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農業・農家におすすめの会計ソフト6選 - 機能・料金比較

最終更新日:(記事の情報は現在から214日前のものです)
この記事では、農業・農家におすすめの会計ソフトを紹介しています。会計ソフトのメリットや機能詳細、サービス比較を解説。導入する会計ソフトを探している方はぜひ参考にしてみてください。

農業向けの会計ソフトとは

農業向けの会計ソフトとは、文字どおり農業経営に特化した会計ソフトのことです。農業の会計は、勘定科目が特殊だったり、減価償却の年数が長くなったりと、一般的な事業とは会計処理の方法が異なります。そうした「農業ならでは」の会計に対応するため、専用ソフトの導入が必要です

農業向け会計ソフトの選び方

農業向け会計ソフトを選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。

  • 農業の勘定科目に対応しているか
  • 農業所得用の確定申告ができるか
  • インターフェースに優れているか
  • 個人・法人のどちら向けか
  • ソフトの導入形式を確認する
  • ソフトの対応OSを確認する

農業の勘定科目に対応しているか

農業の勘定科目は一般的な事業と異なるため、会計ソフト側が対応しているか確認しましょう。農業の勘定科目の代表例は次のとおりです。

  • 種苗費:作物の種や苗などの購入費用
  • 肥料費:畑作や牧畜に使う肥料の購入費用
  • 農薬衛生費:農薬や防除にかかる費用
  • 素畜費:子牛や子豚、ひななどの購入、種付費用

上記のような経費をまとめて計上しますが、肥料や農薬など物品を細かく分類し、正しく計上しなければなりません。ほかにも、棚卸資産として「農作物」や「貯蔵品」「原材料」などの計上も必要です。検討している会計ソフトが農業簿記に対応しているか再度検討しましょう。

農業所得用の確定申告ができるか

農業で得た収入は「農業所得」としてカウントし、ほかの所得とは区別しなければなりません。したがって会計ソフトでも「農業所得用」の確定申告ができるかの確認が必要です。

また農業では、減価償却にも特徴があります。トラクターやコンバインといった農業車両は購入金額が大きいため、一般的な車両と比べて長い期間での償却が可能です。

ほかにも農地の借用や土地改良事業の費用なども発生し、すべて細かく計上し、確定申告を行わなければなりません。そうした、農業ならではの確定申告に対応した会計ソフトを選ぶことが大切です。

インターフェースに優れているか

会計ソフトを選ぶ際は、見やすさや使いやすさといったインターフェースも重要なポイントです。次のような見方があげられます。

  • トップページにメニューが一覧で表示されている
  • 入力補助機能があり勘定科目も選びやすい
  • 貸借対照表や損益計算書など書類も簡単に作成できる
  • 目的のページまで少ないクリック数でたどり着ける

農業の経理が初めての方、簿記の知識がない方もいるでしょう。そういった方でもすぐに使える、インターフェースに優れたソフトを選ぶことが大切です。

個人・法人のどちら向けか

農家の中でも、個人規模での家族経営だったり、農業法人として大規模経営をしていたりとさまざまです。個人と法人では会計の処理方法も異なります。たとえば個人事業主の場合は、端的にいうと確定申告書を税務署に提出し、納税すれば問題ありません。

一方の法人は税務署だけでなく、各都道府県の税事務所や市区町村など申告対象が複数あり、それぞれで必要書類が異なります。「個人向けか法人向けか」は会計ソフトを選ぶうえで重要なポイントなので、公式ページや直接の問い合わせなどで確認しておきましょう。

ソフトの導入形式を確認する

会計ソフトの導入形式は、大きく「クラウド型」「インストール型」「オンプレミス型」の3つに分類され、形式によってメリットやデメリットが異なります。

導入形式 詳細
クラウド型 ベンターがサーバーを用意しインターネット経由で利用する形式。インターネット環境があれば場所を問わずに編集や共有ができる。ただしソフトの仕様やインフラはベンダーが管理するためカスタマイズ性が低く、ベンダーの方向性に左右されやすい
インストール型 パソコンに会計ソフトをインストールして利用する形式。パッケージ型とも呼ばれ、買い切り型のため購入以降のランニングコストがかからない。ただし利用にあたって端末ごとにソフトを購入する必要がある
オンプレミス型 自前でサーバーや通信回線を用意しシステムを構築する形式。ベンダーに保守運用を委ねないためカスタマイズ性とセキュリティ性が高い。ただしシステム構築に技術が必要であり、導入までに時間がかかる

