オンプレミスで導入できるBIツール8選 - 機能・料金比較
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- BIツールとは
- オンプレミスで導入できるBIツールの選び方
- セキュリティ機能をチェックする
- カスタマイズ性を評価する
- サポートとメンテナンスの状況を確認する
- 拡張性とスケーラビリティを確認する
- 他システムとの連携性を確認する
- オンプレミスで導入できるBIツールの機能・料金比較表
- オンプレミスで導入できるBIツール8選
- Tableau
- Dr.Sum
- FineReport
- Power BI
- Yellowfin
- Sactona
- WebQuery
- Qlik Sense
- BIツールに搭載される機能の詳細
- データの可視化機能
- 分析機能とレポート作成機能
- データ連携および統合機能
- オンプレミスで導入できるBIツールのメリット
- 高度なセキュリティ要件を満たせる
- カスタマイズ性が高い
- 長期的な運用コストの削減になる
- インターネット接続に依存しない
- 高いパフォーマンスを発揮しやすい
- オンプレミスで導入できるBIツールのデメリット
- 導入コストが高くなりがち
- 柔軟性とスケーラビリティに限界がある
- 運用・保守の負担が大きい
- アップデートが遅れる可能性もある
- オンプレミスのBIツールを運用する際の注意点
- セキュリティ対策を徹底する
- 運用・保守体制を整える
- ユーザートレーニングを実施する
- データガバナンスを確立する
- オンプレミス環境でのBIツール導入が向いている企業
- 金融機関や医療機関など、機密データを扱う企業
- 製造業や物流業など、大量のセンサーデータを分析する企業
- 電力・ガス・水道など、社会インフラを担う企業
- 大学や研究機関など、長期的な研究プロジェクトを推進する組織
- 政府機関や自治体など、法令遵守と業務効率化の両立が求められる組織
- オンプレミスよりクラウド環境のBIツールが向いている企業
- スタートアップやベンチャー企業など、ITリソースが限られている企業
- グローバル展開を進める企業
- デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業
- リモートワークを推進する企業
- オンプレミスのBIツールを導入しよう
- BOXILとは
BIツールとは
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)は、企業内のさまざまなデータを収集、分析し、経営意思決定を支援するソフトウェアです。データの可視化や、レポート作成、ダッシュボードの提供など、データ活用に必要な機能を備えています。
BIツールを導入することで、経営層から現場担当者まで、データにもとづく意思決定やアクションを迅速に行えます。
BIツールについて、詳しくは下記の記事で解説しているため、気になる方は参考にしてください。
オンプレミスで導入できるBIツールの選び方
オンプレミス環境でBIツールを導入する際は、ニーズや要件にあわせて慎重に選定する必要があります。セキュリティ、カスタマイズ性、サポート体制など、複数の観点から評価しましょう。
次に、オンプレミスのBIツールを選ぶ際の主なポイントを紹介します。
セキュリティ機能をチェックする
オンプレミスで導入できるBIツールを選ぶ際に重要なのは、システムのセキュリティにかかわる機能です。適切なセキュリティ機能が備わったBIツールを選び、データの機密性や整合性を保ちましょう。
セキュリティ機能にはアクセス制御やデータの暗号化、監査ログの記録などが挙げられます。内部統制の観点を含めると、ISOやSOCによる認証を受けているかも確認するのがおすすめです。
データのセキュリティを確保することは、企業の信頼やコンプライアンスの遵守に欠かせません。
カスタマイズ性を評価する
BIツールは、データ活用ニーズにあわせてカスタマイズできることが理想的です。レポートやダッシュボードのレイアウト変更、データソースの追加、計算ロジックの変更など、柔軟にカスタマイズできるツールを選びましょう。
また、カスタマイズに必要な技術リソースや学習コストも考慮する必要があります。カスタマイズ性の高いツールは、自社に最適化された分析環境を構築できる一方、導入や運用の難易度が高くなる傾向にあります。
サポートとメンテナンスの状況を確認する
