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2017-10-11

アクティブラーニングとは | 能動的学修がもたらす影響・実践ツールも紹介

アクティブラーニングとは、講義を受ける受動的学習に対し、学生が能動的に参加する学修方法です。アクティブラーニングが小中高校に導入される2020年の教育改革を前に、その定義、メリット、導入のためのツールをご紹介します。
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アクティブラーニングは欧米では古くから導入され小学校にも浸透していますが、日本においては大学での採用が近年始まったばかりという状況です。

それでは、なぜ今になってアクティブラーニングが注目されるようになったのでしょうか。その経緯・実践例とともに、アクティブラーニング学修のメリット、実施例・実践ツールのご紹介をしていきます。

アクティブラーニングとは

アクティブラーニングとは、講義や授業を受けるという受動的学習に対し、生徒が積極的に講義や授業に参加する能動的「学修」を意味し、「育成すべき資質・能力を育むための、課題の発見・解決に向けた主体的・協同的な学び」と定義されています。

アクティブラーニングの具体的な方法は以下の通りです。

  • 発見・問題解決・体験・調査学習
  • グループディスカッション
  • ディベート

アクティブラーニングは、何を学ぶかだけでなく「どのように学ぶか」を重視した学修方法です。

アクティブラーニングの始まり

高度成長期以降の日本では、終身雇用制度とそれに伴う学歴社会という、独自の雇用・教育文化が進展してきました。
そして、学歴社会で生き抜いていくために「大学入試突破」を目指した「知識量」重視の教育が行われてきました。

しかし、知識量を重視した教育は「学びの量」を実現しても「学びの質と深まり」に欠けています。高度な情報化を遂げ、世界中が競合相手となるグローバル化が進んだ現在、「課題の発見・解決を主体的・協働的」に実行する力が劣る日本は、世界市場での苦戦を強いられているといえるでしょう。

日本から真のイノベーションが起こらないのはこのためです。

このような状況の中、2012年8月に中央教育審議会が「大学教育において、学生の受動的受講から能動的学修への転換が必要」という「質的転換答申」を行ったことにより、遅まきながら、大学でのアクティブラーニング実践が始まりました。

さらに2014年11月、文部科学大臣が「初等中等教育における教育課程の基準などの在り方について」を中央教育審議会へ意見を求めるにいたり、小・中・高校におけるアクティブラーニング実施が検討されることになりました。これが2020年問題のひとつとされている、大学入試変革を含んだ教育改革へと繋がっていくのです。

教育以外にも2020年問題には、多くのリスクなどが含まれています。気になる方はぜひ以下の記事も参考にご覧ください。

2020年問題とは | 不動産・仕事・教育で表面化するリスク要因 | ボクシルマガジン
2020年問題とは、東京五輪が閉幕する2020年を境に、マンション価格を含む不動産、雇用に関する仕事、教育などに問...

アクティブラーニングのメリット

2020年の教育改革で実施される学習指導要領では、学校教育法第30条第2項に示される、以下の3点が育成すべき資質・能力である、とされています。

個別の知識・技能(何を知っているか、何ができるか)

身体的・芸術表現を含んだ技能、基礎的な知識を着実に身に付けながら「知識・技能との関連付け・組み合わせを行う」ことで、社会全体で活用できる知識・技能として体系化する。

思考力・判断力・表現力(知っていること・できることをどう使うか)

問題発見・解決を行う能力、それを他者と協力しながら行う能力であり、具体的には以下の3つの能力です。

  • 問題発見・解決に必要な情報の収集・新規獲得の実行と、それを活用して解決に導く思考力
  • 情報の取捨選択を行い、結論に導く判断力
  • 相手や状況に応じた表現力

学びに向かう力・人間性(どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか)

  • 「 主体的に学習する態度・感情や行動を統制する能力・自身の思考を客観的に捉える能力」などの学びに向かう力
  • 「多様性を尊重する態度・協働する力・優しさや思いやり」などの人間性にかかわる力。

これら三つの柱の要素は、知識として教えられるだけで身に付くものではなく、問題発見・解決を主体的・協働的に行うことによって初めて定着するものだといわれています。

能動的学修方法であるアクティブラーニングは「育成すべき資質・能力である三つの柱」に大きな効果があると期待されており、実施する上での最大のメリットといえます。

アクティブラーニングの実践方法

それでは、能動的学修方法であるアクティブラーニングには、どのような実践方法があるのでしょうか。

すでに、発見・問題解決・体験・調査学習や、グループディスカッション、ディベートなどの方法があることはご紹介しました。ここでは代表的なアクティブラーニングの手法として「ケースメソッド」「フィールドメソッド」をご紹介します。

ケースメソッド

ケースメソッドは、グループディスカッション型のアクティブラーニングといえます。
架空の人物が抱える問題をケースとして想定したうえで、ケースメソッドの参加者は架空の人物の立場に立ち、どのように行動していくか考え、判断し、全体の中で問題解決のための方法を発言していくという、主体性を養うトレーニングです。

ここでは、参加者が課題であるケースの事前予習を行い、グループごとに議論することで、自分とは違った他者の視点や考え方に気付くことに繋がります。

そのため、アクティブラーニングを実践する多くの教育現場で、このケースメソッドが採用されています。

フィールドメソッド

フィールドメソッドは、発見・体験型のアクティブラーニングといえます。
フィールドメソッドでは、実際の現場を訪れ、対象となる人物などを観察・調査することを講義の一部としています。

