【厳選】製造業界向けMAツール6選 | 課題と解決策・導入事例

製造業界はMAツールで進化する
アメリカなど、他の先進国に猛追する形でMA(マーケティングオートメーション)の活用が積極的に実践されはじめている日本ですが、世界で高い評価を得ている製造業においても、グローバルスタンダードなMAツール活用が効果ありと認識されはじめています。
もともと海外での売り上げが50%を超えることも珍しくない製造業では、マーケティング手法を最適化することで、さらなる成長を目指すメーカーが増えているのです。
本記事では、製造業におすすめのMAツールを紹介するとともに、現在課題であるマーケティング上の課題や解決策について解説していきます。
目次を閉じる
- 製造業界はMAツールで進化する
- 製造業の進化を阻む要因とは
- プロセス化されない営業活動
- 理解が進まないマーケティングの仕組み
- 製造業でMAツールを効果的に活用するには
- MAツールがもたらす効果
- 製造業がMAツールを活用するポイント
- 製造業のMAツール導入事例
- 新たな市場開拓に力を注ぐM社
- 企業戦略の実践に成功したS社
- 製造業におすすめのMAツール6選
- Oracle Marketing Cloud(オラクルマーケティングクラウド) - 日本オラクル株式会社
- Pardot(パードット) - 株式会社セールスフォース・ドットコム
- MAJIN
- SATORI - SATORI株式会社
- b→dash(ビーダッシュ) - 株式会社フロムスクラッチ
- Aimstar
- BtoB製造業が注目すべきABM(アカウントベースドマーケティング)とは
- ABMの概念
- ABMの実施方法
- アカウントの設定方法
- 製造業界の可能性を高めるMAツール
- ボクシルとは
製造業の進化を阻む要因とは
マーケティング先進国に追いつくために、MAツールの活用に積極的に促している日本ですが、実際の製造業の現場ではMAツールの導入が遅れている面があり、導入効果に疑問を持つ企業も少なくないです。
その理由としては、営業とマーケティング、双方の定義するリードの基準にギャップがあることが挙げられます。
そのような状況でMAツールを導入しても、営業とマーケティングの連携がとれないため、宝の持ち腐れになってしまっているケースが多いのです。
プロセス化されない営業活動
日本の製造業では、現場における個々の作業やクオリティコントロールはしっかりとプロセス化され、効率化が進んでいます。
しかし営業は属人的な手法が伝統的に行われているケースが多く、プロセス化が進んでいないという現状があります。
伝統的な営業手法を用いている企業では、リードの獲得からその後の商談・受注までを現場の営業担当者が独自に行うケースがほとんどで、MAツールを活用してリードナーチャリングをするという意識が希薄といえるでしょう。
つまりプロセス化された戦略的な営業ができていないのです。
理解が進まないマーケティングの仕組み
これは製造業のみならず、日本のリード対応が販売促進中心であったことの証拠であり、戦略的なマーケティングが浸透しづらい原因といえます。
たとえMAツールの使い方が簡単だとしても、現場でマーケティングを効果的に行う仕組みの理解が進んでおらず、その効果を十分に確認できていないわけです。
事実、多くの製造業では、高度なMAツールを導入しても、その目的が必ずしも明らかではありません。
一部の機能だけをこれまでの作業の代替として活用するのみで、根本的には既存のリード対応のままというケースが多いのです。
製造業でMAツールを効果的に活用するには
このような製造業におけるマーケティングの進化を阻む要因を解決し、MAツールを効果的に活用するためには一体何が必要とされるのでしょうか。
重要なのは、そもそもMAツールがどういうものであるかを製造業界で広く認知してもらい、その効果やメリットを理解してもらうことです。
MAツールがもたらす効果
MAとは、マーケティング業務において煩雑な作業を自動化して効率化する仕組みのことをいい、MAツールはその仕組みを簡単に実現するツールです。
顧客リストを保持していない企業はほぼ存在しませんが、既存リストのみで受注率を高めるには限界があります。長期的に売り上げを伸ばすには必ず新規顧客の創出が必要です。
MAツールは企業の新規顧客創出を効率化し、優良顧客にするために必要な施策を実践するためのツールです。製造業においても、まずはこのことをよく認知してもらう必要があるでしょう。
MAについて詳しくは、以下の記事も参考にしてください。
製造業がMAツールを活用するポイント
また、製造業でMAツールを活用するためには、メリットを知ることに加え、以下のポイントを意識する必要があります。
部門横断的な取り組み
MAツールを積極的に活用するためには、導入にあたって部門横断的な取り組みをする必要があります。
製造業の場合、伝統的に営業の力が強く、マーケティング部門はノウハウも発言力もないというケースは少なくありません。そうなると双方の連携がとりづらく、せっかくの機能を使いこなせないままになる可能性が出てきます。
そういう状態を打破するため、まずは組織全体で売れる仕組みを作り上げるという意識を作る必要があり、経営陣や上層部が新規顧客創出の必要性を理解し、積極的にツールを導入しなければなりません。