オンプレミスBIツールは、自社での運用・保守が必要です。ツールの選定時には、ベンダーのサポート体制や、メンテナンス・アップデートの頻度と内容を確認しておきましょう。
障害発生時の対応窓口や、問い合わせ方法、サポート時間帯なども重要なポイントです。また、ツールのバージョンアップや機能追加に関する情報も収集し、中長期的な運用コストを見積もりましょう。
拡張性とスケーラビリティを確認する
企業におけるデータ量は年々増加傾向にあるため、将来的な拡張性やスケーラビリティも重要な選定ポイントです。データ量の増加に伴って、ツールのパフォーマンスが低下しないか、システム拡張が柔軟に行えるかを確認しましょう。
また、ユーザー数の増加や、新たな分析ニーズへの対応など、ビジネス要件の変化にあわせて柔軟に対応できるツールを選ぶことが理想的です。
他システムとの連携性を確認する
BIツールは、社内のさまざまなシステムやデータソースと連携することで、データの一元管理や分析の効率化が図れます。選定する際は、既存システムとの連携性を十分に確認しましょう。
データベース、ERPシステム、CRMシステムなど、連携を予定しているシステムとのデータ連携方法や、APIの提供状況を評価しましょう。また、連携に必要な開発工数やコストも、事前の見積りが必要です。
オンプレミスで導入できるBIツールの機能・料金比較表
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オンプレミスで導入できるBIツール8選
次に、オンプレミス環境で導入できるおすすめのBIツールを紹介します。
Tableau - 株式会社セールスフォース・ジャパン(Tableau)
- データへのアクセス、ビジュアル化、分析に必要な機能を搭載
- 各業種向けダッシュボードを提供
- デスクトップ、ブラウザ、モバイル、埋め込み利用に対応
Tableauは、柔軟な分析ができるBIツールのプラットフォームです。クラウドやオンプレミスでの導入に対応しているうえ、Salesforceとの統合も可能です。特許取得済みのクエリ言語「VizQL」を備え、直感的な操作による分析を可能にします。
ユーザーみずからがサーバーを用意する「Tableau Server」は、ダッシュボードの閲覧と操作ができるライセンス、データ分析ができるライセンスなど、ライセンスの種類ごとに料金プランがわかれています。
- 特許取得のカラム型データベースで高速集計
- ノンプログラミングで基本的な設定が可能
- サーバーライセンス体系のオンプレミス版を提供
Dr.Sumは、クラウド版とオンプレミス版を提供しているデータ分析基盤です。ノンプラグラミングで開発できるほか、Excel・Webのインターフェースにより、習得コストを抑え、属人化を避けながらの利用が可能です。
ハードディスクやSSDのデータの高速集計や、億単位の大量データのインメモリ集計が可能で、高速集計、多重処理に対応しています。
FineReport - バリューテクノロジー株式会社
- ローコード開発とシステム連携で多様化業務に対応
- 帳票生成やメール配信を自動化できるスケジューリング機能
- 各システムと帳票のデータを一元管理・分析・可視化しリアルタイムに運営状況を把握
FineReportは、豊富な機能と簡単な操作性を備えたレポーティング・データ可視化ツールです。ローコード開発にて帳票作成やダッシュボード設計、クロス分析、権限管理などが実現できます。Linuxのサーバーでの導入を基本とする、オンプレミス型のツールです。
- Excelのような操作感のセルフサービスBI
- 膨大なデータも任意の切り口で可視化、分析
- 異常やデータ傾向といった分析情報も検出可能
Power BIは、マイクロソフトの提供するBIツールです。データを貼り付けるだけでグラフを自動作成したり、AIにより分析をサポートしたりと、工数削減に強みをもちます。AIによる異常値やアラート通知のほか、パターン検索、レポート作成、回答提供もできます。
クラウド、オンプレミス、デスクトップのいずれにも対応しているため、要件にあわせて導入形態を調整しやすいのも特徴です。
Yellowfin - Yellowfin Japan 株式会社
- 異常値を伝えるシグナル機能
- 要因を特定する自動インサイト機能
- データ接続や管理にも対応
Yellowfinは、革新的な自動化によりデータ分析の効率化を実現するBIツールです。ビジネスに重要なデータの変化を自動検出し、要因を解析します。さらに分析のワークフローを簡素化し、データ接続からダッシュボードの構築までをカバーします。
