営業事務の効率化を行う方法とは?効率化のメリットや課題改善の方法
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- 営業事務の主な仕事
- 営業事務に必要なスキル
- 営業事務の仕事がハードだといわれる理由
- 業務量が多い
- 正確性と速さが求められる
- さまざまな相手と板挟みになりがち
- スケジュールが顧客や営業担当者に依存する
- 専門知識が必要
- 営業事務を効率化するメリット
- 工数やコストを削減できる
- 営業のクオリティを高められる
- 顧客満足度の向上が期待できる
- ワークライフバランスの向上を図れる
- 営業事務の効率化による相乗効果
- 営業事務のスキルアップ
- 社内の紙文化が改善される
- 企業イメージの向上
- 効率化できる仕事内容の例
- 見積書・契約書の作成
- スケジュール管理
- 顧客情報管理
- 請求書の発行と管理
- 営業報告書の作成
- 経費精算
- 顧客対応
- 営業事務作業を効率化するステップ
- 1. 現状の把握と課題発見
- 2. 改善の優先順位の決定
- 3. 効率化の方法の決定
- 4. 目標とプランを設定
- 営業事務を効率化する具体的な方法
- 顧客リストやデータベースを使いやすく整える
- VBAやGAS、RPAによる自動化をする
- 営業支援ツールを活用する
- インサイドセールスを導入する
- 営業資料やサービス資料を充実させる
- マニュアルやFAQを作成する
- 業務の一部をアウトソーシングする
- コミュニケーションツールを導入する
- 顧客の確度によって注力度合いを変える
- 営業事務の効率化を進める小手先テクニック
- ショートカットキーを活用する
- ユーザー辞書に定型文を登録する
- メールのテンプレートを複数パターン作成する
- 外付けのショートカットランチャーを活用する
- 営業事務の効率化で顧客満足度や営業成果の向上を図ろう
営業事務の主な仕事
営業事務の主な仕事内容は、営業活動をスムーズに進めるためのサポートやバックアップを行うことです。
営業担当やクライアントからの問い合わせに対応し、必要な情報を提供したり、予約や確認を行ったりします。さらに、営業スケジュールや契約書、見積書、請求書などの書類をデータベースやファイルで管理したり、報告・申請を行ったりします。
また、営業のプレゼンテーションや提案に必要な資料作成や、資料の校正・修正を行うことも、営業事務の仕事です。他にも、営業とクライアントの橋渡しとして、契約や納品の手続きを行ったり、アフターフォローやクレーム対応を行ったりと多岐にわたります。
営業事務に必要なスキル
営業事務は社内対応だけでなく顧客対応もあり幅広い仕事に携わるため、さまざまなスキルや柔軟性が求められます。たとえば、営業担当者やクライアントと円滑にやりとりを進められるコミュニケーション力や、WordやExcelなどを使用し、書類や資料を作成できるスキルも必要です。
また、インターネットやメールなどからの情報収集力も求められます。ほかにも、営業のスケジュール調整や書類の整理など、正確に行える管理能力や期限や優先順位を意識し、業務を効率的に進められる能力も必要となります。
営業事務の主な仕事内容と求められるスキルは、次のとおりです。
仕事内容 | 求められるスキル |
---|---|
問い合わせ対応 | コミュニケーション力、傾聴力、情報収集力、問題解決力 |
スケジュール管理 | 調整力、優先順位判断力、時間管理力、柔軟性 |
書類作成・管理 | Word・Excelスキル、文書作成力、情報整理力、正確性 |
データ入力・管理 | 入力スピード、正確性、データ分析力、IT活用力 |
営業資料の作成 | 企画力、デザイン力、プレゼンテーション力、情報収集力 |
契約・納品手続き | 事務処理能力、法律知識、交渉力、調整力 |
請求書発行・管理 | 計数感覚、財務知識、期日管理力、確認作業の正確性 |
経費精算処理 | 計数感覚、ルール理解力、確認作業の正確性、効率性 |
アフターフォロー | 顧客対応力、情報収集力、提案力、問題解決力 |
クレーム対応 | ストレス耐性、傾聴力、冷静な判断力、問題解決力 |
備品・在庫管理 | 在庫管理能力、発注業務スキル、効率性 |
営業事務の仕事がハードだといわれる理由
営業事務の仕事がハードだといわれる理由として、次のようなことが挙げられます。