ソフトの対応OSを確認する

会計ソフトによってWindowsやMac、Linuxなど対応OSは異なります。クラウド型の場合はインターネット経由で利用するためOS環境はさほど関係ありません。とくに注意が必要なのはインストール型です。農業用のインストール型会計ソフトの場合、「Windowsのみ可能」とするものも多いため、あらかじめ調べておきましょう。

農業向け会計ソフト6選

続いて、農業経理をスムーズに行える会計ソフトを紹介します。

freee会計 - フリー株式会社

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  • 農業所得用の決算書を作成できるクラウド型の会計ソフト
  • AIによる入力支援機能が搭載されている
  • 農業向けのクラウド請求サービスとも連携可能

freee会計は、これまでバラバラで管理していた業務データを統合的に管理できるクラウドサービス「freee」の製品のひとつです。個人事業主から法人まで規模を問わず幅広く対応しており、規模に応じたプランが用意されています。農業所得の決算書の書式にも対応していたり、農業用の勘定科目も選択できたりと、農業経理の効率化も可能です。銀行やクレジットカードと紐付けることで、すぐに入出金状況をソフト上に反映できます。

AIによる入力支援機能も搭載されているためヒューマンエラーを防止でき、経理にかかる業務工数の大幅削減が可能です。レポーティング機能によって会計データはすぐに把握可能。農業経営ならではのお金の流れも掴みやすいです。また、農業向けの請求クラウドサービス「Agrion」と連携することで、請求書作成や販売管理の効率化を図れます。

農業簿記12

  • ベストセラー「会計王」のソリマチによる農業向けの会計ソフト
  • トラクターや農地、育成資産など農業ならではの会計業務に対応
  • 大手銀行やJAバンクなど全国の金融機関とデータ連携できる

農業簿記12は、ソリマチ株式会社が提供するインストール型の会計ソフトです。ソリマチはベストセラー会計ソフト「会計王」を提供している会社。農業簿記12では、トラクターや農地、育成資産など農業ならではの会計業務に対応。簿記や経理に自信のない方でも簡単に使えるうえ、決算書や消費税の申告もソフト上で行えます。仕訳帳や元帳、合計残高試算表なども簡単に作成可能です。

インボイス制度や改正電子帳簿保存法にも対応。税法要件をクリアしていることを証明する「JIIMA認証」も取得しています。銀行やクレジットカードの入出金情報は「Money Link」との連携で効率化が可能。大手銀行からゆうちょ、JAバンクなど全国ほとんどの金融機関をカバーしています。

らくらく青色申告農業版

  • 提出する農業所得用の決算書とレイアウトが同じ
  • トラクターやコンバインなど農業機械の減価償却も容易
  • 体験版もダウンロードできるためお試し利用がおすすめ

らくらく青色申告農業版は、株式会社セーブが提供する農家向けの会計ソフトです。パッケージ版(インストール型)とダウンロード版が用意されています。最初から「農業所得用」の決算書にレイアウトを合わせているためイメージも掴みやすく、難しい設定なしで簡単に利用可能です。

トラクターやコンバインといった農業機械の減価償却も容易。「償却資産台帳」に機械名や取得金額、そのほかの基本要件を入力するだけで減価償却費が自動計算されます。

ほかにも貸借対照表や損益計算書も自動で作成でき、消費税計算書の作成も簡単です。対応OSはWindowsのみですが、シンプルで見やすく操作性に富んでいます。体験版もダウンロードできるためWindowsユーザーの方はぜひ検討ください。

かんたん農業簿記<複式>

  • CDドライブのインストールですぐに利用できる
  • 最小限の簿記知識だけで農業の会計書類を作れる
  • 家族経営や個人事業主の家事按分も簡単に設定できる

かんたん農業簿記<複式>は、ミライソフト有限会社が運営するインストール型の会計ソフトです。Windows 7.8.10に対応しており、CDドライブをインストールすることですぐに使い始められます。最小限の簿記知識で、決算書や現金出納帳、売掛帳、貸借対照表、損益計算書など農業の会計書類を作成可能です。

農業における複雑な減価償却も自動で計算してくれるうえ、Excelファイルにも簡単に出力できます。事業用とプライベート用の経費を区別する「家事按分」も簡単に設定可能です。家族経営や個人事業主の農家におすすめのソフトといえるでしょう。

