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顧客満足度調査アンケートの目的や調査項目を解説!

最終更新日:(記事の情報は現在から457日前のものです)
顧客満足度を調査する手法として、アンケートは一般的です。しかし、これを上手に活用できていないケースも多いです。この記事では、顧客満足度調査アンケートの目的や調査項目を解説します。

顧客満足度調査とは

顧客満足度調査は、商品やサービスを購入した顧客が、どの程度満足度を得られたか調査するものです。調査のフィードバックによって、商品の改善ポイントが把握できたり、顧客との良好な関係を築くうえでのヒントになったりと、多くのメリットがあります。

しかし、調査が適正に行われなければ、適切な結果は得られません。そこで重要になるのは項目設定です。

本記事では、顧客満足度調査における適切な項目設定を中心に、詳しく解説していきます。

顧客満足度調査の目的

顧客満足度調査の目的は、調査結果からフィードバックを得て、「商品を改善すること」です。よりよい商品になれば、リピーターを維持できるようになります。また、リピーターの紹介や口コミから新規顧客を得られることもあるでしょう。

「商品を改善する」目的のもと、次のポイントを具体的にして調査を行えば、適切な情報が得られるようになります。

  • 【調査対象】・・・どの顧客に調査するか
  • 【調査サービス】・どのサービスについてなのか
  • 【調査時期】・・・調査をする時間帯や時期
  • 【調査場所】・・・特定の店舗か全店舗か

まずは、調査対象と調査サービスを決めましょう。なぜなら、この調査の対象が決まらないと、残りのポイントが決まらないからです。

次に、調査時期と調査場所を決めていきます。これらは、始めに決めた調査対象から逆算して、「どうすれば多くの調査対象に会えるか」をヒントに決めていきましょう。これらの項目を決めると、アンケートの目的がしっかり固まってきます。そうすれば、自然と質問をすることが決まってきます。

顧客満足度の調査方法

顧客満足度を調査するには、複数の方法があります。主なやり方には、次の4つが挙げられます。

  • 対面のインタビュー
  • 電話インタビュー
  • 郵送による調査
  • インターネット調査

対面のインタビュー

1対1、もしくはグループで対話をしながらアンケートに回答してもらい、顧客の満足度を調査する方法です。時間や場所を確保する必要があり、人件費のようなコストもかかるため難易度の高い方法と言えますが、複雑な質問でも回答を得られやすく、消費者の本音を収集しやすいことが特徴です。

また、リアルタイムですぐに回答がもらえるため、回収率が高く、顧客の意見をすぐに反映できます。他にも、顧客の回答に対して、さらに深掘りした質問を繰り返し、詳しく意見を聞けるところも対面インタビューのメリットとして挙げられます。

電話インタビュー

電話の通話でアンケート項目に回答してもらう方法です。

電話インタビューは、対面に比べると低コストで実施できます。また、電話がつながれば回答をもらえる場合が多く、顔が見えないため、面と向かっては答えにくい意見も集められる点がメリットです。そのため、サービスの改善点も把握しやすいでしょう。

ただし、長い説明が必要な質問は回答を得にくい傾向にあります。複雑な質問を避けて、簡潔に回答できる質問を用意することで、答えをもらいやすくなります。

郵送による調査

ターゲットにアンケート用紙を郵送し、回答してもらう方法です。

郵送の場合は、一度に大量のアンケートを送付できるため、対面や電話よりも広範囲にわたり調査を行えます。インターネット調査では回答が得られにくい高齢者層を含む、幅広い年齢層に調査が可能なことも特徴です。

消費者にとっては、自身のペースで記入できるため、郵送は回答しやすい方法と言えますが、回答をするかどうかは消費者次第です。回答を回収できない場合や、回収までに時間がかかることもあるため、余裕を持って調査を行うとよいでしょう。

インターネット調査

Web上のフォームを活用して、インターネットで大勢の人にアンケートを実施する方法です。紙面の用紙に印刷する必要がなく、他の方法に比べて短期間・低コストで、効率的に多くの回答を集められます。

