製造業界向けERPのメリットや機能 - MESとは | 比較9選
製造業は仕入や生産、販売など多くの面で管理が必要です。ERP(基幹システム)は財務会計や人事管理のほか、製造業の在庫管理や生産管理にも対応しています。ほかの業界以上に管理する要素の多い製造業は、ERPの活用によってさらに業務を効率化できるでしょう。本記事では、製造業に特化したERPを紹介します。
おすすめERPの資料を厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。資料請求特典の比較表では、価格や細かい機能、連携サービスなど、代表的なERPを含むサービスを徹底比較しています。ぜひERPを比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。
目次を閉じる
- 製造業界で活用できるERPの機能
- ERPを導入する目的
- 製造業におけるコスト管理と情報管理の課題
- 競争力の確保
- 古いシステムからの脱却
- 二重入力によるヒューマンエラーの発生
- リアルタイムで管理が難しい
- トレーサビリティが確保できない
- 製造業務の属人化
- 製造業界の課題をERPで解決できる理由
- 生産プロセスの効率化で競争力を確保
- クラウドベースのERPは常に最新状態で保たれる
- 情報の一元管理でヒューマンエラーが削減
- さまざまなデータをリアルタイムで管理できる
- 製品の原材料や製造工程まですべて追跡できる
- 標準化したマニュアルでだれでも運用可能
- 製造業にERPを導入するメリット
- システム間連携が最適化
- すばやいコスト管理と売上管理
- 海外拠点への対応
- 生産状況をコントロールできる
- 顧客対応サービスの品質向上
- 製造業にERPを導入するデメリット
- 導入に手間と費用がかかる
- セキュリティ、システム更新に費用が必要
- 製造業のERPに必要な機能
- 必要な機能一覧
- 必要な要素
- ERPの導入実態
- 製造業におけるERPの導入事例
- ビッグバン導入を成功させたS社
- おすすめERPパッケージの製品比較表一覧
- 製造業界におすすめのERPパッケージ製品比較9選
- Oracle NetSuite
- RobotERP ツバイソ
- Biz∫(ビズインテグラル)
- infor
- ProActive C4
- GLOVIA iZ
- GEN
- iDempiere
- キャムマックス
- ERPとMESを連携して効果的に活用する方法
- MESとは
- MESで解決したい課題
- ERPとMESの違い
- 「ERP」と「SCM」「PSI」の違い
- ERPとSCMの違い
- ERPとPSIの違い
- ERPで市場変化に柔軟な対応を
- BOXILとは
ボクシルおすすめERP(基幹システム) 【Sponsored】
RobotERP ツバイソ |
---|
・売上や調達のプロセス、個別原価計算、財務会計、顧客管理などを一元化 ・外部アプリやSalesforceとの連携、柔軟なカスタマイズが可能 ・企業会計基準、法規制、内部統制基準、原価計算基準に準拠 |
製造業界で活用できるERPの機能
ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、直訳すると「企業資源計画」を意味する、企業の主要な業務プロセスを統合し管理するシステムのことを指します。資源計画、在庫管理、生産スケジューリングや財務管理のような機能をもつのが特徴です。
製造業界では、生産管理や在庫最適化などの機能によって、効率的な生産スケジュールの作成ができたり、コスト削減とリードタイムの短縮を解決できたりします。
ERPの機能をさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事をご覧ください。
ERPを導入する目的
製造業においてERPを導入する目的は、ビジネスモデル全体を合理化することです。どの業界・業種においてもDXが求められており、製造業も例外ではありません。
製造業の場合はとくに、原材料の購入、商品の製造、販売までを一貫して行わなければなりません。各工程を管理するシステムが異なれば、会社全体としてビジネスモデルのDX化が進めづらくなります。
またERPを導入することでDX化が進めば、さまざまな業務の自動化と連携により業務効率の向上が期待できます。とくに製造業では、管理の難しい生産計画や在庫調整の精度向上が期待できるでしょう。ERPは製造業がさらに成長をするためにも、重要なツールとなるのです。