- 業務量が多い
- 正確性と速さが求められる
- さまざまな相手と板挟みになりがち
- スケジュールが顧客や営業担当者に依存する
- 専門知識が必要
業務量が多い
営業事務は、営業活動に関わる幅広い業務を担当しています。見積書の作成、契約書の管理、注文書の処理、売上の報告など、営業活動のあらゆる場面で発生する事務作業をすべて担っていることが一般的です。
これらの業務を滞りなくこなすためには、膨大な量の事務作業をこなさなければなりません。業務量の多さが、営業事務の仕事をハードにしている大きな要因の一つです。
また、営業に必要な内容は日々変化し、予測できないこともあり、業務量が急に増えたり減ったりすることも少なくありません。
正確性と速さが求められる
営業事務の仕事では、正確性と速さが求められます。見積書や契約書には、金額や条件に間違いがあってはなりません。また、顧客からの問い合わせや注文に迅速に対応することも求められます。
ミスが許されない仕事であると同時に、スピードも重視されるため、営業事務は常に緊張感を持って業務に取り組まなければなりません。この正確性と速さへの要求が、営業事務の仕事をハードにしている要因です。
さまざまな相手と板挟みになりがち
営業事務は、営業担当者と顧客の間に立つ役割を担っています。営業担当者からは、顧客とのやり取りをスムーズに進めるための支援を求められます。一方、顧客からは、注文や問い合わせに迅速かつ的確に対応することを期待されがちです。
営業事務は、この両者の要求に応えなければならず、時には板挟みになることもあります。さまざまな相手との調整を求められる点が、営業事務の仕事をハードにしています。
スケジュールが顧客や営業担当者に依存する
営業事務のスケジュールは、顧客や営業担当者のスケジュールに大きく影響されることも少なくありません。顧客からの急な注文や問い合わせに対応しなければならないこともあれば、営業担当者の出張にあわせて事務作業を進める必要もあります。
みずからのペースで仕事を進めることが難しく、常に他者のスケジュールにあわせなければならない点も、営業事務の仕事をハードにしている要因です。
専門知識が必要
営業事務の仕事には、幅広い専門的な知識が必要とされます。契約書の作成には法律の知識が必要で、見積書の作成には商品知識が欠かせません。また、販売管理システムのようなITツールの使い方にも精通している必要があります。
営業事務は、これらの専門知識を身に付け、日々の業務に活かさなければなりません。専門知識の習得と活用が求められる点も、営業事務の仕事がハードだといわれる理由です。
営業事務を効率化するメリット
営業事務の仕事を効率化することで、次のようなメリットが得られます。
- 工数やコストを削減できる
- 営業のクオリティを高められる
- 顧客満足度の向上が期待できる
- ワークライフバランスの向上を図れる
工数やコストを削減できる
営業事務の業務を効率化することで、事務作業にかかる時間を大幅に削減できます。
たとえば、見積書や契約書の作成にテンプレートを活用したり、データ入力を自動化したりすることで、作業時間を短縮可能です。また、書類の電子化を進めることで、紙代や印刷代などのコストも削減可能です。
さらに、効率化することで人材育成にかかる時間や費用、採用コストも抑えられます。
営業のクオリティを高められる
営業事務の効率化によって、営業活動のクオリティ向上も可能です。事務作業の時間が短縮されれば、浮いた時間で営業担当者のサポートに時間を割きやすくなります。
たとえば、営業資料の作成や営業先とのスケジュール調整など、営業活動へ直接貢献できる業務に注力できます。営業事務の効率化は、営業担当者の活動を後方支援し、営業のクオリティを高めることにつながる施策です。
顧客満足度の向上が期待できる
営業事務の効率化による顧客対応の質とスピードの向上は、顧客満足度の向上に直結します。
たとえば、見積書や契約書の作成スピードが上がれば、顧客への提案や契約のスピードアップが図れます。また、問い合わせ対応や納品手続きなどの業務が迅速化されれば、顧客の待ち時間を短縮可能です。
ワークライフバランスの向上を図れる
営業事務の効率化は、ワークライフバランスの向上にもつながります。事務作業の時間が短縮されれば、残業時間の削減や休暇の取得がしやすくなり、心理的な負担も軽減されます。
