予実管理の作成方法!Excel(エクセル)テンプレートや効率化ツールを紹介

企業を安定的に運営していくには予算をしっかりと管理する必要があります。また、その予算を実行した結果を分析し、来期の課題とすることが重要です。そのためには、予実管理について学び、そのポイントを知っておかなければいけません。
以下では企業の予算を管理しつつ、その結果をフィードバックする予実管理について説明します。そして実際に、Excel(エクセル)などで管理シートを作成する際に便利なテンプレートの紹介もしていきます。
目次を閉じる
- 予実管理とは
- (1)Excel(エクセル)で予実管理をする方法
- Excel運用でのメリット・デメリット
- (2)予実管理ツールを利用する方法
- 予実管理ツールのメリット・デメリット
- 予実管理もできる予算管理ツール
- DivaSystem FBX
- BizForecast
- Sactona
- Manageboard
- CCH Tagetik
- Oracle EPM Cloud-Planning
- Workday Adaptive Planning
- Jedox
- 予実管理方法のポイント
- ポイント(1)明確な予算の設定
- ポイント(2)管理しやすい予算を設定
- ポイント(3)予実管理のフロー
- Excel(エクセル)管理作成に役立つサイト・無料テンプレート紹介
- Excel予実管理を作成に役立つサイト
- Excel予実管理のテンプレートサイト
- 予実管理を確実にこなそう
- BOXILとは
予実管理とは
予実管理とは予算実績管理ともいい、主に企業のもつ予算とそれが実行された結果を比較することにより、当初の目標の達成度合いと課題を明らかにすることです。
それによって、来期の新しい目標のための対策を練るようになります。つまり、予実管理とは企業の予算を確実に管理していくための一連の行動やシステムを指す用語ということです。
予算とは企業の意思そのものであり、事業体として赤字を避けるためにも、月次の決算や半期決算などを通じて企業が今どういう状態にあるのかを把握することが重要です。
しかし、企業として成長するためには、赤字を避けるだけでなく、しっかりと利益を出し続けていかなければいけません。そのために売上と事業の運営にかかる費用を効率的に管理する必要があります。
予実管理はその指標となる企業にとってもっとも重要な予算を取り扱う仕事といえます。
(1)Excel(エクセル)で予実管理をする方法
予実管理の方法には、主にExcelなどの表計算ソフトを用いる場合と、専用ツールを使う場合があります。前者は複雑になりがちですが、自社の運営体制に合った管理を自分達で工夫しながら運用できます。
一方、ツールを用いる方法では、さまざまな専用機能を使って比較的簡単に予実管理を行えます。まずはExcelで予実管理をする場合のメリットやデメリットについて理解しましょう。
Excel運用でのメリット・デメリット
Excelで予実管理を行う場合、一からシートを作成します。そのため自社の予算状況や運営体制に応じて最適な管理表を作成できます。
特にマクロ機能などを使えば、たとえ表計算ソフトといえども、非常に汎用性が高くカスタマイズのしやすい管理シートを作り上げれるでしょう。
ですが規模の大きい企業になると当然、予実管理も複雑なものになります。それに見合った管理シートの作成にはそれなりの知識と経験が必要となりますし、運営も大変になってきます。
また、Excelはあくまで表計算ソフトですから、作業の優先順位、管理上の仕様変更などにも柔軟に対応できないというデメリットもあります。
(2)予実管理ツールを利用する方法
近年ではExcel(エクセル)などの表計算ソフトではなく、専用ツールを使って予実管理をする企業が増えています。
ベースはExcelのような体裁になっているものが多いですが、企業の予算管理に特化したさまざまな便利機能を使え、専門知識がなくてもすぐに使いこなせます。
予実管理ツールのメリット・デメリット
専用ツールを使用して予実管理をすることによって、さまざまなメリットを享受できます。
たとえば、予算と当該期の実績のギャップを視覚的に確認することのできるツールが多いので、今現在自社がどういう状況にあるのかをリアルタイムで確認できます。
それによって早急に対策を立てられます。
また、予算に関する編成シミュレーションをできますから、それぞれの部門の予算とそれが実行されたときの評価とフィードバックを繰り返すことによって、予実管理のPDCAサイクルを簡単に回すことが可能です。これをExcelの機能だけで実現しようとすれば、かなりの労力と時間が必要になるでしょう。
予実管理ツールのデメリットとしては、そのツールを使いこなすためにある程度の時間を要することでしょう。しかし近年は、だれにでも簡単に使えるツールが登場してきているので、予算管理者の技術的な問題も解決されつつあります。
