ファイル転送サービス徹底比較7選!おすすめやメリット【法人向け】

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ファイル転送サービスとは
ファイル転送サービスとは、インターネット回線を利用して他のデバイスにファイルを転送できるサービスのことをいいます。サイズが大きすぎてメールでは送付できないデータや、オンラインストレージでの共有が難しいファイルを送る手段として利用できます。
ギガファイル便、Firestorageといった無料のファイル転送サービスが多くありますが、主にセキュリティの観点から、法人向けサービスの利用がおすすめです。
ファイル転送サービスのメリット
メールによるファイル送信や、オンラインストレージサービス経由でのデータ共有と比較すると、ファイル転送サービスには次のようなメリットがあります。
メールと比べて良い点
まずは機能をメールと比較。ファイル転送サービスを利用するメリットを解説します。
大容量ファイルを送信可能
ファイル送信サービスの大きなメリットは、メールでは送りにくい大容量ファイルを送信できることです。 近年は画像一つでも解像度によっては、大容量のファイルとなりかねません。ファイル転送サービスなら、多くが1GBを超えるデータ共有に対応。先方へ共有する際には、ダウンロード用URLを送るだけなので、メールやチャットの容量を圧迫しません。
内部統制やセキュリティの高さ
法人向けのファイル転送サービスなら、内部統制やセキュリティの対策へ重点のおかれたサービスを利用可能です。システムによってはISOやSOCといった第三者機関による認証を受けているケースもあります。必要に応じて導入検討時にチェックするとよいでしょう。
オンラインストレージと比べてよい点
データ共有ツールだと、クラウド上にデータを格納するオンラインストレージサービスもあります。ファイル転送サービスは、特定ファイルの共有においてオンラインストレージより利便性が高いメリットがあります。
特定ファイルの共有に優れている
オンラインストレージだと逐一権限付与が必要だったり、意図せず「ほかのファイルが見えてしまう」状態になってしまったりと、場合によっては情報漏えいの危険性があります。ファイル転送サービスなら、必要なファイルのみを提供するのでリスクを割けられます。そのため、特定のデータをセキュアな環境下で共有するのに優れています。
ファイルが自動削除される
登録したファイルが一定期間で自動削除される機能を備えたサービスがあります。機密情報がクラウド上に残り続けるリスクが減り、容量の圧迫も防げます。「大容量ファイルの送受信に使いたい」「機密情報をセキュアにやり取りしたい」が主な目的なら、自動削除機能があるとよいでしょう。
ただしこれはデメリットにもなり得ます。複数のファイルを蓄積していく“共有サーバー”としての利用ができないためです。もっとも、サーバー機能とファイル転送機能をあわせもったサービスもあるので、よく確認するようにしましょう。
ファイル転送サービスの選び方
ファイル転送サービスを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- ファイル転送サービスの導入目的を確認する
- ファイル転送サービスの機能を確認する
- ファイル転送サービスを導入する際の注意点を確認する
- ファイル転送サービスの料金・価格相場を確認する
ファイル転送サービスの導入目的を確認する
ファイル転送サービスの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
個人情報や機密情報などのファイル共有において、よりセキュリティ性を高めたい | セキュリティ対策に強みを持つタイプがおすすめ |
動画や図面、容量の大きな画像データなどをスムーズにやり取りしたい | 大容量送信や超高速データ転送に対応しているタイプがおすすめ |
大容量データの送受信をシンプルに最小限でやり取りしたい | 低コストかつ少人数で利用できるタイプがおすすめ |
ファイル転送サービスの機能を確認する
ファイル転送サービスでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
ファイル送受信 | ファイルを送受信する機能 |
パスワード設定 | ファイルを送る際にパスワード設定をする機能 |
アドレス制限 | 受信アドレスの指定や迷惑アドレスを制限する機能 |
ファイル取消 | 誤送信があった際にファイル公開を削除する機能 |
