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SEO(検索エンジン最適化)とはなにか
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では検索エンジン最適化を意味します。検索エンジンで上位表示を目指すための施策全般をSEOと呼びます。
ネットワーク環境の整備やモバイルデバイスの爆発的な普及により、調べたいことがあれば「Google」や「Yahoo!」などで検索することが一般的になりました。
こうした検索結果を表示する仕組みが「検索エンジン」です。。
つまり、自身のWebページを「検索エンジン」に「最適化」させ、検索結果上位に表示させることがSEOであり、そのための施策がSEOともいえるでしょう。
なぜSEOが必要なのか
マーケティングの主流がデジタルへと移行するなか、SEOはほとんどのマーケターにとって重要であり、対策と実行に頭を悩ませます。
デジタルマーケティングにおいて、なぜこれほどSEOが注目されているのでしょうか。
まず、サイトやコンテンツが検索結果上位に表示されることによって、次のようなメリットが得られます。
- トラフィックの増加
- 検索上位ほどCTR(クリック率)が向上
- 検索上位ほどブランド価値が高く評価される
これらは市場調査によって明確にされている傾向ですが、企業が OnetoOneマーケティング において、 リードジェネレーション ・ ナーチャリング するうえで必須ともいえる要素です。
自社運営のオウンドメディアがこのような状態になれば、 コンバージョン にもつなげやすくなり、ファーストステップとしてSEO対策が必須のものと考えられています。
検索上位に表示されるページとは
それでは、検索エンジンに最適化された結果、検索結果上位に表示されるWebページとは、どのようなものなのでしょうか。
結論からいうと、検索エンジンに「ユーザーにとって有用なページ」と判断されたものが上位に表示されます。
この判断の基準となるものが「検索アルゴリズム」です。一般に公開されているものではないため、さまざまな確度から、このアルゴリズムで高いポイントを獲得する試みが実施されています。
気になる検索エンジンの仕組み
SEOがサイトやページを検索エンジンに最適化させることであるなら、対策を講じるためにも仕組みを理解しておく必要があるでしょう。
「検索エンジン」=「Google検索」?
現在、日本で利用されている検索サイトを見ると、GoogleとYahoo!で9割を占めているといわれています。それでは、双方の検索エンジンそれぞれに対策が必要かというと、実はそうでもありません。
なぜなら、Yahoo!の検索エンジンはGoogleのものを借用したうえで、独自のアルゴリズムを搭載しているためです。この点を除けば「日本で利用されている検索エンジンの9割はGoogle」であるといえます。
Yahoo!独自のアルゴリズムといっても、自社コンテンツや提携先コンテンツがある程度優先されることです。対策に関しては「Googleの検索エンジン」に焦点をあわせるのが得策でしょう。
Google検索の収益モデル
では、なぜGoogleは無償で検索結果を公開し、精度を上げるための努力を日々続けているのでしょうか。
一見、不思議にも思えることですが、これは検索結果に表示される「リスティング広告」からの収益が、ビジネスモデルであるからにほかなりません。
リスティング広告がクリックされるたびに、Googleへ広告収入が入る仕組みですが、大きな収益を上げるためには「より多くの利用者を集める」必要があります。
利用者が「検索すればすべて解決する」状況を作り出すことがポイントです。
つまり、利用者が「検索しても問題が解決しない」状況は、絶対に避けなければなりません。
リスティング広告についてくわしく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
クローラーとインデックス
こうしたビジネスモデルを実現するため、検索エンジンが存在するわけですが、根幹の仕組みに「クローラー」と「インデックス」があります。
クローラーとは、検索ロボットともいわれるプログラムであり、世界中に張り巡らされたWebページのあらゆる情報を収集してまわります。
この情報を登録しておくデータベースがインデックスです。インデックスに登録されたWebページの情報は、一定の条件で抽出できるような形に整理され、利用者の検索に応じて結果を返します。
しかし、天文学的な数におよぶWebページのデータを、何の優先順位も付けないまま検索結果として表示するのでは検索サイトとして成り立ちません。

200を超える検索アルゴリズム
これを解決するものが「検索アルゴリズム」であり、利用者が入力したキーワードに対し、もっとも関連度の高いページをスコアリングにより判断し、表示させる仕組みです。
従来、Googleの検索エンジンでは、外部からリンクされているページが「有用なコンテンツ内容のページである」と判断されていました。そのため、これを利用したSEO対策が蔓延、満足のいく検索結果が表示できない時期がありました。
ユーザーの利益を第一とするGoogleにとっては見過ごすことのできない状況であり、結果的に、利用者に焦点をあてたSEOガイドラインを策定しました。そして、200を超える検索アルゴリズムを搭載、総合的に判断した結果を表示しました。
ブラックハットSEO