クラウドとオンプレミスの両方があり、Java Virtual Machineを導入できるOSであれば環境を選ばずに利用可能です。
Sactona - アウトルックコンサルティング株式会社
- 経営管理に必要な集計・分析・予測を正確かつタイムリーに実施
- 画面がExcelライクで使いやすさ抜群
- 大手企業のベストプラクティスが詰まった最先端の経営管理を実現
Sactonaは、集計、分析、予測を正確かつタイムリーに実行し、経営管理を向上させるプラットフォームです。Excelの使いやすさを維持しつつ、導入からデータ活用までスムーズに行えます。
クラウドとオンプレミスの両方に対応し、大量のデータをスピーディに処理できるのが特徴です。さらに入力制御やエラーチェックなどの機能も充実しており、業務の属人化を防止できます。
- データの出力形式を業務用途にあわせて細かく設定
- ユーザーやグループごとに機能やデータの権限設定が可能
- 分析結果のURL化で共有もスムーズ
WebQueryは国内メーカーが開発したBIツールです。セキュリティ要件の厳しい金融機関での導入実績が多く、国産ツールだからこその手厚いサポートを提供しています。
Webサーバー上にインストールしてブラウザ経由で利用できるのが特徴で、ノーコードでデータを検索・抽出可能です
Qlik Sense - 株式会社デジタルスフィア
- AIや機械学習、自然言語処理による分析
- タイムリーなデータ処理で行動に移しやすい
- パブリッククラウド・プライベートクラウド・オンプレミスサイトに対応
Qlik Senseは、ドラッグ&ドロップにて直感的な探索と発見を可能にした、次世代のセルフサービス型BIツールです。専門知識不要でデータを視覚化し、デバイスによらない分析を実現しています。
AIおよび機械学習を基盤に組み込み、独自に統合された完全な拡張アナリティクス機能を誇り、どのようなスキルレベルのユーザーであってもデータ活用につなげられます。ドラッグ&ドロップだけで複数データソースを統合できるのも特徴です。
BIツールに搭載される機能の詳細
BIツールには、データの可視化、分析、レポート作成、データ連携など、データ活用に必要な幅広い機能が搭載されています。次に、BIツールに搭載されている主な機能について紹介します。
データの可視化機能
BIツールの中核となる機能の一つが、データの可視化です。グラフ、チャート、ダッシュボードなど、さまざまな形式でデータを視覚的に表現できます。大量のデータから重要な情報を素早く読み取れるようになると、トレンドやパターンが素早く把握でき、迅速な意思決定が可能です。
また、データの可視化をインタラクティブにできるBIツールを使えば、ユーザーはより自由自在にデータを探索し、新たな気づきやインサイトを得やすくなります。
分析機能とレポート作成機能
BIツールには、高度な分析機能が搭載されています。統計分析、予測分析、データマイニングなど、さまざまな分析手法を用いてデータを深堀り可能です。これらの分析結果は、レポートやダッシュボードとして出力・共有できます。
さらに、レポート作成機能としてテンプレートが用意されていることも多く、誰でも簡単にプロフェッショナルなレポートを作成可能です。
データ連携および統合機能
BIツールに搭載されるデータ連携および統合機能は、異なるデータソースからデータを取り込み、統合して分析に活用する機能です。社内の基幹システム、クラウドサービス、CSVファイルなどからデータを統合し、一元化されたデータセットを作成します。
データ連携機能により、データのサイロ化を解消し、全社的にデータを共有・活用する体制が構築できます。また、リアルタイムデータ連携に対応しているツールもあり、最新のデータを用いた迅速な意思決定も可能です。
オンプレミスで導入できるBIツールのメリット
オンプレミスでBIツールを導入することには、クラウドベースのサービスにはないさまざまなメリットがあります。次は、オンプレミスでBIツール導入のメリットについて詳しく解説します。
高度なセキュリティ要件を満たせる
オンプレミスでBIツールを導入する最大のメリットは、セキュリティの高さです。自社が保有するデータセンターやサーバー内にシステムを構築するため、外部からのアクセスを厳重に管理できます。
また、自社のセキュリティポリシーにあわせた設定や、暗号化、アクセス制御など、きめ細やかなセキュリティ対策が可能です。これにより、機密性の高いデータを安全に管理し、情報漏えいのリスクを最小限に抑えられます。
