SOHO(ソーホー)とは?最適な職種・メリット・デメリット・働く手順
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- SOHO(ソーホー)とは
- ベンチャー、スタートアップとの違い
- フリーランスとの違い
- テレワークや在宅勤務との違い
- SOHOは住宅兼事務所の役割にも
- 賃貸におけるSOHOの意味
- SOHOとオフィス(事務所)の違い
- SOHOに向いている職種・業種
- ライター
- 写真や動画編集・加工
- エンジニア・プログラマー
- デザイナー
- SOHO賃貸物件でできない仕事
- SOHOで働く方法
- 手順1. 仕事内容を決める
- 手順2. 個人事業の開業届の提出
- 手順3. クライアント向けの窓口を設置
- SOHOで働く3つのメリット
- 1. 仕事量を調整しやすい
- 2. 働く場所を自由に選択できる
- 3. 働く時間に制限がない
- SOHOで働く3つのデメリット
- 1. 収入が安定しない
- 2. 仕事の責任をすべて負わなければいけない
- 3. 業務以外の作業が発生する
- 理想的なSOHO賃貸物件
- SOHO賃貸物件のおすすめな間取り
- SOHOで働くためにしておきたい心構え
- 仕事と生活のメリハリをつける
- 休日を設定する
- 責任感を持って仕事をする
- BOXILとは
SOHO(ソーホー)とは
SOHOとは、Small Office Home Officeの略称であり、自宅や小さなオフィスを利用して委託業務を行う働き方や、その仕事場または物件のことです。個人事業主が普及したことに伴い、SOHO利用者の数は増加傾向にあります。
SOHOが世間に知られたのは、Windowsのパソコンが普及した1990年代後半からです。2010年以降はモバイルデバイスやWi-Fi環境が整備され、SOHOとして働きやすい環境が整いつつあるようです。
働き方改革の影響で場所や時間にとらわれず働くケースが増え、あらためてSOHOが注目されています。
ベンチャー、スタートアップとの違い
SOHOとベンチャー企業やスタートアップ企業の違いは、法人を設立しているかどうかです。ベンチャーやスタートアップは法人を立ち上げますが、SOHOは必ずしも法人設立を必要としません。
フリーランスとの違い
SOHOとフリーランスの違いは、オフィスを設けているかどうかです。SOHOはオフィスを構えているため、基本的に同じ場所で仕事をしています。
一方、フリーランスは働く場所を設けている場合は少なく、自宅やカフェで仕事をすることもあります。
テレワークや在宅勤務との違い
テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことです。また、在宅勤務とは家にいながら働くことであり、内職や副業といった意味で使われます。
SOHOは、小スペースで行うビジネスという観点で注目されているため、テレワークや在宅勤務の一種ともいえるでしょう。SOHOや在宅勤務といった働き方をしたい方には、クラウドワークスに代表されるクラウドソーシングサイトで仕事を探すという方法がおすすめです。
SOHOは住宅兼事務所の役割にも
SOHOの働き方をするために、小規模のオフィスを賃貸しようと考える方は多いようです。
しかし、お金の問題から家賃を支払えないため、住宅をオフィスとして利用することもあるようです。SOHOにおける賃貸住宅とは何でしょうか。
賃貸におけるSOHOの意味
SOHOという形態で働ける小規模事務所や物件自体が、賃貸におけるSOHOの意味となります。SOHOにおける賃貸契約を、あくまで住むことを前提とした居住用の契約にした場合、営業可能な業務と不可能な業務が発生します。契約前に自身の行う仕事が賃貸先でできるのかを確認しましょう。
SOHOとオフィス(事務所)の違い
SOHOとして賃貸住宅をオフィスとして契約する場合は、事務所契約になります。居住用の契約の場合は、会社の表札や看板を出せず、法人登記も行えません。
事務所契約にすることで表札や看板を出せるうえに、法人登記も行えます。
