大企業向け「ピアボーナス®ツール」おすすめ6選!選定のポイントと導入のメリット

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ピアボーナス®とは
ピアボーナス®とは、従業員同士でお互いの仕事の成果や行動に対し、感謝や称賛の気持ちをポイントとして送り合う制度のことです。溜まったポイントはギフトカードといったさまざまなリワード(報酬)と交換できるうえ、ポイントの多い従業員の表彰もできるため、新しい人事評価・報酬制度として注目されています。
感謝を送り合う制度としては「サンクスカード」もありますが、サンクスカードが1対1で行うのに対し、ピアボーナス®は称賛された行動が他の従業員も触発し、伝搬されるのが特徴です。そのため、従業員の多い大企業でも広まりやすく、文化としての定着が期待できるでしょう。
※「ピアボーナス®」はUnipos株式会社の商標です。商標権者から使用許諾を得ています。
大企業が抱える社内コミュニケーションの課題
ピアボーナス®ツールを導入していない大企業が、社内コミュニケーションで抱えている課題についてまとめました。あなたの企業でも同様の課題を抱えていれば、大企業向けのピアボーナス®ツールで解決できる可能性があります。
従業員のモチベーションが低下しやすい
大企業では、従業員のモチベーションの低下が課題として挙げられます。大企業は従業員が多いため業務も細分化されており、行える業務が限定されやすく、組織のなかで小さな歯車として働く必要があります。
また保守的な体質の企業も多く、何を行うにも大勢の承認を得るプロセスが必要で、自分のアイディアを活かすチャンスがなかなか得られないケースも少なくありません。しかしこういった環境は従業員のモチベーションを低下させ、仕事のやりがいを感じるのが難しくなります。結果業務効率の低下や、最悪の場合離職につながる危険性もあります。
帰属意識や貢献意欲が希薄になりやすい
大企業では組織や部署も細分化されるため、部署間の連携が希薄になりがちです。そのため、従業員は自身の業務が会社全体の目標にどのように貢献しているのかを理解しにくく、帰属意識や貢献意欲が低下しやすい傾向にあります。また関わる人の多さから従業員同士の密な交流が減りやすいため、一体感が薄れてしまうことも、帰属意識や貢献意欲の低下につながります。
個人それぞれの取り組みを把握しきれない
大企業では、個人それぞれの取り組みを把握しきれないことも課題の1つです。大企業の場合従業員が多いため、管理職1人あたりが管理・人事評価を行う人数も多く、これら全員がどういった業務に取り組んでいるかをすべて把握するのは難しいでしょう。
しかし取り組みの内容を理解せずに数値だけを見て人事評価が行われると、従業員のモチベーション低下や、会社・上司に対する不満につながる可能性があり、最終的に離職を引き起こしかねません。
若手のリーダーが育ちにくい
大企業の場合、若手のリーダーが育ちにくいことも課題として挙げられます。そもそも大企業への就職を希望する場合、安定志向を求めているケースが多く、保守的な体質の企業も多いことから、自主的に行動を起こしたり自分から前に出たりする従業員は少ない傾向にあります。
また大企業は従業員数の多さから社内での競争も激しいのが特徴です。出世の壁が分厚いため出世に対してモチベーションを保つのが難しく、若手のリーダーは育ちにくい環境といえるでしょう。しかし若手リーダーの育成は、将来的な世代交代や企業の成長には不可欠であり、若手リーダーを育てるための環境を整える必要があります。
大企業がピアボーナス®ツールを導入するメリット
大企業がピアボーナス®ツールを導入して得られるメリットは次のとおりです。
モチベーションやパフォーマンスが向上する
ピアボーナス®ツールを導入すると、従業員のモチベーションやパフォーマンス向上に期待できるでしょう。ピアボーナス®は、普段は見逃されがちな日々の行動や組織に対する小さな貢献を従業員同士が認識し合い、金銭的価値のあるポイントを付与できます。
これにより、従業員は組織や仲間から自分の仕事・能力が認められていると感じ、それを形のある対価として受け取れます。こういった環境は、従業員のモチベーションが高まりやすく、業務パフォーマンスの向上にもつながるでしょう。
賞賛や感謝の文化の醸成に役立つ
ピアボーナス®ツールでは、金銭的な報酬だけでなく、感謝の言葉や称賛といった非金銭的な報酬も贈れます。そのため従業員同士が互いの貢献に感謝し、感謝や称賛し合う文化を醸成するうえでも有効です。
従業員は自分の仕事が同僚に認められ、感謝されることで、より積極的に貢献しようといった意欲が高まります。また相手から感謝や称賛がされれば、自然と自分も誰かに感謝したり称賛したりする意欲も高まり、お互いが認め合う文化も生まれます。従業員同士のコミュニケーションも自然と活発になり、チームワークの向上や組織全体の活性化が期待できるでしょう。
