採用代行(採用アウトソーシング)とは?委託内容やメリット

売り手市場が続くなか、新しい採用手法を取り入れる企業が増えてます。
採用代行は、米国やヨーロッパではすでに活用されていますが、日本ではまだあまり見られません。本記事では、採用代行の具体的な内容や利用するメリット・デメリットを紹介します。
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採用代行(採用アウトソーシング)とは
採用代行(採用アウトソーシング)とは、採用活動を外部に委託することいいます。採用をアウトソーシングすることから、「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」とも呼ばれています。
採用代行の流れ
採用業務には、主に次のようなタスクがあります。
画像:BOXIL編集部にて作成
これらの採用業務をすべて行うのは複雑で手間がかかるため、これら業務を代行させます。
Aは面接までのプロセスを委託するケース、Bは採用の企画以外を委託するケースです。Cはこれらタスクをすべて外部化するケースです。
AやBのように、採用業務の一部を代行させるサービスと、Cのように採用業務すべてを代行させるサービスがあります。代行サービスを比較する際は、どのパターンなのかよく確認しましょう。紹介した以外のパターンもありえます。
採用代行と人材紹介会社の違い
人材紹介会社は、企業と転職者のマッチングを行いますが、採用代行は依頼元の企業の採用活動を請け負って採用活動を行います。上の図で言えば、人材紹介は母集団形成の一部にあたります。
そのため、これら2つのサービスは似て非なるものです。採用代行は人材を紹介されるのではなく、採用業務の代行をさしています。
採用で代行される業務
採用代行では具体的にどのような業務まで委託できるのでしょうか。多くの企業がアウトソーシングする代表的な業務内容5つを紹介し、どのようなことを代行しているのか紹介します。
採用計画・企画
人材を確保できない企業は、採用計画・企画に問題があるかもしれません。採用活動を成功させるために、緻密な人物像設計や採用活動計画策定をはじめ、採用競合分析のような採用計画に関することを代行します。
母集団形成
母集団形成では、自社の求人に興味や関心がある人を作り出します。具体的には、募集媒体の選定から会社説明会実施だけでなく、DM原稿作成から配信の業務までも代行します。

応募者管理
応募者が集まれば、採用する人材を選考しなくてはいけません。選考に関わる適性検査・筆記試験実施、面接などを代行します。すべてを丸投げするのではなく、自社で行う範囲と代行してほしい範囲を明確にする必要があります。
ツールの提供
代行業者が、応募者データの整理用にまとめるツールを提供してくれます。人事目線で作られたツールなので、作業効率や使い勝手の良いものが多くおすすめです。
人事の教育・研修
採用を行う人事の教育と研修を行います。優秀な人材を獲得するためには、それを見極める人材も優秀でなくてはなりません。さまざまな経験ノウハウを生かし、面接官のトレーニングを代行します。
採用代行サービスにかかる費用
メリット・デメリットの項目でも解説していきますが、採用を代行したことでコストが増えるのか減るのかはケースバイケースです。利用するサービスや採用する相手、人数によって大きく変化します。
参考として目安となる指標を紹介しましょう。
通常、採用にかかる費用
通常、採用コストは新卒採用で約50〜55万円、中途採用で約80~300万円が相場と言われています。
これらの費用は、求人広告費や説明会の会場費などが含まれます。それらのトータルでかかった経費を採用人数で割った数字が、一人あたりにかかった採用費です。
以上のことから、採用代行を利用しなくても、一人当たり約50万円程度かかってしまうという認識は持っておきましょう。
採用代行を利用した費用
採用代行サービスの形態には種類があるため、一概に費用がこれくらいとは断言できません。
実際にあるサービスの例をいくつか挙げると、採用人材の概算年収30%や、月額管理費用20万円などがあります。どの範囲の業務を依頼するのか、依頼した業務を代行するにあたり何名のスタッフが必要になるかなどにより費用が変動をします。
採用代行のメリット・デメリット
メリット
重要な業務に集中できる
採用代行によって、人事本人が行わなくても良い業務をアウトソーシングし、絶対に外せないコア業務に集中できます。採用後のミスマッチや、優秀な人材を見極めるための重要な時間を確保できます。
高い専門性
採用活動の豊富な実績とノウハウを持っているため、専門性が高く、自社にあった形で採用活動を行ってくれます。これまで取りこぼしていた優秀な人材も、プロに任せると採用の確率が上がります。
管理コストの削減
アウトソーシング=コストがかかるというイメージが強いですが、実はそうではありません。採用にかかるすべてのコストを考えた場合、自社で応募者の管理ソフトを用意する手間が省けたり、時間や手間を大幅に省けたりするので、管理コスト削減につながります。
デメリット
委託のコスト
安くないコストが委託時にかかってしまうのは、仕方がありません。単発で見ると大きなコストですが、採用活動を長期的に見たらどうかという観点からコストパフォーマンスを検討しましょう。
自社にノウハウが蓄積されない
アウトソーシングは、すなわち自社では行わないという意味でもあります。自社採用の経験をしないため、ノウハウが蓄積されません。代行を利用している間は順調でも、契約を解除した際に同じような採用活動ができない可能性があります。
採用代行に依頼するときのポイント
採用代行のメリット・デメリットを理解したうえで、依頼するときに押さえておきたいポイントを紹介します。
ポイント1. 依頼する業務範囲
採用代行はサービス会社や頼み方によって費用がかなり変わります。すべてをお任せするのは便利ですが、コストも高くなると認識しておきましょう。
自社で実施可能な業務を洗い出し、本当に依頼したい業務の範囲を明確にすることが大切です。こなせる業務は社内で行ったほうがコストの削減となります。
ポイント2. 自社業務のとの相性
依頼したい業務と採用代行サービスとの相性も重要です。依頼業務の内容をスムーズに代行してくれるサービス提供会社を探してみましょう。
サービス提供会社にも得意分野があります。実際に業務を開始してから「こんなはずでは」とトラブルにならないよう、しっかりした事前確認が大切です。
ポイント3. 進捗情報の共有方法
業務を開始後、進捗状況を確認するためにも円滑な情報交換が必要となります。代行を依頼したとはいえ、常に状況をモニタリングできる環境が整っているどうかも確認しましょう。
クラウドサービスやレポートツールの活用によってシームレスに情報共有できれば、確認業務の短縮になり業務の効率化にもつながります。
採用代行で重要な業務に集中しよう
採用代行は、採用活動を外部に委託するものなので、採用活動のうえでネックとなる業務を依頼しましょう。
効率的に採用活動を進められるだけでなく、採用後の離職も減らせます。もしどの作業を依頼すれば良いのか決められなければ、文中で紹介した「採用代行利用で行われる代表的な業務内容」を参考にしてみてください。
もちろん代行をしてもらうことによるメリットとデメリットはそれぞれあるので、長期的・短期的な視点で採用活動を考えて、どの範囲で利用するのか、を考えましょう。
ぜひこれを機会に、採用代行サービスを検討してみてください。
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