しかし、事務所契約の場合は、家賃が消費税の課税対象になるので注意しましょう。
物件における居住用の契約と事務所用の契約では、税金や保険も異なるので事前に確認が必要です。
SOHOに向いている職種・業種
SOHOに向いている職種や業種の特徴は、パソコンがあれば成り立つ仕事かどうかです。多くの人の出入りが必要な仕事は、SOHOに向いているとはいえません。
ライター
現在、Webを中心に記事の作成といったライティングのニーズが高まっています。SOHOでライティング業務を行う人も今後増えてくるでしょう。以前は打ち合わせで対面で会うことが必要でしたが、今ではメールやビジネスチャットの普及によりSOHO向きの仕事といえます。
基本的に、インターネット環境とパソコンさえあれば、いつでもどこでも仕事ができるの点がメリットです。
写真や動画編集・加工
フォトショップやイラストレーターを使える方に最適な仕事です。バナー制作やロゴデザインといった分野で写真加工技術が求められています。
制作する画像の数、サイズ、種類などにより単価が大きく異なります。また、動画編集をする仕事もあるので、そういった分野で働きたい方は動画編集ソフトもあわせて確認してみてください。
エンジニア・プログラマー
エンジニアやプログラマーは、パソコンで作業を行うことが多いため、インターネット環境が整っていればどのような場所でも仕事ができる点でSOHOに向いています。
しかし、社外秘の資料や個人情報を含むデータへのアクセスといった業務上の制限がかかる可能性があるので、注意が必要です。
デザイナー
デザイナーは顧客のコンセプトを理解したうえで、相手の望んだものをデザインで表現することを求められます。デザイナーもネット環境やパソコンさえあれば、どこでも仕事を行えるためSOHOに向いています。
クリエイティブ力が必要であるため、自分にあった環境を創り出すことで仕事がはかどる可能性もあります。
SOHO賃貸物件でできない仕事
SOHOで働くには物件を賃貸する必要があり、契約内容によってできる仕事が限られます。
また、飲食店のように不特定多数の方が出入りするような仕事は、SOHOに向いていません。住居用の契約でSOHOという働き方をしている場合、近隣住人の方に迷惑をかけないことが求められます。
ここまで解説したことを振り返ると、SOHOに向いている仕事はパソコンさえあれば仕事や連絡を取れるもの、となります。
SOHOで働く方法
自分の仕事内容や働き方を考えた結果、SOHOで働きたいと考えた方は次の手順にしたがい準備をしましょう。SOHOとして働くには、資格や許可は特に必要ないので安心してください。
手順1. 仕事内容を決める
まず、自分がどのような仕事をするか決めましょう。仕事や業務内容によって、必要な機材やソフトウェアが変わってきます。また、自分がこれまで養ってきたスキルをもとに、選択するとマッチしたものが見つかります。
手順2. 個人事業の開業届の提出
仕事内容の確定後、個人事業を始めたことを申告する税務署へ「個人事業の開廃業届出書」を提出します。届け出を出さなくてもSOHOとして働けますが、その場合は屋号付きの銀行口座が開設できなくなります。
手続きが完了すると、確定申告の時期にお知らせが届くようになります。青色申告の申請を同時にしておけば、確定申告の際、青色申告が利用できます。
手順3. クライアント向けの窓口を設置
SOHOで働くためには、自らで仕事を取らなければいけません。そのためには、WebサイトやSNSといった環境もしっかり整えたいところです。
インターネットで検索するのが当たり前の時代なので、きちんとコンテンツを作れば、SNS経由で仕事が舞い込むはずです。仕事実績や自己PRを記入し、クライアントにアピールできるようにしましょう。
SOHOで働く3つのメリット
SOHOには、大きく分けて3つのメリットがあります。仕事量や働く場所にフォーカスして解説します。
1. 仕事量を調整しやすい
SOHOであれば、自分がどんな仕事をやるかクライアント企業と相談のうえ、選択できます。会社の従業員の場合は、会社の命令であればやらなければなりませんが、SOHOであれば選択の余地があります。
