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2017-09-10

MECEとは | ロジカルシンキングの基本的な考え方・具体例・コツを解説

MECEは「漏れなく、そしてダブりなく」という意味でロジカルシンキングの重要な概念です。この記事ではMECEの基本や思考法について説明します。MECEを理解することで考えるコツを掴むことができるでしょう。
経営企画・マーケティング
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ビジネスにおける様々な場面でロジカルシンキングの重要性が指摘されて久しいですが、今ではマッキンゼーなどの大手コンサルファーム以外でも、論理的な思考法が当たり前に推奨されています。

そしてロジカルシンキングの基礎となる考え方にMECEというものがあり、非常に便利な思考法として知られています。今回はこのMECEという概念について説明するとともに、考え方のコツや事例なども解説します。

MECEとは

MECEの概念

MECEは「ミッシー」または「ミーシー」と読み、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive(漏れなく、そしてダブりなく)」という意味の略語です。つまり、物事を考える際に、正確な答えを導き出すために必要な要素を網羅し、かつそれらが重複しないようにする考え方です。

私たちが何かを考える際、とりとめもなく思考を巡らせてしまうことがあります。それによって物事を体系立てて考えることができずに、必要な事実を無視してしまったり、同じカテゴリに属する要素を別々に考えてしまったりといったミスを起こします。

そこでMECEを意識することによって、全体的な視点から必要な事実を分類し、問題や課題に対して正しくアプローチできます。

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MECEはなぜ必要なのか

ビジネスは問題解決の連続であるといえます。この解決すべき問題や課題は、誰にでもすぐ理解できない複雑な構造をしています。一つひとつの要素が複雑に絡み合い、どういったアプローチをすれば解決するか見えづらいものです。

そのような複雑で膨大な課題をMECEに考えることで、シンプルに「何が本質的な問題なのか?」を整理しながら考えられます。大きな問題でも、小さな要素に細分化して考えることができれば、それだけ正しい解を導ける確率は高まるでしょう。問題の構造を捉えやすくなるからです。

MECEの具体例

それでは、MECEの具体例について簡単に紹介します。MECEで重要なのは、問題の全体像を捉え、いくつかの要素に分類することです。その際にどういった切り口や意味合いで分けるのかをしっかりと考えるのがコツといえるでしょう。

問題や課題を構造化し、より考えやすく見通しやすい小さな要素に切り分けていくためには、それぞれの要素をMECEに考えていくのが基本となります。

MECEの例

簡単なMECEの例として、ここでは自社の休憩スペースに設置する飲み物について検討しているとしましょう。世の中にたくさんある飲料を、どうすれば漏れもダブりもなくグルーピングすることができるでしょうか?

単純にコーヒーやお茶などと、思いつくままに要素を並べていく方法もありますが、それだけでは抜けや漏れが生じやすくなってしまいます。MECEのコツとしては、まずどういう切り口で飲み物を捉えるのかを考えることです。

たとえばメーカーで分類する方法や、容量別に分けるという方法によってMECEに近づけることができるでしょう。あるいはアルコール飲料とノンアルコール飲料に分けて挙げていけば、それだけで分類がしやすくなります。

パッケージ別にするならば、缶飲料、ビン飲料、ペットボトル飲料、紙コップ、紙パックというふうに分類できます。そうやって大まかな分類を決めた後に、それぞれのカテゴリ毎に品目を挙げていくのがよいでしょう。さらにそのカテゴリの中で、容量別、メーカ別に分けるいくようにすれば、さらに漏れが起きにくくなります。

まずは自分のなかで「これなら漏れがなく分類できる」という切り口を探してみるとよいでしょう。

MECEではない例

反対に、MECEになっていない例にはどういうものがあるでしょうか?

パターンとしては「漏れがあるがダブりはない」「漏れはないがダブりがある」「漏れもダブりも両方ある」の3つの状態が考えられます。

「漏れがあるがダブりはない」パターン

要素同士がダブってはいないものの、明らかに必要な要素が盛り込まれていないパターンです。

たとえば、売上を上げるための具体的な施策を考えるために「新規顧客を増やす」「顧客単価を上げる」という切り口を挙げたとします。しかし、これだけでは既存客についてのアプローチが抜けています。

それぞれの要素にダブるところはありませんが、ビジネスで重要な既存客の利用頻度の向上策が抜けてしまっています。

「漏れはないがダブりがある」パターン

次に、全体の要素に漏れはないけれども、お互いにダブりが生じているケースです。これはよく考えればダブりに気づくことが多いですから、結論を出す前にしっかりと考えるようにしましょう。

たとえば自社商品の提供ターゲットとして「大人向け」「子供向け」「男性向け」「女性向け」「若者向け」「中年向け」「老人向け」と要素を挙げていったとしたら、全ての顧客ターゲットを網羅してはいるものの、お互いにダブりがあることは明らかです。

男性も女性も大人と子供がいるわけですから、この分類のままターゲットを選定してしまうと混乱してしまうことになるでしょう。

「漏れもダブりも両方ある」パターン

最後に、分類に漏れもダブりもある場合です。このパターンは少ないようで、実は意外なほど多くのビジネスシーンで、根拠となるデータに漏れやダブりのあるまま結論が出されてしまっているので注意が必要です。

たとえば、学生向けの英語教材のターゲットとして「小学生」「中学生」「高校生」「予備校生」「受験生」といったグルーピングをしてしまうと、問題があることがすぐに分かります。

