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ファイルサーバー移行方法まとめ!目的・注意点も紹介

最終更新日:(記事の情報は現在から1302日前のものです)
本記事ではファイルサーバーの移行の目的や方法、そして実際にデータを移行する際に注意しなくてはいけないポイントについて解説します。自社でファイルサーバーの移行をする必要があるデータ管理者はぜひご一読ください。

企業にとって重要なデータを動かすことになるファイルサーバーへの移行は、管理者にとって特に神経質にならざるを得ない業務の一つといえるでしょう。ファイルサーバーの利用は企業にとって業務の効率化や自動化のために欠かすことのできないものなので、必要に応じて安全かつ確実な移行が求められます。万が一にもデータの紛失が起こらないように、事前にしっかりとした計画を立てる必要もあります。

そこで今回は、企業のファイルサーバーの移行について、その目的から実際の移行の際に気をつけるべきポイントについて説明します。

1. ファイルサーバー移行の目的

ファイルサーバーへの移行を行う前に、まず「何のために移行するのか?」あるいは「なぜ移行しなければならないのか?」について考える必要があります。つまり理由や目的を明らかにするということです。

多くの企業にとってファイルサーバー移行の理由は様々ありますが、大枠では以下のような理由が挙げられます。

環境の変化

現代ではネットワーク技術が向上し、通信スピードも高速化しています。そのため企業の保有する膨大なデータの保管場所を移動したり、サーバー環境の移行は以前ほど大きな問題とはならなくなりました。さらに、いわゆるクラウドコンピューティングの台頭によって、業務上必要となる各種データをどこにいてもスタッフが安全に手に入れられる環境が整えられるようになっています。それに伴って、多くの企業がクラウドを利用して業務データをやり取りできる環境の構築を進めています。

セキュリティと利便性向上のため

Windows Serverなどのセキュリティ強化や機能の向上が実現したため、サーバーを構築する際の利便性や実際に運用する際の安全性が高まっていることも理由の一つです。たとえばWindows Server 2012 R2は、一昔前のWindows Server 2008と比較すると、ファイルサーバーとしての機能が圧倒的に充実しています。また、これまである程度の経験と知識が必要だった初期設定も通常のGUI(※)で行うことができるようになるなど、細かい部分でユーザーの利便性が向上しているのです。そうした背景から、自社にとってより便利な環境に移行しようというニーズも高まっています。

※GUIとはGUIとは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの略で、マウスなどでの直感的な操作を可能にするものです。アイコンをクリックするとソフトウェアなどが起動するのがGUIにあたります。

契約期限切れに伴うもの

単純にこれまで使っていたハードウェアの保守契約の期限が切れたという理由で、ファイルサーバ全体の移行を行う企業もあります。ほとんどの新規サーバーは古い世代のOSと組み合わせて動作させることが困難であるため、企業のコンピュータ自体を最新のOSに移行するタイミングで、ファイルサーバーも新しいものに移行する方が効率的だと考える企業も多いのです。

2. ファイルサーバー移行方法

それでは具体的なファールサーバーの移行方法について簡単に説明します。実際の移行にあたっては「サーバーの提供企業のサービスを利用する方法」と、「自らサーバーを移行する方法」の2つがあります。

ベンダーが提供するサービスを利用する

OSを新規にインストールする場合などに、提供企業がそれに伴う移行作業を全て請け負ってくれる場合があります。既存サーバからのデータや各種アプリケーションの移行を一手に引き受けてくれるパッケージを提供しているベンダーもあり、手間を掛けず安全にサーバの移行をすることができます。

ただし当然ながら、自前で移行作業をするよりもコストがかかってしまいますし、企業によっては自社で移行した方が時間的にも早く済むという場合もあるでしょう。費用対効果をしっかりと考えた上で、そういったサービスを利用するかどうかを判断する必要があります。

ファイルサーバーのサービスについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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自社で移行する

ファイルサーバーの移行を自社のシステム管理者や自分自身で行う方法です。「サーバーの移行」と聞くと難しく感じてしまうかもれませんが、システムに関するある程度の知識があれば決して難しくはありません。事実、基幹システムの運用に関してあまりコストをかけられない中小企業のほとんどは、自社の管理者がサーバーやOSの移行から、各種アプリや基幹データの移行まで一手に引き受けているのが現状です。自社のスタッフが全ての作業を行うことになるので、内部で細かな調整をする必要が出てきたり突然の仕様変更などがあっても、柔軟に対応することができるでしょう。

ただし、経験の少ない管理者が担当した場合、正確性や時間的な面で問題が生じることも起こり得ます。こちらも諸々の費用対効果を考えて冷静に判断する必要があります。

3. ファイルサーバ―移行の際の注意点は?

実際にファイルサーバーを移行する際に気をつけるべきポイントをいくつか挙げてみます。慎重さが求められる作業なので気をつけるべき点はたくさんありますが、その中でも以下の点は少なくとも注意しておく必要があるでしょう。

確実にバックアップを取る

データのバックアップを取ることは企業の基幹データに限らず、あらゆるデータを移行する上で行う必要がある基本事項といえます。特に日常業務に必須となるデータは、業務を停止させないためにバックアップデータの方を移動させることになるでしょう。その際に、トラブルなく確実にデータの移行できるように工夫をする必要があります。

バックアップ方法についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

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コピーするファイルの順番を決めておく

企業の扱うデータ量は膨大です。一度にデータを移すのではなく、しっかりと順番を決めて確実に移行させる必要があります。移行するデータの優先順位を明確にしておきましょう。企業の扱うデータの中には、すぐに「業務に必要で重要度の高いデータ」と更新頻度が低く「利用時期の決まっていない重要度の低いデータ」があるはずです。前者は事前に移行する日時の計画を立てておき、その定めた時間に確実に移行させる必要があります。後者は日常業務に必要としないデータのため、時間のある時に段階的に移行しても問題はないでしょう。

通信速度に気を付けながら時間を決める

データの移行の際には、その転送速度に留意する必要があります。サーバーに過度の負荷をかけながらデータを移動するのはトラブルの元になる一方、複数のファイルを移動できる余力があるにもかかわらず、一つひとつのファイルをコピーしているのは時間の無駄となります。場合によっては、同時に複数のファイルを移行させた方が効率的なこともあるので、サーバーにかかる負荷を考慮しながら移行する時間にかける時間を決める必要があります。

安全かつ確実にデータを移行するためにまずは現状確認を

ファイルサーバーの移行について、その目的やデータの移行方法、その際に気をつけるべきポイントについて説明してきました。自社の抱えるデータ量や管理者のスキルを鑑みて、専門家に依頼するのか、あるいは自社で移行するのかを冷静に判断する必要があります。そして自分達で移行を行う場合は、事前にしっかりと計画を立てましょう。優先順位の高いものから確実に移動させる方法を考えなければいけません。安全かつ効率的なデータの移行を心がけてください。

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