農業・農家におすすめの会計ソフト5選 - 機能・料金比較
会計ソフトには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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- 農業向けの会計ソフトとは
- 農家が会計ソフトを導入するメリット
- 工数削減による生産性アップを図れる
- 細かく財務状況を把握できる
- 簿記の知識がなくても使いやすい
- 農業向け会計ソフトを選ぶ際のポイント
- 農業の勘定科目に対応しているか
- 農業所得用の確定申告ができるか
- インターフェースに優れているか
- 個人・法人のどちら向けか
- ソフトの導入形式を確認する
- ソフトの対応OSを確認する
- 農業向け会計ソフト5選
- freee
- 農業簿記12
- らくらく青色申告農業版
- かんたん農業簿記<複式>
- マネーフォワード クラウド会計
- 農家が会計ソフトを導入する際の注意点
- 初期設定や操作に手間がかかる
- 農繁期に入力作業が滞りやすい
- 税制・補助金制度の変化に対応しにくい可能性がある
- 農業・農家に適した会計ソフトを導入しよう
- BOXILとは
農業向けの会計ソフトとは
農業向けの会計ソフトとは、文字どおり農業経営に特化した会計ソフトのことです。
農業の会計は、勘定科目が特殊だったり、減価償却の年数が長くなったりと、一般的な事業とは会計処理の方法が異なります。農業ならではの会計に対応するには、専用ソフトの導入がおすすめです。
農家が会計ソフトを導入するメリット
農家が会計ソフトを導入するメリットとして次のものがあげられます。
- 工数削減による生産性アップを図れる
- 細かく財務状況を把握できる
- 簿記の知識がなくても使いやすい
工数削減による生産性アップを図れる
農業向けの会計ソフトでは、システムの仕様にしたがって勘定科目やテキストを入力するだけで書類を作成できます。レポート機能によって農業所得や資産をリアルタイムで把握すれば、経営の健全性や収益性を分析できます。
農家にとっては、これまで労力のかかっていた会計業務の工数が大幅に削減され、コア業務に集中しやすくなります。これまで以上に農業の生産性を高められるでしょう。
細かく財務状況を把握できる
会計ソフトではデジタル管理によって財務状況を細かく把握できます。ソフトによってはAIによる入力補助機能も備わっているため、Excelや手書きでの会計管理と比べて、ヒューマンエラーの大幅削減が可能です。
重複しての入力や誤った仕訳を防げるため財務状況を正しくまとめられます。これにより経営戦略を立てる際に、信頼性の高いデータを活用可能です。銀行や投資家からの信頼を得るのにも役立つでしょう。
簿記の知識がなくても使いやすい
農業向け会計ソフトは、簿記や経理の知識のない人でも利用できる仕様であることが多くあります。選ぶだけで勘定科目を決定できたり、フローにしたがって入力するだけで書類を作成できたりと、簡単な操作で書類を作成可能です。
農業経験の長い事業者はもちろん、最近農業を始めたばかりで農業簿記に自信がない方でも、すぐに使い始められます。
農業向け会計ソフトを選ぶ際のポイント
農業向け会計ソフトを選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。
- 農業の勘定科目に対応しているか
- 農業所得用の確定申告ができるか
- インターフェースに優れているか
- 個人・法人のどちら向けか
- ソフトの導入形式を確認する
- ソフトの対応OSを確認する
農業の勘定科目に対応しているか
農業の勘定科目は一般的な事業と異なるため、会計ソフト側が対応しているか確認しましょう。農業の勘定科目の代表例は次のとおりです。
- 種苗費:作物の種や苗などの購入費用
- 肥料費:畑作や牧畜に使う肥料の購入費用
- 農薬衛生費:農薬や防除にかかる費用
- 素畜費:子牛や子豚、ひななどの購入、種付費用
上記のような経費をまとめて計上しますが、肥料や農薬など物品を細かく分類し、正しく計上しなければなりません。ほかにも、棚卸資産として「農作物」や「貯蔵品」「原材料」などの計上も必要です。
検討している会計ソフトが農業簿記に対応しているか再度検討しましょう。
農業所得用の確定申告ができるか
農業で得た収入は「農業所得」としてカウントし、ほかの所得とは区別しなければなりません。したがって会計ソフトでも「農業所得用」の確定申告ができるかの確認が必要です。
また、農業では減価償却にも特徴があります。トラクターやコンバインといった農業車両は購入金額が大きいため、一般的な車両と比べて長い期間での償却が可能です。
ほかにも、農地の借用や土地改良事業の費用なども発生し、すべて細かく計上し、確定申告しなければなりません。そうした、農業ならではの確定申告に対応した会計ソフトを選ぶことが大切です。
インターフェースに優れているか
会計ソフトを選ぶ際は、見やすさや使いやすさといったインターフェースも重要なポイントです。次のような見方があげられます。
- トップページにメニューが一覧で表示されている
