無料で使えるおすすめのERP8選 - OSS | ツールの特徴と選ぶ際のポイント

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- 無料のERPを選ぶときのポイント
- 機能が業務範囲と合致しているか
- 開発やコミュニティが活発か
- セキュリティやコンプライアンスの要件を満たすか
- 無料で使えるおすすめのERP8選
- Odoo
- iDempiere
- ADempiere
- Compiere
- Apache OFBiz
- ERPNext
- ERP5
- OpenBravo
- Opentaps
- xTuple
- 無料と有料の違いは?よくある機能制限
- クラウドでの利用制限
- 電話やメールによるサポートの制限
- セキュリティやコンプライアンス要件の不足
- 有料ツールを検討するべきケース
- 環境構築と運用をする開発者がいないとき
- セキュリティやコンプライアンス要件が厳しいとき
- サービスを比較しましょう
- BOXILとは
無料のERPを選ぶときのポイント
無料のERPを選定する際は、いくつかの基準が存在します。代表的な基準について解説します。なお、有料のERPの選び方はこちらにてチェックしてください。
機能が業務範囲と合致しているか
ERPの機能は次の表のように、会計、人事・労務、販売管理・在庫管理に大別できます。
機能 | |
---|---|
会計 | 財務会計、管理会計、予実管理、経費管理、債権管理、債務管理、資産管理 |
人事・労務 | 採用管理、人事管理、労務管理 |
販売管理・在庫管理 | 販売管理、購買管理、受発注管理、在庫管理、倉庫管理、生産管理、開発管理 |
その他機能 | BI,CRM,SFA |
必要な機能が限られている企業もあれば、網羅的に導入すべき企業もあるでしょう。まずは必要な機能を洗い出し、導入予定のERPがその要件を満たすか確認しましょう。
開発やコミュニティが活発か
無料のERPを導入する場合、オープンソースを利用するケースが大半です。機能追加や不具合の修正、ユーザー同士の交流、開発者からのサポートといった点が問題ないか確認するために、開発やコミュニティの更新頻度を確認しましょう。
活発でないオープンソースは、マニュアルやサポートが不十分で活用の難易度が高い、開発コミュニティが解散するなどのリスクが考えられます。
セキュリティやコンプライアンスの要件を満たすか
ERPが自社のセキュリティやコンプライアンスの要件を満たしているかを確認しましょう。とくにオープンソースはセキュリティやコンプライアンスなどが担保されていません。ソースコードを読んだり、コミュニティの様子を見たりして、安全に導入・運用できるか検討しましょう。
無料で使えるおすすめのERP8選
Odoo - 株式会社Pro-SPIRE
OdooはオープンソースのERPで在庫管理や販売管理、プロジェクト管理などをシンプルな操作性で利用できます。
CRMやWebサイトビルダーといった機能も含め、ERPの機能を網羅しています。無料プランでは、これらの機能のうち1つをユーザー数や期間の制限なく利用できます。有料プランとの差は、利用できるアプリ数に制限がある点です。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
利用できるアプリ数 | 1つのみ |
ドキュメントの作成、表示、編集 | 利用できません |
iDempiereはオープンソースのERPです。
ADempiereから発展させたiDempiereはプラグインによる拡張性と新しくなったUIが特徴です。すべての機能を無料で利用できますが、導入支援やサポートを受ける場合には料金がかかります。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
導入支援 | 利用できません |
テクニカルサポート | 利用できません |
ADempiere
ADempiereはオープンソースのソフトウェアで、ERP、CRM、SCMの機能を提供しています。
Compiereから派生しており、基本の部分は近い機能が多いです。すべての機能を無料で利用できますが、導入コンサルティングやアドオン設計開発などの有料サービスもあります。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | 要確認 |
Compiere
CompiereはオープンソースのERP・CRMです。経営資源と顧客情報を一元管理できます。
日本企業版の「コミュニティエディション」は無料で利用可能。有料プランとの差は保守サポートやバージョンアップなどがないこと、ユーザーマニュアルやスターターキットの提供がないことです。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
保守サポート、バージョンアップ、パートナー取り扱い(阪大代理店契約) | 利用できません |
ユーザーマニュアル、スターターキット、日本語言語パック、インストールガイド | 利用できません |
日本企業に対応するモジュール | 利用できません |
Apache OFBiz
Apache OFBizはオープンソースのソフトウェアで、ERPに加え、CRMやEC関連の機能を搭載しています。
ERPのような管理業務を主とした機能から、SFAのような営業活動に貢献する機能まで自由に取り入れて導入可能です。2022年11月現在、すべての機能を無料で利用できます。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | とくになし |
