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営業のIT化に適したツールとは?効率化するメリット・おすすめツール

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営業のIT化は、営業業務を効率化し売上向上や顧客満足度の向上のために貢献します。本記事では、営業部門の効率化に欠かせないITツールの種類やツールを選ぶときのポイントについて解説します。

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営業活動における効率化の必要性

少子高齢化による労働人口の減少や、インターネットの普及による市場競争が激化するなかで、企業が競争力を維持し市場で成功を収めるためには、営業活動の効率化が欠かせません。営業活動の効率化は、時間の節約だけでなく、営業チームがより戦略的に行動し、顧客との関係を深めるための時間をつくり出すことが重要です。

さらに営業活動の効率化は、営業チームの士気を高めることにも寄与します。時間を無駄にすることなく、より生産的な活動に集中できるため、チームのモチベーションが向上し、結果的に業績の向上が期待できるでしょう。

営業部門が効率化で抱える課題

営業活動の効率化が重要なのは理解できても、そもそも営業部門は効率化が難しく、取り組みは行っているもののうまくいかないケースも少なくありません。そこでまず現状営業部門が抱える課題や、効率化を妨げる要因について解説します。主な課題や要因は次のとおりです。

  • 業務がブラックボックス化している
  • 本来の業務以外の業務が多い
  • 営業効率が悪い

それぞれ詳しく紹介します。

業務がブラックボックス化している

営業業務では、活動内容が属人化している場合や、営業情報や顧客データが個々の営業担当者に依存している状態が多くあります。

この状況では担当者の退職や異動の際の引き継ぎが難しく、共有したつもりでも情報に漏れがあることや、個人の裁量に頼っている場面も少なくありません。こういった状態では従業員がこれまで培ってきた営業スキルやノウハウを共有するのも難しく、新たな担当者が同じ成果を出すまでに時間がかかります。

また営業プロセスが不透明なことで、他のチームメンバーや管理者がプロセスを理解しにくかったり、進捗がわからなかったりすることもあります。このような状況は、営業活動の継続性やチーム全体のパフォーマンスに影響を及ぼす恐れがあるでしょう。

本来の業務以外の業務が多い

営業担当者が本来の営業活動に集中できない主な理由として、事務作業の過多が挙げられます。営業担当者は本来の営業業務のほかにも日報や報告書の作成、会議の準備など、営業するにあたっての細かな作業も多く、それぞれの作業に時間を取られています。こういった環境は長時間労働や業務過多になりやすく、離職にもつながる危険性もあるでしょう。

効率的な営業活動を行うためには、これらの事務作業を最小限に抑え、営業担当者が顧客との関係構築や商談に専念できる環境を整えることが重要です。

営業効率が悪い

営業データを活用せず、勘に頼った営業活動や、見込み度の低い顧客にも必要以上のアプローチをすることで、営業が非効率になっていることも課題として挙げられるでしょう。これらは、顧客データの不整合や市場情報の分析不足など、さまざまな要因によって引き起こされます。

営業効率を改善するためには、勘に頼らずデータを正確かつ迅速に収集・分析し、営業戦略に反映させることが必要です。

営業部門を効率化するメリット

冒頭でも簡単に紹介していますが、営業部門を効率化するメリットについて詳しく紹介します。営業活動の効率化を進めるためには、部門全体の従業員を巻き込み、現在の業務フローを見直し大幅にやり方を変える必要があります。

これにより一時的に業務負担が多くなるケースも多いため、部門全体で効率化する意味を理解し、協力してもらうためにも、効率化によるメリットはしっかりと把握しておきましょう。主なメリットは次のとおりです。

  • 売上向上につながる
  • 従業員の業務負担が軽減される
  • 顧客満足度の向上が期待できる
  • コスト削減につながる

ではそれぞれ解説します。

売上向上につながる

営業プロセスを効率化できれば、売上の向上につながります。顧客データの分析からリード生成、クロージングまでの各段階で、それぞれ事務作業時間を短縮できれば、商談といった顧客と直接向き合う時間を増やせるようになるからです。

時間が増やせれば、新規顧客の獲得や既存顧客へのアプローチに時間を費やせるようになります。これらに力をいれることで、成約率の向上や顧客単価のアップなどが期待でき、部門全体での業績アップにも期待できるでしょう。

従業員の業務負担が軽減される

営業担当者が本来行うべき業務以外の業務にかかる時間を短縮することは、従業員の負担軽減にもつながります。課題でも紹介しているように、営業は報告書や資料作成、日報作成など細かい事務作業が多く、長時間労働や業務過多の原因になっています。