カスタマイズ性が高い
オンプレミスのBIツールは、ニーズにあわせて自由にカスタマイズできる点が大きなメリットです。ユーザーインターフェースのデザイン変更や、機能の追加、データソースの拡張など、柔軟に対応できます。
また、社内の他のシステムとのスムーズな連携も実現できます。自社のデータベースやERPシステム、CRMシステムなどと直接連携することで、リアルタイムかつ安全にデータの取り込みが可能です。
これにより、自社に最適化された分析環境を構築し、業務効率の向上やユーザー満足度の向上を図れます。
長期的な運用コストの削減になる
オンプレミスBIツールは、初期の導入コストが高くなる傾向にありますが、長期的に見ると運用コストを削減できる可能性があります。
一般的なクラウドサービスは月額課金制を採用していることが多く、さらにユーザー数や利用量に応じて課金されるため、利用規模の拡大に伴ってコストが増大しかねません。
一方、オンプレミスでは、初期投資さえしてしまえば、追加のランニングコストを抑えられます。とくに、大規模な組織や、長期的な利用を想定している場合には、オンプレミス導入が経済的なメリットをもたらします。
インターネット接続に依存しない
オンプレミスBIツールは、社内ネットワーク内で動作するため、インターネット接続の状態に左右されません。
クラウドサービスでは、ネットワーク障害やメンテナンスの影響で、一時的にサービスが利用できなくなる可能性もあります。
しかし、オンプレミス環境の場合、社内ネットワークさえ正常に機能していれば、安定的にBIツールを利用可能です。ミッションクリティカルな業務を担うBIシステムにおいては、可用性の高さも重要な要件となります。
高いパフォーマンスを発揮しやすい
オンプレミスなBIツールは、専用のハードウェアリソースを割り当てられるため、高いパフォーマンスを発揮できます。そのため、大量のデータを処理する際や、複雑な分析クエリを実行する際に、オンプレミス環境ならではの高速処理が可能です。
また、ネットワーク遅延の影響を受けないため、レスポンスタイムの短縮にもつながります。ビッグデータ分析や、リアルタイム分析のニーズがある場合には、オンプレミス導入ならではの強みを活かせます。
オンプレミスで導入できるBIツールのデメリット
オンプレミスでBIツールを導入する場合、いくつかのデメリットがあります。オンプレミスのBIツールを導入する際のデメリットは、主に次のとおりです。
導入コストが高くなりがち
オンプレミスBIツールは、導入時のコストが高くなる傾向にあります。ソフトウェアライセンスの購入費用だけでなく、サーバーやストレージなどのハードウェア調達費用、インフラ構築費用なども必要です。
さらに、システムの設計・開発・テストにかかわる技術的なコストも発生します。専門的な知識をもったIT人材の確保や、既存システムとの連携に必要な開発作業など、導入プロジェクトには多くの工数がかかります。
こうした初期コストの高さは、オンプレミス導入の障壁となりかねません。とくに、中小企業や予算の限られた企業にとってはとくに課題です。
柔軟性とスケーラビリティに限界がある
オンプレミスBIツールは、クラウドサービスと比べて、柔軟性とスケーラビリティに限界があります。たとえば、ユーザー数や利用量の増加に応じて、システムリソースを柔軟に拡張することが難しい場合もあります。
また、データ量の増大に伴うストレージの追加や、パフォーマンスの改善にも、時間と労力が必要です。
オンプレミス環境では、ハードウェアの物理的な制約により、スケーラビリティに限界が生じることもあるため、将来的な拡張性を見据えた設計が求められます。
運用・保守の負担が大きい
運用における金銭的なコストは長期的に見ると抑えられますが、社内のIT部門が運用・保守を担当するため、負担自体は小さくありません。
システムの監視、障害対応、バックアップ管理など、安定運用に必要な作業が継続的に発生します。また、セキュリティパッチの適用やソフトウェアのバージョンアップなど、定期的なメンテナンス作業も欠かせません。
こうした運用・保守の負荷は、IT部門のリソースを圧迫し、他のタスクに割けるリソースを制限してしまう可能性があります。
アップデートが遅れる可能性もある
オンプレミスBIツールでは、ベンダーがリリースする最新バージョンへのアップデートが遅れる可能性もあります。
