あふれ呼対策とは?効果的な方法とおすすめコールセンターサービス
IVR(自動音声応答システム)には多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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- あふれ呼対策とは
- 放棄呼とは?あふれ呼との違い
- あふれ呼の原因
- オペレーターの人員不足
- 入電の集中・ピークタイム対応の遅れ
- 業務フローや応対手順の複雑化
- システム障害や通信トラブル
- FAQやセルフサービスの整備不足
- あふれ呼が引き起こす問題
- 顧客満足度の低下
- ブランドイメージの悪化
- 売り上げ機会の損失
- クレームやトラブルの増加
- スタッフのストレスや離職リスクの増大
- あふれ呼対策を行うメリット
- 顧客満足度向上への影響
- 売り上げの増加
- スタッフの負担軽減
- 業務効率化とコスト削減効果
- 効果的なあふれ呼対策の方法
- IVRを導入する
- コールバック機能を利用する
- AIチャットボットを利用する
- アウトソーシングを利用する
- あふれ呼対策におすすめのコールセンターシステム
- fondesk IVR
- Smart desk W
- DHKクラウド
- DXでんわ
- トビラフォン Cloud
- MiiTel Phone
- アイブリー
- 成功するあふれ呼対策のポイント
あふれ呼対策とは
あふれ呼とは、電話の回線数より入電の数が多いことが原因で、オペレーターが対応できなかったりビジー状態が続いてしまったりと、いつまでも電話がつながらない状態のことです。
たとえば、消費者コールセンターに電話をした際に「ただいま大変電話が混み合っております。このままお待ちいただくか、しばらく経ってからおかけ直しください。」といったガイダンスが流れるケースがあります。
このような状態があふれ呼です。あふれ呼の状態が続いてしまうと、機会損失につながったり満足度の満足度の低下につながったりする可能性があるため、対策は必要となります。
放棄呼とは?あふれ呼との違い
放棄呼とは、コールセンターに電話がつながらないことが原因で、顧客が待機中に電話を切ってしまったり、システム側が強制的に電話を遮断したりすることです。
あふれ呼との違いは電話が溢れている状態か、電話を切断したかです。対応できず、まだ電話がつながっている状態をあふれ呼、電話を切ってしまった状態を放棄呼となります。
どちらも、機会損失や顧客の満足度の低下につながる恐れがあります。
放棄呼は電話のつながりやすさを示す指標であるため、コールセンターでは重視される指標です。
あふれ呼の原因
あふれ呼や放棄呼は、さまざまな要因によって発生します。主な原因を挙げ、それぞれの背景と対策について解説します。
オペレーターの人員不足
オペレーターの数が不足していると、入電数に対して対応が追いつかず、あふれ呼が発生しやすいです。人員不足は、採用難やシフト管理のミスなど、複数の理由によって引き起こされます。
この問題を防ぐには、繁忙期に向けた適切な人員配置や、外部リソースの活用を検討することが重要です。
入電の集中・ピークタイム対応の遅れ
短時間に電話が集中すると、回線が埋まり、対応できないまま放棄呼が発生することがあります。特に、キャンペーン実施時や時間帯ごとの波を考慮していない場合に起こりやすい現象です。
入電集中を防ぐには、事前の予測に基づくシフト調整や、IVRによる自動振り分けを活用することが効果的です。
業務フローや応対手順の複雑化
オペレーターが対応中に複雑な手順を踏む必要があると、1件あたりの応対時間が長引きます。結果として、次の入電に対応できず、あふれ呼が発生してしまうケースが増加します。
この課題を解消するには、応対マニュアルの簡素化や、業務フローの見直しなどが効果的です
システム障害や通信トラブル
コールセンターのシステムに障害が発生すると、電話が受けられない状態となり、放棄呼が一気に増えることがあります。通信設備のトラブルやシステムダウンは、予期せぬタイミングで発生するため注意が必要です。
こうしたリスクに備えるには、システムの冗長化や、障害発生時の対応マニュアルを整備が効果的です。
FAQやセルフサービスの整備不足
顧客自身で解決できる仕組みが整っていないと、簡単な問い合わせもすべて電話対応に集中してしまいます。これにより、対応負荷が増大し、あふれ呼や放棄呼を招く原因となります。