また、プライベートの予定を優先する週やしっかり働く週というように、メリハリのある働き方を実現できます。
2. 働く場所を自由に選択できる
どこでもインターネットがつながる時代のため、SOHOも働く場所に縛られることなく、作業を行えます。毎日オフィスに行く必要もなく、状況に応じてシェアオフィスやカフェも選択できます。
朝から満員電車になる必要がなくなり、ストレスから解放される方もいるのではないでしょうか。コワーキングスペースを利用するのもおすすめです。
SOHO向けの家具やデスク
カフェではなく、家や小さなオフィスで働く方はSOHO向けの家具やデスクが気になるのではないでしょうか。SOHOでは、簡単にレイアウトが変更できるタイプの家具を選ぶのがおすすめです。
仕事を始めてみると、集中できずに効率が悪いと感じてしまうかもしれません。デスクの配置換えが必要になったときに、簡単に変更できた方が楽でしょう。また、オフィス家具の機能は必要最低限にし、シンプルなものを選択するとキッチンやリビングにもなじみやすくなります。
3. 働く時間に制限がない
会社のように「定時」という概念がないので、仕事をする時間も縛られません。取引先との納期さえ守れれば、働く時間に決まりはないのです。仕事を始める時間、終わる時間を自分で考えられるのは魅力的です。
SOHOで働く3つのデメリット
メリットがある一方、SOHOにもデメリットがあります。3つのデメリットを紹介しましょう。
1. 収入が安定しない
会社員と違い、決まった仕事があるとは限りません。そのため、毎月の収入が安定しないのが難点です。
クライアント企業によっては、支払いのタイミングも異なります。それを調整できないと、毎月の収入に大きな波ができてしまいます。
2. 仕事の責任をすべて負わなければいけない
SOHOの場合、自分が委託された業務の責任者になります。当然、その成果物に対する納期やクオリティは自分が責任を持つことになります。
会社員のように、企業が責任を持つことはないので、業務契約を結ぶ際には注意が必要です。
3. 業務以外の作業が発生する
SOHOは、クライアント企業を開拓し、自ら仕事を受注する必要があります。そのため、契約を取るための営業活動を自らで行わねばなりません。
また、企業と支払い関係で調整する、請求書を発行するといった経理業務も発生します。本業以外の作業が発生することも念頭においてください。
理想的なSOHO賃貸物件
SOHOには向いている物件があり、SOHOが可能な物件であってもレイアウトや間取りが仕事に向いていなければ意味はありません。SOHOに理想的な間取りについて紹介します。
SOHO賃貸物件のおすすめな間取り
SOHOを賃貸するときには、オフィスとプライベート空間の距離に注意が必要です。一人になりたいと方や、クライアントが来る可能性がある場合は個室を設けるようにしましょう。また、多少うるさくても平気な方や家族と同じ空間に居たい方は、リビングとひと続きの空間に仕事場を設けましょう。
理想的なものとしては、仕事中にリビング・ダイニングや寝室などプライベートな部屋を通らずに済む間取りです。仕事とプライベートをしっかり分けることで、仕事に集中できます。
また、トイレの位置も重要であり、オフィスとプライベート空間の間がおすすめです。トイレは独立したものがおすすめで、ユニットバスや洗面所経由でのトイレはおすすめできません。クライアントが来る場合は、トイレに行きにくい空間を避けるようにしましょう。
SOHO東京
SOHO東京は、その名のとおり、東京都内に限定したSOHOオフィス検索サイトです。
オフィスのデザイン性に拘ったベンチャー企業も対象としており、内装工事済ですぐに入居できるSOHOオフィスを「エリア」「金額」「広さ」「特徴」で検索可能です。
実際に検索してみると、東京都内におけるSOHO向きの部屋が約400件あります。場所や賃料、広さ、特徴から自分が求める物件の絞り込みができます。
不動産情報サイト at home
不動産情報サイト at homeは、都道府県からの物件検索、最寄り駅名・市区郡名からの物件検索が可能な、SOHO向け物件特集ページが用意されています。マンションや一戸建て、アパートといった物件タイプでも検索可能なため、目的に応じたオフィス探しができます。