製造業におけるコスト管理と情報管理の課題
製造業界では、適切なコスト管理や情報管理などを行う必要があり、それにあたってヒューマンエラーやシステムの老朽化にまつわる課題が発生することもあります。また、海外との価格競争も繰り広げており、競争力の確保も急務です。
普段の業務で解決すべき課題はどれか、確認してみましょう。
競争力の確保
近年日本の多くの製造会社が、海外との価格競争に苦戦しています。人件費を考慮すると、日本国内の製造業よりも、人件費の安い新興国の方が安価に製造可能だからです。そのため海外企業にシェアを奪われた、もしくは海外に工場を移転した事業も数多く存在します。
日本国内の製造業がこのような環境において競争力を確保するためには、製造コストの削減、余計な在庫や材料の抑制が必要です。
古いシステムからの脱却
製造会社のなかにはいわゆる「レガシーシステム」とよばれる独自の古い生産管理システムや、在庫管理システムを使っている会社も珍しくなく、これらの刷新が求められています。
レガシーシステムは経営上大きなリスクになります。システムが古いOSにしか対応していない場合、コンピューターが壊れればシステム自体が稼働しなくなるかもしれません。また、システム障害、仕事の効率低下などさまざまなトラブルの発生原因となりえます。
二重入力によるヒューマンエラーの発生
製造業では、製造現場や部門ごとに社内で独立した複数のシステムを利用しているケースが多く、これがヒューマンエラーを発生させています。部門ごとに独立したシステムを利用している場合、部門間で連携を行うために、同じデータを何度も入力する作業が発生します。
入力作業が増えると、時間がかかるのはもちろん入力ミスやデータの入力もれなどが発生する可能性も高くなるでしょう。業務を効率化し、ミスを防止するための仕組みが必要です。
リアルタイムで管理が難しい
各部門ごとに複数のシステムを利用しそれぞれで情報管理している場合、それぞれの情報に差異があるため、リアルタイムで管理できません。
すると、営業担当者から工場の担当者へ問い合わせや、確認を行う必要が出てきます。情報共有に時間を取られるため、顧客への回答にスピーディーな対応ができず、機会損失や顧客満足度の低下にもつながってしまうでしょう。
トレーサビリティが確保できない
近年、製造業においてトレーサビリティの重要性が増しています。しかし対応できていない企業も多く存在するのが現状です。
トレーサビリティとは生産履歴追跡と訳され、原材料や部品の調達から販売までの行程における情報を把握・管理し、追跡調査ができるようにすることです。トレーサビリティを確保することで、万一製品の品質に問題が生じたときに、追跡・調査が可能になります。そしてどこに問題があったのか、製造工程を追跡し迅速に原因が特定できます。
しかし、複数のシステムで情報を管理する従来のやり方では、情報を一元的に管理できずトレーサビリティの確保は難しいといわざるを得ません。
製造業務の属人化
日本の製造業では、生産管理や製造業務の属人化しているケースが多く見られます。それぞれ部門ごとに古いシステムやExcelを使っており、担当者でなければシステムを扱えない、データを把握していない状況に陥っているのです。
この場合、担当者がなんらかの事情で退職すると業務が滞り、大きな損失を招く危険性があります。
製造業界の課題をERPで解決できる理由
製造業界では、「システムが古すぎてコンピューターが壊れたら何もできない」「ヒューマンエラーの発生やリアルタイムでの管理が難しい」などコスト管理・情報管理に関する課題がありますが、ERPを使えばそれらの課題も解決可能です。
コスト管理や情報管理の課題が解決できる理由を、ERPの機能や詳細とともに説明します。
生産プロセスの効率化で競争力を確保
ERPの導入で生産プロセスの効率化やコスト管理の最適化、在庫管理の改善がなされ、競争力を強化へと直結します。生産計画や在庫レベルの最適化により、不要な在庫コストが削減され、製品の市場投入時間を短縮できるでしょう。
また、ERPは市場の動向や顧客の需要をリアルタイムで把握し、迅速な意思決定の支援も実現します。
クラウドベースのERPは常に最新状態で保たれる
ERPは最新の技術を活用しており、製造業にありがちなレガシーシステムの問題を解決します。これにより、システムの安定性が向上し、データ処理速度も速くなるでしょう。
また、クラウドベースのERPシステムは常に最新の状態に保たれているため、システムのアップデートやメンテナンスも容易です。
情報の一元管理でヒューマンエラーが削減