しかしITツールの導入や業務の見直しなどによりこういった業務が削減、自動化できればこれらの事務作業を最小限に抑え、残業時間の削減や離職率の低下などが期待できるでしょう。

顧客満足度の向上が期待できる

業務を効率化できれば顧客満足度の向上にも期待できます。事務作業を短縮できれば、空いた時間を営業の質向上に費やすことも可能です。たとえば、営業の質を向上する方法としては次のようなものが挙げられます。

  • 提供する商品・サービスへの理解を深める
  • 顧客からヒアリングした情報で、新しい提案を模索する
  • 雑談のネタや共通の話題探し
  • 顧客の取引履歴や問い合わせ内容といった情報集め

事務作業の時間が減れば、こういったことに多く時間を割けるようになるため、より顧客のニーズに合った商品の提案や、求めている情報を提供できるようになるでしょう。これらの準備をしっかり行うにはある程度の時間が必要であるため、営業活動の効率化は顧客満足度にも直結します。

コスト削減につながる

営業の効率化は、営業部門全体のコスト削減にもつながります。効率化のためIT化を進めば、データ分析や書類作成時にデータが自動で転記や集計されるため、二重入力の手間や入力ミスがなくなり、ミスがないかチェックする時間も減らせます。これにより作業時間を短縮し、人件費を削減できるでしょう。

また日報や会議資料といった書類の作成がデジタル化できるため、紙に印刷する必要がなく紙やインク代、書類を保管するスペースの削減も可能です。会議に関しては、IT化によりオンラインで完結できれば交通費や宿泊費なども削減できるでしょう。

くわえて蓄積したデータを分析して活用できれば、的確な経営判断や意思決定をスピーディーに行えるため、無駄な投資を避けROI(投資利益率)の最大化にもつなげられます。

営業効率化を図る方法

では効率化を図る営業施策としてはどういったものが考えられるでしょうか。具体例としては次のようなものが挙げられます。

  • IT化やDXの推進
  • インサイドセールスの実施
  • 従業員の意識改革
  • 営業スキルやノウハウを共有

それぞれの方法について詳しく紹介します。

IT化やDXの推進

営業活動を効率化するうえでITツールの導入やDXの促進は必要不可欠です。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、IT技術を使って業務プロセスやビジネスモデルなどを変革する取り組みのことです。

ITツールを導入するだけでも書類のデジタル化や、オンラインの情報共有などができるようになるため、業務効率は向上します。しかしDXのように業務全体の流れややり方、企業風土まで広く見直し、このなかにITツールを組み込めば、大幅な営業効率の向上が期待できるでしょう。

営業の効率化におすすめのITツールや、DX推進の流れについては、のちほど詳しく紹介するためそちらも参考にしましょう。

インサイドセールスの実施

業務のやり方を変える方法としては、インサイドセールスを導入するのがおすすめです。インサイドセールスとは、顧客と直接会わずに行う営業方法のことです。具体的にはテレアポやメルマガ、Webサイトといった媒体を活用してユーザーと接点をつくり出し、定期的にアプローチを行うことでリードの獲得から育成、アポイント獲得まで対応できます。

インサイドセールスはより幅広いユーザーにアプローチができ、ITツールを利用すれば、ユーザーの商品やサービスに対する興味関心がどの程度高まっているかを数値で可視化できます。そのため、興味関心が最高潮になったタイミングでアポイントを取り、商談を行えば商品やサービスの購入率、成約率を効率的に高められるでしょう。

従業員の意識改革

ITツールの導入や施策を行うとともに従業員の意識改革に取り組むことも重要です。ITツールを導入したり、DXを推進したりする場合、どうしても既存のやり方を大きく変える必要があり、営業部門が一丸となって変革に取り組まなければなりません。しかし現場の営業担当者が現状に対する課題や問題意識をもっていないと、どれだけ業務改善を進めようとしても、協力してもらえずうまく改善を進められないでしょう。

そのためこの記事でも紹介しているように、まず自社の営業部門にどういった課題があり、これを解決するとどういったメリットが得られるかを説明し、現場の理解を得ましょう。これにより、現場の営業担当者も当事者意識をもち、業務改善に協力してもらえるようになります。

営業スキルやノウハウを共有

優秀な従業員がもつ営業スキルやノウハウを全体に共有できる仕組みを構築し、チームとしてスキルの底上げを図るのも有効な施策の1つです。前述したように営業担当者の業務は属人化やブラックボックス化しやすく、従業員によってスキルや能力に差が生まれやすい傾向にあります。

