アクセス解析とは | PV・UU・セッション・離脱率など徹底的に解説
アクセス解析ツールには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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目次を閉じる
- アクセス解析とは
- アクセス解析を行う目的
- Webサイトの現状把握
- 施策の効果測定
- モニタリング
- アクセス解析からわかること
- PV(ページビュー)数
- UU(ユニークユーザー)数
- セッション数
- 平均滞在時間
- 直帰率
- 離脱率
- 着地ページ
- 離脱ページ
- ユーザー環境
- 流入経路
- サイト内検索
- ユーザー行動
- コンバージョン
- 解析結果からわかること
- ユーザーが離脱している原因
- どのようなコンテンツが好まれているか
- 効率的なシナリオ
- アクセス解析をする前に準備すること
- WebサイトのKGI(最終目標)を決める
- アクセス解析の用語を知る
- 正しくデータを収集できる環境を整える
- アクセス解析をするメリット
- サイト改善のヒントが得られる
- 集客や売上アップにつながる
- 客観的な判断ができるようになる
- アクセス解析の注意点
- データを正しく読み解く力が必要になる
- 分析に時間と手間がかかる
- 数値ばかりを重視してしまうリスクがある
- アクセス解析ができる無料ツール
- GA4
- Google Search Console
- アクセス解析ツールは触って慣れよう
- BOXILとは
アクセス解析とは
アクセス解析とは、Webサイトを訪れるユーザーの属性や行動などを計測し、分析することです。Webサイトの課題を発見し改善するために利用されています。
たとえば「GA4」であれば、Webサイトに訪れたユーザー属性・ユニークユーザー数・ページ閲覧数などの記録・集計が可能です。
集計結果からユーザーがどのようなページを閲覧しているか、何ページを閲覧したのかといったデータを把握でき、Webサイトの改善に役立てられます。
アクセス解析を行う目的
Webサイトのアクセス解析を行う目的は、主に次の3つです。
- Webサイトの現状把握
- 施策の効果測定
- モニタリング
Webサイトの現状把握
アクセス解析を行うことで、Webサイトの現状を把握できます。
Webサイトを運営するには、サイト経由での商品購入や申し込み、問い合わせ、資料請求などの目的があるはずです。サイトの目的を達成し売上をアップするには、サイトの抱える課題を把握し改善することが必要です。
そして、課題改善のためには、サイトの現状を適切に把握する必要があります。
たとえば、サイトのアクセス数が多くても直帰率が高い、平均滞在時間が短いといった場合には、ユーザーのニーズを満たせていないことが考えられます。この場合には、ユーザーのニーズに応えるコンテンツを追加するなどの改善が必要になるでしょう。
上記のように、Webサイトの現状把握や改善のために、アクセス解析は欠かせない存在です。
施策の効果測定
Webサイトの問題点を改善するために実施した、施策の効果を測定・検証することも、アクセス解析を行う目的のひとつです。
Webサイトの目標達成のために施策を行った場合には、成果が出ているのかどうか、アクセス解析で効果を検証します。もし効果が出ていない場合は、その要因を把握し、別の施策で改善しましょう。
仮説の立案、施策の実行、効果検証、さらなる改善といったPDCAサイクルを継続的に回すためにも、アクセス解析は欠かせません。
モニタリング
目標の達成度を把握するためのモニタリングも、アクセス解析の目的に含まれます。たとえば「サイト経由の問い合わせ数○件」「アクセス数○%アップ」などの目標に対して、定点観測をし成果を把握します。
中間地点での目標達成度を確認すれば、どの程度目標が達成されているかを把握可能です。よい成果をあげているか、目標達成できなさそうで改善が必要かといった判断ができます。
そのため、もし中間地点で目標を達成できていない場合に、新たに施策を講じられるようになります。
Webサイトの目標達成や課題解決へつながるよう運営するには、アクセス解析でのモニタリングが大切です。