従業員が心身ともに健康で、仕事と私生活のバランスを保てる環境は、モチベーションの向上や離職率の低下につなげるための欠かせない要素です。
営業事務の効率化による相乗効果
営業事務の効率化は、一般的なメリットだけでなく、意外な効果をもたらすこともあります。次に、営業事務が効率化することによって生まれる間接的なメリットを紹介します。
営業事務のスキルアップ
業務の効率化によって、営業事務担当者のスキルアップも実現可能です。単純作業の自動化が進めば、より高度な業務に取り組む時間が生まれます。
たとえば、データ分析やマーケティング業務など、付加価値の高い仕事にチャレンジできるようになります。営業事務担当者のキャリアアップを後押しするためにも、効率化は欠かせません。
社内の紙文化が改善される
営業事務の効率化を進める過程で、ペーパーレス化が進むこともあります。紙の書類を電子化することで、社内の紙文化が改善され、環境負荷の低減にもつながります。
また、書類の検索性が向上するため、情報の共有や引き継ぎもスムーズに実行可能です。このように、効率化は社内の文化改革のきっかけにもなり得ます。
企業イメージの向上
営業事務の効率化は、外部からの企業イメージの向上にもつながります。
たとえば、見積書や契約書の提示スピードが上がれば、企業の対応力の高さをアピール可能です。また、問い合わせ対応の迅速化は、顧客からの信頼感を高めることにつながります。
営業事務の効率化は、企業の対外的なイメージアップにも役立つ要素です。
効率化できる仕事内容の例
営業事務の業務は多岐にわたりますが、多くは効率化の余地があります。次に、効率化できる主な営業事務の仕事内容を具体的に紹介します。
見積書・契約書の作成
見積書や契約書の作成は、営業事務の重要な業務の一つです。この業務は、テンプレートの活用や自動化ツールの導入により、大幅な効率化が可能です。
たとえば、見積書作成ソフトを使えば、商品情報や顧客情報を入力するだけで、自動的に見積書が生成されます。また、契約書の雛形をクラウド上で管理することで、必要な情報を入力するだけで、スピーディーな契約書の作成も実現します。
スケジュール管理
営業担当者のスケジュール管理も、営業事務の重要なタスクです。この業務は、スケジュール管理ツールの活用によって効率化が可能です。
たとえば、グループウェアを導入すれば、営業担当者のスケジュールを一元管理でき、予定の調整もスムーズに行えます。また、スケジュール管理にAIを活用すれば、最適な訪問ルートの提案や、空き時間の有効活用など、高度な管理も可能になります。
顧客情報管理
顧客情報の管理は、営業活動を支える重要な業務です。この業務は、CRM(顧客管理システム)の導入によって効率化できます。
CRMを活用すれば、顧客情報を一元管理でき、営業担当者間での情報共有もスムーズになります。また、AIを活用した顧客分析により、最適なアプローチ方法の提案や、クロスセルの機会の発見など、高度な顧客管理も可能です。
請求書の発行と管理
請求書の発行と管理は、営業事務が担う業務の一つです。この業務は、請求書発行ソフトの導入により、大幅に効率化できます。
請求書発行ソフトを使えば、売上データを入力するだけで、自動的に請求書が生成されます。また、請求書の発送や入金管理も自動化でき、手作業の負担を大幅に軽減可能です。
営業報告書の作成
営業報告書の作成も、営業活動の振り返りと改善に欠かせません。この業務は、あらかじめテンプレートを用意したり、報告書作成ツールを活用したりすることで、効率化可能です。
たとえば、クラウド上の報告書フォーマットを使えば、営業担当者がスマートフォンから直接入力できるようになります。
経費精算
経費精算は、営業活動に付随する事務作業です。この業務は、経費精算システムの導入によって効率化できます。
経費精算システムを使えば、領収書をスマートフォンで撮影するだけで、自動的にデータ化されます。また、自動仕分け機能により、経費の分類や確認作業までも自動化可能です。
顧客対応
顧客からの問い合わせや要望への対応も、営業活動に欠かせない重要な業務の一つです。この業務は、チャットボットやAIを活用することで、効率化できます。
たとえばチャットボットを導入すれば、商品の仕様や価格、納期などに関する問い合わせに、24時間365日で即時に回答できるようになります。これにより、営業事務の負担が大幅に軽減されるだけでなく、顧客の利便性の向上も可能です。
営業事務作業を効率化するステップ