個々の状況を正確に把握して評価やフォローができる
ピアボーナス®ツールの導入すれば、従業員それぞれの取り組みやモチベーションを把握し、正確な人事評価やフォローができるようになります。ピアボーナス®では、各従業員の評価になるような取り組みがすべて記録されるため、人事評価を行う際にもこれを参考にできます。
従来は見逃されてきたような、明確な成果につながらない行動も含めて評価ができるため、より客観的で正確な評価を下しやすく、双方が結果に納得しやすくなるでしょう。またシステムによっては、従業員の日々のモチベーション・コンディションを記録可能です。
そのため従業員のコンディション・モチベーションの状況をリアルタイムで把握でき、変化があった場合にもすぐに気づけます。これにより、モチベーションの低下している従業員を即座にフォローし、離職を未然に防止できるでしょう。企業全体でのモチベーションを分析すれば、組織課題の可視化も可能です。
若手リーダーの育成に役立つ
ピアボーナス®ツールを導入すると、リーダーシップを発揮しやすく若手リーダーの育成にも役立ちます。ピアボーナス®でいい行いが称賛されれば、自然と自身のアイディアを提案したり、先頭に立って自主的に行動を起こしたりする従業員が増えるようになります。
またピアボーナス®では、自分も常に従業員を評価する立場になるため、当事者として企業の成長を考えるといった、管理職としての考えも身につけられるようになるでしょう。
大企業がピアボーナス®ツールを導入するデメリット
ピアボーナス®ツールを導入するデメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
主観や人間関係が影響しやすい
ピアボーナス®ツールでは、主観や人間関係の影響がデメリットとして考えられるでしょう。ピアボーナス®は従業員同士でお互いを評価するため、仲のいい従業員に多くポイントを付与したり、従業員が好ましく思っている人物に多くポイントを付与したりする可能性があります。
このように主観や関係性でポイントの量が左右され、実績や貢献が正しく評価されないと、従業員の間で不公平感や不満が生じやすく、チームワークや組織全体の士気に悪影響を与える可能性があります。そのため、ピアボーナス®ツールを導入する際には、できるだけ公平にポイントが付与できるよう社内でルールを定める必要があるでしょう。
業績に悪影響を与える可能性がある
ピアボーナス®ツールの導入の仕方によっては、自社の業績に悪影響を与える可能性もあります。ピアボーナス®は感謝を伝え合うためのものであり、ポイントの付与が業績や成果、昇進などに直接的な影響を与えるものにすると、従業員間で激しい競争を生み出す可能性があるでしょう。本来の目的は“感謝や称賛の文化醸成”であり、制度設計時に業績への直接紐付けを強めすぎると、本質を損なう恐れがあります。
業績や成果につながるような行動だけが評価されるようになれば、チームワークの低下や、従業員のモチベーション低下につながり、結果これが業績の低下を招きます。そのため、ピアボーナス®ツール導入を行う際には、ポイント付与の対象となる行動の選定を、慎重に行わなければなりません。
制度自体が従業員の負担になる可能性がある
ピアボーナス®ツールを導入すると、制度自体が従業員の負担になる可能性もあります。ピアボーナス®の効果を発揮させるには、従業員が常にお互いを評価の対象者として認識し、どういった行動・取り組みを行っているかチェックする必要があります。
しかしこれを正確に行うには一定の時間や労力が必要であるため、本来の業務を圧迫する可能性があり、ストレスを感じる従業員が現れる可能性もあるでしょう。そのため、できる限り従業員の負担を軽減できるようにルールを整備し、労力が軽減できるツールを導入する必要があります。
大企業がピアボーナス®ツールを選定する際のポイント
大企業がピアボーナス®ツールを選定する際は、いくつかのポイントが存在します。代表的なポイントについて解説します。
自社の組織文化やバリューに合致するか
ピアボーナス®ツールは、企業文化や価値観によって導入効果が大きく左右されます。自社の文化・価値観に合わないツールを導入すれば、システムの効果の効果は大きく下がる可能性もあるでしょう。
たとえば、競争よりも協調を重視する文化であれば、ランキング機能や競争的な要素は逆効果になります。反対に成果主義を重視する文化であれば、目標達成と連動したピアボーナス®を導入すれば、大きな効果が期待できます。そのため自社の文化や価値観を深く理解し、それに合ったピアボーナス®ツールを選ぶことが重要です。
従業員のニーズや価値観に応える報酬形態を選択できるか
従業員の年齢層やライフスタイルは多種多様であり、金銭的な報酬だけでなく、感謝の言葉やスキルアップの機会など、従業員によって求める報酬は異なります。とくに大企業は従業員が多いため、求める報酬の種類もさまざまで、このニーズに応えなければなりません。
