飲食店向けCRMおすすめ比較!解決できる課題
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- 飲食店におけるCRM(顧客管理システム)とは
- 飲食店で活用できるCRMの機能
- 飲食店における顧客の獲得・管理に関する課題
- 人手不足による業務負担の増加
- リピーターの獲得ができない
- 売上の維持・向上に向けたマーケティング施策が必要
- 飲食店の課題をCRMで解決できる理由
- 各種管理機能によりスタッフの業務負担を軽減できる
- 顧客対応の質向上でリピーターを獲得できる
- 戦略的なマーケティングやDXを実現できる
- 飲食店でのCRMの活用方法
- CRMに顧客情報を集約・蓄積させる
- 情報を分析し、再来店につながる施策を行う
- 飲食店におけるCRMの導入事例
- 株式会社ダイエー商事 D's GROUP
- 株式会社イタリアンイノベーションクッチーナ
- 居酒屋SUN祐天寺
- 飲食店向けCRMの選び方
- 誰でも操作しやすく使いやすい
- 既存システムとの連携性
- コストパフォーマンス
- 飲食店での導入実績
- 飲食店向けCRMの比較
- トレタ(TORETA) - 株式会社トレタ
- STORES ブランドアプリ - STORES株式会社
- TableCheck - 株式会社TableCheck
- リザーブキーパー - 株式会社エアネット
- ebica - 株式会社エビソル
- Knowledge Suite
- 飲食店向けCRMでリピート顧客の獲得を目指そう
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飲食店におけるCRM(顧客管理システム)とは
CRMは「Customer Relationship Management」の略であり、日本語では「顧客関係管理」や「顧客管理」などと訳されます。顧客との良好な関係を構築するためのシステムであり、顧客に関する幅広い情報を収集・分析により、一人ひとりに合わせた丁寧な接客を実現できます。
収集する情報も年齢や性別といった基本的な情報はもちろん、来店の頻度や回数、過去の来店時に頼んだメニュー、使った金額といった詳細な情報まで蓄積可能です。これにより顧客の店に対する愛着や食事の好みなどを把握したうえで接客ができ、リピーターの獲得や顧客満足度の向上につなげられます。
飲食店で活用できるCRMの機能
CRMには顧客情報を一元管理できる機能に加えて、案件管理や問い合わせの管理など、多くの機能が実装されています。中心となるのは顧客の基本情報やサービスの利用履歴を収集・管理できる機能であるものの、業務効率化に役立つものも少なくありません。
一般企業が活用するイメージの強いCRMですが、飲食店のように顧客一人ひとりと関わる業種にもおすすめです。顧客の情報を管理して詳細に分析すれば、安定した集客に結び付けられるでしょう。マーケティングの支援機能を実装した製品も多いので、店舗運営において戦略的な集客が可能です。
とりわけ個人経営の店舗は、販促に充てるリソースを確保できない場合も多いため、情報管理とマーケティングを効率化できる飲食店向けCRMの導入が効果的です。CRMの機能について詳しく知りたい場合は、こちらの記事も確認してください。
飲食店における顧客の獲得・管理に関する課題
飲食店では、スタッフの業務負担の軽減やリピーターの安定した獲得など、さまざまな課題を抱えています。普段の業務において、解決すべき課題は何か確認してみましょう。
人手不足による業務負担の増加
飲食業界は慢性的な人手不足といわれており、一般企業に比べてアルバイト・パートが多い業界であるため、業務生産性の維持に難儀する店舗が少なくありません。
既存スタッフの負担が大きくなりがちで、人員の入れ替わりも激しいです。優先すべき業務を明確にして、一つひとつの業務効率を高めなければいけません。離職対策も必要であり、優秀なスタッフにかかる手間を削減し、できるだけ長く活躍してもらえる環境の構築が必要です。
リピーターの獲得ができない
なかなかリピーターの獲得ができず、売上が安定しない飲食店は多くあります。実際、新規開業の店舗では3年以内の廃業率が7割ともいわれています。廃業の原因はさまざまですが、売上のめどが立たず、やむなく店舗をたたむ選択する事業主は珍しくありません。
売上の多くはリピーターからもたらされるため、既存の顧客をうまく管理し、有効な施策を打ち出す必要があります。
売上の維持・向上に向けたマーケティング施策が必要
飲食店は店舗間の競争が激しく、もともとリピーターの確保が難しい傾向にあります。さらに数年前のコロナ禍の影響により、売上が激減したり閉店の憂き目にあったりした飲食店は少なくありません。