上述したように、外部からのリンクが多いページがSEOに有利に働くことから、出所の不明な外部リンクを購入し、悪質な手法が過去には盛んに行われていたようです。
それ以外にも、クローラーを欺いて異なるページを閲覧させる「クローキング」や、キーワードの評価を稼ぐための「ワードサラダ」が実施されています。
このような検索エンジンの裏をかいて評価を高めていく手法が「ブラックハットSEO」です。
しかし、現在では検索エンジンのアルゴリズムが高度化したことにより、これらの手法が有効ではなくなりました。
ブラックハットSEOが実施されていることが発覚すれば、検索下位へ表示される、もしくは検索結果から除外されるペナルティが課されるようになりました。
SEO業者のなかには、いまだにこれらの手法を使うところがありますが、結果は自身のWebサイトへのペナルティとして返ってくるため、注意が必要です。
ホワイトハットSEO
これに対して、Googleが定めたガイドラインに従い、Webサイトやページコンテンツを最適化していく手法を「ホワイトハットSEO」と呼びます。
基本的には「利用者にとって有益で役立つコンテンツを提供しているか」が重視されているのが特徴です。
ガイドラインに沿ったタイトルやメタ情報の最適化、有益なコンテンツとそれによる自然な外部リンクがポイントになります。
Google検索エンジンが、日々ホワイトハットSEOへ有利に働くように進化している現在、こちらの手法を元に、対策を講じていくことが必要となるでしょう。
コンテンツSEO
このように、ガイドラインに従ったホワイトハットSEOを進めていくうえで、重要なのが「コンテンツSEO」です。コンテンツSEOとは「検索からサイト流入を増やすために、継続してコンテンツを発信していくSEO」です。
しかし、ガイドラインで重視されているのが「利用者にとって有益なコンテンツ」である限り、単に継続してコンテンツを発信するだけでは意味がありません。
「有益で優良なコンテンツを継続して発信していく」必要があります。
SEO対策のメリット
SEO対策による主なメリットを紹介します。
長期的な集客が見込める
SEO対策は一度上位表示されると、広告のように費用をかけずに長期間にわたってアクセスを集められます。
継続的に検索されるキーワードで上位に表示されれば、安定した集客チャネルとなり、ビジネスの基盤を強化できます。
さらに、検索からの流入は「みずから情報を探している顕在層」が多いため、コンバージョン率の高い見込み客を獲得できる点も魅力です。
信頼性・認知度の向上につながる
検索結果の上位に表示されているサイトは、ユーザーから信頼されやすくなります。「上位にある=良質な情報」と認識されることが多く、企業やサービスの信頼性やブランド認知の向上にも貢献するでしょう。
実際、多くのユーザーは1ページ目しか見ない傾向があり、上位にあることが選ばれる理由になることもあります。
広告費を抑えられる
SEOはリスティング広告と異なり、クリックされても費用が発生しません。コンテンツ制作や内部施策には一定の工数が必要です。しかし、長期的に見ると広告費を抑えた効率的な集客が可能です。
特に予算が限られている中小企業や個人事業にとっては、持続可能なマーケティング手段として有効といえるでしょう。
SEO対策のデメリット
SEO対策による主なデメリットを紹介します。
効果が出るまでに時間がかかる
SEOは成果が出るまでに数か月かかることもあり、即効性がありません。検索エンジンに評価されるまで時間がかかるため、短期的な集客が必要な場合は不向きです。
そのため急なキャンペーンや短期間のプロモーションには、広告との併用が推奨されます。
アルゴリズムの変動リスクがある
Googleをはじめとした検索エンジンは定期的にアルゴリズムをアップデートしており、順位が大きく変動するリスクがあります。安定して上位表示されていても、アップデートの影響で急に順位が下がるケースもあるでしょう。
検索順位の変動に一喜一憂するのではなく、検索意図に応える本質的なコンテンツ作りが求められます。
継続的な運用が必要
SEOは一度対策して終わりではなく、定期的なコンテンツ更新や競合サイトの動向に応じた改善が求められます。放置すると順位が下がる可能性もあり、長期的な運用体制が必要です。
社内に運用ノウハウがない場合は、外部の専門家やSEO会社の協力が不可欠になることもあります。
SEOのポイント
実際の施策に移す際、SEOのどのようなポイントに注目すればいいのでしょうか。細かい点を挙げればきりがありませんが、重要な部分に焦点をあわせて解説していきます。
Googleの指標に沿ったサイト構成
ここまで解説してきたとおり、現在ではGoogleのガイドラインに沿って「検索アルゴリズムにあった施策を講じていく」ことが求められています。
「 検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド 」がそれになります。
まずは、Webサイトの内部構成をガイドラインに沿って、わかりやすく整理したものにする必要がありそうです。
具体的には、パンくずリンクに代表されるナビゲーションや内部リンクがきちんとなされているか、明確に内容を表すタイトルか、サイトマップが存在するかです。
これは利用者側にも有用な改善となるでしょう。
サイトの目的とターゲットの明確化
企業がWebサイトを運営することは、なんらかの意味があるはずです。
