ダイレクトソーシングとは？メリット・デメリット・おすすめサービス5選

ダイレクトソーシング（ダイレクトリクルーティング）とは？

ダイレクトソーシング（direct sourcing、ダイレクトリクルーティング）とは、企業が求職者に対して直接アプローチする採用手法です。従来型の求人広告や人材紹介とは異なり、企業みずからがデータベースから人材を選んで、スカウトを送って採用を進めます。

求人広告を出して求職者からのアプローチは「待つ」採用方法であるのに対して、ダイレクトソーシングは採用側が求める人材を探してスカウトするため「攻め」の採用と呼ばれています。

ダイレクトソーシングが注目される背景

ダイレクトソーシングが注目を集めている背景は、次のとおりです。

• 労働市場の変化
• 企業の採用ニーズの多様化

少子高齢化による労働力の減少や有効求人倍率の上昇により、従来の求人広告や人材紹介サービスだけでは、優秀な人材の確保が難しくなっています。そのため、企業が人材を獲得する手法として、ダイレクトソーシングへの期待が高まっています。

特にITや技術職など、高度なスキルを持つ人材の獲得競争は激化しており、企業がみずから適切な人材に直接アプローチできるダイレクトソーシングは大きな注目を集めています。

また、転職希望者だけでなく、転職潜在層へのアプローチが可能である点もダイレクトソーシングの強みです。転職活動を考えていない優秀な人材に対しても、企業側からアプローチすることで、新たな採用機会を創出できる可能性があります。

ダイレクトソーシングの導入が適しているケース

ダイレクトソーシングの導入が適しているのは、次のようなケースです。

• 専門性が高い人材を採用したい場合
• 採用予算が限られている場合
• 他社との差別化を図りたい場合

ダイレクトソーシングは、専門性が高い人材を必要とする場合に向いています。ITエンジニアや研究者など、通常の求人広告では集まりにくい高度なスキルを持つ人材に対して、企業が直接アプローチできるためです。

また、広告費用や人材紹介手数料を抑えられるため、採用に使える予算が限られている場合も、ダイレクトソーシングは効果的でしょう。

さらに、直接接触することで企業の魅力を効果的に伝えられることから、採用競争が激しい業界で他社との差別化が図りたい場合にも利用を検討するといいでしょう。

ダイレクトソーシングのメリット

ダイレクトソーシングを利用するメリットは次のとおりです。

• ニーズに合った人材の採用につながる
• 採用コスト削減が期待できる
• 自社の採用力を高められる
• 候補者と直接的なつながりがつくれる

それぞれ詳しく解説します。

ニーズに合った人材の採用につながる

ダイレクトソーシングでは、ニーズに合った人材の採用が可能です。企業が特定のスキルや経験を持つ候補者をピンポイントで選んでアプローチできるためです。

また、企業は事前に候補者の情報を確認したうえで接触するため、採用のマッチング精度が向上します。求人広告では集まりにくいニッチなスキルを持った人材でも、採用できる可能性が高まるでしょう。

採用コスト削減が期待できる

ダイレクトソーシングでは、採用にかかるコストを削減できる場合があります。求人広告費用や人材紹介手数料が不要であるためです。企業がみずから候補者を検索してアプローチするため、仲介手数料のような追加費用も抑えられます。

ただし、ダイレクトソーシングサービスを利用する場合は、採用1名につき費用が発生するケースが多いです。

自社の採用力を高められる

ダイレクトソーシングは、企業の採用力を強化する手段としても効果的です。企業が直接候補者に接触し、求める人材像や企業文化を詳細に伝えることで、企業ブランディングの強化につながります。

また、候補者と個別にコミュニケーションを取ることで、企業としての魅力をアピールしやすくなるため、採用競争力が高まります。

候補者と直接的なつながりがつくれる

ダイレクトソーシングでは、候補者と企業が直接つながることで、より強固な関係の構築が可能です。候補者に対して企業のビジョンや具体的な業務内容を詳しく伝えられるため、候補者の応募意欲を高められます。

また、候補者が採用されなかった場合でも、将来的な採用に向けた関係を維持できるのも大きなメリットです。

ダイレクトソーシングのデメリット

ダイレクトソーシングを採用するデメリットは次のとおりです。

• 候補者探しやメールなどに工数がかかる
• 迅速な対応を求められる
• 長期的な活動となる

それぞれ詳しく解説します。

候補者探しやメールなどに工数がかかる

候補者探しやスカウトメールの送信などに多くの工数がかかることが、ダイレクトソーシングのデメリットです。

企業は採用候補者をみずから検索し、ターゲットを絞り込んでアプローチしなければなりません。候補者の数が多い場合、適切な人材を見つけるための検索やリサーチに相応の時間がかかります。