実際に検索してみると、東京都内で5,000件以上のSOHO向きの物件を紹介しています。47都道府県すべてに対応しているため、地方の方でも利用しやすいでしょう。
賃貸スモッカ
スモッカは、日本全国の事務所・SOHO可賃貸物件を都道府県ごとに検索できる特集ページが用意されています。事務所専用物件と異なる「事務所・SOHO可物件のメリット」も掲載されており、初期費用を抑えたSOHO物件確保が可能です。
実際に検索してみると、掲載物件数は200万を超えており駐車場無料の賃貸や、角部屋の賃貸物件というように細かいニーズでの絞り込みができます。
DOOR賃貸
DOOR賃貸でも、SOHO向け物件特集ページが用意されています。「駅・路線」「地域」からの検索のほか、対象物件数が明記されている都道府県別検索も可能です。
実際に検索してみると、SOHO可能な賃貸物件を3万件以上紹介しています。気を付けるべきチェックポイントも記載されているので、事務作業用途以外を考えている方は必読です。
the SOHO
the SOHOは、お台場近辺の青梅エリアにある「SOHOに特化した集合オフィス拠点」です。
海の見えるオフィスとして、ホテルのような共用設備とサポートを持ち、入居企業同士で新たなビジネスチャンスを模索する、定期イベントも実施されています。
実際に検索してみると、ビル一棟にある360室の賃貸状況について確認できます。他のサイトと異なり、特定の物件の紹介となっていますが、人気があるため多くの部屋が賃貸されている状態です。
R-net
R-netでは、SOHOに特化した特集ページはありませんが、東京都内の賃貸物件を、細かな希望を元に絞り込んでいく検索機能を持っています。
建物や部屋のこだわり条件も複数指定でき、用途に応じたオフィスの検索が可能です。
実際に検索してみると、東京都内の賃貸物件を10万件以上紹介しており、50項目を超えるこだわり条件により自分にあった物件を探せます。
港区の高級賃貸専門サイト
港区の高級賃貸専門サイトは、その名のとおり、東京都港区の高級賃貸物件に特化したサイトですが、その多くでSOHOや事務所可の物件を扱っています。
実際に検索してみると、東京都内のSOHO向きの部屋を100件以上取り扱っています。どの物件も高級住宅街にあり、間取りや立地の良さに優れています。
SOHOで働くためにしておきたい心構え
SOHOは、個人事業主となることが多く、収入が不安定になったり責任が大きくなったりします。
その一方、インターネット環境が整い、時間や場所に関わらず仕事ができるようになり、子育てや介護で通勤ができない方、限られた時間で効率よく働きたい方にとってはメリットが多い働き方です。
最後に、SOHOとして働くためにしておきたい心構えを3つ紹介します。
仕事と生活のメリハリをつける
まず、自分にあった生活リズムを作ることが求められます。SOHOで働く方は、いつでも仕事ができるため働き方がルーズになってしまい、結果として納期が遅れてしまう傾向あります。会社員と同じように、自分の中で仕事のスケジュールを立てましょう。
休日を設定する
SOHOでは自分で休日を決められるが、自分の都合次第ではいつでも休みを取れるのです。休日と納期が被る可能性もあるので、クライアントの方にあらかじめ休日を伝えることも重要です。
休日を意識しながら仕事をすることで、ペース配分も決められます。
責任感を持って仕事をする
会社員ではないため仕事をサボったりミスをしたりしても、クビになるということはないでしょう。
しかし、仕事をしっかりしない人には当然依頼が来ることもないため、一つの仕事をしっかりこなし信頼を積み上げていきましょう。
自分で自分をコントロールすることで、SOHOとしての働き方でも成果をあげられることにつながります。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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