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QCDとは - 品質やコストの優先順位 | 派生語QCDS・QCDSE

最終更新日時:
記事の情報は2021-12-01時点のものです。
QCDは、Quallity・Cost・Deliveryの頭文字を取ったもので、製造業において重要な3要素を表しています。そんなQCDの派生語や優先順位、管理方法、改善方法などについて解説。

QCDとは

QCDとは、Quallity, Cost, Deliveryの頭文字をつなげた言葉で、製造業において重視すべき3つの要素をさします。品質を良くすればコストがかかり納期も遅れ、コストを改善すれば品質や納期が損なわれやすいため、品質とコスト、納期においてどのようにバランスを取るのかが重要です。

QCDSとは

QCDSとはQuality, Cost, DeliveryにSafety(安全性)を加えた用語です。製造業はひとつのミスが大きな事故につながりかねないため、QCDと並んでQCDSも重要だとされています。なお、SをSupport(サポート)やService(サービス)としたQCDSも存在するので、用語として使用する際には認識をすり合わせておきましょう。

QCDの派生語

QCDには、QCDSのほかにも多くの派生語が存在します。QCDSEやQCDSMといった用語をまとめて紹介します。

派生語 意味
QCDSE Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Safety(安全性)、Environment(環境)
QCDSM Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Safety(安全性)、Morale(やる気)
QCDSME Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Safety(安全性)、Morale(やる気)、Environment(環境)
QCDF Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Flexibility(柔軟性)
QCDR Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)、Risk(リスク)

QCDの優先順位

QCDは優先順位が高い順に単語が並んでいます。すなわち品質>コスト>納期の順に重視すべき指標であるということです。優先順位は一般論に過ぎないため企業ごとに調整は必要なものの、おおまかな基準はこのとおりです。

品質が最優先

QCDにおいて最も優先されるべき指標は品質(Quality)です。

顧客の求めている品質でなければ、いくらコストが安くても納期が早くても意味がありません。コストが高かったり納期が多少かかったりしても品質が基準を満たしていれば顧客の選択肢となりうるものの、品質が低ければそもそも購入に至らないので注意が必要です。QCDのいずれの派生語も「Q」が最初に来ることからも品質の重要性が読み取れます。

コストと納期は状況による

コストと納期は企業がどちらを優先するかによって、重み付けが異なります。

品質、コスト、納期はトレードオフの関係にあるケースが大半なので、品質とコスト、納期のバランスをどうとるかが企業に求められる重要なポイントです。たとえば、外回り中で名刺を切らした営業はすぐ印刷できれば多少価格が高くても購入しますし、前もって名刺の補充をするなら時間をかけて安い名刺を購入すると考えられます。

QCDの管理方法

QCDのいずれを管理するとしても、定量的な目標設定が必要です。定量的でない目標は客観的に満たしているのか検証が難しくなるため、注意しましょう。

品質の管理

品質を管理する場合は「合格ライン」を明確にし、検証できるようにします。

具体的には、加工の精度を向上させる設備投資、柔軟に動ける人材の教育、不良品を見逃さないためのチェック厳格化などが考えられるでしょう。品質にこだわりすぎるとコストと納期を圧迫する可能性が高いので、顧客の要求している品質基準を満たしたうえで、コストや納期をどう圧縮するのか総合的に考えます。

コストの管理

コストをコントロールするためには、人件費や原材料費のコントロールが必要です。

とはいえ、原価を抑えようとして安全性を担保するシステム費をカットして事故が発生しては元も子もありません。また、設備を安いもので代用すると不良品の割合を上げかねません。コストの低減は、品質や納期、安全といった他の指標を加味して合理的に実施します。

納期の管理

納期が早いに越したことはありませんが、納期に遅れないことは早いことより重要です。

生産工程を明確にし必要な工数とを割り出したうえで、全体のスケジュール感を推測、遅延するリスクを計算してから納期を設定するのがよいでしょう。また、納期に間に合うようスケジュールどおり進行しているかを確認し、遅れが生じそうなら計画を見直します。

QCDと5S

QCDの管理・向上のために効果的なのが5S活動です。5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」のローマ字の頭文字のSをとった用語でQCDと密接な関係があります。

たとえば、整理整頓ができていない職場では必要な部品や道具を用意するのに時間がかかり納期(D)が長くなることもありますし、5Sができていない職場は事故・不良品率が高くなるのでその分だけ費用(C)が掛かります。さらに、清潔でない職場で作った製品はほこり、ごみなどが製品に混入し品質(Q)に悪影響を与えるかもしれません。

QCDの管理・改善の具体策は常に5Sに結び付きやすいので、QCDによる生産管理を実施する場合は、5Sの状況についても合わせてチェックしてください。

QCDの改善方法

QCDの改善を実施する際は次の4ステップを行います。

  1. 問題提起・ヒアリング
  2. 改善案を企画
  3. 改善案の実施
  4. 効果検証

1. 問題提起・ヒアリング

QCDを改善するためには、まず品質やコスト、納期に関する課題を発見しなければなりません。課題発見のヒントはいたる所にあります。そんな課題を見つけるのにおすすめの方法はヒアリングです。顧客にヒアリングしてQCDのバランスを調整するヒントを得たり、現場の社員に相談して生産工程のムダを発見したりとさまざまなアプローチができます。

2. 改善案を企画

問題提起・ヒアリングによって抽出された課題に対して改善案を企画します。改善案を企画する際は、効果を検証できるよう計測可能な指標を立てるのが大事です。どれくらいコストを圧縮できるのか、どれほど納期を短縮できるのか、いくらの設備投資がかかるのかなど検討の材料を企画に盛り込みましょう。

3. 改善案の実施

改善案が承認されたら実行に移りましょう。実行する際は、企画した内容と実施している内容にブレがないかチェックしてください。企画が良くても適切に実行されなければ、想定される効果は見込めません。もちろん、現場にて調整される可能性はあるものの、改善案が目的どおり実施されているかはきちんとチェックすべきです。

4. 効果検証

改善案はやりっぱなしではなく、実際に効果を発揮しているかモニタリングします。QCDは定量的な目標を設定し、効果が端的にわかるよう努めましょう。歩留まり率や製造原価、リードタイムなどさまざまな指標を駆使して、改善のPDCAを回します。

QCDフレームワークで品質管理を

QCDフレームワークはさまざまな業界に適用できる便利なフレームワークです。各業界によってQCDS、QCDSMのように派生形が数多く存在しますが、これはどこの業界でも少し変形させればQCDという概念が通用することを表しています。

製品やサービスの品質管理は、消費者やクライアントと信頼関係を築き、長期的に会社を反映させるために必要な指標なので、ぜひQCD管理を実施してください。

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