ファイルサーバーのメリット・デメリット | 使い方もあわせて紹介
ファイルサーバーは、これまでは企業での利用が一般的でした。しかし、今では個人への普及もどんどん進みはじめました。しかし、なぜ利用する必要があるのか?と疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、ファイルサーバーについての説明と、ファイルサーバーを利用することのメリットとデメリットを解説していきます。
目次を閉じる
- ファイルサーバーとは
- ファイルサーバーの使い方
- ファイルサーバーのメリット
- ファイルの受け渡しが簡単にできる
- 情報が安全に管理できる
- クラウド型なら導入コストも安い
- クラウド型なら情シスなしでも導入可能
- クラウド型なら運用の手間がいらない
- クラウド型なら柔軟な拡張性
- クラウド型でBCP対策にも
- クラウド型でセキュアな運用
- クラウド型なら利用場所を選ばない
- クラウド型で直感的な操作を実現
- クラウド型なら自動バックアップで安心
- クラウド型なら拠点間のデータ共有
- ファイルサーバーのデメリット
- 初期設定に手間がかかる
- 保存先のハードディスクが壊れたらデータを失う
- 費用がかかる
- ファイルサーバーに似た意味の言葉との違い
- NASとの違い
- クラウドストレージとの違い
- ファイルサーバーとNASどちらを選ぶべきか
- ファイルサーバーを利用し業務の効率化を
- BOXILとは
ファイルサーバーとは
ファイルサーバーとは、データの共有やパックアップを効率的に行うものです。たとえば、社内でデータやファイルを共有する際にそれぞれのコンピューターが独立していると、USBメモリやメールに添付して送信といった方法をとる必要があります。
しかし、ファイルサーバーを使えば、誰でも簡単にデータを共有して利用できるため、関係するメンバー全員が常に最新の情報を共有できるのです。
どのようなファイルサーバーを使うべきか悩んでいる方は次の記事を参考にするとよいでしょう。
ファイルサーバーの使い方
ファイルサーバーは、主に「データの共有」と「データのバックアップ」のふたつの目的で使われます。
各個人のデバイス内のみでデータを保存している場合、万が一コンピューターが壊れてしまったり、データを誤って消してしまったりしたとき、取り返しのつかない事態になるでしょう。
しかしファイルサーバーに一括でバックアップをとっておくことで、情報の喪失を防げます。
バックアップについてはこちらの記事も参照ください。
ファイルサーバーのメリット
ファイルサーバーを取り入れることでどのような恩恵が受けられるのか紹介します。
ファイルの受け渡しが簡単にできる
USBを使ってのデータの受け渡しは工数がかかるので非常に面倒です。しかも、データの受け渡しがコンピューターから、タブレットになるとメールやデータ便などを使うのでより面倒になります。
しかし、ファイルサーバーがあればデータのアップロードを行うだけで受け渡しができます。
情報が安全に管理できる
ファイルサーバーはアクセス権限のある人以外は閲覧できません。それに加え、データのバックアップをとることも可能なので、情報を安全に管理できます。
万が一、共有しているコンピューターが壊れてしまっても、別の共有しているコンピューターであればアクセスできるので安心です。
クラウド型なら導入コストも安い
クラウドファイルサーバーはインターネット経由で利用するサービスなので、自社サーバーの設置が必要ありません。つまりサーバー購入にかかるコストは数十万円から一気にゼロになります。
さらに、導入に必要なのはサービスを利用する端末とインターネット環境、そして月額料金だけなので導入が迅速です。
既存ファイルサーバーからのデータ移行期間を考えても圧倒的な導入スピードなので、人件費削減にもつながります。
また、初期費用も無料~数万円と安価です。
クラウド型なら情シスなしでも導入可能
自社サーバーが必要なければ、情報システム担当者がいなくても導入できます。これまで情報システム部門や担当者がいないことでファイルサーバーを導入できていなかった企業でも、導入可能となります。
クラウド型なら運用の手間がいらない
サーバー運用に関してはベンダーがすべて行ってくれるので、ユーザー企業としては手を付ける必要がありません。これもまた、クラウドファイルサーバーが情報システムのいない企業で導入できる理由の一つです。
また、情報システムに余裕がある企業でも、運用業務がないことでIT戦略や本来の業務に注力できます。
クラウド型なら柔軟な拡張性
ファイルサーバーで必ず問題になるのが容量不足です。しかし、自社サーバー設定タイプだとサーバー購入費もばかにならないのでおいそれと購入できないのが実情です。
そのため社員にファイル整理を行うようにと呼びかけることが多々あったのではと思います。
クラウドファイルサーバーではニーズに合わせて容量拡張が簡単にできるので、データ増加にも柔軟に対応可能です。
また1GBあたり100円と安価なサービスも多いので、低コストで拡張できます。
クラウド型でBCP対策にも
BCP対策とは「事業継続計画」のことで、災害やテロによる被害を最小限に抑えつつ事業継続または復旧を迅速化させるための対策です。国内でも2011年の東日本大震災以降BCP対策に対する意識が高まっています。