自社で顧客のメールアドレスを保有している場合には、ツールを使ってアンケートフォームを顧客へ配信するといった方法で調査できます。他にも、インターネットでモニターへアンケートを配信し、回答を集めるといったやり方も可能です。

また、インターネット調査の場合は、ポイント付与やプレゼントの活用で回収率を上げる方法もあります。ただし、プレゼントを活用すると、正しい意見を回収できない場合があることに注意しましょう。

顧客満足度調査の項目設定

具体的な質問項目の設定は、次のポイントから検討していくとよいでしょう。

  • 回答者の属性
  • 商品・サービスをどこで知ったか
  • サービス・商品を購入した理由
  • 購入したサービス・商品に対する満足度
  • 満足度の理由
  • リピートをしたいかどうか
  • 商品・サービスに対する意見や要望

回答者の属性

回答者の属性は、集計後の分析にも使用するので、確認しておきましょう。

年齢・性別・住所の都道府県・職業・家族構成、必要であれば世帯年収などの項目を設定しましょう。

商品・サービスをどこで知ったか

まず商品やサービスをどこで知ったかを質問項目にしましょう。

顧客は、商品やサービスを知るうえでほぼ必ず情報媒体を活用しています。たとえば新聞や雑誌、電車・駅ホームの広告、またはインターネットなどが挙げられます。この項目を記載し、顧客に回答してもらうことで、どの情報媒体に注力すればよいかの把握が可能です。さらに注力することで、無駄な広告費を抑えられます。

サービス・商品を購入した理由

次にサービス・商品の購入理由を具体的に質問します。

顧客が、サービス・商品を購入するのは、何か理由があります。たとえば、価格や販売場所、デザインなどです。購入した理由を確認することで、自社の商品がどのようにして購入されているのかのルートが判明します。これによって次回以降、販促のために注力する場所として設定できます。

購入したサービス・商品に対する満足度

顧客満足度調査アンケートの最大のポイントは、サービス・商品を購入した方から満足度を確認することです。

難しい質問ではなく、初めは「どのぐらい満足しているか?」を5段階評価で記載します。また、サービス・商品に対する個別満足度調査です。たとえば接客・性能・価格などの項目に分けて調査しましょう。

満足度の理由

「購入したサービス・商品に対する満足度」の項目で、「なぜ前の質問の満足度か?」を確認するため、理由を記載してもらいます。満足度を評価した理由について調査することで、改善点の発見が可能です。

満足度の理由は、記述式にすることで、より広く具体的な意見を集められます。ただし、記述式による回答には、回答後の集計や分析作業がしにくくなります。また、記述式の設問は、回答者が負担に感じて回収率が下がる場合もあるため、いくつかの選択肢を設けて選んでもらう形式にしてもよいでしょう。

リピートをしたいかどうか

自社の商品やサービスをまた購入や利用をしたいかどうかを質問することも大切です。顧客満足度調査とあわせて再購入の意志の有無を確認しておくと、どのくらい満足度が高ければリピーターになりやすいかといった傾向を把握できます。

商品・サービスに対する意見や要望

自社の商品やサービスに対する意見や要望を集め、現状把握や改善点の発見につなげます。アンケートの最後に自由記述欄を設け、意見や要望を自由に記載してもらいます。それにより、定性データを集められるため、企業が気づいていない、商品やサービスの改善点を知るのに有効です。

ただし、記述欄を必須回答にすると回答率が下がるため、任意で記載してもらうようにするとよいでしょう。

顧客満足度アンケートを実施する流れ

ここからは、顧客満足度の調査方法について、流れを紹介します。

  • 調査方法を明確にする
  • 仮説を立てながら質問項目を決定する
  • アンケートを実施する
  • 顧客満足度を分析する

調査方法を明確にする

まず、調査の目的を決定して、どのような人にどのような調査を行うのかを明確にします。調査期間、対象者、調査方法などを決めていきましょう。担当者の中でよく話し合い、効果的な結果をだすために効果的な調査を固めていくことがポイントです。

