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チャットボットを社内ヘルプデスクに導入するメリットと注意点

最終更新日:(記事の情報は現在から149日前のものです)
社内ヘルプデスクには日々多くの問い合わせがあり、業務において課題を抱えている企業も多いでしょう。チャットボットを社内ヘルプデスクに導入することでヘルプデスクの業務効率化に役立つ可能性があります。本記事では、社内ヘルプデスクの業務課題とチャットボット導入のメリットや注意点について解説します。

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社内ヘルプデスク業務における課題

バックオフィスや情シス部門では、日々従業員からさまざまな問い合わせが寄せられ、本来の業務を行いながら社内の問い合わせ対応も行うため、さまざま課題を抱えています。

社内ヘルプデスク業務やバックオフィス部門では、次のような課題が挙げられます。

  • 問い合わせ対応の属人化
  • 業務の負担過多
  • 社内FAQが利用されない

問い合わせ対応の属人化

社内ヘルプデスクでは、従業員からのさまざまな問い合わせに対応しています。しかし、対応を特定の社員に依存すると、いくつかの課題が生じる可能性もあります。

まず、問い合わせ対応業務が一部の社員に集中することです。特定の社員だけ対応できるケースが増えれば、業務が偏ります。また、特定の社員以外が対応した場合、時間がかかったり、適切な対応ができなかったりする恐れもあるでしょう。

さらに、問い合わせ対応を特定の社員に依存すると、退職や異動をした際に、後任を速やかに確保するのは難しくなります。このように、問い合わせ対応を属人化すると、業務効率の低下や人員確保の課題が生じる恐れもあります。対応ノウハウを共有し、複数の社員が対応できるようにするのが重要です。

業務の負担過多

社内ヘルプデスクの担当者は、業務負担が大きいことも大きな課題です。社内ヘルプデスクは部門を兼任しているケースが多く、社内ヘルプデスク業務以外にもコア業務が存在します。しかし社内問い合わせは件数が減らず、同じような質問が何度も来るため、これらの対応に追われます。

またネットワークがつながらなくなった、といった即時対応を求められるケースもあるため、対応を後回しにもしにくいでしょう。結果ヘルプデスク対応にかかりきりとなり、本来行うべきバックオフィス業務や情シス業務ができずに影響が出たり、残業時間が増えたりします。

社内FAQが利用されない

社内ヘルプデスクの負担を軽減してくれるはずの社内FAQが、満足に利用されないことも課題の1つです。社内FAQとは、よくある社内問い合わせをシステム内に蓄積し、データベース化したものです。システムの操作や運用に関して疑問があれば、社内FAQで答えを検索してもらい、自己解決を促します。

本来何度も来るような簡単な質問に関しては、社内FAQを利用して解決してもらい、FAQだけで解決できないような問題は、社内ヘルプデスクが担当します。しかしFAQは存在するものの、量が膨大過ぎて答えが探しにくい、どこから検索すればいいかわからない、といったようにうまく活用できていないケースも少なくありません。

結果従業員は、FAQを利用しなくなり、ヘルプデスクへ直接電話・メールで問い合わせた方が早い、となってヘルプデスクの業務負担につながります。

社内ヘルプデスクにチャットボットを導入するメリット

これらの課題を解決する方法としては、チャットボットの導入がおすすめです。チャットボットとは、人工知能(AI)や自然言語処理などの技術を用いて、テキストや音声で人間と会話ができるソフトウェアのことです。近年は人工知能(AI)の技術も向上していることから、より高い精度での会話や回答ができるようになっています。

チャットボットを社内ヘルプデスクに導入すると、次のようなメリットがあります。

  • ヘルプデスクの業務効率化
  • 人件費や稼働コストの削減
  • 利便性の向上
  • 社内ナレッジの可視化
  • データ蓄積と活用が可能

ヘルプデスクの業務効率化

チャットボットは、社員の問い合わせに自動で応答します。事前に設定した回答例やナレッジベースから適切な情報を提供できるため、スタッフが手動で対応する必要がなくなります。

また、チャットボットは、問い合わせの記録や分析、レポート作成などの業務も自動化可能です。スタッフの負担を軽減し業務効率化が図れるため、コア業務にも集中しやすくなるでしょう。

人件費や稼働コストの削減

チャットボットを導入すると、スタッフの代わりに問い合わせに対応ができるため、スタッフの数や時間を削減できます。そのため人件費や稼働にかかるコストを節約できることもメリットです。