クラウドファイルサーバーを提供する多くのベンダーでは、データセンター施設の耐震設計や予備電源などに気を配っています。
そのため対災害性に優れ、利用するだけでBCP対策になるのです。
クラウド型でセキュアな運用
多くのサービスではSSL暗号化やファイアウォールなど、クライアントのデータを保護するためのセキュリティ対策をとっています。
近年ではセキュリティ専門家不在の企業が独自でデータ管理するより、クラウドファイルサーバーに預ける方が堅牢と言われているほどです。
ただし、独自のセキュリティ対策も欠かせないのでベンダーに依存しないようにしましょう。
クラウド型なら利用場所を選ばない
クラウドの性質上、ユーザーは場所を限定せず、ファイルサーバーを利用できます。
つまりパソコンやスマートフォンなどのデバイスとインターネットに接続できる環境さえあれば、どこにいてもファイルサーバーにアクセス可能です。
営業先、出張先、ちょっとした外出時でも必要なときにファイルの閲覧や編集が可能です。
クラウド型で直感的な操作を実現
クラウドファイルサーバーでは使いやすいインターフェースのサービスが多く、直感的な操作によりストレスフリーな利用を実現しています。
また、Windowsファイルエクスプローラーのようなインターフェースを提供しているサービスもあるので、従来の利用環境と比較しても違和感なく導入できます。
クラウド型なら自動バックアップで安心
セキュリティ対策の観点から、ファイルのバックアップは常に欠かせません。クラウドファイルサーバーでは自動バックアップに対応していることが多いので、セキュリティ性の向上につながります。
ただし、企業独自のバックアップも重要なので、あくまでセキュリティ性が少し向上する程度のメリットと受け止めましょう。
クラウド型なら拠点間のデータ共有
インターネット経由で利用すれば、拠点同士でも同一のファイルサーバーを利用できます。
これで拠点間のファイルやり取りはシームレスになり、本社ですべてのデータを一元管理も可能となります。
ファイルサーバーのデメリット
ファイルサーバーにはメリットだけでなく、当然デメリットもいくつかあります。代表的なものをここで紹介します。
初期設定に手間がかかる
ファイルサーバーはあらかじめ情報を共有するグループや、アクセス権限を設定する必要があります。社員の多い企業になればなるほど、設定の数が増えるので設定に手間がかかります。
保存先のハードディスクが壊れたらデータを失う
データを保存しているファイルサーバー自体のハードディスクが壊れると、預けていたデータももちろん失ってしまいます。そのため、ファイルサーバーは一つだけにするのではなく、2台に分散するといったリスクヘッジをするのが好ましいです。
費用がかかる
ファイルサーバーを導入すると、当たり前ですが新たにコストがかかります。それに加え、24時間稼働させておくことにより付帯するコストもかかることを忘れてはいけません。
ファイルサーバーに似た意味の言葉との違い
ファイルサーバーと似たようなサービスもいくつかあります。適切なシステム導入には、それぞれの違いを理解することが大切です。ファイルサーバーとそれらのどこが違うのかを解説します。
NASとの違い
「NAS」とは、「Network Attached Storage」の略称です。
ファイルサーバーとNASは機能的にはほぼ同じものなので、ファイルサーバー=NASと考える人もいますが、厳密には異なります。NASはコンピューターがなくても接続できるもので、ファイルサーバーはコンピューターが必要になります。
クラウドストレージとの違い
このふたつの大きな違いは、自社でハードウエアを用意するのかどうかです。
ファイルストレージは自前でコンピューターを用意する必要があるのに比べ、クラウドストレージであれば、サービスを提供している会社がすべて行ってくれるのでこちらで用意するものはとくにありません。
クラウドストレージについてはこちらの記事でも紹介します。
ファイルサーバーとNASどちらを選ぶべきか
ファイルサーバーとNAS、どちらを選ぶべきかは、必要な機能や導入目的により異なります。
コストを重視したい場合やファイル共有が目的の場合は、NASの導入がよいでしょう。ただし、NASはファイル共有に特化しており、柔軟性にかけます。そのため、たとえば「閲覧・編集などを細かく制限し、セキュリティを高めたい」「容量の拡張に対応できるようにしたい」などの場合には、ファイルサーバーの導入がよいでしょう。
ファイルサーバーは、詳細なアクセス権限の付与でセキュリティを向上できるほか、ストレージの拡張がしやすいことも特徴です。また、クラウド型のファイルサーバーなら、データはインターネット環境があればすぐにデータを利用できるため、災害時のリスク回避にもなり安心です。
ファイルサーバーを利用し業務の効率化を
ビジネスにおいて情報は非常に大切な財産になります。この財産をどのようにして安全に保存しておくかを対策することは非常に重要なことです。
また、ファイルサーバーを利用することは業務の効率化にもつながるので、積極的にファイルサーバーの導入を検討してみてください。
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