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企業ユーザー会のメリットとは?5つの事例 - 交流を深めた情報交換で課題解決

最終更新日:(記事の情報は現在から1479日前のものです)
ユーザー会とは、ある製品やサービスを活用するユーザーが参加して勉強会などを開催し、交流や課題の解決を行うものであり、構成されるメンバー会員は組織や企業の代表であることが多くなっています。その目的や活動内容、参加メリットなどを解説します。

ユーザー会とは

ユーザー会とは、特定の製品やサービスを利用しているユーザーが参加し、勉強会や交流会などで活用法やTIPSなどの意見交換を行うものであり、ユーザー交流会と呼ばれることもあります。

このようなユーザーの交流は、従来からインターネットのユーザーフォーラムなどを利用し、活発に行われていました。

近年では、この流れをオフライン=実際の交流会として実施するのが増えつつあり、特にIT関連製品・サービスでのユーザー会が多くなっています。

IT関連製品・サービスのケースを中心に、ユーザー会を実施する目的やメリットを解説し、どのようなユーザー会があるのかを紹介していきます。

ユーザー会の目的とは

特定の業務や作業を効率化し、利便性を高めていくIT関連製品・サービスは、それこそさまざまな業種のさまざまな企業が、それぞれの目的に特化した用途で活用しているといえます。

ユーザー会の目的は、こうした異業種間ユーザーやベンダーが交流して意見交換し、製品の活用事例を共有して新たな利用法を見いだすこと、ベンダーから最新情報を収集することなどを目的としています。

事務局などを設置して、参加希望の会員を募集する方法が一般的なものの、ユーザー会のあり方自体もさまざまだといえるでしょう。

ユーザー会のメリット

ユーザー会の開催はユーザー、ベンダー企業、どちらにとってもメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか、それぞれ解説してみましょう。

参加するユーザーの4つのメリット

製品・サービスによるものの、ユーザー会のメンバーには個人はもちろん、ユーザー企業の担当者も多く存在します。それぞれが企業の代表として異業種間交流を行うことで、以下のようなメリットがあると考えられます。

  • 製品・サービスに関する疑問・課題の解消
  • 活用方法などの情報共有による新たな発見
  • ベンダー企業との直接交流で改善提案が可能
  • メンバーとの交流による参加者のスキルアップ

いずれも、外部に目を向けることで得られるメリットであり、ユーザー会が貴重な機会となり得ることがわかります。

主催する企業の3つのメリット

一方、ユーザー会を主催するベンダー企業にとっても、メリットは小さくありません。

  • 製品・サービスに対するフィードバックが得られる
  • ユーザーとのエンゲージメントを高められる
  • マーケティング素材として活用できる

ユーザーフィードバックは、製品を改善してより良くするために必要であり、普段得られない生の声が聞ける貴重な機会だといえます。

また、ユーザーとの直接交流によるエンゲージメント強化は、自社製品の基盤強化にもつながり、これらを広く活用することで、潜在ユーザーへのアピールも可能でしょう。

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ITサービスのユーザー会5つの事例

それでは、具体的にどのようなベンダー企業が、どのようなユーザー会を運営しているのでしょうか。ITサービスのユーザー会を中心に、その事例をいくつか紹介します。

Salesforce Trailblazer Community

先駆者の意味を持つ「Trailblazer」をその名称に持つSalesforce Trailblazer Communityは、ユーザー、管理者、開発者を含めたSalesforce Trailblazerが集まるコミュニティです。

ユーザーフォーラムとしてのTrailblazer Communityサイトの運営、Facebook Fanページの運営を中心に、Meetup、勉強会、交流イベントなど、定期的なSalesforce Trailblazers Eventを開催しており、世界中のユーザーと知識・経験を共有し、課題の解決が目指されています。

目的や地域に応じて、さまざまなユーザー会、分科会グループが多数存在するのも特徴です。

NCRユーザー会

NCRユーザー会(NCR Executive Forum)は、POSシステムなどのNCR製品を利用する、ユーザー企業を会員とするユーザー会です。

NCR自身がユーザーネットワークを構築することで、異業種間企業の交流と情報交換を円滑にすることを目的としており、年次で開催される総会兼全国研究会では、タイムリーな議題を取り上げるセッションを多数開催。ユーザー・ベンダー双方に有益な活動を行っています。

G Suite Japan User Group

G Suite Japan User Groupは、G Suiteユーザー会員同士が親睦を深め、ソリューション活用の情報収集や意見交換の場を提供することを目的としています。

同時に、ベンダーからの最新情報入手、サポーター企業からの情報提供も考慮されており、2〜3か月に1度という頻度で、Members Talkというイベントを開催。有益な情報提供、コミュニケーションの場を設けています。

そのほかにも、よりコアな内容に特化した分科会も開催、Google+コミュニティでのファーラム設置を含め、活発な活動を行っています。

東芝ITユーザー会

東芝ITユーザー会(TUG)は、東芝グループのシステム・ソリューションのユーザーを対象に、課題の解決、異業種交流、人材育成を目的に発足したユーザー会で、全国9ブロックで活動中です。

その内容は、ノウハウ・スキルの交流を目的とした「システム研究会」スキルアップを目的とした、海外研修や企業見学などの各種「イベント・セミナー」特別価格でeラーニングを提供する「教育プログラム」の3つとなり、会員企業のみに提供されています。

HeartCoreユーザー会

HeartCoreユーザー会は、HeartCore製品とWebサイトの効果的な活用を目的に、ユーザー企業同士の意見交換、最新情報の入手と共有を行うさまざまなイベントを実施しています。

その内容も、分科会、研究会、講演会などのほか、定期的な会報発行、インターネットでの情報配信まで多岐にわたります。

ユーザー企業の正会員が無料であることも魅力であり、SEO効果測定ツール「Seo Panel」の無償提供も開始。毎月実施される総会とともに、活発に活動しているのが特徴でしょう。

ユーザーとのエンゲージメントを高めるには

企業がユーザー会に参加する大きなメリットには「改題の解決や使いこなしのヒントが得られる」ということがあります。その目的は、ここで得られた知見をもとに、自社と顧客とのエンゲージメントを高めていくことにあるのではないでしょうか。

もちろん、担当者のスキルアップやノウハウ蓄積によって、それは実現に向かうかもしれません。しかし、相応の時間を要することも事実でしょう。

より素早く結果を出したいという場合は、コンサルティングサービス利用を検討するのもおすすめです。

ユーザー会活用で課題を解決

ツールやサービスを使いこなすには、それが持つ仕組みや機能を理解し、用途に応じて最適な機能を使い分けていく必要があるでしょう。

しかし、個人や企業内などの閉じられた世界では、ある一面でしかツールやサービスを把握できないのも事実です。

ユーザー会はこうした課題を解決し、ツールの機能や使い方を新たな側面から見直せる、貴重な機会となるのです。そこで得られた知識や知見は、自社の課題を解決して業務改善を実現し、生産性の向上にも寄与するでしょう。

現在活用中のツール・サービスに、ユーザー会が存在するのか、一度確認してみてはいかがでしょうか。

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