予実管理もできる予算管理ツール
それでは、予実管理も行える予算管理ツールをいくつか紹介します。
DivaSystem FBX - 株式会社ディーバ
- 現行Excelを活かせる入力画面
- 管理会計に限らず経営管理の高度な要件にも対応
- 高い信頼性で導入実績約1,000社
DivaSystem FBXは、予算や見通し管理を効率化する経営管理アプリケーションです。現在使用している予算管理用のExcelをそのまま使えることに加え、直感的な操作でメンテナンスできる設計のため、運用変更を最小限に抑えて導入できます。専門性の高いコンサルタントによる保守サポートもあり、990社超の導入実績があるのも安心です。また、予算管理業務に限らず経営管理業務全体の見える化、ダッシュボード導入、 財管融合、管理会計、グローバルデータの連携など、高度な管理会計・経営管理要件への対応も可能です。
BizForecast - プライマル株式会社
- "脱”Excelから”活”Excelへ
- 1社1社に適したフォーマットでシステム化
- クラウド・マルチデバイス対応
BizForecastは、Excelと組み合わせることでそれぞれの特長を生かした予算運用を実現し、経営管理の効率化・課題解決を強力にサポートする予算管理システムです。Excelの「使い勝手の良さ」や「柔軟性の高さ」といった長所を生かしつつ、情報の共有や保全面におけるデメリットを解消します。1社1社にとって最適なフォーマットのままシステム化を実現し、あらゆる情報の収集や集計・加工、レポーティングが可能です。Webブラウザはもちろん、タブレット端末からも操作でき、OSもWindows/Macのいずれでも利用できるので幅広い運用が期待できます。
Sactona - アウトルックコンサルティング株式会社
- ほぼExcelそのままのユーザーインターフェース
- 小規模から大規模利用まで柔軟に対応
- 管理会計・経営管理を高度化・効率化
Sactonaは、予算編成、予算管理、見込み管理などの機能を備えたクラウド対応型の経営管理システムです。利用画面はExcelそのもので、入力担当者のトレーニングをほとんど要さず利用を開始できます。Excelデータの取り込みやレポート出力がワンクリックで可能で、データ数値の集計・レート換算・組み換えなどの計算処理に関しては、データ取り込み時にデータベース内で自動で実行されます。ExcelをはじめとするMicrosoft社の製品と親和性が高いのも特徴のひとつです。
Manageboard - 株式会社マネーフォワード
- 脱・Excelで予算管理
- 業績やキャッシュフローを簡単にシミュレーション
- 銀行や投資家向けのレポートを簡単に作成
Manageboardは、会計データをそのまま予実管理に利用できるクラウド予算管理ソフトです。直感的な操作とクリックだけで経営のイメージを数値化し、簡単に予算管理が行えます。将来の予測が可視化されることにより、予算目標達成に向けて予算をベースにしたPDCAサイクルを構築できます。予算実績分析の他にも、コスト分析、キャッシュフロー分析など、財務データをさまざまな⾓度で分析できるレポートをワンクリックで作成できます。
CCH Tagetik - Tagetik Japan 株式会社(タゲティック ジャパン)
- 顧客満足度No.1、50,000人以上のユーザが愛用
- 予算データ収集プロセスの70%簡素化を実現
- 圧倒的な使いやすさと柔軟性
CCH Tagetikは、予算管理や予実管理をはじめとした財務部の企業経営管理プロセスを総合的にサポートします。オープンアーキテクチャとマルチプラットフォームにより低コストが実現され、既存のテクノロジーが最大限に活かされています。
通貨や為替計算機能などのファイナンシャルインテリジェントを内蔵。計画の自動化や、決算の早期化、経営管理レポートの簡素化を目指す、総合パフォーマンス管理ソフトです。
Oracle EPM Cloud-Planning - 日本オラクル株式会社
- 世界で10,000社、国内で1,000社以上の導入実績
- 低コストおよび短期で手軽に導入できるクラウド版
- モバイルやタブレット表示にも対応
Oracle PBCSは、世界中で使われているクラウド版の予算管理システムです。データの収集から予算対実績管理、分析・レポート機能を備え、ERPや自社のシステムとのデータ連携も可能です。セルフ導入プランとコンサルティング導入プランと、二つの短期導入プランが提供されています。また将来の業務拡張やユーザー・拠点増加にも対応可能です。
Workday Adaptive Planning - OrangeOne株式会社
- 手厚い導入支援で短期導入が可能(管理者トレーニングのご提供)
- Excelライクなインターフェイスで直感的な操作が可能