この問題を防ぐには、FAQページやチャットボットを充実させ、電話以外の問い合わせ手段を積極的に提供することが重要です。
あふれ呼が引き起こす問題
あふれ呼や放棄呼を放置すると、さまざまな問題が生じ、企業活動にも悪影響を及ぼします。具体的にどのようなリスクがあるのかを解説します。
顧客満足度の低下
電話がつながらない状態が続くと、顧客は不満を抱えやすくなります。問い合わせへの迅速な対応を期待している顧客にとって、応答されない状況はストレスの原因となります。
この状態を放置すると、顧客離れが進み、リピーターの獲得や継続利用のチャンスを失ってしまうでしょう。
ブランドイメージの悪化
あふれ呼が続くと、企業に対する印象が悪化しやすくなります。「つながりにくい」「対応が悪い」といった口コミが広がることで、ブランドイメージに傷がつくかもしれません。
ブランドイメージが悪化すると、新規顧客の獲得が難しくなり、ひいては市場での競争力低下につながります。
売り上げ機会の損失
あふれ呼によって顧客対応が遅れると、購入や契約のチャンスを逃してしまいます。特に、電話での申し込みや相談を前提とするビジネスにおいて、これは売り上げに直結する大きな損失です。
このような状況が続けば、売上高の減少だけでなく、収益モデル全体の見直しを迫られる可能性も出てきます。
クレームやトラブルの増加
電話がつながらないことにより、顧客の不満がエスカレートし、クレームへと発展するケースが増えるでしょう。特に、緊急性の高い問い合わせに応じられない場合は、大きなトラブルへつながるリスクもあります。
クレーム対応にかかる工数やコストが増大し、通常業務にも支障をきたすおそれがあります。
スタッフのストレスや離職リスクの増大
あふれ呼の発生は、オペレーターに対しても大きな負担を与えます。クレーム対応が増えることで精神的なストレスが高まり、モチベーションの低下や離職リスクの上昇につながります。
離職が進めば、さらに人手不足が深刻化し、悪循環に陥るでしょう。
あふれ呼対策を行うメリット
あふれ呼対策を行うメリットは次とのとおりです。
- 顧客満足度向上への影響
- 売り上げの増加
- スタッフの負担軽減
- 業務効率化とコスト削減効果
それぞれ解説します。
顧客満足度向上への影響
あふれ呼対策を行うことで顧客満足度の向上につながります。
たとえば、顧客がサポートセンターに電話をかけたとします。しかし、いつ電話をかけてもつながらない状態だと、サポート体制がよくないと判断されて不満につながるかもしれません。このような状態では、商品やサービスとは関係ない点でクレームにつながる可能性があります。
IVRといったあふれ呼対策を行うことで、顧客を適切なチャネルに誘導し、オペレーターを介さずに問題解決できる可能性が高まります。顧客を待たせることなく問題を解決ができれば、顧客満足度の向上につながるでしょう。
売り上げの増加
あふれ呼対策を行うことで売り上げの増加が見込めます。
たとえば、顧客がパソコンを購入する際に、料金や機能について詳細を知るために電話をかけたとします。電話がすぐにつながって料金や機能について魅力的に紹介できれば購入につながるかもしれません。
このように、あふれ呼対策を行っていれば、購入意欲が高い顧客を売り上げにつなげられる可能性が高まるため、売り上げの増加につながります。
スタッフの負担軽減
あふれ呼対策を行うことでスタッフの負担軽減が見込めます。
たとえば、電話でなくても解決できるよくある疑問は自動でFAQページに誘導するようにできれば、スタッフは対応する顧客を減らせます。したがって、負担軽減につながります。
また、専用のサービスを導入することで、顧客が希望する時間にかけ直せるようになります。このようなサービスを利用すれば何度もかけ直す手間が省けるため、スタッフの負担軽減が可能です。
このようにあふれ呼対策を行うことでスタッフの負担軽減が見込めます。
業務効率化とコスト削減効果
あふれ呼対策を行うことで業務効率化とコスト削減効果が見込めます。
たとえば、IVRを導入して顧客を適切なチャネルに誘導できるようになれば、コールセンターの人員を減らせます。人員が減らせれば人件費を節約できたり、顧客に対して時間をかけて対応ができたりします。
また、業務の効率化ができればスタッフのモチベーションアップにもつながり、生産性が向上するでしょう。このようにあふれ呼対策を行うことで業務効率化とコスト削減効果が見込めます。
