無料で使えるおすすめのワークフローシステム6選!ツールの特徴と選ぶ際のポイント
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目次を閉じる
- おすすめワークフローシステムの比較表
- ワークフローシステムとは
- ワークフローシステムを無料で使う方法
- ワークフローシステムの無料版を使う
- ワークフローシステムを内包するシステムの無料版を使う
- オープンソース型のワークフローシステムを使う
- クラウド型のワークフローシステムを無料トライアルで使う
- 機能を限定した無料のワークフローシステムを使う
- Googleフォームやスプレッドシートで自作する
- 無料のワークフローシステムを選ぶときのポイント
- 必要な機能が揃っているか
- 利用可能な申請書テンプレートの件数と申請回数はどれくらいか
- ストレージ容量と保存期間はどれくらいか
- 同時利用可能ユーザー数は何人か
- サポート体制はあるか
- セキュリティ対策は十分か
- 有料プランへの移行はしやすいか
- 無料で使えるおすすめのワークフローシステム比較6選
- ジョブカンワークフロー
- GRIDYグループウェア
- GroupSession
- AppRemoクラウド
- Exment
- SHIRASAGI
- 無料のシステムを利用する際のメリット
- コスト削減が可能
- 導入のハードルが低い
- 業務の効率化を試験的に体験できる
- 機能制限が操作のしやすさにつながる
- 無料サービスを利用する際のデメリット
- サポートが限定的
- データ保存に制限がある
- カスタマイズが難しい
- セキュリティ面での不安
- 無料と有料のワークフローシステムの違いは?よくある機能制限
- 利用可能なユーザー数の制限
- ワークフローの作成数や申請フォーム数の制限
- 承認ステップ数や承認ルートの制限
- 無料サービスの利用に適した業種や企業規模の例
- スタートアップ企業
- 小規模な非営利団体
- 個人事業主
- 小規模な教育機関
- 有料ワークフローシステムを検討するべきケース
- 利用人数が多くなる場合
- 複雑な承認フローが必要な場合
- 容量と添付ファイルの利用制限をなくしたい場合
- カスタマイズや外部システム連携が必要な場合
- 無料システムから有料システムへの移行方法と注意点
- 移行の必要性を見極める
- 移行先のシステムを選定する
- 移行スケジュールを立てる
- データ移行の実施
- 移行後の運用体制の見直し
- 無料のワークフローシステムでメリットを体験しよう
おすすめワークフローシステムの比較表
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ワークフローシステムとは
ワークフローシステムとは、社内の稟議や回覧を電子化して、効率的に申請・承認するためのシステムのことです。ワークフローシステムは、稟議システムや決裁システムとも呼ばれ、最近はテレワークに対応したクラウド型のワークフローシステムの導入が進んでいます。
ワークフローシステムを導入することで、業務の標準化・効率化、コンプライアンスの強化、ペーパーレス化の推進、リモートワークへの対応など、さまざまなメリットが期待できます。経費申請や勤怠管理、契約書の承認など、幅広い業務で活用でき、組織全体の生産性向上とコスト削減につながるでしょう。
初めてワークフローシステムを導入する場合は、無料のワークフローシステムを試してみて、どのような効果があるのか評価するのがおすすめです。
ワークフローシステムの人気ランキングや口コミは、こちらを参考にしてください。
ワークフローシステムを無料で使う方法
ワークフローシステムを導入することで、業務の効率化や生産性の向上が期待できるものの、コストが障壁となる場合もあります。まずは、ワークフローシステムを無料で使う方法について詳しく解説します。
ワークフローシステムの無料版を使う
一般的なワークフローシステムは、有料版のほかに無料版を提供していることも多いです。無料版では、機能や利用可能なユーザー数を制限されている場合が多いものの、小規模な業務やシンプルなワークフローの管理には十分対応できます。
無料版では、申請フォームの作成や承認フローの設定、申請状況の確認などの基本的な機能を利用できるケースがあります。無料版を活用することで、ワークフローシステムの有用性を検証し、導入効果を確認できるでしょう。
