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インサイドセールスとテレアポの違いとは?特徴と運用のポイント

最終更新日:(記事の情報は現在から991日前のものです)
多くの企業が注目しているインサイドセールス。主にテレアポとの違いという観点から解説していきます。その目的や視点の違いに注目しつつ、効果的なセールスとリード育成のポイントを理解しましょう。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、見込み客へ電話・メール・Web会議システムといった、非対面の手段を活用して営業活動を行う手法のことです。

インサイドセールスは、一般的に見込み客へ電話などでアプローチしアポイントを獲得後、フィールドセールス(対面営業)の担当者へ引き継ぐという流れで行われ、商談やクロージングは行いません。訪問や商談クロージングは、フィールドセールスへ引き継いだ後、フィールドセールスが担当します。

ただし、見込み客へのアプローチから、クロージングまでのプロセスを担うセールスモデルもあり、企業により異なります。

テレアポとは

テレアポとは、「テレフォンアポイントメント」の略で、電話で見込み客にアプローチを行い、商談などのアポイントを獲得する営業活動のことです。

リストをもとに見込み客となる企業や個人へ順番に架電し、製品やサービスを紹介します。その後、商談のための日時を決める、もしくはそのまま契約を取得するケースもあります。

テレアポはアポイントを獲得することが目的の仕事です。そのため、アポイントを取得した件数が成果として重要視されます。

インサイドセールスとテレアポは違う?

近年、特にBtoB企業にとってインサイドセールスが有効であるという認識が広がっており、それまで営業による訪問セールスが主だった企業でも、続々とインサイドセールスの手法を取り入れるケースが増えています。

ただ、インサイドセールスと似た手法に昔ながらのテレアポがあり、両者を混同しているケースは少なくありません。

両者の違いやインサイドセールスとは何かを説明するとともに、効果的なインサイドセールスのポイントについて解説します。

まずインサイドセールスとテレアポがどういう点で違うのか、目的や評価方法などの点からわかりやすく解説します。

目的上の違い

インサイドセールスとテレアポのもっとも大きく違う点は目的です。

昔ながらの営業手法であるテレアポの場合、より多くのアポイントを取り、そこから訪問営業、成約とつなげることが目的でした。これはアポの数が多ければ多いほど、成約の確率が上がるという考え方に基づいています。

一方、インサイドセールスの場合、顧客とのコミュニケーションによって良好な関係を築く点が重視されます。

最終的には、アポからの成約に結びつける場合が多いですが、それまでの過程において、顧客との信頼関係を構築し、「質の高い≒成約率の高い」顧客を営業に引き渡すのが目的です。

そのため、インサイドセールスではリード見込み顧客)の情報を集め、自社の商品・サービスによる課題や問題解決を提案するための接点を持つことが重要とされます。

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評価指標の違い

テレアポの目的はとにかく数をとることなので、当然、単純にとったアポの数で評価される傾向があります。それに対して、インサイドセールスの成果指標は、企業の方針や人事考課の考え方によって変わってきます。

「顧客の課題を聞き出せたか」
「ニーズを把握できたか」

といった指標を企業が独自に設定することもあれば、

「具体的な解決策を提示できたかどうか」

が評価の分かれ目となるケースもあります。あるいは「質の高いアポが取れたかどうか」という指標もあるでしょう。いずれにしても、明確な指標が存在するというよりは企業の考え方に拠るところが大きいといえます。

時間的位置づけの違い

インサイドセールスはその場の短期的な結果よりも、長期的な顧客との関係に注目する傾向が強いのに対して、テレアポはその場の成果に注目されがちです。

特にインサイドセールスは電話口で本格的なヒアリングをすることも多く、営業が訪問する前に積極的にフォローすべきリードかどうかの判断がされるケースもあります。

テレアポのように、その場でアポイントがとれればOKではなく、成約につながりやすいリードの質を見極め、スムーズに営業につなげる点が重視されるため、より広い時間軸を意識したアプローチといえます。

インサイドセールスの特徴

上述の違いを踏まえると、インサイドセールスという大きな枠組みのなかに、一種のテレアポのようなアプローチがあるともいえます。

事実、長期的な目標としてインサイドセールスによる顧客関係の構築を設定し、短期的な目標としてテレアポでの成果を考える企業も多いです。

そして、両者をこのように位置づけることで、次のようなインサイドセールスの特徴が明らかになります。

マーケティング的な視点の付加

インサイドセールスによって、現場のスタッフが営業とマーケティングの双方の視点からセールスを考えるようになります。

いわばマーケティング業務と営業の仲立ち的な位置にあり、非訪問から実際のリード先訪問までの流れを頭に入れつつ、効果的なアプローチはどういうものかを考えるようになります。

