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カスタマージャーニーマップとは?作り方やツール、失敗しない方法も

最終更新日:(記事の情報は現在から1639日前のものです)
消費者の行動を分析し購買行動を促進するカスタマージャーニーマップは、今やマーケティングで欠かせないものになりつつあります。そんなカスタマージャーニーマップの作り方やおすすめツールを紹介します。あなたのビジネスでも顧客体験を改善してみませんか。

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは、顧客の動きを予測し、購入に至るまでの流れを見える化した資料のことをいいます。カスタマジャーニーの直訳が「顧客の旅」であるように、顧客がコンテンツにどのような順番で触れて購入に至るのか整理します。

自社サービスの対象となる消費者を定義して、行動を予測、購買行動を最適化できるようなマーケティングが必要です。カスタマージャーニーマップを作成して、顧客に寄り添った販促を行いましょう。

カスタマージャーニーマップの作り方

それでは、カスタマージャーニーの具体的な作成過程を説明します。

1. ペルソナの設定

まず自社の顧客は誰かを明確にし、ターゲットペルソナを設定する必要があります。

理想的な顧客の性別や年齢、所得レベル、趣味、月の平均的な購入金額など、可能な限り詳細な情報を取り入れてリアルな人物像を設定します。チーム内でペルソナを共有することで意思疎通がスムーズになり、具体的なマーケティング施策に落とし込みやすくなります。

2. ヒアリングによるペルソナの固定化

設定したペルソナをヒアリングによって修正し、精度を上げていきます。この時点で想定していたペルソナと実際の顧客像に齟齬がある場合は修正します。ここで修正を加えないと、作成するカスタマージャーニーマップも実態にそぐわないものになってしまうので気をつけましょう。

3. ジャーニーマップのゴール設定

作成するカスタマージャーニーマップのゴールを明確にし、どこまでを範囲とするのかを決めます。

顧客行動の全体を網羅するマップを作成するケースもありますが、ある商品に対する購入や問い合わせ、あるいはリピートなど、実際の行動フェーズごとに範囲を決めて詳細なマップを作成する方が有効な場合は少なくありません。

定義する範囲によって集めるべき情報に違いが出てくるので、範囲を決める場合はしっかりと設定しましょう。

4. フレームの設定

情報を収集するうえでは、指針となるジャーニーマップのフレームを設定しておくのが便利です。よく使われるのは消費行動のフレームワークである「AIDMA」や「AISAS」の法則です。

ただし既存のフレームワークにこだわる必要はなく、自社に適した切り分けが可能な場合は、独自のフレームワークを利用するにも有効です。

5. 顧客情報の収集

情報収集の方針を決定したら、実際に顧客情報を収集して消費者行動を可視化していきます。

定量調査やインタビューなど、さまざまな方法で多角的に収集しましょう。仮説には思い込みや偏見が入りがちですから、初期仮説にこだわらず客観性を意識することが重要です。顧客の課題や感情、インサイトも盛り込めると良いでしょう。

6. 情報のマッピング

収集した情報をマッピングしていきます。顧客の動きを可視化することで、どういう施策が有効かが明確になるはずです。ここでも客観性を担保するために、できるだけ複数人で意見を出し合いながら進めるようにしましょう。付箋のようなツールを利用して情報を整理するのがおすすめです。

7. マップを整理する

マッピングを終えたら、グルーピングしながら情報を整理し、顧客に有効なタッチポイントを発見します。誰が見てもわかりやすくマップにするように心がけましょう。後々マップを使ってプレゼンする機会は少なくありません。

また、マッピングの結果、既存のアプローチに課題や問題が見つかることも多いですから、その場合はどう修正していくか話し合いましょう。

カスタマージャーニーマップで失敗しない方法

上述のカスタマージャーニーマップの作成プロセスに付随して、マップを作成する際のコツについて簡単に紹介しておきます。

常に全体像を意識する

顧客行動を可視化する場合、どうしても「狭く深く」行動を分析してしまいがちです。しかし、顧客行動は将来的に変化する可能性があるので、考えられる導線やサービスを提供する媒体など、なるべく広い範囲で網羅することも重要です。

現時点でトラフィックが多くても、何かのきっかけで行動が変化して既存の導線が利用されなくなる可能性は想定しておきましょう。

フレームワークを使いこなす

顧客行動を分析する際には、有効性が証明されているフレームワークを活用すると便利です。自社に適した独自の切り分けをするのも有効ですが、多くの企業は顧客行動をわかりやすく視覚化するための「AIDMA」や「AISAS」などのフレームワークを活用しています。必ず使わなければいけないわけでなありませんが、切り分けに困ったときのヒントとして知っておくとよいでしょう。

「AIDMA」や「AISAS」については、次の記事を参考にしてください。

AIDMA(アイドマ)の法則とは?AISASとの違い・マーケティング活用例を解説
マーケティングに欠かせないAIDMAの法則。消費者が商品などのモノを認知してから購買につながるまでの「消費活動の過...
詳細を見る