営業事務の仕事を効率化するためには、次のようなステップで進めることがおすすめです。
- 現状の把握と課題発見
- 改善の優先順位の決定
- 効率化の方法の決定
- 目標とプランを設定
1. 現状の把握と課題発見
業務内容や工程、時間やコストなどを客観的に把握することが重要です。どのような業務を行っているのか、どのくらいの時間や手間がかかっているのか、どのような問題や課題があるのかなどを明確にすることで、効率化の必要性や方向性を見出せます。
また、営業やクライアントからのフィードバックや評価も参考にしましょう。
2. 改善の優先順位の決定
把握した課題から、改善の優先順位を決めましょう。すべての課題を一度に解決することは難しいため、効果や影響の大きさ、緊急度や重要度、実現可能性や費用対効果などを考慮して、優先すべき課題を選びます。
また、改善の目的や目標も明確にしておきましょう。どのような状態になりたいのか、どのような指標で測るのか、どのくらいの期間で達成するのかなどを具体的に設定することで、改善の進捗や効果を確認しやすくなります。
3. 効率化の方法の決定
業務効率改善の方法は幅広く、多岐にわたります。それらの方法から、業務や環境にあったものを選ぶことが大切です。
たとえば、営業支援ツールやコミュニケーションツールを活用する方法、インサイドセールスやアウトソーシングを導入する方法、マニュアルやFAQを作成する方法などがあります。業務課題や目標に応じて効果的な方法を選びましょう。
4. 目標とプランを設定
具体的な改善方法が決まったら、目標とプランを設定し、業務改善を進めましょう。実行する際には、営業だけでなく、必要に応じてクライアントや社内の他部署との連携や調整が必要となる場合もあります。改善の方法や目的を共有し、スムーズに進められるよう配慮しましょう。
また、改善を進めていくなかで、定期的に効果をチェックすることも大切です。新たに課題や問題が発見できた場合にはそれらを含めて軌道修正しながら進める必要があります。
営業事務を効率化する具体的な方法
次に、営業事務の仕事を効率化する具体的な方法について紹介します。
顧客リストやデータベースを使いやすく整える
営業事務の効率化には、顧客情報を適切に管理することが欠かせません。顧客リストやデータベースを使いやすく整備することで、必要な情報へすぐアクセスできるようになります。
たとえば、顧客情報をセグメント化し、重要度や優先度に応じて分類することで、効率的な顧客対応が実現可能です。また、顧客情報の入力フォーマットを統一することによって、データの整合性が保たれ、情報の検索性が向上します。
VBAやGAS、RPAによる自動化をする
営業事務のなかには、定型的な作業が多く含まれています。これらの作業を自動化することで、大幅な時間削減が可能です。
たとえば、ExcelのVBAを使えば、データ入力や集計作業を自動化できます。また、GoogleスプレッドシートのGASを使えば、Webサービスとの連携や、メール送信の自動化が可能になります。
さらに、RPAツールを導入することで、複数のアプリケーション間の操作を自動化可能です。RPAを使えば、データのコピーや入力、ファイルの保存など、定型的な作業を自動化でき、営業事務の負担が大幅に軽減されます。
MacにはショートカットやAutomator機能がある
MacにはショートカットやAutomatorと呼ばれる自動化ツールが標準で搭載されており、これらを活用することで営業事務の効率化を図れます。
ショートカットは、一連の操作をワンアクションで実行できるツールです。たとえば、「顧客リストを開く」「特定の顧客情報をコピーする」「メールアプリを起動する」「コピーした顧客情報を本文に貼り付ける」といった一連の操作を、ワンクリックで実行できるショートカットを作成できます。
一方、Automatorは、より高度な自動化ツールです。Automatorでは、アプリケーション操作だけでなく、ファイルの操作や条件分岐なども自動化できます。たとえば、「指定したフォルダに新しいファイルが追加されたら、該当のファイルを別のフォルダに移動する」といった処理の自動化が可能です。
WindowsにはPower Automate機能がある
Windowsにも、Power Automate(旧称:Microsoft Flow)と呼ばれる自動化ツールがあります。Power Automateは無償提供されており、Windowsユーザーであれば簡単に利用を始められます。