ワークフローシステムを内包するシステムの無料版を使う
ワークフローシステムを使いたいからといって、必ずしもワークフローに特化したシステムを使わなければいけないわけではありません。
グループウェアやプロジェクト管理ツールなどには、ワークフローシステムを内包している場合があります。そうしたシステムの無料版を利用することで、間接的にワークフローシステムを無料で使えるでしょう。
さらにグループウェアの無料版では、ワークフロー機能に加えて、スケジュール管理や掲示板、ファイル共有などの機能も利用できる場合があります。ワークフロー管理だけでなく、社内コミュニケーションの活性化やドキュメント管理の効率化にも役立つでしょう。
オープンソース型のワークフローシステムを使う
オープンソース型のワークフローシステムを利用することで、無料でシステムを導入・運用できます。ただし、システムのインストールやカスタマイズには、一定の技術的知識が必要です。
オープンソースの基幹業務システム構築プラットフォームの中には、ワークフロー機能を備えているものもあります。システムの構築には高度なプログラミング言語の知識を必要としますが、自社にあったワークフローを柔軟に設計できる点がオープンソース型のメリットです。
クラウド型のワークフローシステムを無料トライアルで使う
クラウド型のワークフローシステムの中には、無料トライアル期間を設けているサービスもあります。トライアル期間中は、すべての機能を無料で利用できるため、システムの操作性や機能の充実度を確かめられるでしょう。
無料トライアルでは、ワークフロー機能に加えて、タスク管理やプロジェクト管理、CRM機能なども利用できるケースがあります。トライアル後の継続利用を検討する際の判断材料として活用できるでしょう。
機能を限定した無料のワークフローシステムを使う
機能が限定されているかわりに、利用自体はすべて無料のワークフローシステムもあります。こうしたワークフローシステムを利用することで、特定の業務に特化したワークフロー管理を無料で行えます。
たとえば、申請書の作成や承認フローの設定に特化したシンプルな機能を提供しているワークフローシステムがあれば、限定的な機能ではありますが、特定の業務の効率化に役立つでしょう。
Googleフォームやスプレッドシートで自作する
Googleフォームやスプレッドシートを活用することで、シンプルなワークフローシステムを自作できます。Googleフォームで申請フォームを作成し、回答をスプレッドシートに集約することで、申請内容の管理や承認状況の追跡が可能です。
自作の場合、高度な機能は実装できませんが、単純な業務やシンプルなワークフローであれば、十分に対応できるでしょう。Googleフォームやスプレッドシートの使い方に慣れている場合は、低コストで手軽にワークフローシステムを導入できるメリットがあります。
ただし、セキュリティ面での注意は必要です。アクセス権限の設定やデータの保護には十分気を付けましょう。また、業務の拡大に伴い、より高度な機能が必要になった場合は、専用のワークフローシステムへの移行をおすすめします。
無料のワークフローシステムを選ぶときのポイント
無料のワークフローシステムを選定する際は、いくつかの基準が存在します。代表的な基準について解説します。
必要な機能が揃っているか
無料のワークフローシステムを選ぶ際は、必要な機能が揃っているか確認してください。無料版では利用できる機能を制限されていることがほとんどです。気になるツールに必要な機能が揃っているか必ずチェックしましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
申請フォームの作成 | テンプレートの活用でワークフローをすばやく構築できる |
承認ルートの作成・分岐設定 | 申請時の金額や入力項目により承認ルートの作成と分岐の設定ができる |
承認・決裁と状況確認 | システム上で申請・決裁と申請状況の把握ができる |
入力内容の制御 | 選択式やラジオボタンなど、入力内容を制御することにより、情報の回収漏れの防止や不要な差し戻し作業の削減ができる |
英語対応 | ワンクリックで画面上やメールの内容を英語で対応できる |
スマートフォン対応 | スマートフォンからの申請・承認ができる |
操作ログの履歴確認 | 操作ログから履歴の確認ができる |
IPアドレス制限 | ワークフローシステムにアクセス可能なIPアドレスを制限できる |