質の高いリードを営業に渡す
MAツールを有効に活用できれば、質のよいリードを営業部門に渡せます。
そのために営業部門がなにを求めているのかをマーケティング部門が理解し、営業マンが動くべき良質なリードをどれぐらい提供できるのか、また案件化にいたるどの部分がネックで、それを解消するための施策は何かを提案できるようになる必要があります。
これはツールの機能だけに頼っていては難しい部分なので、売り上げにつながる質の高いリードナーチャリングを行うという意識を全社的に共有しなければなりません。
運用サポートの手厚いベンダーを選ぶ
実際の導入にあたっては、運用後のことを考え、サポートの手厚いベンダーを選択することが重要です。いまや日本でもさまざまなMAツールが提供されており、その強みや機能も多様ですが、ベンダーによってサポートの範囲や質も変わってきます。
導入後に余計なコストをかけないためにも、事前にどういった機能が必要で、問題が起こった際にどういうサポートが受けられるのかを確認しておく必要があります。単純に機能が多くても自社にとって必ずしもベストな選択とは限らないので、その点は注意しましょう。
製造業のMAツール導入事例
続いて、製造業における実際のMAツール導入事例を2つほど紹介します。
新たな市場開拓に力を注ぐM社
課題
老舗の電子部品メーカーであるM社では、個々のプロモーション活動が分断された状態で、顧客の製品購入プロセスがバラバラであることが問題であった。
効果
MAツールを導入し、デジタルマーケティングを推進することで、各々のプロモーション施策のシナジー創出に成功、新規顧客の獲得と育成を効率的に行えるようになった。
企業戦略の実践に成功したS社
課題
産業用機器の企画・製造を手がけていたS社では、展示会などを活用して見込み顧客のメールアドレスを取得し、メールを使って新製品告知などを行っていた。しかしアドレスの変更や配信停止を手作業で行うなど効率が悪く、見積依頼の対応も時間がかかっていた。
効果
MAツールを導入したところ、顧客リスト数が増加したにもかかわらず、展示会出展時のお礼メールやプロモーションに関するメールが効率的に送信でき、セグメントを臨機応変に変更してメールを送信することでレスポンス率を2・3倍も高めることに成功した。
製造業におすすめのMAツール6選
それでは、製造業におすすめのMAツールを紹介します。
本記事で紹介するMAツールのさらなる詳細は以下からご覧になれます。
Oracle Marketing Cloud(オラクルマーケティングクラウド) - 日本オラクル株式会社
画像出典:Oracle Marketing Cloud公式サイト
- 導入実績2,800社以上
- 各々のリードにパーソナライズ化された情報の提供を実現
- 経費精算とワークフローも「クラウド化」
Eloquaは、Oracle社の提供する全世界で導入実績2,800社以上を誇るMAツールです。見込み客の属性や趣向、デジタル・ボディ・ランゲージといった各種データを活用し、各々のリードにパーソナライズされたカスタマー・エクスペリエンスの提供を実現します。営業支援ツールとして有名なSalesforce(SFA)との連携が可能で、営業の成約に直結する最適化・自動化を可能にしてくれます。利用ユーザごとに機能制限をかけるなどセキュリティ面も安心です。
Pardot(パードット) - 株式会社セールスフォース・ドットコム
画像出典:Pardot(パードット)公式サイト
- Salesforceとの連携が可能
- リードスコアリング・ナーチャリングを高度に実現
- マーケティングROIの実装
Pardot(パードット)は、Salesforce.com社が提供しているSalesforceと一体型のマーMAツールです。リード創出のために有効性が証明されている多くの機能が揃っており、アクセス分析やメールのシナリオ設定をはじめ、営業とマーケティングの連携に関する便利機能が満載です。
特に獲得したリードの状況を一元管理でき、どのリードがマーケティングプロセスのどの段階にあるのかを視覚的に把握可能になるため、どういうアプローチをすべきか、反応率はどうかといったマーケティングROI測定が可能です。
MAJIN
- 強力な販売促進機能
- 匿名顧客へのアプローチや情報管理が可能
- 充実したサポート体制
MAJINは、ジーニーが提供する集客から販促までをカバーし、統合的なマーケティングを実現できるMAツールです。
すでにサービスや商品を認知されている顧客に対し購買を促す施策をサポート機能が充実しており、フォームの作成やマーケティングシナリオ作成の支援、A/Bテスト用の機能など、オンライン・オフラインに関わらず、さまざまなアプローチの支援をしてくれます。導入サポート、運用支援、マーケティング施策のアドバイスなど、充実したサポート体制も魅力です。
SATORI - SATORI株式会社
画像出典:SATORI公式サイト
- リードジェネレーションを効率化
- 顧客育成のための充実した機能
- LTVの最大化に寄与
SATORIは、企業のリードジェネレーションを自動化し、効率的な集客を実現するMAツールの代表的製品です。