弥生会計24+クラウド

  • 仕訳アドバイザーが仕訳を支援してくれる
  • 税務署に提出できる状態での用紙作成が可能
  • 減価償却や家事按分、不動産など農業会計にも対応

弥生会計24+クラウドは、個人事業主から中小企業向けの会計ソフトです。取引内容や取引日、金額などを入力するだけで仕訳を行えます。勘定科目は選択欄から選ぶだけです。仕訳に悩んだ際は「仕訳アドバイザー」が入力をサポート。登録された仕訳事例から該当する仕訳項目を調べられます。

「農業所得用」の決算書も作成でき、青色申告と白色申告の両方に対応。青色申告特別控除65万円に対応しており、最終的に税務署に提出できる状態での用紙作成が可能です。減価償却や家事按分、不動産管理など農業でよく使う項目の入力・関連書類の作成も簡単にできます。

マネーフォワード クラウド会計 - 株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワード クラウド会計
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  • インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応している
  • キャッシュフローや損益など経営状況をレポーティング
  • 農業所得を反映させた確定申告書の作成が可能

マネーフォワード クラウド会計は、株式会社マネーフォワードが運営するクラウド型の会計ソフトです。インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しており、会計業務の工数を大幅に削減できるとして個人事業主や中小企業、大企業までさまざまな企業が利用しています。

銀行やクレジットカードとの紐付けによって入出金情報を出力し、仕訳候補を自動で作成。仕訳内容はAIが学習するため使えば使うほどスピーディーな会計業務を実現可能です。キャッシュフローや損益など経営を見える化できるレポーティング機能も充実しています。

農業向けの機能では、農業所得用の青色申告決算書や収支内訳書は作成できないものの、「農業所得」を反映させた確定申告書の作成が可能です。同ソフトを取り入れたことで会計業務が効率化され、コア業務に集中できるようになった農家の事例もあります。

農家が会計ソフトを導入するメリット

農家が会計ソフトを導入するメリットとして次のものがあげられます。

  • 工数削減による生産性アップを図れる
  • 細かく財務状況を把握できる
  • 簿記の知識がなくても使いやすい

工数削減による生産性アップを図れる

農業向けの会計ソフトでは、システムの仕様にしたがって勘定科目やテキストを入力するだけで書類の作成が可能です。レポート機能によって農業所得や資産をリアルタイムで把握すれば、経営の健全性や収益性を分析できます。

農家にとっては、これまで労力のかかっていた会計業務の工数が大幅に削減され、コア業務に集中できるように。これまで以上に農業の生産性を高められるでしょう。

細かく財務状況を把握できる

会計ソフトではデジタル管理によって財務状況を細かく把握できます。ソフトによってはAIによる入力補助機能も備わっているため、Excelや手書きでの会計管理と比べて、ヒューマンエラーの大幅削減が可能です。

重複しての入力や誤った仕訳を防げるため財務状況を正しくまとめられます。これにより経営戦略を立てる際に、信頼性の高いデータを活用可能です。銀行や投資家からの信頼を得るのにも役立つでしょう。

簿記の知識がなくても使いやすい

農業向け会計ソフトは、簿記や経理の知識のない人でも利用できる仕様であることが多いです。選ぶだけで勘定科目を決定できたり、フローにしたがって入力するだけで書類を作成できたりと、簡単な操作で書類を作成可能です。

農業経験の長い事業者はもちろん、最近農業を始めたばかりで「農業簿記に自信がない」といった方でも、すぐに使い始められます。

農業・農家に適した会計ソフトを導入しよう

農業・農家向けの会計ソフトには、特殊な勘定科目を登録できたり、農業機械の減価償却にも対応できたりといったメリットがあります。会計ソフトによって対応規模も異なるため、家族経営から大規模法人まで幅広い農業従事者におすすめです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。

  • 農業の勘定科目に対応しているか
  • 農業所得用の確定申告ができるか
  • インターフェースに優れているか
  • 個人・法人のどちら向けか
  • ソフトの導入形式を確認する
  • ソフトの対応OSを確認する

農業・農家におすすめの会計ソフトのうち最適なサービスを選ぶには、ニーズや予算に合わせて、複数のシステムを比較検討することが大切です。下のボタンからはBOXILが厳選したサービスの資料を無料でダウンロードできます。ぜひサービス選定の参考にしてください。

本記事で紹介しきれなかったサービスについては下の記事にて解説しています。より多くのサービスから検討したい方はあわせてチェックしましょう。

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