こういった課題を解決するためにはスキルやノウハウを手軽に共有できるITツールの導入や、トークスクリプトの作成、勉強会の実施などを行いましょう。ただし、優秀な従業員から見れば自分が培ってきたスキルやノウハウを提供するだけでは不公平感が出るため、優秀な従業員にとってもメリットのある制度をつくるのが重要です。

営業のIT化におすすめのツール

営業のIT化には次のツールがおすすめです。

  • SFA(営業支援システム)
  • CRM(顧客管理システム)
  • MAツール
  • 名刺管理ツール
  • プロジェクト管理ツール
  • ビジネスチャット
  • グループウェア

それぞれ詳しく特徴を紹介します。

SFA

SFA(Sales Force Automation)とは、営業活動の省力化や自動化を支援し、営業プロセスを効率化するツールです。顧客管理や案件の進捗管理、予実管理など、営業活動に関わる多くの側面を効率化できます。

また各従業員の案件進捗状況やスケジュール、商談の履歴といった営業活動に関する幅広い情報が集約され、システムにアクセスすれば活動状況が一目で把握できます。そのため、たとえば進捗の思わしくない従業員に対し、迅速にフォローやアドバイスを行うことで生産性を高め、営業部門としての業績アップや目標達成に期待できるでしょう。

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CRM

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客との良好な関係構築をサポートするシステムです。顧客に関するさまざまな情報を蓄積し分析することで、それぞれのニーズに合った提案ができるようになります。蓄積する情報は年齢や性別といった基本情報以外にも購買履歴や趣味、嗜好、職業などさまざまで、これらの情報をもとにして顧客のニーズに合った商品の提案や求める情報の提供などを行います。

主に既存顧客のためデジタルツールで、顧客満足度を向上させることで単価のアップや継続利用を促すのが目的です。アナログな方法では個々のニーズに細かく対応するのは難しいですが、CRMを使うことで的確かつスピーディーに対応できるようになります。

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MA

MA(Marketing Automation)とは、マーケティング活動を自動化し、リード生成からアポイント獲得までのプロセスをスムーズにするためのシステムです。問い合わせフォームの作成やメールの自動配信など、さまざまな業務を自動化や省力化でき、効率的にリードの獲得や育成ができます。

ユーザーの行動や興味関心に合わせて送信するメールの内容を変えるといった、個々のニーズに合わせた対応ができ、アナログな方法で管理するよりも的確なリード育成が可能です。またメールの開封やWebサイトへのアクセスといった、ユーザーの商品やサービスに対する興味関心をポイントとして計算するスコアリング機能もあります。

このスコアが一定以上になる、つまり興味関心が高まったタイミングでアポイントを取ることで、成約や購入につなげやすくなるでしょう。主にインサイドセールスの導入や強化を図りたい企業におすすめです。

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名刺管理ツール

名刺管理ツールとは、名刺情報をデータ化して一元管理するためのシステムです。写真撮影やスキャナーから紙の名刺情報を読み取り、システムへ登録できます。登録した情報は氏名や会社名、所属などの情報から検索できるため、必要な情報をすぐに引き出せるでしょう。

手間をかけずに相手の名刺を登録や管理でき、営業担当者は迅速に顧客情報へアクセスできるため、ビジネスチャンスを逃しません。

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プロジェクト管理ツール

プロジェクト管理ツールやタスク管理ツールは、営業部門やプロジェクト全体の流れを可視化し、効率的に管理するためのシステムです。利用できる主な機能としてはタスクの割り当て機能や進捗管理機能、期限設定機能、コミュニケーション機能などが挙げられます。

各従業員の進捗を見て仕事の振りわけを調整したり、進捗が滞っていればフォローしたりすることで、プロジェクトが成功しやすく、生産性の向上も期待できます。管理職のマネジメントを強化したい場合におすすめのツールです。

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ビジネスチャット

ビジネスチャットとは、オンライン上で会話をするようにメッセージのやり取りができるツールです。メールのようにかしこまった形式にする必要がないため、従業員同士で気軽にやり取りができ、コミュニケーションの活性化を図れます。

ほとんどのツールがスマホからも利用できるため、顧客訪問を中心に外出の多い営業部門でも効率的に意思疎通ができるでしょう。ファイルも含め気軽に情報交換ができるため、チームとしての意思決定のスピードが向上し、生産性向上や知識の属人化防止が期待できます。チーム内のコミュニケーションを強化したい企業におすすめです。