効果的なあふれ呼対策の方法
効果的なあふれ呼対策の方法は次のとおりです。
- IVRを導入する
- コールバック機能を利用する
- AIチャットボットを利用する
- アウトソーシングを利用する
それぞれ詳しく解説します。
IVRを導入する
あふれ呼対策として効果的な対策のひとつがIVRを導入することです。IVRを導入することで、問い合わせ内容に沿った専門のオペレーターにつなげられるため、適切な対応が可能となります。
たとえば、料金案内に関する顧客は料金専門のオペレーターにつなぎ、契約内容に関する内容は契約関連専門のオペレーターにつなげられます。
また、経験が豊富なオペレーターには対応が難しい顧客を振り分け、経験が浅いオペレーターには簡単な内容を振り分けることで、効率のよい電話対応が可能です。
>>IVR(自動音声応答システム)おすすめ比較!導入メリット・選び方
コールバック機能を利用する
コールバック機能を利用することで、顧客の都合のよい時間に折り返し電話をかけられるため、機会損失を防げます。
たとえば、コールバック型IVRを導入すれば、入電時にオペレーターが対応できない場合に自動音声が流れ、顧客はコールバックの希望時間を予約できます。
オペレーターはメールやシステムの画面で予約状況をリアルタイムで確認可能です。したがって、予約された電話番号へ発信することで用件を伺え、機会損失を最小限に防げます。
また、顧客はあふれ呼の状態で待たされることなくなるため、不満の抑制も可能です。このように、コールバック機能の利用は効果的なあふれ呼対策につながります。
AIチャットボットを利用する
AIチャットボットを利用することで効果的なあふれ呼対策が可能です。AIチャットボットを導入することで、顧客からの問い合わせに24時間365日対応できます。
業務時間外に顧客の対応ができるようになるため、一部の問い合わせに関してはチャットボットシステムだけで解決可能です。また、翌日に業務を開始した際に入電の数を減らせます。
>>AIチャットボット比較!価格・機能・評判・おすすめサービス
アウトソーシングを利用する
アウトソーシングの利用で、効果的なあふれ呼対策が可能です。たとえば、イベントや繁忙期といったあふれ呼の発生が予測されるタイミングでアウトソーシング先に委託することで、機会損失を防止できます。
オペレーターの教育や増員の手配をする必要がないなどのメリットがありますが、コストがかかる、一時的な対応になりやすいといったデメリットもあるため、利用する際は費用や実績を確認しましょう。

あふれ呼対策におすすめのコールセンターシステム
あふれ呼対策にはIVRがおすすめです。IVRとは、コンピューターによる音声自動応答システムです。導入することであふれ呼の際に一時対応をしてくれるため、機会損失やオペレーターの負担を軽減できます。
IVRを搭載したおすすめコールセンターシステムを紹介します。
fondesk IVR - 株式会社うるる
- 文字起こしされたメッセージをメールやチャットで即時受信可能
- 自動応答で定番質問に対応し業務効率を向上
- 曜日や時間による柔軟な対応設定で業務を最適化
fondesk IVRは、企業の電話対応を自動化し、業務の負担を軽減するクラウド型の電話受付サービスです。電話の内容を自動で振り分け、必要な場合だけオペレーターにつなぐので、対応にかかる時間とコストを大幅に削減できます。
受け取った電話の内容は、メールやビジネスチャットツールにすぐに通知されるため、どこにいても対応が可能です。fondesk IVRを導入することで、「つながらない」「対応に追われる」といった電話業務の悩みを解決できます。
Smart desk W - 株式会社Wiz
- IVRを利用することで24時間365日受付対応可能
- 用件ごとに振り分けが可能であるため、他部署との連携コストを抑えられる
- Smart desk Wの独自基準を満たした優秀なオペレーターが電話代行を担当
Smart desk Wは、電話代行とIVRの組み合わせができるコールセンターシステムです。電話代行とIVRを利用することであらゆる電話に関する業務に対応可能です。
業務時間外にかかってきた電話は音声ログに残したりレポート送信ができたりします。また、受電内容の詳細をレポートで確認可能です。入電のあった時間帯やIVRのルートの内訳がわかるため、業務を効率化できます。
- 7,000回線以上の運用と豊富な実績がある安定した稼働
- 24時間365日の電話対応が可能