いまだ売上が完全に戻っていない店舗も多い中で、新たに顧客を獲得・維持するには戦略的なマーケティングが必要です。
飲食店の課題をCRMで解決できる理由
飲食店では上記のように、スタッフの業務効率化やリピーターの獲得などに関するさまざまな課題があります。しかしCRMを使えば多くの課題を解決できるため、理由をCRMの代表的な機能とともに理由を紹介します。
各種管理機能によりスタッフの業務負担を軽減できる
CRMはさまざまな管理機能により、店舗スタッフの業務負担を軽減可能です。軸となる顧客情報の管理をはじめ、顧客対応を効率化できる機能も豊富です。問い合わせの管理やメルマガの発行なども可能なサービスがあり、一人ひとりの顧客に有効なアプローチができます。
飲食店で本格的にCRMを導入・運用している店舗は少ないため、システムの活用で有効な施策を打ち出せれば売上を大きく向上できるでしょう。さらに、顧客を獲得・維持するために必要な作業を簡略化・自動化すれば、スタッフの生産性の向上にもつながります。
顧客対応の質向上でリピーターを獲得できる
顧客管理のシステム化により、スタッフの対応の質を改善できます。さまざまなデータの収集・分析により一人ひとりの顧客ニーズに応えやすくなるため、うまく満足度を向上できれば売上アップにつながるでしょう。
飲食店の売上の大半はリピーターからもたらされるため、いかに顧客に再来店してもらうかが重要です。一方CRMの中には顧客分析機能に秀でた製品が多いので、分析と施策の改善を重ねることで顧客を引き付ける有効なアプローチが可能です。
戦略的なマーケティングやDXを実現できる
顧客対応のみならず、データドリブンな戦略的なマーケティングを実現できるのもCRMの強みです。SFAやMAツールなど、ほかのシステムとスムーズに連携できる製品も多いので、すでになんらかの管理ツールを導入しているならば連携を考えてみましょう。
見込み客向けの情報発信から顧客の獲得、リピート施策の実行までシステマチックに進められるようになり、店舗全体の生産性が向上します。CRMの導入をきっかけとして、飲食業界全体の課題とされているDXの推進も可能です。
飲食店でのCRMの活用方法
飲食店でうまくCRMを活用するには、次のようなことを行うのが重要です。
CRMに顧客情報を集約・蓄積させる
CRMは顧客情報をシステム内に集め、分析を行うことで初めて効果を発揮できるシステムであるため、まずは顧客情報を集めることが重要です。すでに顧客台帳が存在する場合は、この情報をできる限りCRMに入力します。
また新たに情報を蓄積するための体制を構築します。たとえばスタッフに予約・来店があった顧客の情報をCRMに入力するよう教育を徹底したり、予約管理システムと連携を行い、予約情報を自動でCRMに蓄積できるようにしたりしましょう。
CRM自体に予約管理機能があり、自動で収集できる仕組みである場合もあります。また会員制クラブやポイントカードを導入し、会員登録を促すのもおすすめです。
情報を分析し、再来店につながる施策を行う
情報がある程度蓄積されるようになった後は、この情報を分析し再来店や顧客満足度の向上につながる施策を行いましょう。たとえば分析では、予約時に選択したコースの内容から常連客の料理の好みを分析したり、どういった年齢や地域の客が多いかなどを明確化できたりします。
再来店につながる具体的な施策としては次のようなものが挙げられるでしょう。
- 誕生日が近い顧客にお得なクーポンメールを配信する
- お酒メニューをよく選択する顧客に、お酒イベント開催の案内メールを送る
- サイドメニューがよく注文されるため、お得なセットメニューを追加する
- よくあるクレームの内容をもとに、接客のやり方を変更する
CRMではメール配信を自動化する機能や顧客の情報をもとに分類できる機能などもあるため、効率的にアプローチが行えるでしょう。
飲食店におけるCRMの導入事例
飲食店で顧客管理システムを導入している企業の例を、業務改善例とともに紹介します。
株式会社ダイエー商事 D's GROUP
仙台を本拠地として幅広い飲食店を展開するD's GROUPは、CRMの導入により顧客との絆を強化できました。D's GROUPでは、低価格で美味しい料理を提供するのに加え、リーズナブルでも親密でクオリティの高い接客を強みとしており、この接客をサポートするためにCRMを導入しました。
CRMを導入したことで、たとえば電話予約で来店履歴と名前が表示されるため、「〇〇さん、いつもありがとうございます。」と挨拶をするといった、きめ細かい接客ができるようになったとのこと。またポイントカードとCRMを連動させ、貯めたポイントをグループ内で使えるようにしたことで、グループ内店舗での回遊につながったそうです。