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グループウェア

グループウェアとは、社内のコミュニケーション活性化や業務効率化を図れるツールです。非常にさまざまな機能が搭載されており、たとえばスケジュール管理機能やドキュメント共有機能、チャット機能、掲示板機能、設備予約機能などが利用できます。

これらの機能を活用することで日々の細々とした業務を省力化、自動化でき、部門全体で業務効率を向上できるでしょう。またドキュメント共有やチャット機能などにより情報交換も簡単にできるため、全体の連携やコミュニケーションを強化できます。

これらの機能を利用すれば営業のノウハウやスキルなどもスムーズに共有できます。チームワークの強化や属人化解消を図りたい場合におすすめです。

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Web会議システム

Web会議システムとは、パソコンやスマホを使い、インターネットを通じて離れた場所にいる人物と会議を行うためのシステムです。カメラ撮影や音声通話はもちろん、画面共有機能、チャット機能、会議の録画機能などが利用できます。

これらの機能を利用することで、資料の共有やプレゼンなども簡単にできるため、オンラインでもスムーズに会議を進められます。録画機能も後から見返したり、議事録の作成に利用したり、社内で内容を共有したりと幅広く利用可能です。

Web会議システムを導入すれば交通費や旅費、移動にかかる時間を短縮できるため、全国に拠点や支店がある企業や、出張といった外出頻度の高い営業部門への導入におすすめです。

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営業でIT化やDXを推進するための手順

営業でIT化やDXを推進するための手順や流れは次のとおりです。

  • 現状の可視化で課題を洗い出す
  • 目標を設定する
  • 営業を効率化するためのツールや施策を検討する
  • 効果検証で改善点を見つける

それぞれの手順について詳しく解説します。

現状の可視化で課題を洗い出す

まずは自社の営業部門の現状を可視化することで、どういった課題があるかを洗い出しましょう。課題があいまいなままでは、課題解決に向けた目標設定やツール、施策もどういったものがいいか考えにくく、見当違いな取り組みになりかねません。

そのためまず現場の従業員にヒアリングを行いつつ、営業部門で行っている業務内容や業務フローを書き出します。とくに業務フローを可視化すると、どういった部分に無駄や問題点があるか把握しやすくなります。またこのとき従業員に困っていることや感じている問題点なども聞くと、より課題を明確化しやすいでしょう。

目標を設定する

次に課題解決に向けてゴールとなる目標の設定を行います。具体的な数字を用いて、いつまでにどの程度の効果や利益を上げるのかを明確化します。これにより、目標を達成するためには何をすべきか具体的な行動を考えやすくなるでしょう。

たとえば第二四半期までに売上前年比30%アップや、アポ獲得率20%アップ、といったように設定します。また各段階で小さく目標を設定し、段階ごとの達成状況を確認して改善を行うことで、大きな目標の達成を目指しましょう。

目標設定の参考としては、実際DXに成功した企業の事例を参考にするのもおすすめです。記事の最後には成功事例を紹介するため、こちらも参考にしましょう。

営業を効率化するためのツールや施策を検討する

次に目標を達成するためには、どういった業務をどのように効率化すべきかを検討します。この記事のなかでも紹介しているような施策を出し合い、導入にかかるコストや期間、どういった体制が必要かなどを比較して、最適なものを考えましょう。

このときコストや体制構築といったデメリットだけでなく、導入で得られる効果、つまり費用削減効果や業績アップといった視点もふまえて考えるのが重要です。またITツール導入を検討する場合、もしITシステム部門が存在するのであれば、どういったツールを導入すべきか参考意見を聞きましょう。

効果検証で改善点を見つける

ITツールの導入や施策を行った後には効果検証を行い、改善点を見つけましょう。ITツールや施策は導入して終わり、実施して終わりではありません。施策の実施が一段落したタイミングや、導入から一定期間がたったタイミングでどの程度の効果が得られたかデータを収集し、分析を行いましょう。

事前に設定した目標や各段階の進捗などもふまえて、目標に対してどの程度まで達成できたかをチェックします。これらのデータからどういった改善点があるか考え、これを解決するための施策を考案します。これを繰り返すことで、営業部門全体での大幅な業務効率化を実現できるでしょう。

