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やよいの青色申告オンラインの使い方!アプリ・PCのレビュー・機能・評判【確定申告】

最終更新日:(記事の情報は現在から1622日前のものです)
個人事業主・フリーランスに評判の確定申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」機能や使い方をテックライターが徹底レビュー!個人事業主やフリーランスにとって面倒な確定申告。代表的なクラウド型確定申告ソフト、やよいの青色申告 オンラインの使い方を解説・レビューする。

個人事業主に評判の「やよいの青色申告 オンライン」をレビュー


毎年2月といえば、フリーランスや個人事業主にとって憂鬱な時期。確定申告の準備をしなければならないからだ。

「また面倒な業務に忙殺される」と思いつつ、フリーライターの筆者は日々の取材と記事執筆に追われ、処理は先送りになるばかり。あらゆる業務を個人でやらねばならない個人事業主の宿命だろう。

気がつけば2月に入り、確定申告の期日までもうわずか。そうなってから、いよいよ慌て出し、すべての仕事を止めて、申告作業に集中するというのが、いつものお決まりパターンだった。

とはいえ、ナマケ者の筆者でも、まったく準備をしていないわけではない。最低限だが、経費としてかかった領収書だけは、月ごとに缶ケースで分別している。

しかし、これらを用途ごと(勘定科目)に分けて、ノートに記載し、集計する作業が最も時間がかかるところだ。この作業に数日も費やすことになる。「せめて金額の入力と科目分類だけでもラクになれば…」といつも考えていた。


弥生製品「やよいの青色申告 オンライン」の使い方・機能・評判


じつは、確定申告については同じような悩みを持つライター仲間も多い。ある人は、会計士にすべて任せているそうだ。これは確実な方法だが、かなり費用がかかるのがネックだ。

またある人はパッケージソフトを購入し、自ら作業しているという。筆者もITライターの端くれとして専用ソフトぐらいは活用しなければ、と思いつつも、ズルズルと何も導入しないまま、ここまで至ってしまった。

最近、非常に手軽かつスムーズに確定申告を完結できるということで、知人のライターや個人事業主のなかで評判だったのが、クラウド型の確定申告ソフト「「やよいの青色申告 オンライン」だ。

確定申告ソフトとして知名度が高く、もちろん筆者もその名前は知っていた。いつか自分も使ってみたいと思っていたところで、今回ボクシルマガジンからレビュー企画の話をもらった。筆者にとってはまさに渡りに船。「ぜひ自分も実際に試してみて、確定申告に時間をかけずスムーズに乗り切りたい!」と即座に申し出たわけだ。

弥生のクラウド確定申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」とは?





やよいの青色申告 オンラインは、フリーランスや個人事業主が、年間の所得と税額を確定し、税務署に申告するためのクラウド型の青色申告ソフトだ。確定申告書の作成から、計算、印刷までを完全にサポートしている。



従来のように、青色申告にあたって手書きや計算を行う必要がなく、画面のウィザードに従って経費や収入のデータを入力するだけで、控除額も自動的に計算し、申告書を作成してくれる。

書類は自宅のプリンターで出力し、そのまま税務署にも提出できる。またe-Taxをやっている方ならば、ネット経由での申請にも対応している。



料金プランは、セルフプランとベーシックプランの2つがある。

セルフプランのメリットは、初年度は無料ですべての機能が利用できるという点だ。また、有料ベーシックプランはこれに加えて、電話やメール、チャットなど充実したサポートを受けられる。


画像引用:公式HP

やよいには、この青色申告用のほかに白色申告用に使えるクラウド型ソフト「やよいの白色申告 オンライン」もある。こちらは驚くことなかれ、なんと永年無料のサービスだ。

青色申告を始める際は、青色申告をしたい年の3月15日までに青色申告承認申請書を税務署に別途提出する必要がある。まだ提出していない個人事業主は、白色申告を行うついでに提出するとよいだろう。