- 0120や050番号といった複数通信に対応可能
DHKクラウドは、業界最大規模となる7,000回線以上を運用するコールセンターシステムです。IVRを専業としているため、コールセンター業務の自動化をはじめとしたサービスを展開しています。
ピーク時のコールはIVRで受け付け、ピークアウトした際にコールバック予約に対して折り返し電話ができるため、業務の平準化が可能です。
また、音声やコールフローといった設定変更はWeb管理画面から操作可能です。さらに、顧客の入電日にちや時間、電話を切断した時間をレポートとして確認できます。
- 電話受付と対応を自動化できるため、ヒューマンエラーの防止が可能
- 不要な営業電話の受電を防ぎ、必要な入電のみ対応可能
- 業務時間外の電話対応の自動化が可能なため、機会損失を防げる
DXでんわは、電話対応に関する悩みを0にするコールセンターシステムです。着信に対してIVRが対応してくれるため、従業員の負担を軽減できます。また、たらい回しを防いだり、伝言ミスといったヒューマンエラーを防いだりできます。
顧客からの音声メッセージの文字起こしが可能です。さらに、音声ファイルも作成し、関係者に随時通知してくれるため、オペレーターの聞き起こし作業の削減ができます。
業務時間外でも自動で受付してくれるため、電話がつながらないことによる機会損失を防げます。
トビラフォン Cloud - トビラシステムズ株式会社
- 上場企業運営による安心のセキュリティとサポート
- 市外局番やフリーダイヤル、050番号などを一元管理
- 機器の設置が不要であるため、設定費や運用の手間がかからない
トビラフォン Cloudは、スマートフォンで会社の電話番号を発着信できるコールセンターシステムです。着信設定の変更機能やIVRにつなぐ機能、SMS自動送信機能などにより、効率よくあふれ呼に対応できます。
また、コールキューイング機能があるため、応答可能なオペレーターがいない場合は保留にし、空き次第オペレーターにつなげられます。スケジュール設定機能を利用すれば、営業時間中に流れる音声案内と業務時間外に流れる音声案内の切り替えが可能です。
AI自動要約では、通話後の議事録作成を自動化でき、作業時間も削減できます。
MiiTel Phone - 株式会社RevComm
- 電話・Web会議・対面といった会話を最適化できる音声解析AIを搭載
- AI解析を行うことで次のアクションの提案を行うコーチング機能
- リアルタイムの文字起こしで誤案内を抑制
MiiTelは、会話によるコミュニケーションが起きるあらゆる場所に対応できるコールセンターシステムです。AIコーチ機能があるため、誰でも簡単に分析が可能になり、顧客対応の精度を上げられます。
また、リアルタイムで文字起こしが可能です。冒頭からリアルタイムで文字起こしを行うことで、迅速な間違い修正ができます。
さらに、リアルタイムモニタ機能があるため、各オペレーターの通話状況やステータスだけでなく、待ち呼数といった情報を1画面内で確認可能です。
- 顧客の要望に応じた音声案内を流す着信フローの設定が可能
- 業務内容に合った音声案内を流せる音声ガイダンスの作成機能を搭載
- 顧客の話す内容をAIが分析し、自動応答ができるAI電話機能を搭載
アイブリーは、自動応答やSMS送信、AI自動文字起こしといった機能を安価で利用できるコールセンターシステムです。
音声ガイダンスやAI受付が可能なため、質問回答や電話の取次ぎを自動化できます。そのため、オペレーターの負担が減り、あふれ呼対策が可能です。また、夜間や休日の営業時間外はAIに電話対応を任せられるため、機会損失を可能な限り防げます。
さらに、音声ガイダンスは自由に登録可能です。業種に応じた専用の音声案内ができるだけでなく、録音した音声データの使用もできます。また、英語や中国語といった多言語にも対応しています。
成功するあふれ呼対策のポイント
あふれ呼を解決するための施策には、「アウトソーシングの利用」「AIチャットボットの利用」「コールバック機能の利用」「IVRの導入」などがあります。
あふれ呼を対策することで顧客満足度の向上、機会損失の防止、スタッフの負担軽減、業務効率化、コストの削減といった多くのメリットを得られます。
特にIVRの導入は問い合わせに沿った内容の専門オペレータが対応できたり、業務時間外や夜間であっても電話受付が可能になったりするため、顧客満足度を上げたいと考えている企業におすすめです。