- 日本国内をはじめ全世界4,000社以上の導入実績
Excelとの連携でデータのインポートやエクスポートが可能です。シミュレーション分析や誤入力チェックも備えた充実した機能で、予実管理の効率化が促進されるシステムです。連結決算やグローバル管理にも適用できる、有料追加機能のオプションもあります。設定を自社で行う「トレーニングコース」と、当社で実装作業を行う「導入支援コース」と、2種類提供されています。
Jedox - 株式会社KSKアナリティクス
- 世界120か国、24言語、1,000以上の企業で使用実績
- Excel(エクセル)によるデータ入力とエクセルからのデータ自動取得
- インタラクティブなダッシュボード
Jedox使い慣れたExcelで予実管理やデータ分析ができるビジネスインテリジェンスで、予実管理に必要な計画、分析、レポート機能が備わっています。
Webベースのデータ総合ツールにより、既存の業務システムからのデータ抽出や変換、またERPや外部ソースのロードも可能です。複数名による同時入力が可能で、入力された予算情報はリアルタイムで集計されます。タブレットやスマートフォンを含むマルチデバイス対応で、外出先でも作業できます。
予算管理ツールをもっとよく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

予実管理方法のポイント
予実管理について、Excel(エクセル)による方法や専用ツールによる方法を説明してきました。次にこれらの方法を用いて予実管理をする際に、特に気をつけたいポイントや管理のフローについて説明します。
ポイント(1)明確な予算の設定
予算管理において重要なのは、まず目標を定めつつ予算の設定を明確にすることです。営業利益を基準に目標を算出し、企業としてどの程度の利益を出したいかを決定します。これらは会社の経営陣の判断になりますから、その決定を社員間で共有するということになります。
過去の実績を参考に、多角的な視点とさまざまな要素をもとに予算を決定しましょう。
ポイント(2)管理しやすい予算を設定
予算を算出するうえで、すぐに達成できてしまうような予算目標を立ててはいけませんし、管理者が正しく評価できないような複雑な予算編成を組むことは避けるべきです。
ポイント(3)予実管理のフロー
予実管理をフロー化すると「予算の算出」「(月ごとの)決算」「実績との比較」「対策立案」「対策を実行する」のプロセスとなります。いわゆるPDCAサイクルと同じです。
月ごとの決算を経ながら、大体四半期あるいは半期の決算をもって、当初設定した予算と結果の比較をします。その数字を比べて、来期のより効率的で投資対効果の高い予算編成を考えていくわけです。
会社によって違いはあれど、基本的に予実管理は1年単位で行われます。
Excel(エクセル)管理作成に役立つサイト・無料テンプレート紹介
最後にExcelでの予算管理をする際の方法や、具体的に利用する数式などについて説明しているサイトを紹介します。
Excel予実管理を作成に役立つサイト
Mayonezでは、予実管理の基本的な説明から具体的な予実管理の方法、そして実際に管理する際の注意点についても簡単に説明されています。
特にExcelでの予実管理方法について詳細に説明されていますから、予実管理シートをExcelで作成する人は、ぜひ読んでみてください。
EX-ITでも、Excelで予実管理や予実比較をする際の注意点や、会計ソフトとの連携など具体的な表を掲載しながら説明しています。
シートを作成する際の便利な数式や関数について特に詳しく説明されています。Excelで予実管理をする方法を一から知りたい人は必見です。
Excel予実管理のテンプレートサイト
また、こちらのサイトではExcelで予実管理をする際に重宝するテンプレートを紹介しているページです。
今では非常の多くの予算管理用のExcelテンプレートが出回っており、どれを利用するのが効率的なのかわかりにくくなっているのが現状です。
Excelの操作が苦手だったり、関数などの知識が不足していると感じたら、ぜひこのページですすめているテンプレートを使用してみるとよいでしょう。よく使われているテンプレートが満載で、自由にカスタマイズすることも可能です。
予実管理を確実にこなそう
予算管理は企業にとって必要不可欠なものですが、しっかりと目標を立てなければ十分な効果を発揮できません。
本記事で紹介したようなPDCAサイクルを回しつつ、効率的で生産性の高い管理方法を模索することが重要です。そのために、Excel(エクセル)や予算管理の専用ツールをしっかりと活かしましょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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