テレアポの場合、購買につなげることだけを考えがちです。しかし、インサイドセールスでは購買のプロセスを理解して効果的なアプローチを模索する必要があるため、より全体的な視点が要求されます。

トーク内容

目的が違えば営業トークの内容も変わってきます。

インサイドセールスの場合は、マニュアルよりも一人ひとりの営業パーソンの考え方がトーク内容に反映される傾向があります。リードとコミュニケーションをとりながら、有望度や見込み度合いを把握する必要があるため、必然的にトーク内容にも工夫が求められるためです。

一方でテレアポはリストに一斉に電話をかけるためある程度のトークスクリプトが決まっており、それにしたがってアプローチします。

コンテンツとの連携

インサイドセールスの場合、DMやメルマガといったツールと連携することによって、顧客からよい反応を引き出せる可能性が高まります。

リードの信頼を得る手段は電話以外にもさまざまあり、相手がよく利用する媒体からもアプローチを図ることで、より効果的なリードジェネレーションを実現可能です。

このように、インサイドセールスの特徴を理解し積極的に強化することによって、テレアポだけを行うよりも成果が出やすくなります。

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インサイドセールスの3つのメリット

インサイドセールスのテレアポとの違いについて説明したところで、具体的な3つのメリットについて解説します。

顧客のニーズを把握できる

インサイドセールスではヒアリングを重視するため、顧客のニーズを把握して次のアクションにつなげやすくなります。事前に顧客ニーズを把握できているため、訪問する際にも具体的な提案がしやすくなり、商談をスムーズに進められるでしょう。

また、最終的に訪問まで至らなかったとしても、定期的に情報を提供するなどして接点を保つことで、後の成約につながることもあります。

営業活動を効率化できる

複数の営業で分担してアクションを起こせるので、営業活動が効率化できます。

通常、顧客となる可能性のあるリード層を探し出し、アプローチ施策を立て、実際にコンタクトをとってアポを取り付け、訪問して成約につなげるプロセスを実践するには時間がかかります。

しかし一連の営業プロセスとしてチーム内で改善を繰り返すことで、徐々に効率的で無駄のないアプローチが可能です。

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システマチックな営業が可能になる

接点を維持しながら顧客を育成できるので、システマチックなリードナーチャリングが可能になります。

たとえ途中で人員が交代しても、少数のセールスパーソンにのみ情報が偏ることがないため、問題なく営業が続けられる点もメリットです。それぞれが専門スキルを身につけながら、組織全体で営業活動が続けられます。

情報を共有することで顧客管理の質が上がり、全体の営業力強化につながるのはインサイドセールスのもっとも大きなメリットといえるでしょう。

成果の出るインサイドセールスのポイント

それでは、実際に成果の出るインサイドセールスのポイントについて、特に重視すべきところを説明します。

ターゲットを絞り込む

インサイドセールスをするうえで、顧客のターゲティングは非常に重要です。

闇雲にセールスをかけるのではなく、しっかりと戦略を立ててターゲットを絞り込むことが大事で、マーケティングによって自社の商品・サービスに関心をもつであろう層を把握してから、電話やメールなどにつなげましょう。

重要なのは案件化しやすいリードか、あるいは少し時間を要する相手かを見極め、適切なアクションをにつなげることです。

あらかじめターゲットを絞り込んで優先度の設定をすることで、効率的なアプローチを心がける必要があります。

タイミングを見計らう

顧客の反応が出やすいタイミングが存在するため、それを見計らって適切なアクションを起こすことが重要です。

顧客からの質問への回答やメール返信などは、対応が遅れることによって商談の機会を逸してしまう可能性があります。

即答できない質問や問い合わせなどに関しては、回答期限を伝えるなどして、顧客が不安をもたないように配慮しましょう。

顧客情報を適切に管理する

インサイドセールスの成功には、顧客の情報をうまく活用することが不可欠です。

すでに説明したように、インサイドセールスでは電話以外のDMやメルマガ、あるいはオウンドメディアオプトインなどによって、事前に顧客の情報を得られます。企業名や業種などの属性情報や、担当者自身の課題や関心などの情報を適切に管理することで、相手の反応を引き出しやすいオファーが可能になります。