ERPは、異なる部門間でのデータの一元管理を可能にし、二重入力してしまうリスクが排除されます。これにより、データの正確性が向上し、ヒューマンエラーのリスクが軽減されるでしょう。さらに、データ入力の自動化によって時間と労力の節約にもつながるのです。
さまざまなデータをリアルタイムで管理できる
ERPは、製造業におけるさまざまなデータをリアルタイムで統合し、一元管理できます。これにより、部門間の情報共有が迅速かつ効率的に行われ、スピーディーな意思決定や顧客対応が可能になるでしょう。
製品の原材料や製造工程まですべて追跡できる
ERPは、製品の原材料から最終製品に至るまでの全工程を追跡し、トレーサビリティを確保します。これにより、品質問題が発生した際の迅速な対応や原因特定が可能となり、リスク管理に大きく貢献するでしょう。
標準化したマニュアルでだれでも運用可能
ERPは多くの企業に導入されていることから、わかりやすい業務マニュアルが用意されており、サポート体制も充実していることが多いです。古いシステムやExcelファイルの属人化を防ぎ、仮に担当者が退職しても業務の継続性が保たれます。
製造業にERPを導入するメリット
製造業がERPを導入することで、課題が解決できるだけでなく多くのメリットを生み出すでしょう。とくに、煩雑になりがちなリソースの管理が最適化される点にあります。製造業は仕入れた原料、組み立てた製品、出荷の状況など管理の対象および状態が多岐にわたるため、紙やExcelでは管理するだけで一苦労です。管理の煩雑な状況を打破するためにも、製造業に強いERPを選定しましょう。
システム間連携が最適化
製造業向けのERPは、生産管理や在庫管理の機能で製品を一元管理できます。従来の分割されていたシステムではデータの転記を必要としましたが、ERPはデータの自動反映が可能です。そのため転記の作業が省けるのはもちろん、データの抜けもれといったヒューマンエラーもなくなります。
また必要なデータをスピーディーに取得できるのもメリットです。製造業の場合は、管理するリソースが他業種より多くなりやすいため、ERPの恩恵は多く受けられるでしょう。
すばやいコスト管理と売上管理
ERPを導入することで、費用や売上を適切かつスピード感をもって計測できます。紙やExcel、単体の基幹システムで管理していたころは、それぞれのシステムから数値を探し出し突き合わせる必要がありました。対してERPなら経営に必要な数値を、工数をかけずに算出可能です。
海外拠点への対応
大企業向けのERPシステムであれば、複数の国にまたがった運用に対応しているケースが多くあります。ERPが存在していない時代は、現地の税金や法律へ対応するために逐一調査する必要がありました。他方、海外の運用に対応しているERPであれば、税率の自動計算、法律に対応した販売など細かな点で柔軟に対応してくれます。
生産状況をコントロールできる
ERPを使えば、複雑な情報を正確に把握することが求められる生産管理もコントロールできます。たとえば食品製造業のように製品や材料に消費期限が存在する場合、需要にもとづいて適切な生産量を維持することが必要です。
仮に、過剰に生産して在庫が余れば、作った製品を廃棄するコストがかかります。また、消費しきれない材料を抱え消費期限切れとなれば、さらに余計な費用が発生します。
しかしこれらを防ぎ、生産状況をコントロールするためには営業や在庫、材料、生産の状況といった幅広い情報を統合的に管理しなければなりません。そしてERPではそれらの情報が統合可能です。ERPの導入により、生産状況をコントロールしやすくなり、余分なコストが発生する問題の解決につながります。
顧客対応サービスの品質向上
ERPによって生産管理や在庫管理が適切にできるようになると、顧客対応の品質が上げられます。いつまでにどの程度の数を用意できるかといった納期回答が正確になり、実際の納品で遅延も起こりにくいため顧客の信頼が得られるでしょう。
また業務効率が向上すれば「納期短いけど対応できる?」といった、顧客の要望にも応えやすくなるでしょう。このように、ERPを導入すると顧客のニーズを満たしやすくなるのです。
製造業向け以外のERPにおけるメリットは次の記事にて紹介しています。
製造業にERPを導入するデメリット
導入することによってさまざまなメリットを期待できるERPですが、いくつかのデメリットも存在します。ERPは一般的に高価なうえ、導入するとさまざまな部署の業務に影響を与えるので、中途半端にERPを導入するとかえって経営効率が悪くなるかもしれません。
導入に手間と費用がかかる