承認ワークフロー | 上長承認を得たファイルのみ送信する機能 |
【特定の課題・用途・業界に特化した機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
ファイル共有 | 社内や企業間でファイルの共有を行う機能 |
確認・再送 | 送った相手がダウンロード済みかを確認できる機能 |
社内外で共有フォルダを作り業務をスムーズに進めたい場合にはファイル共有機能があるものを、送信後のファイルダウンロードの状態を確認したい場合には、ダウンロード確認機能があるサービスがおすすめです。
ファイル転送サービスを導入する際の注意点を確認する
ファイル転送サービスを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
セキュリティ対策 | 情報漏えいをはじめとする事故発生時に備えたセキュリティ対策が万全かどうかを確認しておきましょう。 |
送信容量 | サービスによって送信できる容量が異なります。容量に上限があるものもあるため必要な条件を満たしているか確認しておきましょう。 |
多言語対応・回線速度 | 海外への送信をすることが多い場合には、言語の対応や回線速度についても事前に確認しておきましょう。 |
操作性 | 送受信しやすいか、ヒューマンエラーが起きづらい仕様かどうかなどの操作性や使用感を、無料トライアルを活用して確認しておくと安心です。 |
ファイル転送サービスの料金・価格相場を確認する
ファイル転送サービスの料金は、オンプレミス型かクラウド型かで異なります。さらにクラウド型の場合は、月額従量課金タイプか月額固定費用タイプかでも料金が異なります。必要な機能と要件が搭載されているサービスの料金を確認しましょう。
さらに、サービスによっては導入規模やデータ量によって別途見積もりが必要なケースがあります。気になるサービスは公式サイトから見積もり依頼や相談の問い合わせをしましょう。
おすすめのファイル転送サービス比較7選
それでは、おすすめの法人向けファイル転送サービスを紹介します。
Bizストレージ ファイルシェア - エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
- ブラウザ上で大容量ファイルの送受信が可能
- 誤送信や情報漏えいリスクを未然に防げる
- 容量およびユーザー数に基づく定額プラン
Bizストレージ ファイルシェアは、ファイル転送とオンラインストレージの両機能を備えたサービスです。
クライアントがBizストレージ ファイルシェアのIDを保有していなくても、メールアドレスと名前がわかれば、一度に合計2GBまでのファイルの送受信を行えます。
セキュリティ対策も充実しており、「アクセス権限設定、ファイルの暗号化保存、IPアドレスによるログイン制限、ログ機能」などに対応。取引先へのファイル転送に上長承認プロセスを組み込むことで、誤送信や情報漏えいも防げます。
- 国内最高のセキュリティ格付け「AAAis」を取得※
- 徹底したアクセスコントロール
- 効果的なセキュリティ監査対策
クリプト便は、セキュリティ専門会社NRIセキュアテクノロジーズが開発・運用するクラウド型ファイル転送/共有サービスです。ファイルを転送・共有する際に自動で暗号化とウイルスチェックを行い、機密性を守ります。定期的に診断を実施することでセキュリティレベルを厳重に管理。ID・パスワードの管理、グローバルIPアドレスによるアクセス制御も可能です。誤送信防止機能を備え、いつ・誰が・どこに・何を送受信したのか、ファイル原本を含めたログも取得できます。

※出典:NRIセキュアテクノロジーズ「セキュアなファイル転送やファイル共有に特化した「クリプト便」」(2021年1月19日閲覧)
eTransporter - 株式会社NSD
- ユーザー数とファイルサイズは無制限
- 利用環境に合わせてクラウド型かオンプレミスか選択
- ファイル公開制限やZip暗号化など充実したセキュリティ機能
eTransporterは、メールに添付できない大容量ファイルや機密性の高いデータを、簡単かつ安全に送受信できるファイル転送システムです。利用形態は、クラウド版とオンプレミス版があり、環境にあわせて導入できます。
ユーザー数やファイルサイズは無制限なので、規模の大きい企業でも問題なく利用できます。また、セキュリティ対策に力をいれており、送信後のセルフチェック機能や第三者の承認機能により、情報漏えい、誤送信を防ぎ、大事なファイルを安全にやり取りできるでしょう。
