのような業務を自動化できるか
  • 本当に費用対効果があるか
  • 慣れていない従業員でも使いやすいか

これらのポイントを意識しながら、自社の目的や予算に合ったRPAを選びましょう。今回紹介したツール以外のRPAを比較したい方は、次の記事を参考にしてください。

【比較表】RPAツール比較!おすすめサービスの機能や価格、導入目的別の選び方
RPAの代表的なサービスを徹底比較!クラウド・デスクトップ・オンプレミスの提供形態だけでなく、構造認識・画像認識・...
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