製造業に限らず、一般的にERPは導入のために手間も費用も必要なシステムです。製品の種類が多く、機能も広範なので選定までに時間がかかるうえ、細かなカスタマイズを含めれば導入費用も他のシステムと比較して非常に高価です。また、本格的に稼働向けシステムを使いこなすための従業員研修も必要で、関係部署が多い分だけ手間もかかります。
しかし、一度ERPが稼働しはじめると、合わないからといって急にシステム変更もできないため、導入には手間も費用もかけるべきです。
セキュリティ、システム更新に費用が必要
ERPは導入しておしまいではなく、セキュリティ、システム更新などに毎年一定の金額が発生します。
たとえば、システム更新を怠っていた、もしくはセキュリティリスクが残ったままERPを稼働させたとします。すると外部からサイバー攻撃を受け、ERPに蓄積された情報が流出するケースも考えられるのです。
製造業のERPに必要な機能
ERPでは、製造業に必要な機能を業務パッケージとして提供しています。たとえば生産管理や在庫管理、原価管理といった資源の状態を管理する機能です。これらの機能のうちどのようなものが製造業には必要なのか、またどのような要素に注目すればよいのかを説明します。
必要な機能一覧
主に製造業のERPに必要な機能は次のとおりです。いずれも資材や製品がどれくらい、どのような状況にあるのかを整理するのに役立つ機能です。また、下には記述していない機能であっても、会計や経費精算のように、データ連動して勝手に計算してくれるのがERPの強みだといえます。
それ以外にも、実績データを用いて需要を予測する需要予測機能や、製品を製造するのに必要な部品の種類・数を管理できる部品構成管理などもあると便利です。なお、ERP全般において必要とされている機能は次の記事にて紹介しています。
必要な要素
それでは、製造業に適したERPとは、どのような要素をもっているべきでしょうか。
PSIの実現
製造業のERPには、まずPSIの管理が求められるでしょう。PSIとは、Production(生産)Sales(販売)Inventory(在庫)の略で、精度の高い販売計画と正確な在庫状況をもとに、最適な生産計画の策定を意味します。
ERPにも生産管理機能はありますが、基本は基幹業務に関連した「ヒト・モノ・カネ」の配分を最適化するのが得意です。一方でPSIは生産計画や在庫の適正化に特化しています。そのため製造管理を効率的に行い、ERPの力を最大限に引き出すには、PSIとERPの連携が必要不可欠です。
トレーサビリティの確保
トレーサビリティとは、原材料のロット番号、完成品のシリアル番号を管理し、仕入れから出荷後までトレース(追跡)できるようにするものです。これによって、不良発生時の原因究明から、影響範囲の予測までを可能にします。生産までと出荷以降でシステムが分離している場合トレースは難しいですが、ERPで統合されていれば容易に実現できます。
現場でのリアルタイム管理
ハンディーターミナルを活用すれば、生産状況をリアルタイムで更新できます。ハンディーターミナルは材料の入庫時はもちろん、生産過程時、完成時などにさまざまな工程で利用可能です。
使い方も簡単でバーコードやQRコードを読み取るだけであるため、手入力によるミスも最小限にできます。読み取ったデータはリアルタイムにアップデートできるため、ERPをとおして正確な管理が行えます。
ERPの導入実態
クラウド型を中心にEPRの市場規模は年々拡大しており、今後も成長していくと予測されています。
以前までは、ERPの導入には高額な導入費用が必要とされていました。しかしクラウド化が進んだことで低価格にて運用しやすくなり、これが導入企業の増加を後押しました。政府が推進するDX化の動きもあり、導入を検討する企業も増加傾向にあります。
またDX転換への必要性に加え、今後少子高齢化による人材不足は拡大すると見られています。人手不足を解消するためにも、業務効率化を実現するEPRの導入は不可欠となるでしょう。
製造業におけるERPの導入事例
生産システムのリプレイス時に、ERP導入を計画する製造業が増加しているのは上述したとおりです。それでは、実際に個別のシステムからERPへ刷新した、導入事例を紹介しましょう。
ビッグバン導入を成功させたS社
建材や自動車などに使用される、高品質な接着剤の製造・販売を主力とするS社は、従来生産過程に特化した個別最適化システムを活用していました。しかし、親会社のシステム廃止を受け、全体最適化の可能なERPへと全面刷新する、「ビッグバン導入」を決断しました。
オールインワンシステムで業務標準化を目指す