- 入力補助機能があり勘定科目も選びやすい
- 貸借対照表や損益計算書など書類も簡単に作成できる
- 目的のページまで少ないクリック数でたどり着ける
農業の経理が初めての方、簿記の知識がない方もいるでしょう。不安な方でもすぐに使える、インターフェースに優れたソフトを選ぶことが大切です。
個人・法人のどちら向けか
農家のなかでも、個人規模での家族経営だったり、農業法人として大規模経営をしていたりとさまざまです。個人と法人では会計の処理方法も異なります。
たとえば、個人事業主の場合は確定申告書を税務署に提出し、納税すれば問題ありません。
一方で、法人は税務署だけでなく、各都道府県の税事務所や市区町村など申告対象が複数あり、それぞれで必要書類が異なります。
「個人向けか法人向けか」は会計ソフトを選ぶうえで重要なポイントなので、公式ページや直接の問い合わせで確認しておきましょう。
ソフトの導入形式を確認する
会計ソフトの導入形式は、大きく「クラウド型」「インストール型」「オンプレミス型」の3つに分類され、形式によってメリットやデメリットが異なります。
| 導入形式 | 詳細 |
|---|---|
| クラウド型 | ベンターがサーバーを用意しインターネット経由で利用する形式。インターネット環境があれば場所を問わずに編集や共有ができる。ただしソフトの仕様やインフラはベンダーが管理するためカスタマイズ性が低く、ベンダーの方向性に左右されやすい |
| インストール型 | パソコンに会計ソフトをインストールして利用する形式。パッケージ型とも呼ばれ、買い切り型のため購入以降のランニングコストがかからない。ただし利用にあたって端末ごとにソフトを購入する必要がある |
| オンプレミス型 | 自前でサーバーや通信回線を用意しシステムを構築する形式。ベンダーに保守運用を委ねないためカスタマイズ性とセキュリティ性が高い。ただしシステム構築に技術が必要であり、導入までに時間がかかる |
ソフトの対応OSを確認する
会計ソフトによってWindowsやMac、Linuxなど対応OSは異なります。
クラウド型の場合はインターネット経由で利用するためOS環境はさほど関係ありません。とくに注意が必要なのはインストール型です。
農業用のインストール型会計ソフトの場合、「Windowsのみ可能」とするものも多いため、あらかじめ調べておきましょう。
農業向け会計ソフト5選
続いて、農業経理をスムーズに行える会計ソフトを紹介します。
- 農業所得用の決算書を作成できるクラウド型の会計ソフト
- AIによる入力支援機能が搭載されている
- 農業向けのクラウド請求サービスとも連携可能
freee会計は、これまでバラバラで管理していた業務データを統合的に管理できるクラウドサービス「freee」の製品のひとつです。
個人事業主から法人まで規模を問わず幅広く対応しており、規模に応じたプランが用意されています。
農業所得の決算書の書式にも対応していたり、農業用の勘定科目も選択できたりと、農業経理の効率化も可能です。銀行やクレジットカードと紐付けることで、すぐに入出金状況をソフト上に反映できます。
AIによる入力支援機能も搭載されているためヒューマンエラーを防止でき、経理にかかる業務工数の大幅削減が可能です。レポーティング機能によって会計データはすぐに把握可能。農業経営ならではのお金の流れも掴みやすいでしょう。
また、農業向けの請求クラウドサービス「Agrion」と連携することで、請求書作成や販売管理の効率化を図れます。
農業簿記12
- ベストセラー「会計王」のソリマチによる農業向けの会計ソフト
- トラクターや農地、育成資産など農業ならではの会計業務に対応
- 大手銀行やJAバンクなど全国の金融機関とデータ連携できる
農業簿記12は、ソリマチ株式会社が提供するインストール型の会計ソフトです。ソリマチはベストセラー会計ソフト「会計王」を提供している会社。
農業簿記12では、トラクターや農地、育成資産など農業ならではの会計業務に対応。簿記や経理に自信のない方でも簡単に使えるうえ、決算書や消費税の申告もソフト上で行えます。仕訳帳や元帳、合計残高試算表なども簡単に作成可能です。
インボイス制度や改正電子帳簿保存法にも対応。税法要件をクリアしていることを証明する「JIIMA認証」も取得しています。
銀行やクレジットカードの入出金情報は「Money Link」との連携で効率化が可能。大手銀行からゆうちょ、JAバンクなど全国ほとんどの金融機関をカバーしています。
らくらく青色申告農業版
- 提出する農業所得用の決算書とレイアウトが同じ
- トラクターやコンバインなど農業機械の減価償却も容易
- 体験版もダウンロードできるためお試し利用がおすすめ
らくらく青色申告農業版は、株式会社セーブが提供する農家向けの会計ソフトです。パッケージ版(インストール型)とダウンロード版が用意されています。
最初から「農業所得用」の決算書にレイアウトを合わせているためイメージも掴みやすく、難しい設定なしで簡単に利用可能です。
トラクターやコンバインといった農業機械の減価償却も容易。「償却資産台帳」に機械名や取得金額、そのほかの基本要件を入力するだけで減価償却費が自動計算されます。