予備校生の多くは受験生ですし、予備校に通う学生の中には現役の中学生や高校生なども含まれる場合があるからです。また「大学生」も学生の範疇に入りますが、完全に候補から抜けてしまっています。要素に漏れもダブりも生じているため、このままの分類では後々問題が生じることになるでしょう。

安易に結論を出す前に、一度立ち止まって前提となる分類がMECEになっているかどうかを確認してみることが重要です。

MECEに考えるコツ

2つのアプローチ法

物事や問題点をMECEに考えるための方法として「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」の2つがあります。

トップダウンアプローチ

トップダウンアプローチは、まず物事の全体像を捉え、そこから全体を構成する一つひとつの要素を目的に沿った切り口で分類していく方法です。考えるべき範囲がはっきりと分かっている場合、つまり全体として考えるべき領域が明確に定義できるときに有効となるアプローチといえます。

飲料の例の場合は、飲み物という誰にでも理解できる明確な領域が定まっているため、あとはそこから容量やメーカー別といったように詳細に分類をしてから、そのカテゴリに当てはまる品目を挙げていけばよいことになります。

ボトムアップアプローチ

ボトムアップアプローチでは、まず考えられる事例や要素を一通り洗いだし、それをグループ化することで全体像を導き出す方法です。どういう分類をすればよいのかが不明瞭な場合などに役立ちます。

たとえば、新商品に対する一人ひとりの顧客の反応をカテゴリ分けしていくことで、どういうアプローチをすればどういう結果が得られるのかをグループ化することできるでしょう。そうやって営業手法を体系化していくわけです。

あらかじめ適切な分類方法が分からないケースでは有効となりますが、全体像がわからないために要素に抜けや漏れが生じやすくなります。

4つの切り口

MECEに物事を考えるうえで、どういう視点や切り口で分類を考えるかは非常に重要です。ここではMECEのための代表的な4つの切り口について簡単に説明します。

要素分解

これはMECEにおける最も基本的な考え方です。全体像を把握し、それを構成する要素を網羅するように挙げていきます。
そして分類した要素の合計が全体と一致するように考えます。年齢や性別といった人間の基本的な属性から、マーケティングの4Pや3C分析などといった汎用的なフレームワークもこの考え方に基づいています。

時系列にステップを分ける

時系列やプロセスに従って要素を並べていく方法です。
たとえばこの方法に基づいたバリューチェーンという考え方がありますが、これは企業運営において必要な、原材料の調達から顧客に提供するまでの流れを段階的に網羅したものです。

対象概念で考える

「内」と「外」や「長所」と「短所」といった対立軸や「有形」「無形」といった対となる概念によって分類する方法です。
一つの要素に対して、その反対は何を指すかを考えればよいので、比較的利用しやすい考え方といえるでしょう。

因数分解

全体を掛け算などの等式で表す方法です。式を構成する一つひとつの項でMECEを考えるやり方といえるでしょう。

たとえばビジネスの利益は(顧客の数)×(単価)×(リピート)となりますし、インターネットマーケティングの世界でよく言及されるCPC(Cost Per Click)は広告のコストをクリック数で割った値(コスト/クリック数)となります。

CPCについてはこちらから。

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既存のフレームワークを使う

既に説明しましたが、既に確立されている認知度の高い汎用フレームワークを利用してMECEを実現する方法もあります。

マーケティングの4Pやバリューチェーン、あるいはプロダクトライフサイクルや広告宣伝に対する顧客の心理を段階的に説明したAIDMA(アイドマ)などが有名です。

マーケティングの世界では、こういったフレームワークが多数生み出されていますから、必要に応じて使い分けることができれば、専門分野に詳しくなくても、ある程度MECEに考えることができるようになります。

AIDMAの法則についてはこちらで詳しく解説しています。

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MECEの注意点

最後にMECEに考える際の注意点について説明します。

物事を分類するうえで非常に重要かつ便利な方法であるMECEという概念ですが、あらゆることが綺麗に分類できるかといえばそうではありません。

たとえば本を分類するとして、2つあるいは3つのカテゴリに同時に含まれてしまう書籍も少なくありません。漫画とビジネス書は一見明確に分けることができるかもしれませんが、ビジネス書で扱う内容を漫画として描いているものもありますし、いわゆる歴史ミステリーのように歴史モノでもあり推理小説でもあるといった分野の本も存在します。

このような類のものは、分類する切り口によって属するカテゴリが変わってきてしまうでしょう。境界が曖昧なものは、分類する人の主観や思い込みの影響を強く受けてしまいますから注意が必要です。

また、あまりにも広すぎる範囲をグルーピングしなければならないとすると、一つひとつの要素をピックアップして分類するには膨大な時間がかかってしまいます。その場合は「どの部分(要素)をより重視するか?」を事前に決めておくことをお勧めします。場合によっては、全体に影響を及ぼさない要素は無視することも必要です。

MECEに考えるというのはあくまでも手段でしかありません。「何のために分類をするのか?」という目的を忘れないようにしましょう。

MECEに考える習慣をつけよう!

「抜けや漏れ」をなくして考えるMECEについて、基本的な説明から事例まで一通り説明してきました。あなたがビジネスパーソンならば、ぜひ身に着けておきたい考え方です。

私たちはつい物事を思いつくままに考えてしまいがちですが、このように体系的に考え抜くことによって、これまで思いつきもしなかった発想や結論が出てくることもあるでしょう。本記事を参考に、自分のビジネスでロジカルシンキングを実践してみましょう。

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