DIRECT! EXTREME - 日本ワムネット株式会社
- 最大2TBデータを転送ができる大容量
- 独自機能にて超高速データ転送が可能
- セキュリティチェック機能搭載
DIRECT! EXTREMEは、「WAM!NET」超大容量データを高速に転送可能なサービスです。高度なセキュリティと自動化・業務効率化の両立を実現しています。クラウドサービスとして、プロジェクト・部門単位での利用も可能です。
tenpu
- 誰でも操作しやすいシンプルな画面
- 最大20GBまでアップロード可能
- ヒューマンエラーにも対応したセキュリティ
tenpu(テンプ) は、シンプルなインターフェースが特徴のファイル転送サービスです。一度に20GBまでファイルを送信できるため、大容量の画像や動画ファイルでも安心して利用できます。情報漏えいの大きな要因である「ヒューマンエラー」にも対応しています。
HULFT8
- マルチプラットフォーム
- 転送前・後処理をGUIで簡単作成
- IoTデバイスとのデータ連携
HULFT8は、企業内、あるいはBtoBのファイル転送を行うミドルウェアです。ストレージとデバイス群でSANを構成し、高速ファイル転送を行えます。「HULFT Script」では、ファイルの転送前後に処理する内容を、わかりやすいアイコン操作で、プログラミングを使わずに生成が可能です。
オフィス宅ふぁいる便 - 株式会社オージス総研
- 豊富な機能を簡単操作で利用可能
- 万全な企業向けセキュリティ対策
- 月額利用料は定額制
オフィス宅ふぁいる便は、誰でも簡単かつ安全に、ファイルを送受信できるクラウド型の法人向けファイル転送サービスです。送信するファイルをアップロードすると発行される、ワンタイムURLとワンタイムパスワードを使用して、受信者がダウンロードを行います。一度に最大3GBまでのファイル送信が可能です。
送信履歴機能やダウンロード通知機能、アドレス帳などの基本機能に加え、送受信範囲の制限や一定期間でアップロードしたファイルが自動削除される機能など、誤送信を防止する機能やセキュリティ機能も充実しています。企業のルールに合わせた機能の設定もでき、シンプルな操作と豊富な機能で、社外とのファイル共有をスムーズに行えます。
「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2023」の受賞サービス
「BOXIL SaaS AWARD(ボクシル サース アワード)」は、SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」が毎年3月4日を「SaaSの日(サースの日)」と定め、優れたSaaSを審査、選考、表彰するイベントです。
今回の「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2023」は、2022年7月1日から2023年6月30日までの1年間で新たに投稿された口コミ約17,000件を審査対象としており、計289サービスに、ユーザーから支持されるサービスの証としてバッジを付与しました。
クリプト便 | オフィス宅ふぁいる便 |
【Good Service】:「BOXIL SaaS」上に投稿された口コミを対象に、各カテゴリで総得点の高いサービスに対してスマートキャンプから与えられる称号です。
サービスの安定性No.1 | クリプト便 |
機能満足度No.1 | オフィス宅ふぁいる便 |
お役立ち度No.1 | オフィス宅ふぁいる便 |
使いやすさNo.1 | オフィス宅ふぁいる便 |
【口コミ項目別No.1】:「BOXIL SaaS」上に投稿された「口コミによるサービス評価」9項目を対象に、各カテゴリ、各項目において一定の基準を満たした上で、最も高い平均点を獲得したサービスに対して、スマートキャンプから与えられる称号です。
>>BOXIL SaaS AWARD Autumn 2023の詳細はこちら
ファイル転送サービスでコンプライアンス向上へ
法人向けファイル転送サービスは、大容量ファイルの共有を効率化できます。またメールの誤送信、USBをはじめとする外部メディアでの持ち出し、無料サービス利用によるシャドーITの防止といった、セキュリティマネジメント上のメリットが多々あります。
セキュリティリスクが高まるなかで求められる対策レベルは向上しています。送受信ファイルの取り扱いにも気を配り、コンプライアンス向上を目指しましょう。
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