通知機能 | 申請の提出や承認状況の変更などを、関係者にメールやシステム内通知で自動的に知らせられる |
添付ファイル機能 | 申請にファイルを添付でき、承認者が内容を確認しやすくなる |
委任機能 | 承認者が不在の際に、代理の承認者を設定できる |
差し戻し機能 | 承認者が申請内容に不備があった場合、申請者に差し戻しを行い、修正を求められる |
CSV出力機能 | 申請データをCSV形式でエクスポートでき、他システムとのデータ連携や分析に活用できる |
システム間連携 | 人事システムや経費精算システムなど、他の社内システムとデータ連携ができる |
利用可能な申請書テンプレートの件数と申請回数はどれくらいか
無料で利用できるワークフローシステムは、多くの場合利用可能な申請書テンプレートの件数と、申請回数に制限があります。
システムを導入する際には、1か月に申請する申請書テンプレートの件数と申請回数を把握しておく必要があります。
ストレージ容量と保存期間はどれくらいか
無料のワークフローシステムでは、利用可能なストレージ容量とデータの保存期間に制限があるため、システムを選ぶ際は、規模にあっているかどうかも大事なポイントです。
また、無料版ではデータ保存の保証がなかったり、一定期間のログインがなければ利用停止になったりする場合もあるため注意が必要です。
同時利用可能ユーザー数は何人か
無料のワークフローシステムでは、同時に利用できるユーザー数を制限されている場合があります。規模や利用者数に応じて、十分な同時利用可能ユーザー数が提供されているかを確認しましょう。
サポート体制はあるか
無料プランでは、有料プランと比べてサポート体制が限定的な場合もあります。システムの使い方に関する問い合わせ先や、トラブル発生時の対応方法などを事前に確認し、運用可能な体制かどうかを判断することが重要です。
セキュリティ対策は十分か
無料のワークフローシステムを利用する際は、セキュリティ面での機能も重要なポイントです。データの暗号化やアクセス制御、監査ログ機能など、セキュリティ対策が十分に講じられているかを確認しましょう。
有料プランへの移行はしやすいか
事業の拡大に伴い、将来的に有料プランへの移行を検討する可能性があります。無料プランから有料プランへのスムーズな移行が可能か、データのマイグレーションや機能の拡張性など、移行に関する条件を事前に確認することをおすすめします。
無料で使えるおすすめのワークフローシステム比較6選
ワークフローシステムの中で、無料で使えるおすすめのツールを比較紹介します。無料の範囲でできることや機能制限などを解説しているので、ワークフローシステム選びの参考にしてみてください。
ジョブカンワークフロー - 株式会社DONUTS
ジョブカンワークフローは、有料版のすべての機能を利用できる30日間の無料トライアルを実施しています。
トライアル期間終了後は一部機能の利用が制限されるものの、3件までのフォームの登録が可能です。また、データの保持期間は直近30日間のみ閲覧可能です。
無料プランでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
機能 | 制限 |
---|---|
登録フォーム | 3件まで |
ファイル添付機能 | 利用できません |
データ保持期間 | 30日間のみ |
乗換案内機能 | 利用できません |
チャットサポート | 利用できません |
API連携 | 利用できません |
GRIDYグループウェア - ブルーテック株式会社
GRIDYグループウェアは、ワークフローを含む23個の機能を備えたグループウェアです。一般的なワークフローの機能をすべて備えており、ワークフロー以外の機能もすべて無料で利用できます。
無料プランでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
機能 | 制限 |
---|---|
SFA/CRM | 利用できません |
スマートフォンアプリ | 利用できません |
CSVインポートでメンバー追加 | 追加できません |
IPアドレス制限といった各種セキュリティオプション | 申し込みできません |
SSO機能 | 利用できません |
アクションログ機能 | 利用できません |
利用容量の確認および通知設定 | 利用できません |
ストレージ容量 | 1GBまで |
