CSポートフォリオ分析とは | サービスで顧客満足度の見える化を
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- CSポートフォリオ分析とは
- CSポートフォリオ分析の目的
- CSポートフォリオ分析の活用場面
- CSポートフォリオ分析のメリット
- 各項目の満足度と優先順位を確認できる
- 分析結果をグラフで可視化できる
- 疑似相関の影響を軽減して優先度を比較できる
- CSポートフォリオ分析の方法
- 1.アンケートを実施する
- 2.総合満足度を集計する
- 3.重要度を算出する
- 4.2軸のグラフに点数を配置する
- 顧客満足度の分析・改善に役立つサービス
- CSポートフォリオ分析で注意するポイント
- おおまかな結果しか算出できない
- 相関関数または偏相関数が必要
- アンケート対象の偏りには注意
- CSポートフォリオ分析サービスまとめ
- 顧客満足度を高め、解約率を引き下げるカスタマーサクセス
- 関連記事
- BOXILとは
CSポートフォリオ分析とは
CSポートフォリオ分析とは、CS(Consumer Satisfaction)=顧客満足度を、ポートフォリオ形式に調査するものです。
項目別の満足度と総合満足度から、重点的に改善すべき領域を抽出する分析手法です。
横軸には、各項目が総合満足度にどれくらい影響するかといった影響度をとり、縦軸には各項目の満足度をとります。
【CSポートフォリオ分析】
そして、グラフを4つのエリア(4象限)にわけて整理します。右上から反時計回りに第1〜第4象限にわけ、満足度と重要度の相関関係で優先順位を視覚的に把握できるため、項目が配置される位置から改善点の検討が可能です。
各要素をグラフで見える化することによって、「どこを重点的に改善すればいいのか」のような優先順位を把握できます。
顧客満足度を把握できるCSポートフォリオ分析ができるマーケティング会社を紹介します。
CSポートフォリオ分析の目的
CSポートフォリオ分析の目的は、消費者が満足している項目と重要視する項目を明確にして、改善すべき領域に優先度をつけることです。
たとえば、携帯電話サービスの満足度を調査するとします。「料金」「通話エリア」「通話品質」「サポート体制」などが満足度を決める要素としてあげられるでしょう。この中から一番影響力が大きい要素は何かと考えても把握できません。
そこで、CSポートフォリオ分析を活用すれば、各要素の満足度はどのくらいであるかを定量的に把握できるようになります。グラフで可視化することで、優先順位を容易に理解できます。
CSポートフォリオ分析の活用場面
CSポートフォリオ分析は、商品やサービスの顧客満足度を知りたいときや、顧客目線で改善をしたいときに活用されています。
CSポートフォリオ分析を実施する際には、顧客アンケート調査を実施して満足度を調査し、調査結果をもとに二次元グラフを作成します。アンケートから実際の顧客の意見を収集するため、既存顧客への影響度が高く、満足度の高い要素が何かを把握可能です。
また、作成するグラフの縦軸には「項目ごとの満足度」、横軸には「総合満足度への影響度」を置くため、顧客がどの項目に満足しているのかを要素別に、視覚的に把握できます。そのため、顧客目線に立ち、優先順位をつけて商品やサービスの改善点を検討したいときに役立ちます。
CSポートフォリオ分析のメリット
CSポートフォリオ分析のメリットは次のとおりです。
- 各項目の満足度と優先順位を確認できる
- 分析結果をグラフで可視化できる
- 疑似相関の影響を軽減して優先度を比較できる
各項目の満足度と優先順位を確認できる
CSポートフォリオ分析の目的でも述べたとおり、項目ごとの満足度と優先度をひと目で把握できるのがメリットです。
満足度と優先度を分けてしまうと、相対的に判断するのが難しくなります。2つのグラフを交互に見るのも効率がよくない上にミスの要因にもなるでしょう。
分析結果をグラフで可視化できる
CSポートフォリオ分析は、結果をグラフで可視化できるところも特徴です。数値の一覧表にまとめた場合、数字に強い人でないとわかりにくいのが実状です。誰もがひと目で理解しやすいグラフにまとめられるCSポートフォリオ分析は、会議やプレゼンテーションにおいても重宝します。
簡潔にわかりやすく、結果を伝えるためにCSポートフォリオ分析は活躍できます。
疑似相関の影響を軽減して優先度を比較できる
CSポートフォリオ分析では、相関関係のない疑似相関の項目が改善しても総合満足度はあがりません。疑似相関とは、相関していないのに相関しているように見えることを指します。CSポートフォリオ分析は、偏相関係数と呼ばれる指標を使用して、疑似相関のリスクを軽減して優先度を算出可能です。
CSポートフォリオ分析の方法
CSポートフォリオ分析は次の流れで行います。
- アンケートを実施する
- 総合満足度を集計する
- 重要度を算出する
- 2軸のグラフに点数を配置する
それぞれのやり方について説明します。
1.アンケートを実施する
対象商品やサービスに対するアンケートを行います。総合満足度と各項目の満足度を1~5のような数字データで回答できるように設定するのが重要です。
さらに、年齢や性別など属性情報を加えるとより正確な分析を行えます。補足情報を追加するかどうかも事前に検討しておきましょう。
2.総合満足度を集計する
アンケートを回収したら、項目ごとの満足度を集計します。データ分布が通常なら平均値、そうでない場合は中央値を使用するケースが多いです。
3.重要度を算出する
項目ごとの重要度を算出します。総合満足度と各項目の相関係数を計算しましょう。
相関係数は専用ソフトであれば簡単に算出可能です。ただし、Excelで行う場合は多少の手間がかかります。
4.2軸のグラフに点数を配置する
点数を算出したら、総合満足度と重要度の2軸グラフを作成し、それぞれの点数を記入します。
完成したら、グラフを4つのエリアに分割し、どこのエリアに入っているかを確認しながら分析をすすめましょう。
顧客満足度の分析・改善に役立つサービス
顧客満足度の分析・改善に役立つサービスには、カスタマーサクセスツールやアンケートフォーム作成ツールがおすすめです。下記記事でおすすめサービスを紹介しているので、ぜひ参照してください。
CSポートフォリオ分析で注意するポイント
CSポートフォリオ分析で注意しておきたいポイントを解説します。
おおまかな結果しか算出できない
わかりやすさがメリットのCSポートフォリオ分析ですが、結果はあくまでも概要であることを覚えておきましょう。
大まかに現状を把握するための分析なので、詳細を知りたいときには不向きです。さらに詳しく知りたい場合は、他の分析手法を組わせて分析する必要があります。
相関関数または偏相関数が必要
重要度の把握には、相関関数または偏相関数が必要です。CSポートフォリオ分析専用ソフトを使わずに自力で計算する場合は、計算間違いに注意しましょう。
ある程度Excelに慣れている人であれば、Excelを使っても正しく算出できます。
アンケート対象の偏りには注意
アンケート調査全般に共通するように、アンケートの対象者は偏らないことが前提です。回答者の属性が偏っていると正しい結果が出ないため、アンケート実施前にしっかり確認しておきましょう。
CSポートフォリオ分析サービスまとめ
優先順位を把握できるCSポートフォリオ分析についてまとめました。CSポートフォリオ分析を使うことによって、顧客満足度を可視化し最優先で改善すべきことを発見できます。CSポートフォリオ分析を使って、中々図ることの難しい顧客満足度を調査してみましょう。
顧客満足度を高め、解約率を引き下げるカスタマーサクセス
SaaS・サブスクリプションモデルで注目を集めるカスタマーサクセスの詳細については、次の記事をご参照ください。
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