また、送信するスカウトメールは個別にカスタマイズしなければならないため、一般的な求人広告とは異なり、定型的なアプローチが通用しにくい課題があります。

迅速な対応を求められる

迅速な対応が必要になるのも、ダイレクトソーシングのデメリットです。候補者が興味を示した際に即座に返答しないと、他社に先を越されてしまうリスクが高まります。

そのため、採用担当者には素早い意思決定や調整が必要になり、他の業務と並行して対応することが難しいケースがあります。とくに採用競争が激しい市場では、迅速なフォローアップが欠かせないため、スピーディな対応能力が求められます。

長期的な活動となる

ダイレクトソーシングは、長期的な活動になる場合があります。候補者にアプローチしても、すぐに採用に至るケースは少ないため、複数回のコミュニケーションやタイミングの調整が必要です。

また、ターゲットとなる人材が現在の職場に満足している場合、関係を維持しながら将来的な採用を目指す必要があるため、持続的なコミュニケーションが求められます。

このプロセスに時間と労力がかかるため、短期間での採用を望む企業にとっては不向きな可能性があります。

ダイレクトソーシング運用のポイント

ダイレクトソーシングを有効に運用するためのポイントは次のとおりです。

• 採用ニーズに合った候補者を見つける
• 個別アプローチの質を高める
• 自社に適したサービスを導入する

それぞれ詳しく解説します。

採用ニーズに合った候補者を見つける

ダイレクトソーシングを成功させるためには、企業の採用ニーズに合った候補者を見つけることが重要です。まずは、ターゲットとする人材のスキルセットや経験、ポテンシャルを明確に定義しましょう。

次に、採用サイトやデータベース、SNSを活用し、キーワード検索やフィルタリング機能を使って、企業の求める条件に合致する候補者を絞り込みます。

採用ニーズに合った候補者にアプローチすることで、マッチング精度の向上と採用プロセスの効率化が可能です。

個別アプローチの質を高める

ダイレクトソーシングの運用ポイントの1つが、候補者に対するアプローチの質を高めることです。

一般的な求人広告とは異なり、個別のアプローチが求められるため、スカウトメールの内容やタイミングが重要になります。候補者に対して、必要としている理由や、どのような役割を期待しているのかを具体的に伝え、企業の魅力をアピールしましょう。

また、候補者に合わせてパーソナライズされたメッセージを送ることで、返信率の向上を期待できます。質の高いコミュニケーションが、候補者の関心を引きつければ、採用につながるでしょう。

自社に適したサービスを導入する

ダイレクトソーシングの運用において、自社に合ったプラットフォームやツールの選定も重要です。市場には多くのダイレクトソーシングサービスが存在しており、それぞれのサービスで対象とする業界や提供される機能が異なります。

たとえば、エンジニアや専門職向け、一般職向けのプラットフォームなど、採用したい人材やターゲットに応じたサービスを選ぶことが大切です。

また、社内の採用担当者のスキルやリソースに応じて、候補者の管理機能や自動化機能が充実したツールを導入することで、効率的な運用が可能です。

ダイレクトソーシングに役立つ中途採用サイトおすすめ5選

dodaダイレクトは、日本最大級の登録者数を誇るダイレクトソーシングサービスです。300万人以上が登録しており、最短1日でのスピード面接の設定も可能です。専門のカスタマーサクセスによるサポートを受けられるほか、無料トライアルも利用可能なため、ダイレクトソーシングを試してみたい場合でも利用しやすいでしょう。

YOUTRUSTは、転職や副業に利用できるキャリアSNSです。YOUTRUSTやFacebookでのつながりによって、マッチング精度の高いスカウトを行えるのが特徴です。スタートアップ企業から大企業、上場企業などさまざまな企業が利用しているサービスです。

リクルートダイレクトスカウトは、希望にマッチしたスカウトが届く転職スカウトサービスです。登録者が作成したレジュメと、企業が求める人材要件をAIで分析して、それぞれの希望にマッチした選択を提供してくれます。おすすめの候補者を提案してくれる機能もあり、理想とする人材と出会える可能性も高まります。

レバテックダイレクトは、ITエンジニア特化型のダイレクトソーシングサービスです。レバテックが蓄積してきたデータを用いたAIレコメンド機能をはじめとしたさまざまな機能で、採用担当者の負担軽減と人材のスムーズな採用が可能です。候補者の細かい条件での絞り込みができるため、適切なターゲットに絞ったスカウティングを期待できます。

マイナビジョブ20'sは、20代の人材に特化した専門転職サービスです。ポテンシャルのある20代・第二新卒に特化したサービスで、戦力化が期待できる若い人材を採用できます。完全成功報酬型で、採用が決定するまでは無料で利用できるため、リスクを抑えた採用活用が可能です。

ダイレクトソーシングで採用力をアップ！

ダイレクトソーシングでは、企業が候補者にアプローチできるため、自社のニーズに合った人材を採用しやすくなります。ダイレクトソーシングに役立つ中途採用サイトを利用すれば、マッチング精度の高い採用活用が可能になるでしょう。

ダイレクトソーシング（ダイレクトリクルーティング）は、次の記事でも詳しく紹介しています。