ロープレ(ロールプレイング)の目的・メリット・やり方・種類 - 営業・接客スキルアップ方法
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- ロープレとは
- ロープレの目的
- ロープレが必要とされる理由は
- ロープレを行うメリット
- スタッフ一人ひとりの具体的な課題が明らかになる
- 営業トーク・接客トークに慣れることができる
- 説得力がつく
- 人前で話す度胸をつけることができる
- 実践的なフィードバックを受けることができる
- 成功している人の手法を学ぶことができる
- ロープレのやり方
- ロープレの種類と機能
- ケース型ロールプレイング
- 問題解決型ロールプレイング
- グループロールプレイング
- モデリング型ロールプレイング
- 効果的なロープレのポイント
- 目的をはっきりさせること
- シーンや場面を細かく設定すること
- 顧客役の細かい条件設定をすること
- すぐにフィードバックをすること
- 実践的なロープレでなければ実施する意味はない
- BOXILとは
ロープレとは
ロープレとは、ロール(role)プレイング(playing)の略であり、「接客ロールプレイング」と表現されて、会社や組織における営業研修などでよく利用される手法です。
ただし、このロープレは適切な方法で活用しなければ、最大限の効果を得られません。
ロープレの目的
まず大前提として、ロープレの目的は、接客スキルや営業スキルを向上させて、会社全体のレベルを上げることにあります。
何もしなくても売れる商品なら不要ですが、営業のスキルで売れ行きや商談状況が変化する場合は、営業の質によって大きく左右されることはいうまでもありません。
だからこそ、正しい方法でロープレを繰り返してスキルを向上させると、それは会社にとっての財産となります。
ロープレが必要とされる理由は
関心の無い顧客の興味を喚起させることは至難のわざです。そして、そのような場合、与えられた時間は限られていることが多いでしょう。
そのため、確実に成果を挙げるためには時間を有効に使わなければなりません。
当然、優れた接客・営業スキルが必要であり、それを習得する有効な手段としてロープレが注目されています。
ロープレを行うメリット
一口に接客・営業スキルの向上といってもその範囲が広く終わりがあるわけではありません。
しかし、効果的なロープレを実践することには多くのメリットがあり、スキル上々に必ず役立つとされています。以下、代表的メリットを列挙してみました。
スタッフ一人ひとりの具体的な課題が明らかになる
接客や商談において、上手くいかない場合は必ずどこかに問題があります。
しかし、もちろん人それぞれによって問題点は異なりますが、ロープレを行うことでそれをあぶりだすことができます。課題が浮き彫りとなると、その対応策を具体的に考えるという次のプロセスに進むことができます。
営業トーク・接客トークに慣れることができる
たとえばスポーツの本を読んでも、実際に身体で覚えなければ上達はしません。同様に営業トークや接客トークも、実際に話してみなければ上手に使えません。
しかし、普段のコミュニケーションで使う言葉ではないため、ロープレを通して実際に話すことで初めて慣れが生まれます。
説得力がつく
そして実際にトークをしてみると、上手く伝わらないことに気づきます。頭では理解していても、それをきちんと相手に伝えることがいかに困難かを実感することになるのです。
正確に伝えるためには、正しい言葉の使い方、そして順番や構成などを考え、話し方にも気を配らなければなりません。こうしたトライアンドエラーを、ロープレで実施することで、自然と説得力が身についていきます。
人前で話す度胸をつけることができる
初対面の相手と話すという行為は、相当な緊張を伴い勇気が必要です。そもそも話すことが苦手な場合はなおさらです。
しかし、ロープレを何度も繰り返すことで、メンタル面が鍛えられるという別の側面もあります。個人差は当然出てきますが、ロープレによる訓練で、人前で話す度胸をつけることができます。
実践的なフィードバックを受けることができる
記述しますが、ロープレにはフィードバックが不可欠です。
実際のシチュエーションに近い形で行うのは、このためであり、さまざまな役割・立場で、客観的な意見を聞けるため、営業活動に即生かすことが可能となります。
自分では気づけなかった点や経験がなければ指摘できないことなど、貴重な意見をもらえます。
