GLOVIA iZ 導入事例 複雑な給与計算を自動化 月30件の手計算・ミス対応の心理的負担からも解放された


・小売/流通/商社系
・従業員数 501〜1,000人
・人事総務
・部長・課長クラス
導入前の課題:サービス終了に伴う強制リプレイスと、データ移行の苦悩
―――まずは、新しい給与計算ソフトの導入を検討されたきっかけについて教えてください。
以前利用していたシステムがサービス終了を迎えることになり、切り替えを余儀なくされたのが直接のきっかけです。 旧システムはコストパフォーマンスが良く、機能面でも特に不満はなかったため、新たなシステム選定は「仕方なく始まった」というのが正直なところでした。
―――社員数が多い中でのシステム移行には、大きな不安があったのではないでしょうか。
はい、非常に不安でした。特に課題となったのが「過去データの移行」です。 最終的に履歴データを新システムに引き継ぐことができず、半年間の移行期間中は、旧システムで過去データを参照しながら、新システムで当月の処理を行うという「二重管理」が発生しました。この作業は非常に煩雑で、現場の負担は大きかったです。だからこそ、新システムにはそれを補って余りある効率化や機能性を求めていました。
選定の決め手:複雑な独自ルールに対応できる「圧倒的なカスタマイズ性」
―――数ある製品の中から「GLOVIA iZ」を選定された理由を教えてください。
最も重視したのは「複雑な給与計算に対応できるカスタマイズ性」です。 当社には独自の給与規定や計算ルールが多く存在します。例えば、勤怠システムは自社開発したものを使用しているため、そこからデータをスムーズに連携し、特殊な有給休暇の付与計算なども給与ソフト側で処理する必要がありました。
比較検討した他社製品では、こうした複雑な要件に対し「外出し(Excelなどでの別計算)」が必要になるケースが多かったのです。「GLOVIA iZ」は、営業担当の方が「カスタマイズで対応可能」と明言してくれた点が大きな決め手となりました。
―――Excelデータの取り込みや操作性も重視されたと伺いました。
そうですね。既存の業務フローをなるべく崩さず、「Excelデータをそのまま取り込めること」や「ボタン一つで処理が完結すること」も重要な要件でした。 給与計算は毎月の定型業務ですが、計算式自体をユーザー側で自由に変更するのは難しいため、ベンダー側でしっかりとカスタマイズ対応してもらえることが、運用の安定性を担保する上でも不可欠でした。
導入後の効果:日割り計算の自動化で、作業時間が1日→2時間に激減
―――実際にシステムを稼働させてみて、どのような効率化効果が得られましたか。
最も大きな成果は、休職者や退職者の「日割り計算」が自動化されたことです。 以前は月に30件ほど発生する日割り計算をすべて手計算で行っており、それだけで丸1日(約8時間)を費やしていました。GLOVIA iZ導入後は、対象者にフラグを立てて日数を入力するだけで自動計算されるようになり、作業時間は2時間程度にまで短縮されました。
―――手計算がなくなったことで、業務品質や担当者の心理面にはどのような変化がありましたか。
作業時間が短縮された分、ダブルチェックに十分な時間を割けるようになり、計算ミスが激減しました。
給与計算におけるミスは、再計算や再振込の手間だけでなく、従業員への謝罪や返金依頼といった重い心理的負担を伴います。ミスがなくなったことで、こうした事後対応や「間違えてはいけない」というプレッシャーから解放されたことは、数字以上の大きな効果だと感じています。
―――今後のシステム活用について、どのような展望をお持ちでしょうか。
現在は給与計算業務が中心ですが、今後は人事評価制度との連携や、賞与計算の自動化など、活用の幅を広げていければと考えています。 また、導入前の期待値が高かった分、運用サポートのレスポンスや提案力については、さらなる改善を期待している部分もあります。
ベンダーには、より迅速で的確なサポート体制を整えていただき、私たちもシステムへの理解を深めることで、より快適な給与計算環境を構築していきたいです。
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