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CCCMとは?BtoC向けマーケティングオートメーションの特徴 | 必要性・事例

最終更新日:(記事の情報は現在から271日前のものです)
CCCMの概要や機能、事例、代表ツールから、混同されがちなMAとの違いを解説します。両者には共通点もありますが、用語が生み出された背景や目的は違います。ぜひ、今後のマーケティングに活かしましょう。

日ごろから製品プロモーションに従事している方でなければ、CCCMはなじみがないかもしれません。たとえマーケティングを仕事にしていても、MAとの違いについてはきちんと説明できない方もいるでしょう。

そこで、CCCMについての基本的な説明から、とくに混同されやすいMAとの違いについて説明します。両者の違いについてよくわからない方は、ぜひお読みください。

CCCMとは

CCCMとは「クロスチャネル・キャンペーン・マネジメント」の略語であり、複数のマーケティングチャネルを相互に活用して、それぞれの顧客に対して最適なアプローチを実現する手法のことです。

クロスチャネルとは「複数の経路」のことなので、見込み顧客に対してさまざまな媒体を通じてキャンペーンを仕掛けることで、こちらの商品・サービスを継続的にアピールできます。チャネル(経路)は店舗やWebサイト、メール、アプリなどが挙げられます。

たとえば、アパレルショップで商品は買わなかったものの張り紙にあった公式LINEを登録したところ、公式通販サイトの割引クーポンが送られてきた、といったものがCCCMの一例です。

CCCMが普及した現在では、こうした手法を運用するためのソフトウェアを指す方が一般的になりつつあります。CCCMのソフトウェアでは、1つのチャネルから取得した情報を活用し、別のチャネルから個別でアプローチする工程の自動化が可能です。

CCCMが注目される背景

CCCMの概要を説明したところで、注目される背景についても確認しておきましょう。

ワン・トゥ・ワンが主流に

昨今は、それぞれのリード見込み顧客)がもつニーズや過去の購買行動に合わせて、個別にマーケティングを展開していくやり方が主流です。いわゆる「One to One(ワン・トゥ・ワン)マーケティング」と呼ばれる手法です。

以前は消費者に対して無差別に広告を展開するような、マスマーケティングが一般的でした。しかしIT技術の発達によって、情報を得る手段が増え、消費者の価値観や行動は多様化しました。そのため、それぞれの消費者個人に合わせて、最適なコンテンツを提供するマーケティングが注目されるようになったのです。

時代はすでにワン・トゥ・ワンマーケティングに移行する時期を過ぎ、いかに顧客一人ひとりを意識したアプローチを効率的に行うか、検討する段階に入っています。

そして前項で述べたように、クロスチャネルで顧客とコミュニケーションをとれる媒体が低予算でも利用可能になるにつれ、多くの企業がCCCMによってリードの獲得を目指すようになりました。

ワン・トゥ・ワンマーケティングについてさらに知りたい方は、こちらをご覧ください。

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DMPの充実によるCCCMの精度の向上

また、マーケティング活動を促進するデータベースである「DMP(Data Management Platform)」の充実も、CCCMが注目される背景としてあります。

DMPとは、マーケティング活動のために最適化されたデータベースです。保有する顧客データに加えて、Webサイトの訪問回数をはじめとするデータの記録ファイル「Cookie(クッキー)」から導き出された各種オーディエンスデータの統合データベースシステムをいいます。

つまり、リードや既存客のサイト閲覧履歴や実際の購入履歴など、独自に取得することの可能なデータに加えて、他のWeb媒体での消費者の行動履歴といったデータを融合したものです。これを利用することで、それぞれの顧客のニーズに応じたマーケティングが可能になり、CCCMを展開するうえで非常に強力な後押しとなっています。

主として広告のために利用されるケースの多いDMPですが、今後さらにシステム面が強化されるにつれて、多くの企業がCCCMのために活用するようになるでしょう。

CCCMとMAの違い

CCCMとMAの違いについて、顧客対象と目的にわけて説明します。

顧客対象

CCCMとMAの顧客対象

CCCMとMAは、BtoBあるいはBtoCどちらを対象としているかで分けられます。

MAとは、マーケティングオートメーションの略で、企業が継続的に行っているマーケティングに関する諸々の活動をサポートするツールです。主にBtoBで利用される傾向があります。

一方、CCCMは複数のチャネルを相互活用して顧客と一対一のコミュニケーションを図るためのツールです。CCCMは広義ではMAの範疇でありますが、とくにBtoCマーケティングに用いられます。


MAについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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目的

MAとCCCMは、「BtoC」か「BtoB」かによる使い分けではなく、目的でも違いがあります。

MAの目的は、端的に言えばリードを適切に管理して優良顧客へと育てることで、リードナーチャリングとも呼ばれます。リードとなり得るターゲットを抽出し、メールマガジンやブログ、Webコンテンツなどの提供を通じて商品・サービスへの購買意欲を高めるのです。

MAは顧客の行動を分析してアクションを起こさせ、反応によってさらに次の行動へと促す一連のアプローチを、さまざまな分析ツールや機能をもって自動化します。そのためMAはリードの顧客転換率を高めるサポートツールとしての意味合いが強いといえるでしょう。