Power Automateの特徴は、クラウドベースのサービスであること、および他のMicrosoftサービスとの連携の容易さです。ExcelやOutlook、SharePointなどのOfficeアプリケーションとシームレスに連携できるため、営業事務の自動化に適しています。
たとえば、「Excelで特定のセルが更新されたら、内容をメールで通知する」「SharePointに新しいファイルが追加されたら、該当ファイルを指定のフォルダにコピーする」といった自動化が可能です。営業事務では、顧客リストの更新や注文書の処理など、Excelを中心とした業務が多いため、Power Automateによる自動化の恩恵を受けやすいです。
営業支援ツールを活用する
営業支援ツールとは、営業の業務を効率化するためのソフトウェアやアプリケーションのことです。
営業支援ツールには、さまざまな種類があります。なかでも営業事務で活用できるシステムとしては、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)、文書管理システムなどがおすすめです。
主に次のような営業支援ツールを活用することで、営業事務の仕事を効率化し、営業の成果向上へつなげられます。
SFA(営業支援システム)
営業のプレゼンテーションや提案に必要な資料を作成や管理できるツールです。資料テンプレートや資料配信や資料の閲覧状況が確認できるシステムもあります。
CRM(顧客管理システム)
営業の顧客情報や営業履歴、契約状況などを一元的に管理できるツールです。見込み客の管理や営業パフォーマンスの分析機能も備わっています。
文書管理システム
営業の契約書や見積書、請求書などの書類を電子化して管理できるツールです。書類の作成や保存、検索、共有などを簡単に行えたり、電子署名やワークフロー機能も備わっていたりします。
インサイドセールスを導入する
インサイドセールスとは、電話やメール、Web会議システムなどのオンラインツールを使って、営業活動を行う方法です。インサイドセールスの導入には、営業の効率化はもちろん、営業事務の負担を軽減するメリットがあります。
インサイドセールスを行うことで、訪問にかかる時間が減り、アポイントメントや商談数を増やせるため、少ない人数での効率良い営業活動が可能です。アポイントの訪問管理や来客対応がなくなるため、営業事務は資料作成や顧客管理などの営業サポート業務に集中できます。
営業資料やサービス資料を充実させる
営業資料やサービス資料を充実させることで、営業の際の資料作成や説明の手間を省けます。たとえば、製品の特長や利用方法をまとめた資料、導入事例や比較表など、営業に必要な情報が網羅された資料をあらかじめ用意することで、資料作成に必要な工数の削減が可能です。
また、充実した資料は顧客の理解を深めることにも役立ちます。豊富な資料を提供することで、顧客はサービスの特長や利点をより深く理解できるようになります。顧客の理解度が上がることで、営業事務に寄せられるお問い合わせ数の低下も実現可能です。
マニュアルやFAQを作成する
クライアントや担当者によって、対応の質が変化しないよう営業事務の業務に関する手順やルール、よくある質問や回答などがまとまった文書を作成することも一つの方法です。
営業事務の業務品質や一貫性を保てるほか、営業事務の業務にかかる工数や手間を減らせます。また、業務の属人化の防止や新人育成にも利用可能です。
業務の一部をアウトソーシングする
営業事務の業務の一部を外部の専門業者に委託することで、業務負担の分散や、品質の向上が期待できます。
たとえば、電話対応や管理業務などのルーティーンワークをアウトソーシングすることで、営業事務は、資料作成やクライアント対応などの重要な業務に集中できます。
また、資料作成やクライアント対応などの専門的な業務をアウトソーシングする場合には、専門業者のノウハウや技術を用いて、クオリティの高い資料提案や対応も可能です。
コミュニケーションツールを導入する
チャットやメール、電話などスムーズに連絡のやりとりができるツールを導入することもおすすめです。
営業やクライアントとのコミュニケーションをスムーズに行え、状況やニーズをリアルタイムに把握し、必要な情報やサポートを行えます。