リードコンバージョンを促したり、購買意欲を向上させたりするための多種多様な機能があり、メール以外の顧客接点も確保することにより、さまざまな方向から顧客育成を支援してくれます。
マーケティング活動の効果測定機能も充実しており、LTV(顧客生涯価値)の最大化に寄与します。
b→dash(ビーダッシュ) - 株式会社フロムスクラッチ
画像出典:b→dash(ビーダッシュ)公式サイト
- 「いつでも」「誰でも」「ひとつで」効率的なマーケティングを実現
- マーケティングに必要な機能を網羅
- プロフェッショナルによる導入サポート
b→dashは、「いつでも」「誰でも」「ひとつで」をコンセプトにデータマーケティングの効率化と生産性の向上を実現するマーケティングサポートツールです。
マーケティングに必要な機能を網羅しており、データの取得や統合、クロスチャネルでのアプローチ、人工知能を活用した提案など、これひとつでマーケティングに関する総合的なプロセスを高いレベルで実現できます。システムとマーケティングに精通するプロフェッショナルによる導入サポートも受けられます。
Aimstar
- One to Oneのキャンペーン管理を実現
- 分析とMAを有機的に結合
- 機械学習によるデータ分析
Aimstarは、独立系ソフトウェアメーカーであるスプリームシステムが提供しているOne to Oneのキャンペーン管理を実現するMAツールです。
強力な分析・ターゲティング機能をもち、機械学習によりデータの分析からキャンペーンシナリオ実行までの自動化をサポートしてくれます。業務ノウハウを含む分析・ターゲティングテンプレートを標準搭載しており、SQLや統計解析の知識がなくても複雑な分析やターゲティングを実施可能になるのは大きなメリットです。
BtoB製造業が注目すべきABM(アカウントベースドマーケティング)とは
最後に、BtoB製造業のマーケティングにおいて注目されているABMという概念について説明しておきましょう。
ABMの概念
ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、個人のリード単位ではなく、顧客となる可能性の高い企業(アカウント)を定義し、個別にアプローチをすることによって成約率の高い商談を行うマーケティング手法のことをいいます。
つまり複数の顧客に多発的にアプローチを仕掛けるのではなく、あらかじめターゲットとする企業を戦略的に定め、集中的にアプローチをかけるやり方です。
個別の顧客企業のニーズにフォーカスし、そこに自社の営業やマーケティングを合わせていく手法であり、顧客のビジネス上の目標を達成させることを目的とします。
ABMの実施方法
ABMは、主に以下の4つのステップによって実施されます。
対象とするアカウントの設定
まず、自社が注力してアプローチすべき対象企業(アカウント)をリストアップします。
BtoCに比べて顧客数が限られる傾向の強いBtoB企業では、2割程度の得意客が売り上げを占めていることが多いため、その2割の顧客企業の特性や共通点を分析し、同じ属性の新規顧客をアカウントとして設定します。
キーパーソンの確認
ターゲット企業を抽出したら、その企業の意思決定に関わる重要人物がだれか調査し、見極めます。
コンタクトポイントの決定
キーパーソンとどうやってコンタクトをとるかを戦略的に考えます。
事前にその人物に関する情報を集め、最適な方法をとる必要があるので、事前調査がとても重要です。
シナリオを作成しアプローチ
キーパーソンへのコンタクト方法を決定したら、実際にアプローチするための切り口を創出します。
相手のニーズが明らかなら、こちらのどういった点をアピールすれば有効か考え、営業シナリオに落とし込んでおきましょう。
アカウントの設定方法
アカウントの設定に関しては、事前にデータベースを整理し、名寄せなどのデータクレンジング作業を実践する必要があります。
また、有望なリードの行動を管理し属性やアクティビティ情報を分析し、積極的にポテンシャルの高い企業を明確な基準で絞り込むことも重要です。
特にどんな基準を重視するのか、優先順位をはっきりさせておきましょう。部門間で連携しながら、顧客ごとにパーソナライズ化した提案やメッセージの提供について、具体的な施策を話し合っておくことが重要です。
製造業界の可能性を高めるMAツール
製造業界におけるMAツールの活用について、現在の状況からツールを活用するポイントを解説するとともに、おすすめのMAツールの紹介をしました。
製造業界に限らず、日本ではまだまだMAツールの導入が進んでいない企業が多いのが現状です。リードを獲得し、体系的ににアプローチすることで優良顧客を育てるという考え自体が浸透しきっていないのが実態でしょう。
逆にいえば、営業とマーケティングが連携し統一された戦略のもとで顧客アプローチを実現できれば、競合に圧倒的な差をつけることも不可能ではありません。特に製造業界はその可能性が高い分野として注目されているので、この機会にMAのメリットを理解して、自社に合ったツールを導入してはいかがでしょうか。
ボクシルとは
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