仮説を立てながら質問項目を決定する

次の調査項目を決定します。顧客満足度調査では、まず仮説を立てたうえで、知りたい内容に対しての理由を洗い出します。

たとえば「リピーターになる顧客が少ない」理由を知りたい場合は、「商品の質が満足できない」「競合他社にさらによい商品がある」「価格よりも商品の価値があるとは思えない」などの仮説が立てられるでしょう。これを質問項目として加えていくとよいでしょう。

アンケートを実施する

質問項目がそろったら、アンケートを作成して実施します。回収率を高めるポイントは、顧客がスムーズに回答・提出できる環境を用意することが重要です。あまり反応がよくない場合は、謝礼を用意してもよいでしょう。

顧客満足度を分析する

顧客満足度調査のアンケートを回収したら、集計して分析しましょう。属性ごとにまとめたり、他の質問とクロス集計でかけあわせたりするなど、多角的に結果を見ていくことが大切です。仮説に対して実際の結果はどうであったかを比較し、課題に対する改善施策を策定します。

顧客満足度調査時のポイント

顧客満足度調査の質問項目を選定する際は、次のポイントに気をつけましょう。

  • シンプルな質問にする
  • 顧客の属性は細かく調べる
  • 質問の項目数は少なめにする
  • 1つの項目には1つの質問にする
  • 自由記述は基本的に使わない

シンプルな質問にする

アンケートの基本は、シンプルに質問を掲載することです。たとえば、先ほど紹介した「どこで商品・サービスを知ったか?」といった質問の例について解説します。

A:弊社のサービスをどちらで知りましたか?

B:現在、弊社ではTwitter・Facebook・ホームページなど、さまざまな情報媒体を利用していますが、弊社のサービスはどちらで知りましたか?また、回答欄以外で弊社のサービスを知った方は記載をお願いします。<

極端な例ですが、上記を見ると明らかに「質問A」の方が見やすく、顧客も斜に構えず回答しやすくなります。長々と質問を記載せず、シンプルな内容に留めておきましょう。

顧客の属性は細かく調べる

顧客の属性がはっきりしないと、有意義な顧客満足度調査にはなりません。たとえば、「性別」「年齢(年代)」はもちろんのこと、できれば「収入」や「利用回数」はあわせて調べたいところです。

回答者が煩わしいと思わない程度に、属性は細かく調べましょう。

質問の項目数は少なめにする

顧客満足度を調査したい事業者、またはオーナーは残念なことに、アンケートの質問項目数が多い傾向にあります。

親切な方でしたら、すべての質問に対し答えてくれることでしょう。しかし、全員が全員、答えてくれるとは限りません。多くの人は、ただただ並べられる質問に嫌気が差すかもしれません。

顧客満足度アンケートの回収率を高めるには的を絞った質問が効果的です。ただ単に質問を羅列するのではなく、本当に必要な項目に絞り質問数を少なくしましょう。

1つの項目には1つの質問にする

1つの項目に2つの質問を記載してはいけません。たとえば「A社が製造したB商品」があります。この商品を発表し、顧客へ下記のようにアンケートをとりました。


Q1.弊社のBについて性能・デザインに満足されましたか?
A.YES or NO

もし回答者の中で「YES」と答えたとしても、人によって下記のパターンが考えられます。

  • 性能は満足した。しかし、デザインが気に入らない
  • デザインは魅力的だが性能は満足できない

これでは、顧客の本当の意見をくみ取れません。顧客の本当の気持ちを汲み取るなら、アンケートの項目は1つの質問に絞りまましょう。

自由記述は基本的に使わない

自由記述形式の質問は、思っている以上に回答者に負担をかけます。なので、自由記述は少なめにしたほうが良いです

また、分析しやすさを考えても、選択式をベースにアンケートを作ったほうが良いです。こちらでも回答が予想できない、回答が十人十色であると考えられるものだけ、自由記述形式の質問を設定するようにしましょう。

顧客満足度調査アンケートのテンプレート/サンプル

テンプレートでもアンケートの回答は得られますが、より深い分析を行う際は専用のツールがあると便利です。

また、データ化しやすい形式でアンケート作成できるので分析も容易になります。テンプレートを不便に感じる方にはぜひ参考にしてください。

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