BIツールとExcelの違いとは?できること、優れているポイント

データの分析においてBIツールとExcelでは用途が異なります。本記事では、BIツールとExcelの使い分けができるよう解説していきます。
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BIツールとExcelの違い
BIツールとExcelの違いは、扱うデータ量や主な機能、導入の難易度などにあります。BIツールは、データの格納先から取り込んで分析するため大きいデータに対応できる反面、運用にいたるまでの工数が大きくなりがちです。反対にExcelは、簡単な関数やグラフであればダウンロードしてすぐ使い始められるメリットはあるものの、複雑な分析は苦手としています。
BIツール | Excel | |
---|---|---|
扱えるデータの大きさ | 大きめ | 小さめ |
主な機能 | 多次元分析(OLAP)、レポーティング、ダッシュボード、データマイニング | 四則演算、簡易的なグラフ化、ピポットテーブル |
導入のハードル | 高め | 低め |
そのため、ビッグデータの活用や複雑な分析をしたい場合はBIツールを、簡易的な計算およびちょっとした分析をしたい場合はExcelを活用するのがおすすめです。
BIツールでできること
BIとはBusiness Intelligenceの略で膨大なデータを分析し意思決定を支援することを、BIツールはそれを可能にするツールをさします。BIツールは、ビックデータの活用にあわせて有名になったツールで、データ分析に意欲的な企業にて導入されています。
BIツールでよく使われる機能には、多次元分析(OLAP)やレポーティング、ダッシュボード、データマイニングなどがあり、ビックデータが主な対象です。Excel以上に大規模で詳しく分析できるのがBIツールの強みと言えるでしょう。
つまりBIツールの特徴は、大量データをより詳細に分析できることです。

Excelでできること
Excelとは、マイクロソフトが提供する表計算ソフトで、WordやPowerPointとあわせてOfficeシリーズとしてくくられることもあります。義務教育の授業にて取り扱われるケースもあり、世代や環境を問わず広く利用されているのが特徴です。
もちろんビジネスでも広く使われており、データの集計や分析、調査、プレゼンテーションなど多くの場面にて活用されています。500近い関数が準備されているほか、ピボットテーブルなどが強みだといえます。また、2016年のアップデートでは予測シート機能が追加され、時系列のデータがある場合に予測値を作成できるようになりました。
これらを踏まえると、Excelは少量のデータを手軽に可視化することに適してるといえるでしょう。
ExcelよりBIツールが優れている機能
それでは、BIツールに特徴的な機能や特徴について、Excelと比較しながら解説します。
複数データベースの参照
BIツールでは、複数のデータベースを参照して分析ができます。クラウドのBIツールの場合はSaaSやソーシャルメディアの情報を活用できたり、オンプレミスのBIツールであっても売上情報や会計情報をもとに分析できたりします。Excelの場合はデータを取り込む手段に乏しいのに対し、BIツールならより多方面からデータを収集して活用可能です。
ビッグデータの処理
BIツールはビッグデータに、Excelは少量データに適しています。Excelでもいくらかデータが大きいくらいであれば処理できるものの、あまりに大きなデータは処理に時間がかかったりアプリが落ちたりします。とはいえ、BIツールのなかでも中小企業向けのツールでは大きすぎるデータに対応できない可能性があるため、事前に使用感を確かめるとよいでしょう。
データ共有
クラウドのBIツールであれば、URLを送ることでデータを容易に共有できます。Excelは、作成したレポートをメールに添付したり共有のファイルサーバーに保存して連絡したりするケースが多いでしょう。BIツールをクラウドで利用していれば、社内でのやりとりはもちろん、システムによっては社外とのコミュニケーションもスムーズになります。
複数人で同時に編集
BIツールは、複数人が同時に使う想定をして設計されているため同一のページでなければ同じタイミングにて編集可能です。Excelの場合は、ファイルを編集する仕組み上、1人が編集している間は他の人が待機せざるを得ませんでした。BIツールであれば、同時にデータの抽出や分析が行えてスピーディーに進められます。
データベースの更新を反映
BIツールは、外部のデータベースと連携しているためリアルタイムでデータを更新できます。Excelでも環境を整えれば同様の状況を再現できるものの、最小限の規模で運用を進める場合にはその恩恵を受けられません。一方、BIはデータベースが更新されると、自動的に最新の情報が適用されるため、都度更新せずにすみます。
BIツールを新たに導入する際のコツ3つ
BIツールは導入が目的ではないため、分析を企業戦略に活かさなければなりません。そのための導入ポイントについてもふれておきましょう。こちらでは、「BIツールの選び方」を詳しくまとめています。
問題と目的の明確化
BIツールを導入するにあたっては、目的を明確化し共有しましょう。BIツールの導入自体は特に意味はありません。BIツールを利用して特定の目的を果たせたときにはじめて、BIツールを導入した価値が生まれます。現状どのような課題があるのか、どのような解決に導きたいのか、管理側はもちろん現場の声も巻き込んで明確化するのが大切です。
Excelではできない理由を整理
業務形態とBIツールが適しているかも、重要なポイントです。たとえば次のような点を確認しましょう。
- BIツールが必要なほどデータ量が大きいのか
- BIツールを使いこなせる従業員がいるのか
- BIツールでないとできないことはあるのか
もし、これらの条件を満たさない場合は、Excelで十分なケースが考えられます。BIツールを導入しないとやりたいことを実現できないのかあらためて考え直しましょう。
部署を超えたデータ連携
BIツールを導入するにあたっては当該部署はもちろん、関連する他部署にも説明します。なぜ導入が必要なのか、どのようなデータが必要になるのか、どのような改善を期待できるのかなどを伝えましょう。情シスや経営者からの理解をしていると、導入および運用に関してスムーズにことを進められます。
BIツール導入時は慎重に選定しましょう
BIツールとExcelの違い、BIツールを導入する必要性などについて解説しました。ビックデータから価値ある分析を行い、戦略立案に役立てる。目的は崇高で言葉で書くと簡単ですが、このフェーズまで到達している企業はまだまだ少ない現状です。
導入を失敗に終わらせないためにも、各種ツールを検討すると同時に、現状のフェーズを再認識することがポイントです。
BIはサービスによって、機能や価格もさまざまです。目的に沿ったサービスの比較で効率的なサービス活用が可能になります。
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