ファイル共有機能で扱うファイル容量 | 10MBまで |
サポート | 利用できません |
GroupSession - 日本トータルシステム株式会社
GroupSessionは、ワークフローを含む豊富な機能が備わっているグループウェアです。
利用人数に制限はありませんが、無料版は10〜300人での利用を想定しています。300人を超える場合は有料版の「ZION」を検討しましょう。スマートフォンアプリを利用したい場合は、月額1ユーザー300円で利用できる「byCloudスマートプラン」を選択できます。
GroupSessionはデフォルトで用意されているすべての機能を無料プランで利用できますが、次の機能・関連ソフトの利用は有償オプションの申し込みが必要です。
機能 | 制限 |
---|---|
スマートフォン対応 | 利用できません |
通知 | 利用できません |
リマインダー | 利用できません |
運用サポート | 利用できません |
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AppRemoクラウド
AppRemoクラウドは、Excelで作成した申請書のままで使えるワークフローシステムです。永続無料のFreeプランと30日間の無料トライアルを実施しています。
30日間の無料トライアル期間は、サンプルのユーザーデータや申請フォームが登録済みの環境になるため、申し込み直後から試せます。トライアル期間終了後は一部の機能制限はありますが、最大20人までは引き続き無料で利用可能です。
無料プランでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
機能 | 制限 |
---|---|
利用人数 | 20人まで |
有効化可能フォーム※ | 10フォーム |
ストレージ容量 | 5GB |
添付ファイルの上限容量 | 1MB(1申請あたりの添付可能ファイル) |
申請データ出力件数 | 1回あたり50件 |
セキュリティオプション | IP制御やクライアント証明の利用ができません |
※有効化可能フォーム数は、登録可能なフォーム数の制限ではなく、同一タイミングで利用できるフォーム数の制限です。
Exment
Exmentはオープンソース型のソフトウェアです。ライセンス版の場合は、完全無料での利用が可能です。
ワークフローをはじめとする基本機能が充実しており、ユーザー数の制限や機能制限はありません。
Exmentはオープンソース型のソフトウェアなので、すべての機能を無料プランで利用できますが、次のサポート利用には有償オプションの申し込みが必要です。
有償オプション | 詳細 |
---|---|
保守サポート | Exmentのインストール方法や、設定方法、操作方法、更新方法、問題発生時の対応など、個別お問い合わせの対応をするプラン。 |
導入支援 | 導入における環境構築やデータ移行、操作方法のレクチャーなどをするプラン。 |
機能改善・独自カスタマイズ | 機能改善や独自プラグインの追加開発をするプラン。 |
SHIRASAGI
SHIRASAGI(シラサギ)は、ワークフローを含むすべての機能を無料で利用できるオープンソースソフトウェア(OSS)です。申請・承認作業を電子化するといった業務効率が大幅に向上します。
SHIRASAGIはオープンソース型のソフトウェアなので、すべての機能を無料プランで利用できますが、次のサポート利用には有償オプションの申し込みが必要です。
有償オプション | 詳細 |
---|---|
運用サポート | 設定や操作、不具合への質問に対応をするプラン。 |
講習会サービス | シラサギの講師が来社またはオンラインで、概要説明やレクチャーなどをするプラン。 |
業務代行サービス | シラサギのインストールや初期設定、バージョンアップを代行するプラン。 |
自社にあうワークフローシステムを選ぶには、各サービスの内容を比較することが重要です。気になるサービスの資料を無料ダウンロードして自社にあうのか検討してみましょう。
無料のシステムを利用する際のメリット
無料のワークフローシステムを利用することには、いくつかのメリットがあります。次に、無料のシステムを利用する際の主なメリットについて、詳しく説明します。
コスト削減が可能