成功している人の手法を学ぶことができる
良く売れる営業マンのロープレを見ることで、客観的に自分との違いを明確に把握できます。
優れた営業マンには、何かしら他と違って何かコツがあり、それを模倣することも大きな効果を生みます。またベテランと呼ばれている人のロープレからも、営業としての引き出しを増やすことが可能です。
ロープレのやり方
次に実際のロープレのやり方について説明します。基本となるロープレの大まかな流れは以下の通りです。
- 営業、顧客、オブザーバーという3つの役割を明確化させる
- オブザーバー役は営業にフィードバック用にチェックポイントをシートにして準備
- ロープレの一部始終を記録しておく
身振りや手振り、目線や姿勢など視覚的情報も重要な要素であるため、動画として記録しておくことは非常に大切です。
ロープレの種類と機能
ロープレには、形式によっていくつか種類が存在し、それぞれもたらすメリットが変わってくるため、以下に簡単に分類してみました。
ケース型ロールプレイング
ある特定の場面を想定してロールプレイングを行う手法です。
細かく条件設定された状況において、どのような対応をするのか、その手法やアプローチが適切なものであるかをフィードバックします。
問題解決型ロールプレイング
現実に起きている、もしくは過去に起きた問題をテーマとしてロールプレイングを行う方法で、リアルロールプレイングとも言います。その対応をさまざまな視点から協議することで、実際に起こっている問題解決にもつながるケースがあります。
グループロールプレイング
グループごとに別れ、役割を都度変えながら何度もロールプレイングを行う手法のことです。
それぞれの立場に立つことで、視野を広げて物事を考えることができるため、それまで気づかなかった対応方法を思いつく可能性があります。
モデリング型ロールプレイング
一人の代表者がロールプレイングして、それを他全員が模倣するという手法です。
全員を同じスタンスに立たせるという場合、イメージを共有させたい場合には効果的です。
効果的なロープレのポイント
普段顔をよく知る仲間同士でロープレを行う場合、遠慮がちとなってしまったり、緊張感が損なわれてしまう場合が多々あります。
そこで実践的かつ効果的なロープレを実施するために、事前に設定を詳細に決めておく必要があります。ポイントは以下4点です。
目的をはっきりさせること
ロープレを実施するうえで、そもそも営業がどういった目的で顧客の元へ訪問しているかということを明確に共有しておかなければなりません。上述した3つの役割をそれぞれが理解してから、ロープレを開始する必要があります。
シーンや場面を細かく設定すること
現在の営業段階がどのようなフェーズにあるのかという設定も重要です。
たとえば、この訪問が何回目であるか、もしくは提案の最終段階、あるいはクレーム対応の訪問なのかなど、リアリティーがある具体的な設定をしておくべきです。
顧客役の細かい条件設定をすること
顧客役もただ漠然と演じるのではなく、できる限り細かい条件設定をするとことが望ましいです。年齢、役職、あるいは家族構成や性格に至るまで設定しておけば、演じる側も一貫性が生まれるからです。
現在、まさに商談中で他社に気持ちが傾いている顧客などを例にとって、リアルな設定をすることも効果的です。
すぐにフィードバックをすること
ロープレにおけるもっとも大事なフェーズはこのフィードバックにあります。
ロープレを終えた時点、もしくはその途中であっても、良かった点、悪かった点などをすぐに指摘することが重要です。
そして営業と顧客それぞれの立場で遠慮することなく意見を出しあい、改善すべき点がどこにあるかをしっかりと議論します。こうしたナレッジを共有することが、営業スキルや接客スキルの向上につながっていきます。
実践的なロープレでなければ実施する意味はない
昨今、ブルーオーシャン市場はほぼ少ない状況であり、会社の成長にはこれまで以上に人材育成が大きなテーマとなっています。
そして、利益追求のためには営業力、接客力の強化は永遠の課題でもあります。そのスキル強化の手法としてロープレが有効であることを紹介してきました。
やり方次第で最大の効果につながりますが、誤った手法や曖昧な設定などでスタートさせると、単なる時間の浪費に終わってしまうところが注意点です。
ロープレを実践する場合は、今一度ポイントを網羅しているかを確認することが必要です。
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