個別最適システムを活用していたS社では、二重入力によるミスが多く、生産や販売の効率化に課題を抱えていました。そのため親会社によるシステム廃止は、ERP導入のいいきっかけだったようです。
導入に際しては、オールインワンですべてが一元管理できるものを検討。製造業界に最適化されたシステムを、できる限りカスタマイズせずに活用することで、業務標準化を実現したいと考えていました。
全社的な協力で仕様変更も乗り切る
導入過程では、特殊な原価計算による仕様変更や、親会社との物流連携の必要が生じ、カスタマイズせざるを得ない状況にも遭遇しました。しかしS社の協力もあり、無事解決。
トレーニングもトップが率先して従業員を鼓舞してくれたため、期限までに稼働できました。
データの一元管理による効率化が実現
サービス開始後には、分離されていたデータベースが一元化され、生産管理の二重入力や会計伝票入力が不要となり、効率化が実現しました。結果として、販売・会計・生産などの連携が見違えるほど向上したそうです。
現在はさらにERPを有効活用するため、生産管理業務の改善や、BIツールによる経営の可視化に取り組んでいます。
おすすめERPパッケージの製品比較表一覧
【特典比較表つき】『ERP(基幹システム)の資料8選』 はこちら⇒無料ダウンロード
一覧で料金・機能を比較したい方にはBOXILが作成した比較表がおすすめです。各社サービスを一覧で比較したい方は、下のリンクよりダウンロードしてください。
【特典比較表つき】『ERP(基幹システム)の資料8選』 はこちら⇒無料ダウンロード
※ダウンロード可能な資料数は、BOXILでの掲載状況によって増減する場合があります。
製造業界におすすめのERPパッケージ製品比較9選
多くの場面において、効率化の必要な製造業が導入できるERPパッケージを紹介します。ERPにおいて世界で高いシェア率を誇る企業オラクルが提供する有名な製品や、日本企業が開発したERPシステムなども紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
本記事で紹介しているERPパッケージのさらなる詳細や、紹介しきれなかった製品については次のボタンから無料で確認できます。また、ERPの選び方についてはこちらの記事を参考にしてください。
Oracle NetSuite - 日本オラクル株式会社
- 財務会計、顧客管理、Eコマース、PSAなどを一元管理
- 多通貨、多言語対応でグローバル事業もサポート
- データ管理や分析を単一システムで完結するBIを標準搭載
Oracle NetSuiteは、Eコマースや在庫管理、財務会計、顧客管理までまとめて管理できるERPです。事業所や地域などでデータを可視化でき、複数の小会社や法人の管理にも対応しています。
多言語、多通貨に対応できるほか、企業独自の要件や業界固有のニーズに対応し、企業規模に応じた導入が可能です。ビジネスに必要なデータを統合し、リアルタイムに事業の状態を確認できます。
RobotERP ツバイソ - ツバイソ株式会社
- 得意先別や案件別など任意の軸で実績を把握可能
- 企業会計基準、法規制、内部統制基準、原価計算基準に準拠
- 入力データや外部連携アプリのデータをリアルタイムで可視化
RobotERP ツバイソは、ソフトウェアやプラスティック製品、光学製品など多様な製造業で導入実績をもつ統合基幹業務プラットフォームです。財務管理や給与管理、債権債務、人事管理、資産管理などを一元化できます。
入力情報をもとに、案件と紐づけた売上プロセスや制作プロセス、原価計算などを管理でき、進捗管理もカンバン方式で行えます。案件や部門ごとに作成したSNSグループで、見積もりや受発注に関するコミュニケーションも可能です。
「RobotERP ツバイソ」の導入事例 【PR】
導入企業:TOKYO BIG HOUSE株式会社(旧株式会社 プログレス)
導入前の課題:部分的なIT化により業務効率を上げるはずの仕組みが業務を圧迫していた。
導入後の効果:複数のソフトウェアの連携に適したREST APIにより他システムとの連携が容易となり、顧客情報や製造原価のデータベース一元化、情報反映時の人的ミス排除などが可能となった。結果、月次決算の早期化にもつながる。
Biz∫(ビズインテグラル) - 株式会社NTTデータ・ビズインテグラル
- グループマネジメントを前提とした設計
- 目的に合わせて業務単位、ユーザー数で利用できるライセンス体系
- 製品別や顧客ごとなど、細かな損益も把握可能
Biz∫(ビズインテグラル)は、クラウド対応ERPパッケージです。ジョイントベンチャー管理といった業界別テンプレートを提供しており、アドオンを最小限に抑えスムーズに導入可能です。