無料のシステムを利用することで、システムの導入や運用にかかるコストを大幅に削減できるでしょう。とくに、小規模事業者やスタートアップ企業にとって、コスト削減は重要な課題の一つです。無料のワークフローシステムを活用することで、初期投資を抑えつつ、業務の効率化を図れるでしょう。
導入のハードルが低い
無料のシステムは、有料のシステムと比べて導入のハードルが低いといったメリットがあります。多くの場合、アカウント登録をするだけで、すぐにシステムを利用し始められます。また、システムの設定や操作方法も簡単なものが多く、専門的な知識がなくても利用できるでしょう。
たとえば、クラウド型の無料ワークフローシステムであれば、インストールや設定の必要がなく、インターネット環境があれば、場所を問わずに利用可能です。これにより、社内の誰もがすぐにシステムを使い始められ、スムーズな導入が期待できます。
業務の効率化を試験的に体験できる
無料のシステムを利用することで、ワークフローシステムによる業務の効率化を試験的に体験できます。本格的な導入の前に、システムの操作性や機能を確認し、業務にどのような効果があるかを評価できるでしょう。
たとえば、無料のシステムを使えば、一部の部署や業務でワークフローシステムを試験的に導入できます。これにより、システムの有用性を実際の業務で確認し、導入後の効果を予測できます。また、従業員からのフィードバックを収集し、本格導入時の課題を洗い出せるでしょう。
機能制限が操作のしやすさにつながる
無料のシステムは、有料のシステムと比べて機能制限されている場合が多いものの、これが逆にメリットになることもあります。機能が絞られていることで、操作方法がシンプルでわかりやすく、ユーザーが混乱することなく利用できるでしょう。
たとえば、無料のワークフローシステムでは、申請フォームの作成や承認ルートの設定など、基本的な機能に特化していることがあります。これにより、ユーザーは必要な操作だけを覚えればよく、システムの利用に抵抗感をもちにくくなります。また、管理者にとっても、システムの運用や設定が簡単になるため、負担を軽減できるでしょう。
無料サービスを利用する際のデメリット
無料のワークフローシステムを利用する際には、いくつかのデメリットがあることも理解する必要があります。無料サービスを利用する際の主なデメリットは次のとおりです。
サポートが限定的
無料サービスでは、有料サービスと比べてサポートを受けづらい場合があります。たとえば、電話でのサポートが受けられない、対応時間が短い、専任の担当者がいないなどの制限が考えられます。
サポートが限定的だと、トラブルが発生した際に、すぐに問題を解決できない可能性があるでしょう。また、システムの使い方や設定方法に関する問い合わせにも、十分な回答を得られないことが考えられます。とくに、システムを運用する管理者にとって、サポート体制の不足は大きな負担となるかもしれません。
データ保存に制限がある
無料サービスでは、データの保存期間や容量を制限されている場合があります。たとえば、申請データの保存期間が1年間に限定されていたり、保存できるデータ容量が少なかったりすることがあります。
長期的なデータ保存が必要な場合や、大量の申請データを扱う必要がある場合には、無料サービスでは対応が難しいでしょう。また、データのバックアップ体制が不十分な場合、データ損失のリスクも考えられます。
カスタマイズが難しい
無料サービスでは、ワークフローシステムの設定やカスタマイズを制限されている場合があります。たとえば、組織固有の承認ルールを設定できない、申請フォームに必要な項目を追加できないなどの制限が考えられます。
業務の特性にあわせてシステムを柔軟にカスタマイズできないと、業務の効率化が進まない可能性もあるでしょう。また、組織の成長に伴って業務プロセスが変化した場合に、システムを適切に変更できないことも懸念されます。
セキュリティ面での不安
無料サービスでは、有料サービスと比べてセキュリティ対策が不十分である可能性もあるでしょう。たとえば、データの暗号化レベルが低い、アクセス制御が不十分、監査ログ機能がないなどの問題が考えられます。
とくに、機密性の高い情報を扱うワークフローの場合、セキュリティ面での不安は大きな問題となります。データ漏えいや不正アクセスのリスクを十分に評価し、必要に応じて有料サービスの利用を検討する必要があるでしょう。
無料と有料のワークフローシステムの違いは?よくある機能制限
無料のワークフローシステムと有料システムの大きな違いは、利用できる機能や制限にあります。次に、よくある機能制限について紹介します。