アメリカの高校生は大学に進学するにあたって、卒業までの間にビジネスに関するフィールドメソッドを行うことが必須となる場合がほとんどです。

そのため、多くの高校生がフィールドメソッドの対象となる人物を探し、ボランティアを行い、調査報告するということを主体的に行っており、そこで得られる観察眼や、問題発見能力などが大学入試の際に大きく重視されています。

実践のポイント

アクティブラーニングの目的は、参加者の能動的な「自学自習」を促進することであり、参加者の主体的な「アウトプット」を導きだすことです。

そのため、ケースメソッドでは「正解のない」架空の人物の問題というケースを想定し、参加者がケースにフォーカスした予習が可能なように、最低限の情報が開示されるのです。

また、正解のないケースメソッドでは、教員の役割は講師ではなく、ファシリテーターとして議論の進行を行うことであり、参加者のアウトプットを促すことにあります。

導きだしたアウトプットは、次回の議論へのヒントとするためにも、フィードバックを行うこともポイントといえるでしょう。

アクティブラーニングの実践例

産業能率大学

産業能率大学経営学部では、意思決定を組織で行う社会人に学生を適応させるため、アクティブラーニングによるグループ活動を重視したカリキュラムを行っています。

その実践方法は、授業の各科目にアクティブラーニングを取り入れた「基本プログラム」と、講義型で知識・理論を学ぶ「バックアッププログラム」を同列に配置するもので、相互に補完関係を持つ形になっていることが特徴です。

たとえば、マーケティング情報コースでは、「マーケティング実践」がバックアップとしての講義科目、「マーケティング情報演習」が基本のアクティブラーニング科目となっており、学生はビジネスゲームによる定量的評価の実践を行っています。

埼玉県立越ヶ谷高等学校

埼玉県立越ヶ谷高等学校では、小林先生の担当する「物理I」「物理II」で、グループワークを中心にしたアクティブラーニングの授業を年間を通して行っています。その授業構成は、以下のようなものになっています。

  • 学習内容の説明(15分)
  • 問題演習(35分)
  • 振り返り(15分)

座席もグループも自由な中で、生徒同士の学び合い・教え合いを重視した問題演習を行っています。さらに、振り返りでは問題演習と同じ「確認テスト」を実行します。

なぜ解答までいたったか、という学び合い・教え合いを通じて、解答の導き方を定着させる取り組みも行っています。

アクティブラーニングの実践ツール

TOP-ESL ONLINE

  • 法人・教育機関向けオンライン英会話授業配信
  • コミュニカティブ・メソッドを採用
  • リーズナブルな導入価格

TOP-ESL ONLINEは、フィリピン最大の語学学校「IDEA Education」の開発・慣習による、法人・教育機関専門のオンライン英会話授業配信を行っています。論理的話法である「PREP」と、アクティブリスニングである「RRR」を活用したコミュニカティブ・メソッドを採用、中高校生・大学生向けの英会話から、ビジネス英会話の授業まで幅広く対応しています。

Skype、Appear Inなどの豊富な通話アプリに対応した手軽さと、1コマ25分の授業が311円〜という、リーズナブルな価格も魅力です。

Clica

  • クラウドベースのアクティブラーニング支援アプリ
  • 多彩なスマートデバイスで利用可能
  • アンケートや意見の投稿で双方向授業を実現

Clicaは、株式会社デジタル・ナレッジが提供する、講師と学生の双方向コミュニケーションによって、アクティブラーニングの実現を支援するクラウドベースのスマートデバイス用アプリです。

授業中のアンケート実施・収集や、意見の投稿がリアルタイムで行えるため、フレキシブルな授業を行うことが可能となり、学生のやる気や集中力アップが期待できます。iPhone・iPad・Androidなどの多彩なスマートデバイスに対応し、無料での利用が可能です。

C-Learning

  • スマホ用アクティブラーニング支援アプリ
  • ファイル共有によるグループワーク機能
  • 出席管理を含む学生管理機能

C-Learningは、スマートフォン用のアクティブラーニング支援アプリです。学生側はスマートフォンだけでなく、タブレットやPCにも対応しているため、全体での導入ハードルが低いことが特徴です。

アンケートやコメント機能はもちろん、小テスト実施やレポート提出、グループワークのためのファイル共有まで多彩な機能を持ち、プライバシー保護を確立した上で、出席管理を含んだ学生管理までが可能となっています。

アクティブラーニングが新しい価値を生み出す可能性

学校で得た知識よりも「能動的」に読んだ本の内容や、知りたいと思った情報は身に付きやすく、忘れにくいものです。

これらの情報は経験の一部となり、それを組み合わせていくことによって、さまざまな問題に対処できる思考力や対応力が生まれます。能動的に学修することの意味はここにあるといえるでしょう。

しかし、経験を元に思考力や対応力を養うには時間がかかり、社会の即戦力として活躍するには充分な方法とはいえません。

2020年から、小中高校に導入されるアクティブラーニングは、即戦力の社会人を育成するのに役立つだけでなく、それによって、新たな価値を生み出すことのできる人材を育成してくれるかもしれません。

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