サイバーテロ(攻撃)とは?現状と対策、注意すべき企業のリスク
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サイバーテロとは
サイバーテロとは、ネットワークを対象としたテロリズムのことをいいます。
主に社会の混乱を目的として、政府や社会的インフラを担う組織を支える重要な情報システムへの侵入と破壊工作を指します。
しかし最近は一般企業もサイバーテロのターゲットとなる事件も増えているのが現状です。
サイバーとはコンピュータネットワークに関することを示す概念です。ターゲットのサイト上のデータの破壊や書き換え、ウイルスの大量配布などを総称してサイバーテロと呼ぶのが一般的といえます。
世界のサイバーテロの現状
近年の国外のサイバーテロの現状について見てみると、攻撃元もターゲットとなる企業や組織に関しても、どちらもアメリカがトップに立っています。
グローバルセキュリティメーカーの株式会社サイバーセキュリティクラウドによると、2024年攻撃元の国を上から順番にみていくと、1位はアメリカ、次いで日本、ロシア、ルーマニア※1となっています。
逆に、2006〜2021年の間で最も深刻なサイバー攻撃を受けた国は、1位が同様にアメリカ、次いでイギリス、インド、ドイツの順※2です。
どちらもアメリカが2位以下の国に圧倒的な差をつけているのが特徴です。
※出典1:サイバーセキュリティクラウド「Webアプリケーションへのサイバー攻撃検知レポート」(2025年7月23日閲覧)
※出典2:PR TIMES「過去15年間でハッカー最も狙われた国、10カ国を発表 」(2025年7月23日閲覧)
日本におけるサイバーテロの現状
日本におけるサイバーテロの現状として、日本政府や企業を標的としたサイバー攻撃が国内からも仕掛けられていることがあります。
これは、サイバーテロの手段として用いられるマルウェアの通信先であるコントロールサーバーのホストの所在を追跡することで判明しています。
このように、日本は国内外から多様なサイバーテロの脅威に晒されています。そのため、現在では経済産業省や防衛省をはじめとする各省庁、そして内閣府が一体となってサイバーテロ対策と環境整備に注力しています。
次の記事では、マルウェア対策についてくわしく解説しています。
サイバー攻撃の種類と対策
つづいて、サイバー攻撃の種類と対策について、解説していきます。
Dos攻撃/DDoS攻撃
Dos攻撃は、ターゲットのWebサイトやサーバーに対し、短時間に大量のデータを一方的に送りつけることで、サーバー機能を利用不能に追い込む攻撃です。
そしてDDoS攻撃は、複数台の攻撃用マシンから一斉にDos攻撃することを指します。
事前にマルウェアを使って複数のマシンを乗っ取ったうえで、ターゲットに対して同時多発的に攻撃を仕掛けるケースが多くあります。
Dos攻撃/DDoS攻撃への対策としては、攻撃元のマシンと考えられるIPからのアクセスを制限・遮断することがあげられます。ほかにも、WAF(Web Application Firewall)を導入して解析し、悪意をもったアクセスから守る対策が考えられます。
次の記事では、DDoS攻撃対策について詳しく解説しています。
標的型攻撃
標的型攻撃とは、ターゲットの組織から個人情報や機密情報を盗み出すことを目的として送付されるウイルスつきメールのことをいいます。
近年は公的機関だけでなく、一般企業や中小零細企業が狙われるケースも少なくありません。そのため、システム管理者は特に注意が必要です。
スタッフに対して不自然なメールを開かないよう指導したり、不審なメールを排除するセキュリティソフトを導入したりするなどして、常に安全な環境を整えるよう努力する必要があります。
次の記事では、標的型攻撃についてくわしく解説しています。
ゼロデイ攻撃
修正プログラムがカバーしていない部分を狙って攻撃する手法をゼロデイ攻撃といいます。
各種ソフトウェアのぜい弱性が発見されてから、カバーするための修正プログラムが配布されるまでの時間的なラグを利用する攻撃です。
これまでMicrosoft Office製品やAdobe Readerなどを狙った攻撃が頻発しており、世界中でさまざまな被害が出ています。
対策としては、必ずウイルス対策ソフトの導入をすることや、更新プログラムを最速で導入するように心がけることがポイントです。ほかにも不審なファイルは一切開かないといった基本的な対策を徹底させることが挙げられます。
次の記事では、サイバー攻撃に対処する手段のひとつである「ぜい弱性診断」についてくわしく解説しています。
ルートキット攻撃
ルートキットとは、攻撃者がターゲットのパソコンのコントロールを奪うための不正プログラムのパッケージのことをいいます。
複数のプログラムを連携させてネットワークへの侵入の隠蔽やバッグドアの作成、あるいは侵入の痕跡を消すなどして攻撃しやすい環境を整えます。
そして最終的に、ターゲットとなるパソコンの管理者権限を奪うことを目的としています。
パソコン上にあるパスワード情報が盗まれたり、Webサイトの改ざん、もしくは他のパソコンを攻撃するための踏み台にされたりする危険もあります。
プログラム同士が複雑に連携しているため、感染してしまうと発見が難しいのが特徴です。ルートキットの侵入を防ぐソフトウェアをインストールして、まずは侵入予防に努める必要があるでしょう。
事前にシステムのバックアップをとっておくことも有効です。
ブルートフォースアタック
ブルートフォースアタックは、別名「総当り攻撃」と呼ばれ、パスワード解析方法のひとつです。
理論的に考えられるパスワードや暗証番号のパターンをすべて入力して、解読を試みる方法です。これによってターゲットのネットワークに潜り込んで内部情報の改ざんをしたり、機密情報を盗み出したりします。