利用可能なユーザー数の制限
無料のワークフローシステムでは、利用可能なユーザー数を制限されている場合が多いです。たとえば、無料プランでは5ユーザーまでしか利用できない、といった制限があります。
一方、有料プランでは、ユーザー数の上限が大幅に増えたり、無制限になったりすることが一般的です。組織の規模に応じて、必要なユーザー数を登録できるプランの選択が重要です。
ワークフローの作成数や申請フォーム数の制限
無料プランでは、作成できるワークフローの数や申請フォームの数を制限されている場合があります。たとえば、無料プランでは3つまでのワークフローしか作成できない、申請フォームは10種類までしか作れない、などの制限です。
有料プランでは、これらの制限が緩和され、より多くのワークフローや申請フォームを作成できるようになります。業務の種類が多岐にわたる組織では、有料プランの方が適しているでしょう。
承認ステップ数や承認ルートの制限
無料プランでは、ワークフローの承認ステップ数や承認ルートの設定が制限されている場合もあります。たとえば、無料プランでは3ステップまでの承認しか設定できない、承認ルートの分岐ができない、などの制限です。
有料プランでは、より多くの承認ステップを設定でき、複雑な承認ルートにも対応できるようになります。多段階の承認が必要な業務や、部署ごとに異なる承認ルートが必要な場合は、有料プランの方が適しているでしょう。
無料サービスの利用に適した業種や企業規模の例
無料のワークフローシステムは、特定の業種や企業規模に適しています。次に、無料サービスの利用に適した業種や企業規模の例を紹介します。
スタートアップ企業
スタートアップ企業は、限られた資金の中で効率的に事業を運営する必要があるため、無料のワークフローシステムの利用に適しているでしょう。初期費用を抑えつつ、業務プロセスの効率化を図れるため、貴重な資金を他の事業活動に充てられます。
小規模な非営利団体
予算が限られている小規模な非営利団体でも、無料のワークフローシステムは有用です。ボランティアスタッフの管理や、イベントの企画・運営など、さまざまな業務プロセスの効率化に役立ちます。
個人事業主
フリーランスや個人事業主も、無料のワークフローシステムの利用に適しています。請負案件の管理や、顧客とのコミュニケーション、請求書の発行などの業務プロセスを効率化できるでしょう。
たとえば、フリーランスのグラフィックデザイナーは、クライアントとのデザイン案の承認プロセスをワークフローシステムで管理することで、円滑なコミュニケーションと確実な承認取得が可能になります。また、請求書の発行や支払い管理もシステム化することで、業務の効率化と財務管理の強化が図れるでしょう。
小規模な教育機関
学習塾や音楽教室などの小規模な教育機関でも、無料のワークフローシステムは活用できます。生徒の出欠管理や、教材の準備、講師のスケジュール管理など、さまざまな業務プロセスの効率化に役立ちます。
たとえば、個人経営の学習塾では、生徒の入塾申し込みや、講師の勤怠管理、テストの採点業務などをワークフローシステムで管理することで、限られたスタッフでも効率的な運営が可能になるでしょう。また、生徒や保護者とのコミュニケーションにもシステムを活用することで、円滑な情報共有が図れます。
有料ワークフローシステムを検討するべきケース
無料のワークフローシステムは、小規模な組織や簡単な業務には適しています。しかし、組織の成長や業務の複雑化に伴い、有料システムの導入を検討する必要がでてくる場合もあるでしょう。次に、有料のワークフローシステムを検討するべきケースについて紹介します。
利用人数が多くなる場合
組織の規模が拡大し、ワークフローシステムを利用するユーザー数が増加する場合、有料システムの導入を検討すべきです。
無料プランでは、利用可能なユーザー数を制限されている場合が多いため、一定数以上のユーザーが利用する場合は、有料プランへの移行が必要になります。
複雑な承認フローが必要な場合
組織の業務プロセスが複雑化し、多段階の承認や条件付きの承認フローが必要になる場合も、有料ワークフローシステムの導入を検討すべきです。
無料プランでは、承認ステップ数や承認ルートの設定を制限されている場合が多いため、複雑な承認フローには対応が難しくなります。
たとえば、経費申請において、申請金額に応じて異なる承認ルートを設定する必要がある場合や、プロジェクトの進捗状況に応じて承認者を変更する必要がある場合は、無料プランでは実現できないことがあるでしょう。