ERPNext
ERPNextはオープンソースのソフトウェアで、ERPやCTM、プロジェクト管理などの機能を搭載しています。
すべての機能を無料で利用でき、ユーザー数の制限もありません。有料プランとの差は、製品保証や機能サポート、アドオンなどが提供されていない点です。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
製品保証、機能サポート | 提供されていません |
アドオン | 利用できません |
ERP5
ERP5はオープンソースのERPで、銀行やNGOなど幅広い団体にて利用※されています。
すべての機能を無料で利用できますが、メンテンナンス担当者にカスタマイズを依頼する場合は料金がかかります。自身でもカスタマイズ可能です。
※出典:ERP5「ERP5の成功事例」(2022年11月9日閲覧)
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | とくになし |
OpenBravo
OpenBravoはERPやPOSレジなどの機能を搭載しており、小売店や飲食店に適したオープンソースのソフトウェアです。
OpenBravoの機能は無料で利用できますが、追加モジュールの利用には料金がかかります。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | 要確認 |
Opentaps
2019年8月13日をもってERPとしてのサービス提供から気候・エネルギー関連のサービス提供へ変更されています※
※出典:opentaps「From ERP to Smart Energy」(2019年8月13日発表)
Opentapsはオープンソースのソフトウェアで、ERPとCRMの機能を利用できます。すべての機能を無料で利用できますが、日本語に対応しておらずサポートを行う日本法人がないことから、運用のハードルは高いかもしれません。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | とくになし |
xTuple
2019年6月20日をもって無償版であるPostBooks® Editionは配布が終了しています※
※出典:xTuple「On Free Software」(2022年11月9日閲覧)
xTupleはオープンソースソフトウェアをコアにして開発された、製造業や流通業に適したERPです。デモは提供されていますが、無料で利用できる機能や期間については公式サイトで言及されていません。
無料で利用できる機能と制限
機能 | 制限 |
---|---|
- | 要確認 |
自社に合うサービスを選ぶには、各サービスの内容を比較することが重要です。気になるサービスの資料をダウンロードして自社に合うのか検討してみましょう。下記からは有料のERPについての資料をダウンロードできます。
無料と有料の違いは?よくある機能制限
無料のERPでよくある機能の制限をまとめました。
クラウドでの利用制限
ERPにはクラウド型とオンプレミス型があります。オープンソースでERPを導入する場合、基本的にはオンプレミスでの運用が前提となります。クラウドのサーバーにソフトウェアをインストールしなければ、クラウドで利用できないためです。
そのため、オープンソースのERPはオフィス外での利用はできないことを踏まえた上で、導入候補を検討する必要があります。
電話やメールによるサポートの制限
オープンソースのERPには、電話やメールによるサポートはありません。わからないことがあるときは、みずから調べたりコミュニティで情報を探したりしましょう。
インストールやアップデート、拡張も自社でしなければならず不具合が生じても対応してもらえません。そのため、運用する社員には一定以上のリテラシーが求められます。
セキュリティやコンプライアンス要件の不足
オープンソースや無料で使えるERPは、有料のものと異なり、セキュリティやコンプライアンスの要件を満たしていないケースが多いです。上場企業やIPO前の企業はこのようなツールは避け、有料ツールを検討した方が無難といえます。
有料ツールを検討するべきケース
企業の状況やツールに求めていることによっては、無料ツールでは叶えられないケースが存在します。有料ツールを検討したほうが良いケースをまとめているので参考にしてみてください。
環境構築と運用をする開発者がいないとき
無料のERPはオープンソースであることが多く、導入や運用に一定以上のリテラシーが求められます。導入後のサポートもありません。運用や管理はすべて自社でしなければならないため、技術的課題を自社で解決する自信のない企業にはおすすめできません。
セキュリティやコンプライアンス要件が厳しいとき
オープンソースのERPはセキュリティやコンプライアンスの要件を満たしていないことが多いうえ、これらが不十分であるために損害が出たとしても、開発者に責任を求めることはできません。
また、セキュリティやコンプライアンスに関する対策をしようとすると、有料サービス以上にコストがかかる可能性もあります。
サービスを比較しましょう
自社に合うサービスを選ぶには、各サービスの内容を比較することが重要です。気になるサービスの資料をダウンロードして自社に合うのか検討してみましょう。下記からは有料のERPについての資料をダウンロードできます。
【関連記事】
・ERPの比較(中小企業向け)
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