ちなみに、「やよいの白色申告 オンライン」で記入したデータは、「やよいの青色申告 オンライン」に引き継ぐことができるので、白色申告から青色申告に切り替えたときも安心だ。


画像引用:公式HP

ただし、中長期的に利用し続けるのであれば、やはり青色申告のほうをオススメしたい。というのも青色申告のほうが、白色申告より税制上の優遇措置が多く用意されており、結果的に節税対策につながるメリットがあるからだ。たとえば青色申告には特別控除があり、課税所得から最大65万円まで差し引いてもらえる。

また事業が赤字だった場合、その年の赤字分を3年間ほど繰り越せるのだ。このメリットは、翌年以降に黒字になったとき、赤字分を差し引けることだ。つまり赤字分の所得が相殺され、翌年以降の所得税も減るわけだ。

青色申告には他にもさまざまなメリットがあり、こうしたメリットを活用することで、結果的に所得税や住民税を相当減らせるのだ。それが青色申告のサービスを筆者が推奨する大きな理由のひとつだ。

「やよいの青色申告 オンライン」を3つの観点からレビュー


ここからは、やよいの青色申告 オンラインを「機能面」「サポート面」「価格面」という3つの観点から紹介していきたい。まずは機能面だ。

(1)機能面:4つの基本機能がかんたんでやさしい!


まず注目すべきは機能面。やよいの青色申告 オンラインでは、4つの基本機能が便利で使いやすい。

「かんたん取引入力」


まずは、やよいの青色申告 オンラインを利用する際の流れに沿って説明しよう。

はじめに利用登録を行い、サービスが利用できるようになると、ホーム画面が現れる。ここからすべての機能を選択できる。まずは年間の収入と支出の入力から始める。

冒頭でも少し触れたが、ここが確定申告作業のうち、最も面倒なところだ。逆にいえば、この作業をいかに「かんたん」かつ「やさしく」できるのか? ということが大きなポイントになるだろう。

やよいの青色申告 オンラインのホーム画面。メニューから、やりたい作業を選択。まずはデータの入力作業からスタート



やよいの青色申告 オンラインには、売上・仕入・経費などのデータを、専用フォームの選択肢から選んで入力できる「かんたん取引入力」がある。ここでデータを入力する際に「よく使う取引」「同じ取引を続けて登録」を使うと手間が省けて便利だ。

かんたん取引入力の画面。取引日、科目、金額などを専用フォームで入力する際、チェックボックスをONにしておくと、次に入力する際に、支払先や摘要といった前の内容が残る。定期的な支払いにあたって入力の手間が省けて便利だ


「スマート取引取込」


さらに入力作業さえ面倒という向きには、「スマート取引取込」という強力な秘密兵器も控えている。ここでは文字どおり、スマートに取引データを取り込める機能が用意されている。

たとえばスマートフォン版の専用アプリや「弥生レシート取込」(iOS/Android対応)を使い、領収書やレシートを撮影して、クラウド上にアップロードできる。

スマートフォン版の専用アプリの画面。カメラでレシートを撮影すると、OCR機能でデータ化される。アプリ上で日付や金額を修正することもできる


レシートの写真をアップしたら、次にスマート取引取込メニューから{スキャンデータ取込}を開くと、OCR機能で認識された日付や金額などが表示されて仕分けられる。あとは摘要などの詳細情報を追加したり、修正を加えたりすればよいのだ。

スマート取引取込メニューから{スキャンデータ取込}を実行。日付や金額がデータ化される。必要に応じて補足情報を追加


このスマート取引取込は、レシート撮影だけでなく、銀行明細やクレジット、電子マネーといった取引データを連携できる。あらかじめ事業用の引き落とし口座やクレジットカードを用意しておくと、さらにデータ入力が便利になる(連携前に金融機関のオンラインサービスを申し込んでおく)。

口座連携の設定。スマート取引取込の真価は、銀行明細やクレジット、電子マネーといった取引データを連携できることだろう


確定申告書の作成


一連の入力作業を終えたら、いよいよ確定申告書の作成だ。やよいの青色申告 オンラインでは、画面に沿って、必要な書類作成を(1)「減価償却費の計算」、(2)「青色申告書決算書の作成」、(3)「確定申告書の作成」という3ステップで完成させることが可能だ。