クラウドサービスであれば、ベンダー側で自動的にアップデートが適用されるため、常に最新の機能を利用可能です。しかし、オンプレミス環境では、アップデートの適用に関する判断や作業は、社内のIT部門が行わなけれななりません。
他システムとの互換性の確認や、カスタマイズ部分の修正など、アップデートに伴う作業負荷が大きいため、なかなかアップデートが行えないケースも考えられます。
オンプレミスのBIツールを運用する際の注意点
オンプレミスでBIツールを運用する際は、次のような注意点に留意しましょう。
セキュリティ対策を徹底する
オンプレミスBIツールでは、社内のデータを扱うため、セキュリティ対策には細心の注意が必要です。アクセス制御、データ暗号化、ログ管理など、多層的なセキュリティ対策を実装しましょう。
また、定期的なセキュリティ監査の実施や、ぜい弱性の検出・修正など、継続的なセキュリティ管理も欠かせません。とくに、機密性の高いデータを扱う場合には、厳格なセキュリティポリシーの策定と遵守が求められます。
運用・保守体制を整える
オンプレミスBIツールの安定運用には、適切な運用・保守体制の構築が不可欠です。システムの監視、バックアップ、障害対応など、日々の運用業務を滞りなく遂行するための体制づくりをしましょう。
また、ソフトウェアのアップデートや、ハードウェアの更新など、中長期的な保守計画も立てる必要があります。社内に運用・保守を担当する人材がいない場合は、IT人材の確保と育成も重要な課題です。
ユーザートレーニングを実施する
せっかくオンプレミスのBIツールを導入しても、ユーザーが使いこなせなければ、効果は薄れてしまいます。そのため、ユーザーにトレーニングを実施し、BIツールの機能や操作方法を十分に理解してもらいましょう。
単なるマニュアルの提供だけでなく、実践的な演習や、質疑応答の機会を設けるなど、ユーザーの習熟度にあわせてトレーニングするのがおすすめです。もちろん、BIツールの使い方だけでなく、データの活用方法まで学習するようにしましょう。
データガバナンスを確立する
オンプレミスBIツールで扱うデータは、社内の重要な情報資産です。そのため、データガバナンスの確立は欠かせません。
データの取得、加工、保存、共有など、一連のデータ管理プロセスにおけるルールやポリシーを明確化し、それらを組織全体で共有・遵守することが求められます。
また、データの品質管理や、データ活用における倫理的な配慮など、データガバナンスのさまざまな側面にも注意を払いましょう。
オンプレミス環境でのBIツール導入が向いている企業
オンプレミス環境でのBIツール導入は、次のような特徴をもつ企業に適しています。
金融機関や医療機関など、機密データを扱う企業
金融機関や医療機関など、高度な機密性が必要なデータを扱う企業では、オンプレミス環境でのBIツール導入がおすすめです。
これらの企業では、顧客情報や個人の健康情報など、漏えいリスクの高いデータを大量に扱います。オンプレミス環境であれば、求めるセキュリティ基準に完全に適合した形でBIシステムを設計・運用可能です。
また、データの保存場所や暗号化方式なども、要件に沿って最適化できるため、機密データの保護に万全を期すことにつながります。
製造業や物流業など、大量のセンサーデータを分析する企業
製造業や物流業など、IoTセンサーから大量のデータを収集・分析する企業でも、オンプレミス環境でのBIツール導入が有効です。
これらの企業では、工場設備や車両、倉庫内の環境など、さまざまな場所に設置されたセンサーから、リアルタイムに大量のデータが生成されます。こうした大規模なデータを高速に処理・分析するには、高性能なインフラが欠かせません。
オンプレミス環境であれば、分析ニーズに最適化したインフラを用意できます。また、ネットワーク遅延の影響を最小限に抑えられるため、リアルタイム分析の要件にも対応しやすくなります。
電力・ガス・水道など、社会インフラを担う企業
電力会社、ガス会社、水道局など、社会インフラを担う企業も、オンプレミス環境でのBIツール導入がおすすめです。
これらの企業では、発電所や送配電設備、ガス供給網、水道管網など、広範囲に分散するインフラの運用データを一元的に管理・分析する必要があります。
オンプレミス環境であれば、既存のシステムとBIツールを柔軟に連携させ、効率的なデータ統合・分析基盤を構築できます。また、社会インフラの安定運用に不可欠な高いセキュリティ要件にも、オンプレミス環境の方が対応しやすいです。
大学や研究機関など、長期的な研究プロジェクトを推進する組織
大学や研究機関など、長期的な研究プロジェクトを推進する組織でも、オンプレミス環境でのBIツール導入が有効です。