容量と添付ファイルの利用制限をなくしたい場合
容量と添付ファイルの利用制限をなくしたい場合も、有料システムの導入を検討しましょう。
無料プランでは、ストレージ容量を制限されている場合が多いため、大容量のデータを保存することが難しくなります。
たとえば、建設業や製造業など、図面や仕様書といった大容量ファイルを添付する必要がある業務では、無料プランでは容量不足になる可能性があるでしょう。有料プランであれば、十分なストレージ容量を確保できるため、大容量データの管理が可能になります。
カスタマイズや外部システム連携が必要な場合
組織固有の要件にあわせてワークフローシステムをカスタマイズしたり、外部システムと連携したりする必要がある場合、有料システムでなければ実現できないことがあります。
無料プランでは、カスタマイズ機能やAPI連携機能を制限されている場合が多いため、組織の要件にあわせた調整が難しくなるでしょう。
おすすめのワークフローシステム比較については、ぜひ次の記事も参考にしてください。
無料システムから有料システムへの移行方法と注意点
事業の成長に伴い、無料のワークフローシステムから有料システムへ移行する際には、適切な方法と注意点を理解する必要があります。最後に、無料システムから有料システムへの移行方法と注意点について説明します。
移行の必要性を見極める
まず、無料システムから有料システムへの移行の必要性を見極めることが重要です。ユーザー数の増加や業務プロセスの複雑化により、無料システムでは対応が難しくなった場合は、移行を検討しましょう。
移行先のシステムを選定する
移行の必要性が確認できたら、次は移行先のシステムを選定しましょう。無料システムと同じベンダーの有料プランに移行する場合は、データの移行がスムーズに行えるメリットがあります。一方、他のベンダーのシステムに移行する場合は、機能や料金体系を詳細に比較検討する必要があります。
移行先のシステムを選定する際は、現在の業務プロセスに必要な機能が提供されているか、将来的な業務拡大に対応できるか、セキュリティ面での信頼性が高いかなど、さまざまな観点から評価することが重要です。
移行スケジュールを立てる
移行先のシステムが決まったら、移行スケジュールを立てましょう。データ移行の手順や、移行期間中の業務フローの変更点などを洗い出し、関係者と調整のうえ、スケジュールを確定します。
移行作業は、業務への影響を最小限に抑えるために、業務の繁忙期を避けて実施することが望ましいでしょう。また、移行後の業務プロセスの変更点については、事前に関係者へ周知し、研修を実施するなど、スムーズな移行に向けた準備が必要です。
データ移行の実施
無料システムから有料システムへの移行では、データ移行が重要な作業の一つです。もし他のベンダーのシステムを使うことになったときのように、移行元と移行先のシステム間でデータ形式が異なる場合は、データ変換作業が必要になります。
データ移行は、移行するデータの種類や量によって、作業の難易度が異なります。とくに、大量のデータを扱う場合は、移行にかかる時間や手間を十分に見積もる必要もでてくるでしょう。また、移行後のデータの整合性チェックも欠かせません。
移行後の運用体制の見直し
無料システムから有料システムへの移行後は、状況に応じて運用体制の見直しが必要です。有料システムではより高度な機能が提供されるため、機能にあわせた運用ルールの設定や、研修が必要になるかもしれません。
せっかく有料化をして使える機能が増えても、使いこなせないと宝の持ち腐れになってしまいます。有料システムの機能を十分に活用するために、従業員のスキルアップを図りましょう。
無料のワークフローシステムでメリットを体験しよう
無料のワークフローシステムは、業務効率化やお試し利用といったメリットがあり、初めてワークフローシステムを導入する場合におすすめです。選定する際は次のポイントに注意して選ぶことをおすすめします。
- 必要な機能が揃っているか
- 利用できる申請書テンプレートや申請回数はどれくらいか
- ストレージ容量と保存期間はどれくらいか
- 登録可能なユーザー数は何人か
- サポート体制はあるか
- 将来的な有料プランへの移行もしやすいか
自社にあうワークフローシステムを選ぶには、各サービスの内容を比較することが重要です。気になるサービスの資料をダウンロードして自社にあうのか検討してみましょう。