ほかにもシステムが全店舗で連動していることから、スタッフが足りなくなった店に、他の店から応援を呼んで人材を補い合えるといった副次的な効果も出ています。
※出典:TORETA「美食の都、仙台で50余年。長い歴史とデジタル活用で育んだ顧客との絆は、続く厄災も乗り越える!」(2024年10月23日閲覧)
株式会社イタリアンイノベーションクッチーナ
大衆的なイタリアンレストランを中心に、16店舗を運営するイタリアンイノベーションクッチーナ(IIC)では、予約管理もできるCRMの導入で業務効率向上と質の高い接客を実現しました。IICは来店の約8割が予約であり手書きノートで管理を行っていたため、入力ミスや文字が読めない、オーバーブッキングするといったトラブルが発生していました。
また予約管理は店長の業務であり負担が大きかったことから、予約管理ができるCRMを導入。予約を正確に管理できるようになったのはもちろん、顧客の過去のオーダーを見て好みを把握したうえで新しいコースを提案するといった、顧客のニーズにあった接客ができるようになりました。
加えて店長の負担が軽減されたことで、店のマーケティングやスタッフのサポートといった本来の業務に取り組めるようになったそうです。
※出典:TORETA「30年の歴史を持つ老舗イタリアンの快進撃を実現した事業継承と、それを支えるデジタル活用」(2024年10月23日閲覧)
居酒屋SUN祐天寺
「気の利いたちょうどいいお店」をコンセプトに、居心地のいい空間を提供する居酒屋SUN祐天寺は、CRMの導入でリピート率の向上やきめ細かなサービスの提供などを実現しました。居酒屋SUN祐天寺は、美味しい料理とともに心に残る思い出を提供するため、接客の質を向上させる目的でCRMを導入。
顧客管理機能にあるメモ機能を活用し、顧客との会話内容や好みなどを詳細に記録し、次に来店した際のサービスに活用するようにしました。また複数の作業をこなす中でも、接客の合間にメモを残すことで、重要な情報を逃さず記録できるようにしたとのこと。
結果開業からわずか1年あまりで、リピート率が40%近くまで向上しました。また、予約フォーム機能を使ってSNSにリンクを掲載したことで、新規顧客を獲得できるようになり、Web予約の比率を全体の3割程度まで伸ばせたそうです。
※出典:TORETA「「”9席”小規模店舗こそトレタ」顧客管理とウェブ予約の活用でリピート率40%」(2024年10月23日閲覧)
飲食店向けCRMの選び方
CRMにはさまざまな種類があるため、飲食店への導入に適したCRMを選ぶには次のようなポイントに注意しましょう。
誰でも操作しやすく使いやすい
まずCRMが操作しやすいか確認するのが重要です。CRMを導入すると、これまでの作業の流れを変えることも多く、現場のスタッフがシステムを使いにくいと感じると現場に定着しなかったり、逆に作業効率が悪くなったりする可能性もあります。
またレストランやカフェといった飲食店は、アルバイトやパートといったさまざまな立場や年齢・性別の違った従業員が働いており、機械操作が得意な方もいれば不得意な方もいます。そのためマニュアルも必要ないほど誰でも簡単に操作ができるシステムを導入すれば、スムーズに運用も進められるでしょう。
CRMは無料トライアルを導入していることも多いため、現場の従業員に実際の操作感を確認してもらい、問題ないか確認してください。
既存システムとの連携性
CRMは前述したようにほかのシステムと連携することで、効果を最大限発揮できます。そのため店舗にすでに導入している既存システムと、どの程度連携できるかも確認しましょう。たとえばPOSシステムと連携できれば、顧客の性別や商品の購入情報なども収集し分析できます。また予約システムと連携できれば、顧客の来店回数や注文したメニューといった情報も自動で転記されるため、手入力を行う手間も省けるでしょう。
二重入力や入力ミスといったヒューマンエラーも軽減できるため、できる限り既存システムと連携できるCRMがおすすめです。
コストパフォーマンス
CRMは種類が多く多機能で高価なものから、シンプルで低価格なものまで幅広くあるため、自社にあったコストパフォーマンスの高いCRMを選ぶのが重要です。たとえ高機能なCRMを導入しても、うまく使いこなせなければ効果は出ず、費用ばかりがかかります。
そのため、最低限必要な機能が搭載されているかを確認し、かかる費用以上の効果が期待できるCRMを探しましょう。この時初期費用や月額料金だけでなく、オプション料金や業務の対応範囲、料金体系などもあわせて確認してください。
飲食店での導入実績
CRMが実際に飲食店で導入されているかの実績も重要な指標の1つです。とくに自社の店舗と似た営業形態やジャンルの実績があれば、現在抱えている課題も解決できる可能性が高いといえるでしょう。