これらの組織では、数年から数十年にわたる長期的な研究プロジェクトを実施することがあります。プロジェクトを通じて蓄積される大量の研究データを、長期的に管理・分析するには、安定的なBIシステム環境が必要です。
オンプレミス環境であれば、研究プロジェクトの期間にあわせた最適なシステム設計が可能です。また、長期的な運用コストの観点からも、オンプレミス環境の方が大きなメリットを授受しやすい場合もあります。
政府機関や自治体など、法令遵守と業務効率化の両立が求められる組織
政府機関や自治体など、法令遵守と業務効率化の両立が求められる組織では、オンプレミス環境でのBIツール導入が適しています。
これらの組織では、個人情報保護法をはじめとする各種法令の厳格な遵守が欠かせません。オンプレミス環境であれば、法令の要件にあわせたセキュリティ対策やデータ管理体制を柔軟に実装できます。
同時に、行政サービスの効率化や政策立案の高度化など、BIツールを活用した業務改革も推進しやすくなります。オンプレミス環境ならではの高いカスタマイズ性と、法令遵守の両立が可能です。
オンプレミスよりクラウド環境のBIツールが向いている企業
オンプレミス環境はセキュリティ性やカスタマイズ性の観点から大きなメリットをもたらす反面、すべての企業に適しているわけではありません。
次のような特徴をもつ企業の場合、オンプレミスよりもクラウド環境でのBIツール導入が適していると考えられます。
スタートアップやベンチャー企業など、ITリソースが限られている企業
スタートアップやベンチャー企業など、ITリソースが限られている企業では、クラウド環境でのBIツール導入がおすすめです。
これらの企業では、ITインフラの構築・運用に割けるリソースが限られています。クラウド環境であれば、初期投資を最小限に抑えつつ、必要なBIツール環境をすぐに利用開始できます。
また、クラウドベンダーが提供する運用・保守サービスを活用することで、社内のIT人材不足の補助も可能です。限られたリソースを、より戦略的な活動に集中させられます。
グローバル展開を進める企業
グローバル展開を進める企業でも、クラウド環境でのBIツール導入が適しています。これらの企業では、BIツールへ世界各地の拠点からのアクセスが必要です。
しかしクラウド環境であれば、インターネット経由で世界中の場所を問わずにBIツールを利用できます。また、多言語対応やローカライゼーションなど、グローバル展開に必要な機能も、クラウドベンダーが標準で提供しています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業
DX化を推進する企業でも、クラウド環境でのBIツール導入が有効です。これらの企業では、ビジネスモデルの変革やオペレーションの効率化など、大規模なDX化を進めています。
クラウド環境であれば、最新のBIツールや先進的な分析機能を、迅速かつ柔軟に導入できます。また、クラウドベンダーが提供するAIやビッグデータ処理のサービスとも、シームレスに連携可能です。
リモートワークを推進する企業
リモートワークを推進する企業でも、クラウド環境でのBIツール導入が適しています。これらの企業では、従業員がオフィス以外の場所からも業務を行うことが多くなります。
クラウド環境であれば、自宅やモバイル環境など、場所を問わずBIツールにアクセス可能です。また、クラウド系のベンダーが提供するコミュニケーションツールとの連携も容易です。
クラウド環境のBIツールを活用することで、リモートワーク環境でもスムーズなデータ共有と連携が実現し、生産性を向上させられます。
オンプレミスのBIツールを導入しよう
オンプレミスで導入できるBIツールを選ぶ際には、カスタマイズ性やデータ連携などに注目しましょう。オンプレミスで導入できるBIツール自体は多いため、使い勝手を見比べたり、他機能の有無で比較したりするのがおすすめです。
オンプレミスで導入できるBIツールのうち最適なサービスを選ぶには、ニーズや予算にあわせて、複数のシステムを比較検討することが欠かせません。次のボタンからはBOXILが厳選したサービスの資料を無料でダウンロードできるため、ぜひサービス選定の参考にしてください。
本記事で紹介しきれなかったサービスについては次の記事で解説しています。より多くのサービスから検討したい方は、あわせてチェックしましょう。
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