顧客情報はリアルタイムで最新のものに更新し、チームで共有することで適切なタイミングで適切なアプローチを心がけましょう。

シナリオを作成する

顧客を惹きつけ、購入してもらうまでのシナリオを作成し、チームで共有することも重要です。

インサイドセールスも基本的には電話やメールでのコミュニケーションがメインとなりますが、担当者各々の独自ノウハウだけに依存するのではなく、チームとして統一した対応ができるようにする必要があるのです。

また、アプローチのシナリオは一度作成して満足するのではなく、実際の顧客の反応を見ながら適宜を修正を加えることも重要です。

営業ツールを活用する

インサイドセールスでは、顧客との長期的なコミュニケーションをとるための仕組みづくりも重要となります。そのためには、MA(マーケティングオートメーション)やSFAなどのシステムやツールを活用するのが有効です。

特にリード情報を適切に管理してくれるツールは多くの企業が導入しており、リードの優先順位に従って最適なアプローチをとれる環境を整えています。

インサイドーセールスを導入したいが、そのための仕組みづくりに時間がかかりすぎると考えている企業は、ぜひツールの導入を検討するとよいでしょう。

インサイドセールスとテレアポを混同して失敗しないための方法

インサイドセールスを導入したつもりが、テレアポ部隊化してしまうといった失敗をするケースもあります。

失敗を防ぐために、次の3つのポイントに注意しましょう。

  • 評価・指標設定を見直す
  • ヒアリング・トークスクリプトの内容改善
  • 複数の手段を利用する

評価・指標設定

インサイドセールスの成果指標にアポイント獲得やコール数、商談数などを設定してしまい、運用に失敗するケースがあります。

インサイドセールスの目的は、顧客との関係構築や育成にあります。しかし、指標にアポイント獲得数やコール数のみを設定すると、スタッフはアポイント獲得などの定量的な成果を優先するようになり、本来の活動目的からそれてしまうでしょう。すると、受注確度の低いアポイントメントでも獲得するようになり、非効率的な営業フローが作られてしまいます。

そのため、インサイドセールスの指標には、アポイントの獲得数などだけではなく、見込み客の育成を評価できる指標を設定するとよいでしょう。

ヒアリング・トークスクリプトの内容

インサイドセールスがテレアポ部隊化してしまう場合、ヒアリングが適切にできていないことも原因となります。

インサイドセールスは、顧客の潜在的なニーズを引き出すことが目的です。しかし、トークスクリプトが「はい」か「いいえ」かで答えが可能なクローズドクエスチョンばかりで構成している場合、顧客のニーズや課題を適切に聞き出せません。「自社の製品についてどう思われますか?」のように顧客から自由な回答を引き出すオープンクエスチョンを中心に行いましょう。

営業活動で必須となる「BANT情報」(Budget:予算、Authority:決裁権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期)のような重要情報を聞き出せるよう、ヒアリングシートを用意しておくよいでしょう。

複数のコンテンツ利用

インサイドセールスの営業活動には、電話以外にメールやWeb会議システムを活用しましょう。

メールは複数の顧客にも一斉にアプローチが可能です。また、顧客は時間を限定せず内容を確認できるため、双方にとって効率的な手法と言えます。メールの配信には、CRMなどのツールを活用すると、セグメント分けやパーソナライズしたアプローチが可能が可能になり成果にもつながりやすくなるでしょう。

また、Web会議ツールを活用すれば、訪問の必要がないためスケジュール調整も行いやすく、興味を持ってもらった顧客にスピーディーな対応が行えます。それでいて、画面を通じて資料を共有できるため、訪問しなくても対面に近い営業活動が行えます。

課題がある場合はコンサルティング、代行など外部リソースの検討も

最後に、本記事おすすめのインサイドセールス支援ツールを紹介します。

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インサイドセールスを積極的に取り入れよう

多くの企業が注目しているインサイドセールスについて、主にテレアポの違いという点から解説してきました。テレアポの進化系ともいえるインサイドセールスでは、マーケティングの視点から顧客の購買プロセス全体を俯瞰し、顧客との信頼関係を構築することによって売り上げにつなげます。

効果を最大化するためには、効率的な情報収集と管理が必要となります。本記事で紹介した支援サービスなどを活用しながらリードの育成に励みましょう。

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