アクセス解析からわかること
次に、アクセス解析で得られる主なデータを紹介します。なお、以下のデータは一般的なもので、アクセス解析ツールによって定義が異なる場合があります。詳細は各ツールの説明でご確認ください。
PV(ページビュー)数
Webサイト内のページがどれくらい閲覧されたかを示すデータです。
たとえば、ユーザーAが9ページ、ユーザーBが6ページ閲覧すれば、AとBトータルで15PVとなります。有名なビジネスメディアだと、月間100万、1,000万単位のPVにもなりうるでしょう。
UU(ユニークユーザー)数
UUとはWebサイトの訪問ユーザー数を示すデータです。
先ほどのABの例で考えるとユーザーAが9ページ、ユーザーBが6ページ閲覧したとしてもサイトを訪れたのはAとBの2人なので、UU数は2となります。
なお、測定する期間は独自に設定でき、1日ごとや1週間ごとなどのUU数を測れます。
セッション数
Webサイトを一定期間内に訪れたユーザー数を示すデータです。UU数と似ているものの、UU数は期間にかかわらず同ユーザーを1カウントとするのに対し、セッション数は一定期間内に限定してユーザーをカウントします。
つまり、Aが1日に2回訪問した場合、UU数は1でもセッション数は2です。
平均滞在時間
ユーザーがWebサイトに滞在している平均時間を測定します。サイト全体だけでなくページごとの滞在時間を計測してもらえるツールもあります。
滞在時間が短い場合には、課題がすぐに解決できた良いページである場合もあれば、まったく満足できずにすぐ別のページへ移動してしまった場合も考えられます。滞在時間が長い場合にも、同様にさまざまな要因が考えられます。そのため、数値だけでページの良し悪しを判断するのは適切ではありません。
直帰率
「直帰」とはWebサイトを訪問した際、最初のページで離脱することです。そのため直帰率とは、Webサイトを訪問したユーザー総数に対し、どれくらいのユーザーが最初に見たページで離脱しているかを示すデータです。
離脱率
ページごとに閲覧された回数に対し、どれくらいのユーザーが離脱しているかを示すデータです。PVが50に対し同ページで離脱しているユーザー数が5なら、ページの離脱率は10%となります。
着地ページ
ユーザーがWebサイトを訪問した際、はじめに閲覧したページの統計データです。ランディングページと呼ばれることもあります。
離脱ページ
ユーザーがWebサイトを離脱する際、最後に閲覧していたページの統計データです。離脱率とあわせてどのページが離脱の原因になっているかを分析します。
ユーザー環境
ユーザーがどのような環境でWebサイトを閲覧しているのかがわかります。OSやブラウザ、アクセスしている国や地域、言語、画面の解像度などが主なデータです。
流入経路
Googleを始めとした検索エンジン(自然流入)経由や、SNS経由、広告経由、他サイトリンク経由など、ユーザーがどこからWebサイトを訪問したのかがわかります。ツールや設定によっては、メルマガのような特殊な流入も把握可能です。
サイト内検索
サイト内でユーザーに検索されているキーワードがわかります。よく検索されているキーワードをページの上部にもってくると、ユーザーの満足度が向上するかもしれません。
ユーザー行動
サイト内のどこがユーザーにクリックされているのか、どこで離脱されているのかなどがわかります。ヒートマップと呼ばれる機能を持っているツールだと、Webページ上で「どこが最もクリックされているのか」が直感的にわかります。
コンバージョン
資料ダウンロードや商品購入など設定した目標(コンバージョン)の達成率を示すデータです。Webサイトを作成した目的にあたる数値を、目標に設定するとよいでしょう。
以上がアクセス解析の機能からわかる主なデータとなります。
収集できるデータが多いため、「専門性が高そう」と敬遠されがちなツールですが、大切なのは、実際に利用してみて、どのようなデータが得られるのかを体験することです。
解析結果からわかること
次に、解析結果からわかること、読みとれることの例を紹介していきます。
ユーザーが離脱している原因
たとえば、Webサイトの直帰率が高い場合、いずれかのページに離脱する原因が隠れています。そこで着地ページと離脱率を合わせて見ることで、原因のあるページを発見できます。