情報共有の体制を整えておく

社内で情報をスムーズに共有できる体制を整え、できるだけ多くの人を巻き込むことが重要です。

同じマーケティング担当者でもさまざまな視点や考え方をもっているため、できるだけ多くの関係者と情報をシェアすることで、よりバイアスが少ないカスタマージャーニーマップの作成が可能になります。

だれでも理解しやすいマップにする

必要に応じて情報をグラフ化して、実際にマップを作成した人以外にもわかりやすく工夫しましょう。マップから導き出された顧客行動はマーケティング施策の重要なヒントとなります。

そのため、のちのち施策を打ち出すためにプレゼンをする機会も多いはずです。その際に説得力を増すために、担当者以外にも直感的でわかりやすい内容にしておく必要があります。

顧客の「感情」と「思考」の両面を書き込む

顧客が「どう考えているか」だけではなく「どう感じているのか」という視点からも仮説を立てましょう。感情と思考の両方に寄り添ってみることで、顧客が「なぜそういう行動をとるのか」が見えてきます。

ポジティブな感情だけでなくネガティブな感情にも注目し、サービスのどの段階でストレスや不満を感じているのかを明らかにできれば、新しいサービスのヒントにもなります。

顧客体験にも目を向ける

単に顧客の導線を把握するだけではなく、マーケティングプロセスのどの段階で、顧客がどういう体験をしているのか、それがどの程度成約にプラスの影響を与えているのかを分析することも重要です。逆に顧客の不満が育成プロセスからの離脱を引き起こしている可能性もあります。

このような商品・サービスの提供側が見えていないニーズをマップから読み解き、検証課題として整理しておきましょう。

これによって、課題が改善された場合にどういう理想的なシナリオを構築できます。それが真の意味で顧客視点のカスタマージャーニーとなるのです。

便利なツールを活用する

付箋など情報を整理するための小物や、次で紹介するカスタマージャーニーの作成を手助けしてくれるツールを活用するのも有効です。分析に特化したツールが多いですが、マップ作成を視覚的に支援してくれる機能をもつものもあります。自社に適した機能・料金体系のものを選びましょう。

カスタマージャーニーマップのツールおすすめ

最後にカスタマージャーニーマップを作成するおすすめツールを紹介します。

ExperienceFellow

  • 顧客同士のカスタマージャーニーマップを比較
  • 地図上で動きを確認
  • スマートフォンで利用可能

ExperienceFellowは、スマートフォンで簡単に操作できるカスタマージャーニーマップのツールです。感情アイコンを利用した評価はもちろん、顧客同士の比較や地図上での確認など、カスタマージャーニーマップに特化した機能を多く利用できます。

KARTE

  • 顧客体験を総合的に分析
  • 分析結果に対するアクションを設定可能
  • 多くの業界で利用されている実績あり

KARTEは、顧客体験のデータを可視化するツールです。顧客の属性や感情、行動を定量的に、定性的に表し分析します。金融や人材、保険、小売、アパレルなど多くの分野で利用されているツールです。

WebAntenna(ウェブアンテナ)

  • 広告の効果測定に便利
  • カスタマージャーニーマップ以外の機能も豊富
  • 分析から測定までを一元管理

WebAntennaでは一人ひとりの行動を把握できるためユーザの行動パターンを明確にできます。分析する軸をさまざまに変化させられ、多角的な分析が可能です。

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b→dashは、All in oneのコンセプトで開発された、マーケティングのあらゆる機能の活用、多種多様なデータの取得・統合ができるプロダクトです。その機能の一部に、集客から顧客管理までを一気通貫して分析し、CVまでのプロセスを可視化するカスタマージャーニー分析があります。データが蓄積されれば、AIによって自動で最適な施策のレコメンドもされます。

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UX Recipe ※2018年2月28日提供終了

UX Recipeは、感情曲線をカスタマージャーニーマップに挿入できるツールです。視覚的にわかりやすく、画像をエクスポートできるので、プレゼンなどにも活用できます。

※2018年2月28日にサービスの提供を終了しました。

The Customer Journey to Online Purchase ※提供終了

  • 各業界や各国ごとのカスタマージャーニーを比較できる
  • 決定に至るまでの日数、ステップ数を確認可能

The Customer Journey to Online Purchaseは、国別や業界別にオンライン上でのカスタマージャーニーがどのようになっているか概要を把握できるツールです。また、コンバージョンに至るまでにかかった日数やステップ数を確認可能です。

※サービスの提供を終了しました。

カスタマージャーニーを活用して売り上げアップを目指そう

カスタマージャーニーの活用は近年のマーケティングでは欠かせないことになりつつあります。カスタマージャーニーマップの作成は消費者ニーズ把握のために不可欠ですし、きちんと要点をおさえておけばそんなに難しいものではありません。しっかりと活用して売り上げアップを目指しましょう。

カスタマージャーニーの目的や事例をおさらいしたい方は次の記事を参考にしてはいかがでしょうか。基本からまとめています。

カスタマージャーニーとは?目的やメリット、例
顧客行動や顧客心理の可視化し、購入に至るまでのプロセスを明らかにするカスタマージャーニーについて、具体的なプロセス...
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