チャート式になっているので、画面の案内に従っていくだけで確定申告書が作れてしまう。

メニューから「確定申告」を選択。「減価償却費の計算」「青色申告書決算書の作成」「確定申告書の作成」の3ステップで書類が完成


減価償却費の計算では、10万円以上の備品を固定資産として登録する。次の青色申告書決算書の作成は、年間の収支の集計により、事業所得が自動的に計算される。

ただし、記事執筆の時点(2018年1月末現在)では、平成29年分の青色申告書決算書も確定申告書も公開されていないため、前年分の書式で仮入力をしておくことにした。

青色申告書決算書の作成では「経費の家事按分」を忘れないようにしたい。家賃や通信費など、個人用と事業用の費用を切り離せない場合に設定する。たとえば家の一部を事務所に使うなら、床面積の割合を按分し、経費として計上できる。事業を手伝う家族・従業員なども登録。すべての入力が終わると「青色申告決算書」が作成される。

「経費の家事按分」の設定。家賃、水道光熱費、通信費など、個人用と事業用の費用を切り離せない場合に、その比率を設定する


そして最後に確定申告書Bの作成だ。すでに事業所得は計算済なので、ここから各種保険など所得控除に関わる情報を入力し、最終的な所得税額を確定させる。個人的なことだが、ライター稼業の筆者は、あらかじめ原稿料で源泉徴収されているため、還付金は気になるところなのだ。

最後に確定申告書Bを作成。画面に従って、各種保険など所得控除に関わる情報を入力し、最終的な所得税額を確定させる



細かい計算は、すべて自動で処理してくれるので安心だ。あとは、完成した書類を印刷すれば、実際の提出書類として利用できる



いずれにしても必要な情報を案内に沿って入力していけば、あとは自動的に申告書が作成されるので安心である。すべての作業が済んだら、前述の青色申告決算書と確定申告書Bを印刷し、税務署に提出するという流れだ。

帳簿・レポートの集計


やよいの青色申告 オンラインは、申告書の作成だけでなく、レポート機能が充実している点も見逃せない。日々のデータ入力を怠らず、こういったレポートを活用することで、現時点での経営状態をしっかり把握できる。

レポーティング機能が充実しており「日別取引レポート」や「残高試算表」は便利。月別に損益を視覚化する「損益レポート」もある



具体的には「日別取引レポート」「残高試算表」「貸借レポート」「損益レポート」などを出力できる。特に小売業のように日々のお金の出入りが頻繁にある業種は、視覚的かつリアルタイムに状況がわかるため、迅速かつ的確に状況を把握できる。

(2)価格面:初年度無料で使える点が圧倒的なメリット!


やよいの青色申告 オンラインは、クラウド確定申告ソフトでシェアNo.1の実績がある(2017年4月、MM総研調べ)。

国内シェアは56.8%と、2人に1人が使っている計算だ。ユーザーが多ければ、分からないことを周りからも聞ける機会が増えるだろう。料金については、申告区分に関わらず、初年度無料で使える点は非常にありがたいところだ。

前出のように初年度は無料で、その後は有料になる(セルフプランは次年度から8640円、ベーシックプランはサポート付きで初年度6600円、次年度から1万3200円)。しかし、青色申告ならば節税効果も高く、事業によっては有料でも十分にお釣りがくる。

さらに、やよいの白色申告 オンラインの場合は永年無料だ。まずはこちらを試し、満足がいくならやよいの青色申告 オンラインに切り替えてみるのも良いだろう。

(3)サポート面:電話・メール・チャットでの手厚く細かなサポートが便利!