ほかにも貸借対照表や損益計算書も自動で作成でき、消費税計算書の作成も簡単です。対応OSはWindowsのみですが、シンプルで見やすく操作性に富んでいます。
体験版もダウンロードできるためWindowsユーザーの方はぜひ検討ください。
かんたん農業簿記<複式>
- CDドライブのインストールですぐに利用できる
- 最小限の簿記知識だけで農業の会計書類を作れる
- 家族経営や個人事業主の家事按分も簡単に設定できる
かんたん農業簿記<複式>は、ミライソフト有限会社が運営するインストール型の会計ソフトです。CDドライブをインストールすることですぐに使い始められます。
最小限の簿記知識で、決算書や現金出納帳、売掛帳、貸借対照表、損益計算書など農業の会計書類を作成可能です。
農業における複雑な減価償却も自動で計算してくれるうえ、Excelファイルにも簡単に出力できます。事業用とプライベート用の経費を区別する「家事按分」も簡単に設定可能です。
家族経営や個人事業主の農家におすすめのソフトといえるでしょう。
マネーフォワード クラウド会計 - 株式会社マネーフォワード
- インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応している
- キャッシュフローや損益など経営状況をレポーティング
- 農業所得を反映させた確定申告書の作成が可能
マネーフォワード クラウド会計は、株式会社マネーフォワードが運営するクラウド型の会計ソフトです。インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しており、会計業務の工数を大幅に削減できます。個人事業主や中小企業、大企業までさまざまな企業が利用しています。
銀行やクレジットカードとの紐付けによって入出金情報を出力し、仕訳候補を自動で作成。仕訳内容はAIが学習するため使えば使うほどスピーディーな会計業務を実現可能です。
キャッシュフローや損益など経営を見える化できるレポーティング機能も充実しています。
農業向けの機能では、農業所得用の青色申告決算書や収支内訳書は作成できないものの、「農業所得」を反映させた確定申告書の作成が可能です。同ソフトを取り入れたことで会計業務が効率化され、コア業務に集中できるようになった農家の事例もあります。
農家が会計ソフトを導入する際の注意点
農家が会計ソフトを導入する際は次のことに注意しましょう。
- 初期設定や操作に手間がかかる
- 農繁期に入力作業が滞りやすい
- 税制・補助金制度の変化に対応しにくい可能性がある
初期設定や操作に手間がかかる
農業向けに特化した会計ソフトは、農家の取引や支出、売上の独自性に対応するため、特有の勘定科目や仕訳ルールが用意されています。
便利な反面、はじめて会計ソフトにふれる方にとっては、最初の設定作業で負担を感じることがあるかもしれません。
心配な場合は導入サポートやFAQが充実したサービスを選ぶことをおすすめします。
農繁期に入力作業が滞りやすい
農業は、季節ごとに業務が大きく変わります。収穫期や繁忙期には日常の作業が忙しくなり、会計ソフトへの記帳や入力作業が後回しになってしまう問題があります。
収穫期には記録が遅れたり、情報が抜け落ちたりすることで、後々の帳簿作成や確定申告時に不整合が生じるリスクが増します。
できるだけ日々の業務のなかで入力できるよう、フローを決め、定着化に向けて工夫しましょう。
税制・補助金制度の変化に対応しにくい可能性がある
農業分野は、税制面や補助金・助成金の制度変更が頻繁に起こる特徴があります。
税制の改正や新たな補助金制度の導入があった場合、会計ソフトが迅速にアップデートされない状態では、旧制度のままで運用が続いてしまう可能性があるでしょう。
アップデートに対応しているソフトを選ぶとスムーズです。
農業・農家に適した会計ソフトを導入しよう
農業・農家向けの会計ソフトには、特殊な勘定科目を登録できたり、農業機械の減価償却にも対応できたりといったメリットがあります。
会計ソフトによって対応規模も異なるため、家族経営から大規模法人まで幅広い農業従事者におすすめです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶことをおすすめします。
- 農業の勘定科目に対応しているか
- 農業所得用の確定申告ができるか
- インターフェースに優れているか
- 個人・法人のどちら向けか
- ソフトの導入形式を確認する
- ソフトの対応OSを確認する
農業・農家におすすめの会計ソフトのうち最適なサービスを選ぶには、ニーズや予算に合わせて、複数のシステムを比較検討することが大切です。
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本記事で紹介しきれなかったサービスについては下の記事にて解説しています。より多くのサービスから検討したい方はあわせてチェックしましょう。
BOXILとは
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