またチャットボットは24時間365日稼働できるのも特徴です。社内ヘルプデスクが対応時間外になっても、代わりにチャットボットが対応してくれるため、次の日社内ヘルプデスクが対応する分を減らし、残業時間の軽減にもつながるでしょう。

利便性の向上

24時間365日稼働の恩恵を受けられるのは、社内ヘルプデスク担当者だけではありません。利用する社員側でも、利便性の向上といったメリットがあります。とくに夜勤や繁忙期の残業といった場合システムに関する疑問が出ても、社内ヘルプデスクが対応時間外であるため、次の日出社してくるまで待つ必要があり効率も悪くなります。

また対応時間中だったとしても、担当者が席を外していてなかなか電話がつながらないといったケースもあるでしょう。しかしチャットボットはいつでもすぐに回答してくれるため、疑問が出ても即座に解決でき、業務がスムーズに進められます。

社内ナレッジの可視化

チャットボットは、問い合わせに対応する際に、社内の知識や情報を集約したナレッジベースから情報を提供します。ナレッジの内容は、常に最新のものを提供できるため、従業員の情報格差をなくし、必要なときにすぐに確認できます。

データ蓄積と活用が可能

チャットボットは、問い合わせに対応する際に、問い合わせの内容や回答の結果をデータとして蓄積できます。これらのデータは問い合わせの傾向や頻度、満足度、改善点などを分析するために活用でき、ヘルプデスクのサービス品質向上や業務改善に役立てられます。

社内ヘルプデスクのチャットボット活用例

社内ヘルプデスクのチャットボットは、さまざまなシーンで活用できます。次に、代表的な活用例を紹介します。

バックオフィスへの問い合わせ対応

経理や人事などの社内の管理業務を行うバックオフィスへの問い合わせは、給与や福利厚生、勤怠や休暇、経費精算などの内容が多いです。

このようなジャンルの問い合わせは、基本的に社内の規定や手続きに沿って回答できるため、チャットボットでの対応が可能です。またチャットボットでシナリオ設定をすることで、社員の問い合わせに応じて、適切な情報やフォーム、リンクなどを提供できます。

バックオフィスの担当者は、問い合わせ対応の時間や工数を削減でき、本来の業務に集中できます。

社内の部門間での問い合わせ対応

社内の部門間で協力や連携が必要な場合にチャットボットを利用することで、部門間のコミュニケーションの障壁を低減し、業務スピードや品質の向上、売上向上を図れるでしょう。

たとえば、サービス受注に関して、営業が顧客からの要望や問い合わせがあったとします。これを都度、開発や制作チームへ問い合わせるのではなく、開発や制作に関する内容をチャットボットで回答できるようにします。

これによりわざわざヘルプデスクへ問い合わせをせずとも、リソースや詳細要件、対応可能な範囲など具体的な内容を手軽に確認できるため、顧客対応や受注がスムーズになるでしょう。


次の記事では、社内ヘルプデスクにおすすめのチャットボットサービスを比較しているので、ぜひチェックしてください。

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社内ヘルプデスクにチャットボットを導入した企業の成功事例

次に実際チャットボットを社内ヘルプデスクに導入し、成功した企業の事例をいくつか紹介します。チャットボット導入の参考にしてください。

サッポロホールディングス株式会社

ビールから清涼飲料水、食品の製造まで幅広く手がけるサッポロホールディングスでは、「働き方改革」を推進するため、業務内容を調査しました。結果社内問い合わせ対応や会議に多くの時間が割かれており、これが原因で労働生産性の低くなっていることが発覚しました。

ほかにも社内問い合わせの属人化やFAQの不便さといった多くの課題があったことから、AIチャットボットを導入。結果質問者がたらい回しにされることなく、AIチャットボットで迅速に回答へたどり着けるようになりました。またこのスピーディーな自己解決により、業務効率が向上し、顧客へ対応する時間が創出できるようになったそうです。

※出典:ビジネス+IT「サッポロに聞くAI導入の極意、「社内問い合わせAI」で顧客対応の時間をひねり出す」(2024年5月24日閲覧)

ウエルシア薬局株式会社

全国で幅広くドラッグストアチェーンを展開するウェルシア薬局では、膨大な店舗数や従業員数を有すため、1日平均で約250件の問い合わせが本社人事に寄せられていました。問い合わせの中には担当者違いのものも多く、取り次ぎにも時間がかかっていたそうです。

また深夜営業や24時間営業を行っている関係で、早朝や深夜の問い合わせにはスピーディーに対応できない状態でした。そこでAIチャットボットを導入したところ、導入直後から人事本部に寄せられる問い合わせ数が70%減少し、大幅な対応工数の削減に成功。