従量課金やサブスクリプションなどの販売形態にも対応でき、工場ごとの損益データはもちろん、製品別といった細かな粒度でデータを把握できます。複数会社での利用や多言語、多通貨に対応しており、グローバル拠点での利用にもおすすめです。
- 複数の部門、地域、国での生産活動を一元管理
- 高度な計画から資材管理、財務管理まで標準パッケージ化
- 製造業に特化したBIとビジネスアナリティクスを搭載
inforは、大幅なカスタマイズや統合不要で利用可能な製造業特化型ERPです。製造業に特化した機能を搭載しているほか、特許取得済みのBIサービスの自動化、機械学習技術により、組織全体をリアルタイムに可視化できます。
ProActive C4 - SCSK株式会社
- 会計から人事給与、販売管理、経費、勤怠管理までカバー
- グループ共通システムとして豊富な導入実績
- 販売・購買業務はもちろん、貿易取引まで一元管理
ProActive C4は、必要な業務システムからの段階的導入、グループ展開に対応しているクラウド型ERPです。顧客や市場のニーズに合わせ、アウトソーシングサービスや、生産管理システムといった外部サービスとの連携を含めたソリューション提案を受けられます。
豊富なグループ導入実績にもとづく知見、多通貨会計、多言語対応により、グローバルな業務にも役立ちます。製造業や金融業などで多くの導入実績をもち、商品の見積から受発注、加工管理、在庫まで多様な業態の販売管理に対応可能です。
- ものづくり系ソリューションで1万社以上の提供実績※
- 段階的に製造業のDXが可能
- SAPの製品も組み合わせ経営改革を実現
GLOVIA iZは、富士通が提供するERPパッケージです。1万社以上※のものづくり系ソリューションを提供してきたノウハウで、「製造業向けSCM/ERP/MESソリューション」を提供しています。
現場のデジタル化から段階的に製造業のDXができ、途中の過程でSCMやMESとの統合も可能です。提供されるのは富士通製品だけでなく、SAPといった別企業の製品も組み合わせることで経営改革を実現します。
※出典:富士通「製造業向けSCM/ERP/MESソリューション : 富士通」(2023年11月19日閲覧)
- ノンプラグラミングで自由にカスタマイズ
- だれもが使いやすいように機能を洗練させている
- 業種に合わせた7つのクラウドサービス
GEN(ジェン)は、バックオフィス業務を効率化する中小向けのクラウド型ERPです。運用ハードルが低くなるように複雑な仕様を排除したことに加え、ECサイトのような親しみやすいインターフェースを採用し、多くのユーザーが満足する、高い定着度を実現しました。7つの業種に対応したクラウドのERPを提供しており、もちろん製造業にも対応しています。
- ERPとして必要な機能は標準で実装
- スモールスタートによる無理・無駄のない導入
- OSSのERPであるため無料
iDempiereは購買管理や在庫管理、販売管理、会計管理などを搭載しながら、低コストでの導入ができるオープンソースのERPです。搭載されている機能から、必要なものだけを選択できます。まずは在庫管理だけしっかりしたい、といったスモールスタートも可能です。また多言語、多通貨対応が標準で実現されているため、海外拠点をもつ企業でも安価で導入できます。
キャムマックス
- 月額7万円※からと低価格
- 自社開発が実現する高い拡張性
- ノウハウを集結した価値ある機能
キャムマックスは、中小企業の受発注管理や在庫管理、財務会計、物流管理などを可能にしたERPです。月額7万円※ながら無料サポートも利用できるため、コストを抑えて利用できます。POSシステムや決済代行システムとの連携も可能なため、必要に応じて新しい技術を取り入れられます。
※出典:キャム「価格 | 【公式】中小企業向けクラウドERP キャムマックス」(2023年11月19日閲覧)
ERPとMESを連携して効果的に活用する方法
ERP導入によって一元管理を進めている一方で、ERPとは別にMESとよばれる製造実行システムを、製造現場へ導入して効率化をはかる流れも出てきています。
MESとは
MESとは、「Manufacturing Execution System」の頭文字を取ったものであり「製造実行システム」と訳されます。MESは製造過程における品質、コスト、納期を継続的に改善していくためのシステムです。秒単位で現場情報を収集し、評価・分析できます。ERPによる生産管理をより詳細に実行し、生産現場に特化した改善が可能です。