一方、CCCMはさまざまなマーケティングチャネルを使って、顧客とコミュニケーションを図ることが目的です。顧客にアピールするために複数のチャネルでキャンペーンを打ち、こちらの商品やサービスの特徴や利点を知ってもらう狙いがあります。

近年はインターネット環境が私たちの生活に定着しており、ネット上のさまざまな媒体も小資本で利用可能です。そのためマーケティングチャネルも多様化し、多岐にわたるチャネルを使ってキャンペーンを打てるようになりました。

それに伴って複数チャネルでのキャンペーンを、統合的に管理する必要性が高まります。このニーズに答える形でCCCMと呼ばれる手法や、それを実現するさまざまなソフトウェアが登場しました。CCCMは利用可能なあらゆるチャネルを利用して、顧客に統一したメッセージを送るためのソフトウェアといえるでしょう。

BtoCかBtoBかによって両者を使い分ける一方で、背景にはこういった目的の違いがあるのです。

CCCMとメール配信ツールの違い

CCCMとメール配信ツールの違いは、主に活用するチャネルとデータにあります。メール配信ツールで利用するチャネルはメールのみですが、CCCMはメールのほかにも、店舗やWebサイト、LINEなど幅広いチャネルを扱います。

またメール配信ツールが扱うデータは、顧客の年齢や性別、住んでいる地域など主に属性に関するデータです。しかしCCCMでは、属性データのほかにも購入履歴やWebサイトのアクセスログなど、より広い範囲のデータが対象であり、これらを総合して施策を行っていきます。

そのほかCCCMはキャンペーンを設計し、顧客ごとに施策全体を自動化できるといった違いがあります。つまりメール配信ツールはメールに特化したサポートツールであり、CCCMはより多角的な施策をサポートするツールといえるでしょう。

CCCMの機能

CCCMの代表的な機能を大まかに分類すると、次の3つのプロセスにわかれます。

  • 顧客データの分析およびターゲット属性の設定
  • セグメントごとの基本シナリオの設計
  • クロスチャネルでのシナリオの実行

顧客データの分析およびターゲット属性の設定

顧客の住所や年齢、性別、あるいは職業など基本となる属性データの分析や、これまでの購入履歴や訪問履歴の多いコンテンツの分析を行います。これにより主にターゲットとしてキャンペーンを打っていく顧客層を明らかにします。

セグメントごとの基本シナリオの設計

ターゲットとなる顧客セグメントを明らかにしたあとは、当該顧客層が興味を示すようなキャンペーンシナリオを設計します。どの媒体でどういったキャンペーンを実行してくのか、全体的な設計図を描くのです。

クロスチャネルでのシナリオの実行

複数のマーケティングチャネルを利用して認知度を高めていくのが、CCCMの中心です。実際に全体図にしたがってクロスチャネルでシナリオを実行していきます。さらに、フィードバックを得てシナリオを洗練させていきます。

CCCMの活用事例

これまで店舗を訪れたことのある既存客の住所や購入履歴のデータをCCCMで利用すれば、さまざまな活用方法が見出せます。次に、具体的な活用事例について解説します。

登録者向けの特別割引

チラシやDMの中にQRコードを入れておき、そこから個人情報を登録してくれた顧客には特別の割引をする趣旨の告知をします。すでにメールアドレスをはじめとする情報を登録済みの顧客には、同じようなキャンペーンを号外メールとして配信し、来店時に特別な待遇を約束するケースもあります。

行動パターンにあわせたセール開催通知

住所や属性から日ごろの行動パターンがある程度予測できる顧客に対しては、これを利用したアプローチが可能です。たとえば通勤時や帰宅時など店舗の傍を通る可能性の高い時間帯に、顧客のスマートフォンにタイムセールのようなプッシュ通知を届けることで、来店を誘導します。

店舗によっては顧客の買い物中にそういった通知を出して、アップセルにつなげるやり方もあります。

このように、CCCMは企業にとって自由度が高く、工夫次第でさまざまな手法が考えられるのです。業種や業態、顧客の性質によって媒体を使い分けられるところもCCCMが注目されている理由でしょう。

おすすめのツール紹介

最後におすすめのCCCMツールを紹介します。

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各種マーケティングデータの統合から分析、CCCM用のシナリオの構築まで幅広く対応できるツールです。分析機能が充実しており、分析結果から「1人の顧客」を掘り下げて分析できるため、より正確なアプローチが行えます。

運用サポートが充実しているため、使用上わからないことがあっても、すぐに解決できるところも強みです。

※出典:カスタマーリングス「カスタマーリングス」(2023年1月23日閲覧)

CCCMを実践しよう!

CCCMの基本的な説明からMAとの厳密な違い、そして具体的な事例についても簡単に説明しました。

CCCMとMAは大枠では同じものです。しかし厳密には目的が違っており、ソフトウェアとしてみた場合も得意とする機能が変わります。そのため、実際に導入する際は目的に沿ったツールを選定する必要があるでしょう。

企業によってどういったキャンペーンをどの媒体で行うかは非常に重要なマーケティング戦術となるので、ツールの選定も慎重に行う必要があります。


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