また飲食店向けに特化した顧客管理システムや、飲食店向けの管理機能があるCRMなども複数存在します。たとえば予約管理機能やスタンプカード機能といった機能のついたシステムもあるため、店舗の運営業務全体を効率化したい方は、こういった飲食店特化の機能もチェックするといいでしょう。
飲食店向けCRMの比較
顧客管理ができる飲食店向けアプリや、飲食店向けのCRMシステム・ソフトを厳選し紹介します。
トレタ(TORETA) - 株式会社トレタ
トレタ(TORETA)は飲食店のDXを実現できるサービスで、予約管理機能をはじめ、モバイルメニューやスタンプカードなどが利用できます。基本となる顧客管理機能つきの予約台帳を中心として、モバイルオーダーやブラウザ型のスタンプカードの導入などが可能です。
多くの飲食店の課題とされるDXを実現しつつ、飲食業の一連の業務を効率化できるのに加えて、顧客対応の質を向上できます。全国各地の飲食店で着実に導入が進んでいるサービスです。
STORES ブランドアプリ - STORES株式会社
STORES ブランドアプリは、店舗とEC(オンラインショップ)の顧客情報を一元的に管理でき、顧客体験を最適化できる飲食店向けアプリが作成可能です。CRMとしても優秀なシステムで、顧客情報の取得から統合・分析・活用までワンストップで利用できます。
アプリではクーポンの発行や有効期限の設定、購入金額に応じたポイントの付与なども可能です。POSシステムと連携することで、顧客情報を1つのIDで管理できます。
TableCheck - 株式会社TableCheck
TableCheckは、飲食店向けの予約・顧客管理システムで、世界35か国のレストランで広く導入されています。スタッフの予約管理にかかる手間をなくし、店舗のオペレーションに合わせて受付ルールを細かく設定できるのが特徴です。
飲食履歴や金額、食の好み、アレルギーなどさまざまな観点で顧客情報を収集・管理できるのに加えて、リピート率の向上に役立つ機能も豊富です。さらにキャンセルプロテクション機能や、コンタクトレス機能なども充実しています。データにもとづいた精度の高いマーケティングを実現したい飲食店は、ぜひ導入を検討しましょう。
リザーブキーパー - 株式会社エアネット
リザーブキーパーは、飲食店向けの予約管理・顧客管理システムで、さまざまな観点から顧客データを活用することで売上アップを実現できます。CTI機能やメール配信機能などを実装しており、顧客へのアプローチから接客まで幅広くブラッシュアップが可能です。
また、独自のテイクアウト注文サイトを作成してもらえるサービスもあり、実店舗の営業に加えてネット注文も受けられます。ブラウザおよびアプリ経由により何台でも同時にログインできるので、小規模店舗から大規模なチェーン店まで幅広く利用できるのも魅力です。
ebica - 株式会社エビソル
ebicaは、レストラン・飲食店向けの予約管理・顧客管理システムで、さまざまな業態・規模の飲食店に導入されています。ネット予約や電話予約、ウォークインも含めて、すべての顧客情報を一元的に管理できるのが特徴です。
顧客台帳上で情報を簡単に把握できるのに加えて、さまざまなサポート機能により、新規での来店から再来店のサイクルを構築できます。LINEや会員アプリとの連携により、店舗のオペレーションや施策に合わせたアプローチの実行が可能です。
Knowledge Suite - ブルーテック株式会社
Knowledge Suiteは、CRMやSFA(営業支援システム)に加えて、グループウェアなどもオールインワンで実装されている、統合型のビジネスアプリケーションです。ビジネスに広く活用できるアプリケーションが充実しており、利用した分のみの低コストで利用できます。ユーザー数も無制限です。
さらに、顧客の詳細な情報を登録・管理できるのに加えて、商談やスケジュールなどの活動履歴や予定管理にも対応しています。非常に多機能であるため、店舗運営だけではなくバックオフィス業務の効率化も図りたい企業におすすめです。
飲食店向けCRMでリピート顧客の獲得を目指そう
CRMは顧客管理機能をはじめ、案件管理や問い合わせ管理などのさまざまな機能を利用できるシステムです。多くの飲食店が抱える課題である業務負担の軽減や顧客対応の質の向上、リピーターの獲得などに役立ちます。
導入するシステムを選ぶ際には、必要な機能が網羅されているのはもちろん、スタッフによる操作のしやすさにも注目しましょう。すでに店舗や社内で管理システムを導入している場合は、連携による業務効率化を実現できるかも重要です。
なお、飲食店ではCRMに関連して、次のようなサービスも多くの店舗に導入されています。あわせて利用を検討してみるとよいでしょう。