MESで解決したい課題
MESが注目されている理由には、グローバル展開を行う製造業が、次のような課題を抱えているからだといえます。
- 多数の海外製造拠点展開により、情報収集が困難
- 品質・コスト・納期に対する顧客要求の高度化
海外の工場において物理的にも状況の把握が難しいケースでも、MESにて詳細データを管理可能です。またこのデータを本社のERPに反映し、ERPにもとづく指示をMESに返すといった連携が行われます。特殊な課題をもつケースでは、MESもふまえた検討を行うとよいでしょう。
ERPとMESの違い
ERPとMESはしばしば混同されることがあります。しかし、本記事の説明からわかるとおり、ERPは経営全体を見渡すシステムなのに対して、MESは製造工程のみに特化したシステムです。両者がカバーしている業務領域や、機能は異なります。
製造管理に特化したMESシステムは、経営全体を広くカバーするERPよりも、細かく製造工程を管理し、より効率よい製造体制を構築しやすいシステムです。よって、製造業においてはERPとMESを連携し、活用することが期待されます。
「ERP」と「SCM」「PSI」の違い
ERPに似た単語として、「SCM」や「PSI」といった仕組みが存在します。ですが、それぞれ次のように明確な違いがあるため、覚えておきましょう。
ERPとSCMの違い
ERPとSCMの違いは、対象となる業務の範囲です。SCM(Supply Chain Plannig)とは、日本語で「供給連鎖(サプライチェーン)の管理」を意味します。
原材料や部品の調達から販売・配送までの一連の流れ、つまりサプライチェーン全体を最適化し、生産性や利益を最大化する管理手法のことです。これに対し、ERPは人事や会計といったより幅広い業務を対象として、業務効率を向上させるのが目的です。そのためERPのなかに、SCMの機能が含まれていることも多くもあります。
ERPとPSIの違い
ERPとPSIの違いは、主に範囲と目的です。PSI(Production, Sales, Inventory)はそれぞれ「製造(Production)」「販売(Sales)」「在庫(Inventory)」の頭文字を取ったもので、製造業における在庫管理、生産計画、販売管理の三要素を統合的に扱い、バランスよくすることを指しています。
ERPは組織全体のリソースを管理し、全社的な業務プロセスの効率化を目指すシステムである一方で、PSIは製造業特有の課題、とくに生産、販売、在庫の最適管理に特化しているのが特徴です。
ERPで市場変化に柔軟な対応を
現在日本では国内市場の縮小や、グローバル化による競争激化が起こっています。またインターネットとモバイルデバイスの進化により、カスタマーが瞬時に情報を入手できる状況は、製造業にとってけっして追い風とはいえません。
加えて顧客嗜好の多様化により、製品自体のライフサイクルも短縮していく傾向もあります。これらをふまえた対応策は、市場にマッチした新製品を最大限効率化し、リリースし続けることなのかもしれません。
このような現状のなかで、生産性向上を実現するには今後ERPの導入が鍵となってくるでしょう。
また、製造業界では、ERPに関連して次のようなシステムも導入されています。
- 製造業界向け生産管理システムの比較
- 製造業界向けCRMの比較
- 製造業界向けMAツールの比較
- 製造業界向けSFAの比較
- 製造業界向けプロジェクト管理ツールの比較
- 製造業界向けeラーニングシステムの比較
- 製造業界向け勤怠管理システムの比較
- 製造業界向けRPAツールの比較
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。
- BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!
BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。
BOXIL SaaSへ掲載しませんか?
- リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1※
- リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
- 累計1,200社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心
※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査