営業のIT化に使えるツールの選び方

ITツールにはさまざまな種類があり、導入が必要になったとしてもどのように選べばいいかわからない方も多いでしょう。ITツールを選ぶ際には、次のポイントが重要です。

  • 課題が解決できるか
  • 操作性に優れているか
  • サポート体制は整っているか

それぞれのポイントを詳しく解説します。

課題が解決できるか

まずITツールを導入して課題を解決できるかが重要です。たとえば一口にCRMやSFAといってもさまざまな種類があり、得意とする領域や搭載されている機能には大きな違いがあります。そのため、いくつかのツールで機能の比較を行い、どういった機能があれば自社の課題を解決できるか検討しましょう。

操作性に優れているか

直感的で使いやすいツールは、操作しやすく業務がはかどるほか、新たなツール導入における社員の学習コストを減らし、迅速な導入が可能です。操作性は、デモ版や無料トライアル期間を利用して、実際の操作感を確認するといいでしょう。

サポート体制は整っているか

ITツールは導入時の設定や支援はもちろん、導入後も継続的なサポートや提案を行ってもらうことにより、システムを効率よく運用できるでしょう。またトラブル発生時の対応や、機能更新時のサポート体制の確認もしておくと安心です。

営業のIT化やDXに成功した企業の事例

最後に営業部門のIT化やDXを検討している方に向け、参考となるよう実際にIT化やDXに成功した企業の事例を紹介します。

株式会社LIFULL

住宅・不動産ポータルサイトの「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULLは、営業DXを推進し半分の人員で2倍の成果を実現しました。LIFULLでは、これまで営業プロセスのブラックボックス化やデータ活用の遅れなどが課題でした。

そのためまずブラックボックス化を解消するために、2名体制で営業活動する仕組みを構築。さらにオンライン商談システムやクラウドIP電話サービスを導入し、商談内容をテキスト化し外勤営業にパスする流れを可視化、効率化させました。

結果トップセールスに頼りがちで個人戦の色が強かった営業組織が、徐々にチームで戦う組織へと変わっていったそうです。またさらに案件を7段階のフェーズに分類し、進捗状況を可視化することで、進捗の思わしくないチームに対し、フォローやアドバイスを行うようにしました。

こういった取り組みを続けた結果、毎月同水準で目標数値を達成できるようになり、3年前と比較して約半分の人員で2倍強の獲得会員数を達成したとのことです。

※出典:SalesZine「半分の人員で2倍の成果も! 新人もトップセールスになれるLIFULLの『新しい営業の型』づくり」(2025年3月24日閲覧)

ソフトバンク株式会社

携帯電話を中心とした大手の通信・IT企業であるソフトバンクは、営業のDXを推進したことで営業生産性やメールクリック率の向上を実現しました。ソフトバンクでは、中小企業へ幅広くリーチするには対面営業だけでは対応できないと感じ、マーケティング部門と営業部門を統合してデジタルに力をいれることにしました。

2018年頃から主に行った施策は、インサイドセールスの意識改革やマーケティング基盤の再構築などです。インサイドセールスではこれまでコールセンターのような受け身対応だったため、直販営業のエースをインサイドセールスのトップに抜擢。

アップセル・クロスセルの徹底やトークスクリプトの作成によるスキルの標準化といった、営業マインドが広がる取り組みを実施したところ、営業生産性は前年比で2倍に増加したそうです。またマーケティングでは、それまで単独で使っていたMAツールやSFAを、新たに導入したWebマーケティングと連携させ、データの一元管理を実施。

これにより、Webサイトにおける行動履歴にもとづいて、関心の高いコンテンツをメールで配信できるようになり、見込み顧客へ育成してからアプローチができるようになりました。メールのクリック率に関しては、施策を行う以前と比較して、一部の施策において3倍にまで増加したそうです。

※出典:ソフトバンク株式会社「ソフトバンクがニューノーマル時代の新たな営業スタイルを実現させるまで」(2025年3月24日閲覧)

IT活用で営業部門のDXを推進しよう

営業部門にITツールを導入することは、企業の成長と競争力の向上に不可欠です。SFAやCRM、MAのほか名刺管理ソフトやプロジェクト・タスク管理、ビジネスチャット、グループウェアなど営業業務を効率化するツールは多くあります。

これらのITツールを活用することで、営業プロセスをスムーズにし、顧客データの有効活用や、売上向上を実現します。選定する際は、自社の課題が解決できる機能の比較をはじめ、使いやすさやサポート体制についても確認しましょう。

営業業務を効率化するITツールはさまざまです。自社の営業課題に適したITツールを選ぶために、それぞれ比較検討して選ぶことをおすすめします。

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