人間が一つひとつ試していく方法では、手間が掛かりすぎて現実的ではありませんが、現在は比較的短時間で簡単に実行できるツールが多く存在するため、けっして侮れません。
対策としては、暗証番号やパスワードを複雑で推測されにくいものに変更したり、重要ファイルのパーミッションを変更したりする方法が考えられます。
SQLインジェクション
SQLインジェクションとは、外部データベースと連携しているWebサイトのデータベースを操作するプログラムに対して、攻撃者がサイトの入力画面からSQLの断片を与える手法で、データベース内の情報を改ざん、盗難します。
マルウェアのように、事前に攻撃ターゲットに不正ファイルやアプリケーションを仕込むことなく実行できるのが特徴です。
SQLインジェクションにぜい弱性を持つサイトは、突然攻撃を受けて重要情報を盗み出されてしまう可能性もあるでしょう。
対策としては、定期的にサイト全体のぜい弱性検査を実行しつつ、不正な入力値による処理を拒否する設定に切り替えることです。
データベースアカウントの権限を最小限にする方法も効果的です。
クロスサイトスクリプティング
クロスサイトスクリプティング(XSS)は、ブログや掲示板、ECサイト内で、ユーザーが入力した情報に悪意のあるスクリプトが紛れ込ませ、ユーザー環境で実行させることによってIDやパスワードを含む個人情報を盗み出すような攻撃のことです。
たとえば、ユーザーに悪意のあるスクリプトを埋め込んだリンクをクリックするように誘導します。リンク先を閲覧したブラウザでプログラムを実行させる方法が一般的です。
対策としては、サーバー環境やWebアプリケーションを最新の状態にして、ぜい弱性が生まれにくい環境を整えることが挙げられます。
サイバーテロへの日本での対策
日本はサイバー攻撃の標的にされることが多く、国内外から常に何らかの攻撃を受けているといっても過言ではない状態です。
一般企業でも必要となるセキュリティ意識
サイバーテロへの対策は官公庁のみならず、日本の一般企業でも考えなくてはならない重要なトピックです。
とくに電力やガス、金融などの社会的インフラを支えている企業は、常にサイバーテロのリスクに晒されている自覚をもつ必要があるでしょう。
攻撃者も大きな企業を重点的に狙う傾向があるため、攻撃を受ければ日本社会に甚大な被害をもたらします。
そして重要なことは、日本で実際に起こっているサイバー攻撃は、ソフトウェアのアップデートや日常的なログ監視、IDやパスワード管理の徹底といった基本的な対策で防げることです。
逆にいえば、セキュリティ意識が低い企業から被害が発生しているとも考えられます。
ビジネス規模の大小に関わらず、まずはセキュリティに関する基本的な知識をもつことから始める必要があるでしょう。
次の記事では、サイバーセキュリティ対策についてよりくわしく解説しています。
サイバー攻撃対策サービス3選
サイバー攻撃を防ぐためのセキュリティサービスについて、代表的なものを紹介します。
また、今回紹介するWAF製品や紹介しきれなかったものについてはこちらからご覧になれます。
- 国内導入実績・導入サイト数No.1※
- あらゆる規模のWebサービスに導入可能
- 充実したサポート付き
攻撃遮断くんは、国内での導入実績・導入サイト数No.1のクラウド型WAFです。
サーバーやサイトへのさまざまな攻撃を遮断し、重要な情報の漏えいや改ざん、DDoS攻撃の脅威からユーザーを守ってくれます。サイト数やトラフィック量に関わらず一定額で利用でき、24時間365日の手厚いサポート体制が敷かれているのが魅力です。
WAFサービスのなかでも、もっとも有名なサービスといっても過言ではないでしょう。
※出典:攻撃遮断くん「攻撃遮断くん | 国内シェアNo.1のクラウド型WAF」(2025年7月23日閲覧)
次の記事では、攻撃遮断くんの仕組みや使い方についてよりくわしく解説しています。
secuWAF - 株式会社セキュアイノベーション
- 自動でアップデートされる強力なセキュリティ機能
- WAF以外のセキュリティ対策も搭載
- 一般的なクラウドWAFと比べセキュリティ機能が充実
secuWAFは、強力なセキュリティ機能と自動アップデートにより、常に最新の脅威に対応するクラウドWAFです。
WAF冗長構成やIPブラックリストなど、一般的なクラウドWAFではオプションの機能もデフォルトで利用できます。
また、WAF以外のセキュリティ対策も選定プランや機能によっては設定可能なため、Webサイトのセキュリティをより磐石なものにします。
SCT SECURE クラウドWAF EXP - 三和コムテック株式会社
- メンテナンス不要の、完全自己管理型のソリューション
- Webサイトを構成するさまざまな要素のぜい弱性を診断
- 充実したサポート体制
SCT SECURE クラウドWAF EXPは、実績のあるセキュリティマーク配信サービスです。Webサイトのさまざまなぜい弱性を診断でき、さまざまな不正アクセスからWebサイトを守ります。
ぜい弱性の危険度レベルや解決方法、修正パッチのダウンロードサイトへのリンク情報などを知らせてくれるところも特徴です。
サイバーテロの危険性を理解し、企業として適切な対策を講じる
近年、世界的に被害が増え続けているサイバーテロについて解説してきました。
残念ながら、日本企業のセキュリティ意識は諸外国に比べてまだまだ低いと言わざるを得ないのが現状です。
しかし、繰り返しになりますが、サイバーテロの被害は基本的な対策で十分防げます。
企業のセキュリティ担当者やシステム管理者は、ぜひこの事実を真剣に受け止め、セキュリティ意識を高めるための方法を考えてみてください。
次の記事では、おすすめのWAF製品や、WAFを選ぶ際に見るべきポイントを解説しています。
ぜひご覧ください。
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