本社人事の対応時間外での利用率も高く、本社が対応していない時間帯もチャットボットが対応してくれているとわかりました。現在は質問履歴から従業員の潜在ニーズを可視化し、回答範囲の拡張を行っています。

※出典:PR TIMES「ウエルシア薬局株式会社が社内向けAI チャットボット「HiTTO」を導入」(2024年5月24日閲覧)

ぴあ株式会社

音楽・スポーツ・演劇・映画といった各種チケットの販売を中心に展開するぴあでは、元々社内からの電話問い合わせが多くありました。しかしほとんどの問い合わせは特定の場所を見ればわかるものでした。

またコロナ禍に入って在宅勤務が導入され、さらに問い合わせの増える時期と重なったことで、AIチャットボットを導入。自宅からVPNをどう接続するかといった、在宅勤務に関連した問い合わせが多発したものの、チャットボットの活用で直接の問い合わせ急増を防ぎ、混乱を最小限に抑えられたそうです。

またAIチャットボットでは、従業員の質問内容が確認できるため、これまでわからなかった従業員の疑問を可視化にも成功しました。現在はチャットボットで確認してから、問い合わせを行う従業員が多くなり、チャットボットを使う社内文化が醸成されているそうです。

※出典:HiTTO「チャットボット導入で、問い合わせの量・質ともに大きな変化 運用の成果が認められ、社内表彰制度で特別賞を受賞」(2024年5月24日閲覧)

社内ヘルプデスクにチャットボットを導入する際の注意点

チャットボットを社内ヘルプデスクに導入する際は、ある程度の事前準備が必要になります。そこで最後に、チャットボットの作り方のコツや、実際に導入する際の注意点などについて紹介します。

課題を明確にする

チャットボットを導入する前に、社内ヘルプデスクの現状の課題や目標を明確にすることが重要です。チャットボットが解決できる問題や提供できる価値を明確にすることで、チャットボットの設計や選定、導入において、効果的な判断ができます。

自動化する問い合わせの範囲を指定

チャットボットだけですべての社内問い合わせには対応できないため、どこまで対応させるか範囲を決めます。チャットボットが得意とするのは、答えまでの道筋が決まっているものや、膨大なデータから答えを導き出すもの、決まったルールに沿う回答です。

逆に専門的な言葉や日常的でない言葉、例外的な要求は苦手としているため、有人対応に振りわけてください。また自動化の範囲は、小さく区切った範囲のアクションのうち、業務に影響しやすいものから決めるのがおすすめです。

たとえば、システム操作に関する社員からのよくある質問や、接客対応を行う部門でよく扱われる商品・サービスに関する知識といったものから始めます。データを整備し、導入前に検証を行って回答精度を高めましょう。

テスト運用の実施

チャットボットは導入前の段階で、実際社員に利用・操作してもらうことが重要です。検証が十分にされていないと、導入の段階で使いにくい印象を与えるため、現場に定着しにくくなります。

そのためテスト運用を行って、使いにくい部分や受け答えにおかしな部分がないか洗い出し、導入に向けて改善を行いましょう。

運用体制を整える

チャットボットを導入時はもちろん、運用開始後においても運用体制を整えることが重要です。チャットボットは自動化や効率化に貢献しますが、運用して終わりではなく、チャットボットの性能や品質を維持するために、定期的なメンテナンスや更新が必要です。

さらにチャットボットが対応できない問い合わせに対しては、有人対応が必要であるため、どのように対応の切り替えを行うか、誰が担当するかなども決めます。チャットボットの運用に関する役割や責任を明確にし、運用ルールを定めましょう。

改善意識をもつ

チャットボットはサービスを導入したらそれで終わりではありません。チャットボットは、常に改善しながら運用するツールです。チャットボットの利用状況やフィードバックを分析し、チャットボットの問題点や改善点を発見し、より効果的に運用できるよう導きましょう。

チャットボットの回答や情報、機能やインターフェースなどを改善することで、チャットボットのユーザビリティや満足度の向上につながります。

社内ヘルプデスク業務の改善はチャットボットの設置が効果的

社内ヘルプデスクにチャットボットを導入することは、社内ヘルプデスクの業務効率化やコスト削減、ナレッジ可視化やデータ活用など、業務改善に寄与します。

チャットボットを導入する際は、課題・目標の明確化や運用体制の整備を行い、改善意識をもって取り組む必要があります。一方で社内ヘルプデスクに適したチャットボットは多くあり、機能や特徴がさまざまです。

自社の課題や運用形態に合うチャットボットを比較検討し、選びましょう。

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