そのためピアボーナス®ツールを選ぶ際には、多様な報酬形態を用意できるか、従業員が自分の価値観に合った報酬が選べる柔軟性を備えているかを確認しましょう。
組織内のコミュニケーションや協力を促進できる機能が備わっているか
ピアボーナス®ツールの導入目的のひとつは、従業員間のコミュニケーションを活性化し、協力体制を強化することです。とくに大企業は人間関係が希薄になりやすいため、普段あまり関わりのない従業員ともコミュニケーションを取れる環境が必要です。
そのためピアボーナス®ツールを選ぶ際には、単にポイントを送り合うだけでなく、コメント機能やグループチャット機能など、コミュニケーションを促進する機能が充実しているかを確認しましょう。
誰でも簡単に操作ができるか
大企業の場合、誰でも簡単に操作ができるかも重要です。ピアボーナス®ツールはほとんどの従業員が利用するため、少しでも使いにくい、操作がわからないと感じると、現場に定着しなくなる可能性があります。
とくに大企業は従業員の数が多く、システムやアプリの操作方法に苦手意識をもつ従業員も一定数いると考えられるでしょう。そのため、マニュアルがなくても直感的に使えるようなツールを導入する必要があります。ツールの多くは無料トライアルや無料デモを提供しているため、これらをうまく利用し、実際に現場の従業員に操作してもらい、操作性に問題がないかチェックしましょう。
システムを柔軟にカスタマイズできるか
大企業の場合は、システムを柔軟にカスタマイズできるかもチェックしましょう。大企業の場合、自社独自の業務フローや企業文化、社内規約などが存在することも多く、これらに合わせるためにシステムのカスタマイズが必要になるケースも少なくありません。
そのため、こういったカスタマイズが柔軟にできるピアボーナス®ツールでなければ、導入は難しくなる可能性があります。事前に資料請求や打ち合わせなどを行い、希望のカスタマイズが行えるか確認しましょう。
大企業におすすめのピアボーナス®ツール比較6選
大企業におすすめのピアボーナス®ツールを紹介します。
RECOGは、称賛の仕組みでコミュニケーションを活性化し、組織の課題を褒めて解決するアプリです。RECOGには、次のような特徴があります。
- 感謝や賞賛を伝え合うレター機能搭載
- 独自のAI分析で、データから組織状態を可視化
- SlackやChatworkなどチャットツールと連携可能
TUNAGは、組織課題に適した改善施策設計から分析まで支援するサービスです。TUNAGは次のような特徴があります。
- 豊富なデザインテンプレートを搭載するサンクスカード機能搭載
- 掲示板やチャット、タイムラインなどコミュニケーション機能が豊富
- 社内ポイント付与が可能で、インセンティブ制度の設計が可能
THANKS GIFT - 株式会社Take Action
THANKS GIFTは、理念の浸透により離職を防止するためのサンクスカードツールです。THANKS GIFTは次のような特徴があります。
- 感謝が伝えられるサンクスカード機能を搭載
- 社内システムで貯めたポイントをギフトカードと交換可能
- 社外の人からも「ありがとう」を贈れるエール機能
Unipos(ユニポス)は、従業員同士がお互いのいい行動をオープンに称賛し、シェアするピアボーナス®ツールです。Uniposには、次のような特徴があります。
- 称賛することを文化にし、組織風土の改革が可能
- 貢献の可視化ができる
- チャットツールと連携できるため複数ログイン不要
インセンティブ・ポイント - 株式会社ベネフィット・ワン
インセンティブ・ポイントは、従業員のモチベーションとロイヤリティ向上を目的としたアウトソーシングサービスです。インセンティブ・ポイントには、次のような特徴があります。
- カスタマイズ性の高いサンクスポイント機能
- 利用状況の把握・分析はカスタマーサクセスグループがフォロー
- ポイントで交換できるアイテムが多彩
GRATICA
GRATICAは、普段の感謝を気軽に伝えられるサンクスカードツールです。GRATICAには、次のような特徴があります。
- 膨大な種類のサンクスカードから好きなものが選べる
- 年2回までeNPSアンケート(従業員の職場に対する意識調査)が利用可能
- ビジネスチャットツールとの連携で気軽に利用できる
サービス選びは比較して検討しよう
ピアボーナス®ツールを選ぶ際は、自社の状況に合った機能が備わっているか、他システムとの連携が可能か、運用コストはどの程度かなどを踏まえて検討することが重要です。ボクシルでは各サービスの口コミが多く寄せられているので、選定の際はサービス資料とあわせてチェックするとよいでしょう。
ピアボーナス®ツールやサンクスカードツールは、次の記事でも詳しく紹介しています。