アンケートによれば、やよいの青色申告 オンラインのサポート満足度も94%と非常に高い。これはベーシックプランで手厚いサポートが用意されているためであろう。

たとえば24時間365日いつでも受け付けているメールサポートのほか、チャットや画面共有サポートによる困りごとの的確な解決、特に電話サポートによる迅速な対応も評判がよいようだ。

個人的には、確定申告や経理業務に関する相談にも応じてくれる点も嬉しい。サービスを申し込んだ直後から、すぐに使い方のヒントをアドバイスするメールが届き、使い始めにかなり役に立った。こういった細かい配慮が好印象だった

「やよいの青色申告 オンライン」を使って気づいたメリット


さて、やよいの青色申告 オンラインによって、ひと通り確定申告書まで作ってみた所感だが、データ入力については、PCベースよりもスマホアプリを使ったスマホベースのほうがスムーズに入力できるという印象だった。

個人的な好みの問題かもしれないが、筆者はスマホからのデータ入力のほうがラクに行えた。片手でサクサクと入力できる点がよい


スマホだと、片手で領収書をめくりながら、画面をタッチして入力できるので作業効率がよい。

また、繰り返し入力をしたい場合は、メニューから「前回の取引」を選べば、支払い先や摘要はそのままで、日付と金額だけの入力になり、さらに迅速な処理が可能だ。

スマホのカメラでレシートを撮影して取り込む方法は便利だが、対象物の色や文字により、OCRの精度が若干異なるように見受けられた。

白地のレシートでは、それほど問題はなかったが、下地に色が付く場合などは要確認の表示が出た。このあたりは改善を望みたい。ただし要確認の場合は、別途ウィンドウを開けば、データの修正・追加も簡単に行える。

また、経費管理サービスと合わせて使うのも良いだろう。たとえば同社製品向けに開発されたクラウド経費管理サービス「Staple for 弥生」は、あんしんサポートでは無料で使え、前出のスマート取引取込からのデータ連携も可能だ。外部サービスとして連携しておけば、取引データを取り込んでくれるので、これも便利だろう。

今回は利用しなかったが、弥生のクラウド経費管理サービス「Staple for 弥生」も、スマート取引取込から連携できる


やよいの青色申告 オンラインを使う際の注意点・反省


今回、やよいの青色申告 オンラインを使うユーザーとして事前にやっておくべきだったことがある。それは、銀行口座やカードを事業専用に明確に区別しておかなかったことである。

スマート取引取込では、データを取り込む際に、どのデータを取り込むか、それぞれ取捨選択できる機能がある。とはいえ、口座やカードを事業専用にしておけば、外部連携で面倒なデータを一括入力でき、相当手間を省けたはずである。交通費なども含め、支出は可能な限り、電子マネーやクレジットを利用したほうが、あとあとの処理もラクになっただろうに…。

さらに言えば、月末に1回の手間をいとわずに、経費精算を怠らないことがとても重要だということ。ITツールを使う以前の基本として、筆者のような個人事業主が普段から心得ておくべき点であると痛感した。

その意味では、仮に今年の確定申告にあたって導入が間に合わなくとも、来年・再来年の確定申告を見据えて、現段階で、早いうちにやよいの青色申告 オンラインを導入するのが理想的だろう。

レビュー結果:評判通り「やよいの青色申告 オンライン」は使える!


今回、自腹(といっても初年度無料だが…)でレビューした結果、やよいの青色申告 オンラインは、個人事業主やフリーランスにとって、確定申告書の作成を簡単かつ確実に支援してくれる強力な武器になることを十分に理解できた。使い始めは事前の設定項目もあるが、一度設定すればよいだけだ。

これだけの機能を無料で使えるというのは、本当に素晴らしいし、恥ずかしながら、これまで使わなかったことを後悔してしまった。

データ入力時の操作性、外部連携によるデータの取り込み、確定申告の作成などは、実際に自分で使ってみないと分からないことも多い。

まずは、無料で手軽に導入できる「やよいの青色申告 オンライン」を実際に試してみることをオススメしたい。その実用性と利便性を肌で実感していただけるはずだ。

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※記事執筆時点の情報のため、最新ではない可能性があります。

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