IT資産管理ツールのシェア・市場規模を解説!一番選ばれている人気サービスは?
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IT資産管理ツールの市場規模
BOXIL編集部が2024年2月に実施した調査をもとに、IT資産管理ツールの市場規模を算出※1しました。2023年のSaaS型IT資産管理ツールの市場規模は、およそ2,971.6億円だと算定できます。また、導入を検討しているユーザーの動向や導入予定時期をもとに算出すると、2024年の市場規模は3,387.6億円に到達する見込みで、2025年の市場規模は3,767.0億円規模に成長すると予測※できます。
※1 調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに、1社あたりの利用金額と法人数から算定
※2 同調査の導入時期と導入予定時期から算定
IT資産管理ツール市場の成長率は?
同調査では、まだIT資産管理ツールを導入・利用していない情報システム業務担当者に対して、導入予定も調査しました。その結果、全体の15%程度が利用検討中・利用開始予定と回答しました。
導入予定時期 | 回答数 | 割合 |
---|---|---|
時期は未定だが利用検討中 | 38 | 9.6% |
半年以内には利用開始予定 | 6 | 1.5% |
1年以内には利用開始予定 | 9 | 2.3% |
2年以内には利用開始予定 | 4 | 1.0% |
現時点では未定・利用予定はない | 337 | 85.5% |
IT資産管理ツール市場の成長の要因としては、スマートフォンが業務利用されるようになったため、管理対象のデバイスが増えたことが挙げられます。その結果、スマートフォンのソフトウェア管理や端末情報などの管理もできるIT資産管理ツールへの注目が高まりました。
さらに、企業が把握していないシャドーITの存在がセキュリティ対策への意識を高め、IT資産管理の重要性が広く認知される結果となっています。
IT資産管理ツールのシェア率
BOXILが実施したIT資産管理ツールの利用ユーザー138人を対象にしたSaaSの利用実態調査※によると、IT資産管理ツールのシェア率は、SKYSEA Client Viewがトップで13.9%でした。次点でServiceNow®が4.4%、kintoneとMicrosoft 365が2.9%と続いています。System Support best1(SS1)やマネーフォワード Adminaを利用している企業もいるようです。
※調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに集計
シェア率とあわせて口コミ・ユーザー満足度もチェック
シェア率だけでなく、各IT資産管理ツールの口コミやユーザー満足度を確認しておくことで、自社にあったサービス選びができるようになります。IT資産管理ツールの口コミランキングもあわせて参考にしてください。
ここからは、シェア率の高いIT資産管理ツールはなぜ選ばれているのか、IT資産管理に特化したSaaSに絞ってBOXILに寄せられた口コミやサービスの特徴をもとに解説します。
SKYSEA Client View
- 頻繁なアップデートで新たな脅威にも迅速に対応
- 累計1,100万以上のクライアント※が利用
- セキュリティ強化やログ管理などまで包括的に対応可能
SKYSEA Client Viewが選ばれている理由としては、とくに機能の柔軟さが挙げられます。IT資産管理ツールとして基本的な機能を網羅しつつ、USBを含むデバイス制御やリモート操作がしやすすい点が評価につながっています。
また、ハードウェアやソフトウェアの情報だけでなく、プリンターやルーター、ネットワーク外のクライアントPCまで一元管理可能です。管理項目は数百を超えているため、企業のIT資産管理体制に合わせた柔軟な設定が実現できます。
※出典:Sky株式会社「SKYSEA Client View│ITセキュリティ対策とリスクの発見を支援」より2024年3月31日日時点の数値(2024年4月30日閲覧)
- ダッシュボード一つでIT資産に関する全情報を可視化
- SaaS管理やソフトウェア管理も可能
- IT資産のオンボーディング・オフボーディングも簡略化
ServiceNow®は、ハードウェアやソフトウェアなどを含めIT資産のコストや使用状況を可視化してくれるので、棚卸しがしやすいことが特徴です。手間のかかるIT資産のオンボーディング・オフボーディングを簡略化するために、端末の初期化やライセンスの再割り当てなどを自動で行えるのが特徴です。
Microsoft 365 (旧称 Office 365) - 日本マイクロソフト株式会社
- Microsoft IntuneでIT資産管理
- MDMとMAMがセットで利用できる
- エンドポイント分析でデバイスの速度低下の原因も特定可能
Microsoft 365には「Microsoft Intune」と呼ばれるIT資産管理ツールが含まれています。Microsoft社の提供サービスでありながら、モバイルデバイスやMac OS、Linux搭載のパソコンにも対応しているのは嬉しいポイントです。
デバイスのリモートロックや企業データと個人データの分離、リモートデスクトップといった基本的な機能を網羅。セキュリティ基準を満たさないデバイスをMicrosoft 365へアクセスできないようにしたり、ストレージ内のデータのコピー・削除などの制限を行なったりできます。
シェア率だけでなく機能で比較しよう
IT資産管理ツールを選ぶ際に重要なのは「自社の状況に合った機能が備わっているかどうか」です。あわせて各サービスの口コミなども見ておくと良いでしょう。