ほとんどのケースでは製品やサービスのマーケティングが目的になると思います。
「なんのためにWebサイトを運営して、どのようになれば成功といえるのか」と「ターゲットはだれなのか」を明確にすることがポイントです。
明確化しないと、結果的に統一感のないターゲットの不明瞭なサイトになり、SEO対策自体が難しくなります。
目的に合致したキーワードの候補選定
目的とターゲットを明確にしたら、コンテンツ作成のためにターゲットが検索する意図を想像しながら、目的に合致したキーワードの候補を選定する必要があります。
このためには、現時点でサイトに流入しているキーワードを把握することが有効であり、競合と比較することも重要です。
ユーザーに有益なコンテンツ
ユーザーである利用者が、キーワードによってコンテンツにたどり着いたとしても、有益なコンテンツでなければすぐに離脱してしまいます。
最終的に、リード獲得からコンバージョンへつなげていくのが目的ではありますが、製品やサービスのアピールに終始してしまうのでは、定着は望めません。
キーワードから読み取れる「ユーザーの知りたい」を軸に、バランスを取ったコンテンツ作成を心がけていく必要があるでしょう。
サイトの表示速度
Googleのガイドラインはあくまでも指標であり、アルゴリズムや評価基準は一般公開されてはいません。しかし、サイトの表示速度はアルゴリズムの判断基準のひとつであるといわれています。
実際、表示速度が速ければ離脱を避けることにもつながり、結果的に滞在時間の増加が期待できるでしょう。チューニングに気を使っておく必要はあるかもしれません。
具体的なSEO対策
これらを踏まえ、具体的なSEO対策をいくつか紹介します。
検索キーワードの調査と選定
候補として挙げたキーワードの検索ボリュームがどの程度あるのか、「 Keyword Tool 」を活用して調査します。
検索ボリュームが大きくニーズの高いキーワードの場合、上位表示が難しくなることも考えられます。この場合、競合の少なそうなキーワードを選定するのもひとつの手段です。
テールワードといった複数のキーワードを組み合わせた形にして、より検索意図が明確なものを狙うのもおすすめです。最終的なコンバージョンにつながりやすくなるかもしれません。
コンテンツの量とクオリティ
Googleの検索上位に表示されるコンテンツを見ると、オリジナル性を持ち、独自の視点で内容を深く掘り下げる「専門性の高い内容」が評価される傾向にあります。キーワードにきちんと関連した情報を網羅しているようです。
こうした内容の深いコンテンツでは必然的に文字数が多くなる傾向にありますが、これも評価に関連している傾向が見られます。
具体的な基準が公表されているわけではありませんが、競合の多いキーワードの場合でも、4,000文字以上で良い結果が得られたケースもあります。
無理に文字数を稼ぐのは意味がありませんが「深く専門性の高い内容」を「丁寧にわかりやすく」書くことが重要だといえます。
タイトル・タグの最適化
検索エンジンにとって「タイトル(title)」や「タグ(h1、h2、meta)」は非常に重要です。対策するキーワードを必ず含め、わかりやすく簡潔にまとめておくことが必要になります。
Googleでは、検索結果のタイトル表示が30字前後ですが、モバイルサイトではこれが20字までになります。
そのため、途中で文字が切れても内容がわかるような工夫がしておくと良いでしょう。特に重要なキーワードは最初の方に入れることもポイントです。
内部リンクの構成
コンテンツと関連したテーマを持つ、内部リンクを構成することはクローラーの訪問を促すことにつながり、評価もされやすくなるといわれています。
具体的には、次のような施策が効果的です。
- できる限りテキストリンクにし、リンク先の内容を表すアンカーテキストにする
- テキストリンクは都度、文章を変える
- コンテンツの最後に関連リンクを貼る
- クローラーが戻りやすいように相互リンクにする
外部被リンクの構築
ブラックハットSEOが横行したことにより、以前よりも評価基準が下がっているといわれています。それでも優良サイトからの外部リンクは現在も有効なようです。
しかし、外部からリンクしてもらうためには「優良なコンテンツ」を提供し続けることが重要です。
他サイトや影響力のあるライターにリンクのアプローチをして、地道な努力と時間が必要となるでしょう。
効果測定とPDCA
ここまでの施策を「 Google Analytics 」で分析・効果測定し、改善を高速でまわしていくPDCAが必要になるでしょう。
検索順位の結果にばかりとらわれず、多角的な面で分析することが重要です。最終的なコンバージョンにつなげるためにはどうしたらよいのかを常に念頭におく必要があります。
SEO分析に必要なチェック項目や、おすすめの診断・解析ツールについてはこちらの記事を参考にしていただけます。
検索エンジンの進化にあわせたチューニングが必要
Googleのガイドラインでも明確な評価基準が公表されていないことから、SEO対策に「正解」はないともいえるでしょう。
一方で、検索エンジンの進化は日々行われており、基本的な対策を実行しながらも、それにあわせたWebサイトもチューニングしていく必要があります。
ユーザーにとって有益で優秀なコンテンツを提供し続けるとともに、移り変わるニーズを見据え、素早く柔軟な対応が求められているのかもしれません。
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