どのようなコンテンツが好まれているか
ページごとのPV数を見れば、「ユーザーにどのようなコンテンツが好まれているか?」がわかるでしょう。また、自然流入であれば、検索エンジンでどのようなキーワードを入力してWebサイトに辿りついているかを把握できるので、ユーザーの興味・関心を探れます。
効率的なシナリオ
各ユーザーがコンバージョンに至るまでの経路を把握することで、効率的にコンバージョンにつなげる導線設計が可能になります。このように、ひとつひとつのデータだけでなく、複数のデータを組み合わせることで、Webサイト内のさまざまな傾向を読み取ることができます。
アクセス解析をする前に準備すること
効果的にアクセス解析を活用するために、解析を行う前には次の準備をしておきましょう。
- WebサイトのKGI(最終目標)を決める
- アクセス解析の用語を知る
- 正しくデータを収集できる環境を整える
WebサイトのKGI(最終目標)を決める
まず、KGIと呼ばれる、Webサイトで達成したい最終目標を決めることが重要です。設定したKGIによって、サイトを分析する項目や実行する施策が変わるため、KGIが定まっていないと施策の方向性も定まりません。
KGIが定まっていないまま分析や改善を図っても、「アクセス数は向上しているのに問い合わせにつながっていない」「売上が低下している」といった状況になる可能性があります。
アクセス解析を利用する前に、まずはKGIを設定しましょう。「売上○万円」「年間の問い合わせ件数○件」など、KGIは具体的な数値とともに設定することが必要です。そして、設定したKGIは、チームで共有し認識を合わせておくとよいでしょう。
アクセス解析の用語を知る
アクセス解析を効果的にするために、必要な用語を理解しておきましょう。
ツールにより表記が異なるケースもありますが、たとえば、Googleの提供するアクセス解析ツール「GA4」で使われる用語には、「ページビュー数」「ユーザー数」「セッション数」「平均セッション時間」「直帰率」などが挙げられます。
初心者にとっては専門用語が難しく感じられることも多いですが、用語を理解していないと、解析を適切に活用することができません。
問題点の把握やサイトの改善に重要なデータとなるため、「なんとなく」といった漠然とした理解で終わらせずに、ひととおりの用語を理解しておくようにしましょう。
正しくデータを収集できる環境を整える
効果的な解析を行うには、正しくデータを収集できる状態にしておくことも重要です。
たとえば、自身のIPアドレスを除外するためのフィルタ設定を行い、正しいデータが収集できるようにします。フィルタ設定を行わなければ、自身のパソコンからのアクセスがデータに反映されてしまい、正確な解析データを取得できません。
とくに、GA4では、二重計測が起こりやすくなります。「トラッキングコードが複数設置されている」「タグが重複して使用されている」といった原因で、アクセス数が実際よりも多く計測されてしまうことがあるためです。
二重計測が起こると、PV数や直帰率の計測に影響します。もし直帰率が一桁のような極端に低い場合には、確認が必要です。
アクセス解析をするメリット
アクセス解析を行うことで、Webサイトの改善や成果の向上に役立つ多くの情報が得られます。アクセス解析によって得られる主なメリットを紹介します。
サイト改善のヒントが得られる
アクセス解析により、ユーザーの行動やページごとの成果が数値で可視化されます。どのページで直帰されやすいか、どの導線でコンバージョンが発生しているかなど、改善点を見つける手がかりになります。
こうした情報をもとに導線を整理したり、離脱の多いページを調整したりすることで、使いやすく効果的なサイトに近づけられるでしょう。
集客や売上アップにつながる
アクセス解析では、検索エンジンやSNSなど、どこからユーザーが訪れているかを把握できます。どの集客施策が成果に結びついているかがわかるため、効果的なチャネルに絞って投資できます。
広告やコンテンツの改善にもつながり、最終的には訪問数の増加や売上向上といった成果を得られるでしょう。
客観的な判断ができるようになる