また、営業やクライアントとのやりとりの履歴や内容を記録できたり、相手が既読したかどうかを確認できたりすることで業務がスムーズに進められます。
顧客の確度によって注力度合いを変える
営業事務の効率化には、顧客の重要度に応じて、業務の優先順位を付けることも重要です。顧客の確度に応じて注力する度合いを変えることで、限られた時間とリソースを最大限に活用できます。
たとえば、高い確度が見込める顧客に対しては手厚いサポートを提供し、スムーズな契約締結を目指します。一方、確度の低い顧客に対しては、標準的な対応に留め過剰なリソース投入を避けるといった方法です。
営業事務の効率化を進める小手先テクニック
営業事務の効率化には、大がかりなシステム導入や業務フロー見直しだけでなく、日々の小さな工夫の積み重ねも重要です。最後に、すぐに実践できる小手先のテクニックをいくつか紹介します。
ショートカットキーを活用する
ショートカットキーを活用することで、マウス操作の手間を省き、作業効率を上げられます。よく使う機能やコマンドには、ショートカットキーを割り当てておきましょう。
たとえば、Excelでよく使う「オートSUM」は「Alt + Shift + =」、「行の挿入」は「Ctrl + Shift + ;」などのショートカットキーがあります。これらのショートカットキーを使いこなせば、集計作業や表の編集が格段にスピードアップします。
使用するパソコンがWindowsかMacかでもショートカットキーは若干変わるものの、普段よく使う機能から順にショートカットキーを覚えていきましょう。
ユーザー辞書に定型文を登録する
メールや書類の作成時によく使う定型文をユーザー辞書に登録することで、入力の手間を大幅に省けます。
たとえば、「お世話になります」「よろしくお願いいたします」といった挨拶文や、「下記のとおりご連絡いたします」「ご確認のほどよろしくお願いいたします」といった定型フレーズを登録しておけば、わずかなキー入力で文章を完成できます。
主要なIMEはユーザー辞書機能を搭載していることが一般的です。普段よく使う定型文を登録し、活用していきましょう。
メールのテンプレートを複数パターン作成する
顧客とのやり取りで使用するメールには、定型的な内容が多く含まれています。あらかじめメールのテンプレートを複数パターン作成することで、メール作成の時間を大幅に短縮可能です。
たとえば、見積書の送付メール、契約書の確認依頼メール、納品の連絡メールなど、頻繁に発生するメールの雛形を用意しておきます。メール作成時には、雛形をコピーして必要な情報を追記するだけで、スピーディーに送信できるようになります。
メールソフトの多くは、テンプレート機能を搭載していることが一般的です。有名どころだと、Gmail では「テンプレート」、Outlook では「クイックパーツ」と呼ばれています。業務にあわせてテンプレートを整備し、有効活用していきましょう。
外付けのショートカットランチャーを活用する
外付けのショートカットキーボードやクリエイター向けの左手デバイスを活用することで、テンプレート文章やよく開くページ、定型業務をボタン一つで行えるようになります。
たとえば、見積書作成のためのExcelファイルを開くボタン、顧客情報を検索するためのCRMページを開くボタン、定型メールを送信するボタンなどを設定しておけば、ワンタッチで必要な作業に移れます。
外付けのショートカットランチャーは、キーボードショートカットよりも直感的で押しやすいため、作業効率の大幅な向上も可能です。また、複数のアプリケーションを跨いだ操作も自動化できるため、定型業務の効率化に大きく貢献します。
営業事務の効率化で顧客満足度や営業成果の向上を図ろう
営業事務の仕事を効率化することで、業務の品質や効果を高めるとともに、働き方や職場環境の改善にもつながります。また、営業事務の業務が効率化することで、顧客満足度の向上も期待できます。
営業事務を効率化するためには、次の施策の導入がおすすめです。
- 営業支援ツールを活用する
- インサイドセールスを導入する
- マニュアルやFAQを作成する
- 業務の一部をアウトソーシングする
- コミュニケーションツールを導入する
なかでも、SFA(営業支援システム)の導入は、案件の進捗管理や予実管理などが行え、営業活動の可視化やノウハウの共有がスムーズに行えるため、営業活動のサポートに欠かせません。
自社にあうツールやシステムを導入して、営業成果の向上を目指しましょう。