Web運用では感覚や思い込みで方針を決めてしまうことがありますが、アクセス解析を通じて実際の数値をもとに判断できるようになります。事実に基づいた検討が可能になり、社内での共有や意思決定もしやすくなるでしょう。
たとえば、どのコンテンツがユーザーに支持されているのかを数値で示せれば、次の企画や施策にも説得力を持たせられます。
アクセス解析の注意点
アクセス解析は多くのメリットがある一方で、注意すべき点も存在します。アクセス解析を行う際に気をつけたい主な注意点を紹介します。
データを正しく読み解く力が必要になる
アクセス解析では多くの指標が表示されますが、それらの数値をどう読み取り、どう解釈するかは簡単ではありません。表面的な数値だけを見て判断すると、的外れな施策につながる可能性があります。
このデメリットを補うには、基礎的な指標の意味を理解し、目的に応じた指標を選ぶ力が必要です。初めのうちは信頼できる解説記事や講座を参考にしたり、専門家の意見を取り入れたりするとよいでしょう。
分析に時間と手間がかかる
定期的にアクセス解析をするには、データの収集・整理・分析などに多くの時間がかかります。とくに、目的や仮説がないまま闇雲にデータを見てしまうと、手間ばかりが増えてしまうかもしれません。
効果的に進めるためには、あらかじめ分析の目的を明確にし、チェックする項目を絞り込むことが重要です。レポートのテンプレートを用意すると、作業の効率化にもつながります。
数値ばかりを重視してしまうリスクがある
アクセス解析では数値が中心となるため、定量的な結果ばかりに注目してしまう傾向があります。しかし、ユーザーの気持ちや背景など、数値では表せない部分を見落とすと、本質的な改善にはつながりません。
このリスクを抑えるには、定量データだけでなくアンケートやヒアリングといった定性データも組み合わせて判断することが大切です。ユーザーの声をあわせて確認することで、より的確な施策につなげられます。
アクセス解析ができる無料ツール
アクセス解析を始める際、まず導入したいのが無料で使える解析ツールです。代表的な2つのツールを紹介します。
Google Analytics(GA4)は、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。ページビュー数やセッション数、ユーザー属性、流入経路、コンバージョンの状況など、非常に多くのデータを把握できます。
ユーザーの行動を可視化できるため、どのページで離脱が多いのか、どの流入元が成果につながっているのかなどを具体的に分析できます。Webサイトの運営改善を図るうえで、最も基本的かつ強力なツールといえるでしょう。
なお、2023年7月から「GA4(Google Analytics 4)」が主流となっています。従来のユニバーサルアナリティクスと比べると、計測方法や画面構成が大きく変わっているため、導入時には使い方を十分に確認しましょう。
Google Search Console
Google Search Consoleは、検索エンジン経由での流入状況やサイトの検索パフォーマンスを確認できる無料ツールです。Google検索での表示回数やクリック数、検索クエリ、掲載順位などを把握できます。
特にSEO(検索エンジン最適化)を意識した改善を行いたい場合には欠かせないツールです。どの検索キーワードから訪問があったのかを知ることで、コンテンツの改善やキーワードの見直しに役立ちます。
また、インデックス状況やモバイル対応、エラーの有無など、Google検索における技術的な問題点の把握にも役立ちます。アクセス解析とあわせて活用することで、より効果的なWeb運用が可能です。
アクセス解析ツールは触って慣れよう
ここまで、アクセス解析でわかることをまとめてきました。ただし、すべてのツールで同じデータが得られるわけではありません。そのため、「Webサイトで何を知りたいのか?」を考えることで、自社にとって最適なツールを選べるでしょう。
最後に、アクセス解析を知るためにはやはりアクセス解析に触れてみるのが一番です。業務システムなどと違ってリプレースが難しいツールではないので、一度試験的な導入をおすすめします。
BOXILとは
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