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企業ブログの書き方は?ライティングのコツ・ポイント・効果的なテーマ設定方法

最終更新日:(記事の情報は現在から1593日前のものです)
コンテンツマーケティングが話題になり、企業ブログを運営したものの、ターゲットも定まらず苦戦している企業が多いのが現実です。企業ブログを成功させるのに効果的な記事の書き方とは?そのコツやポイント、テーマ設定を解説します。

  • 「見込み顧客を増やしたい」
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企業ブログ運営が増えている理由

専門的な知識がなくとも気軽にコンテンツを公開でき、管理も簡単なブログが多くの企業から注目されるため、企業の体験やニュースを配信するために活用する動きが活発になっています。

増加理由のひとつとして、企業からユーザーへの一方的な情報提供という、従来の「プッシュ型マーケティング」の効果が薄れているという事実があり、代替のマーケティング手法が模索されている状況が挙げられるでしょう。

企業ブログが増えているのは、有用な質の高いコンテンツを提供することで、ユーザー自ら情報を取得してもらおうとするプル型マーケティング(インバウンドマーケティング)に関わっており、そのプラットフォームとしてブログが最適なことから、多くの企業でマーケティング機能に組み込まれ始めているのです。

企業ブログの役割

スタッフブログによって顧客に親近感を与える、自社の業務内容を認知してもらうなど、企業ブログの役割や運営目的にはさまざまなものが考えられます。

少なくともそのなかに「企業の利益に貢献する」という大前提があるのではないでしょうか。企業ブログが利益に貢献する役割を挙げると次のようなものがあります。

  • アクセスを集めるブログ記事を公開
  • SNSシェアなどで情報拡散
  • ユーザーが共感できる記事更新で信頼感を上げる
  • さらなる情報拡散
  • ファン化したユーザーをCTA(行動喚起)誘導
  • 顧客化

このなかで企業ブログが担う重要な役割は「アクセスを集める記事」「ユーザーの共感を得てファン化する有用な情報」「情報拡散・顧客化への誘導」です。

つまり、これを認識したブログ運営・記事作成が行われていないケースでは、思うようなアクセスを得られないばかりか、最終的な目的である「企業利益への貢献」も期待できなくなってしまいます。

アクセスの増えない企業ブログにありがちなこと

結果を残せない、アクセスの増えない企業ブログでは、以下のようなコンテンツ内容に終始している場合が多いといえるでしょう。

  • 新製品やサービスの広告
  • スタッフにしか共有できない話題
  • 自社ビジネスに関連しない話題

自社製品などのPRは悪いことではないのですが、最初から対象を絞ってしまっているため、興味のないユーザーにはアピールすることができません。

同様に、スタッフ間の話題やビジネスに関連しない話題は、仮に何かの偶然でアクセスを得ることがあっても、自社の見込み顧客とはなりにくく、次回以降にアクセスしてくれるとも限りません。

それでは、どのような内容のブログ記事にすれば、企業ブログとしての役割を果たすことができるのでしょうか。それは、以下の3点に集約できるのかもしれません。

  • ユーザーの課題解決に役立つ有用な記事
  • 何度もブログを訪問したいと思わせる記事
  • 得た知識をシェアしたいと思わせる記事

ポイントは「ユーザーの課題解決」

ここでポイントとなるのはユーザーの課題解決に役立つコンテンツです。

なぜなら、課題解決によってユーザーは満足感を得ると同時にそのコンテンツを提供してくれたサイトに信頼感を持ち、それによって同様の課題を持つ人々と情報をシェアしたいと思ってくれるからです。

それを実現するためには自社の企業ブログにアクセスしてもらう必要があり、漫然と記事を量産していても、それを達成することはできません。

企業ブログのテーマ設定方法

それでは、ユーザーに有用で質の高い記事を届けるためには、どのようなことに気を配ればいいのでしょうか。

まず大事なのは企業ブログを運営する目的を明確にし、それに沿ったコンテンツ作成を行うことです。

ターゲットを絞る

テーマの方向性が決まれば自然とターゲットも絞り込まれてきますが、この時点でできる限り具体的なユーザー像を想像しつつ設定していくことも重要です。

キーワードの設定

設定したターゲットに自社の企業ブログを能動的に見つけてもらうためには、キーワードの設定が非常に重要になります。

つまり、ターゲットが「課題を解決するために、どのようなキーワードを使って検索するのか」を想定し、そのキーワードを使って作成したコンテンツが検索上位に表示されるようにするということです。

具体的には、いくつかのキーワード、もしくはテールワード(検索絞り込みに使われる追加キーワード)との組み合わせを用意し、それがどのくらい検索されているかを調査します。

ツール&サジェストの活用

このようなキーワード設定に有効なのが「Keyword Tool」による検索ボリュームのチェックであり、Googleサジェストによる「テールワード」検索です。

Googleで検索を行う際、メインのキーワードに続いて入力しようとすると「テールワードの候補」が表れます。これを利用してさまざまなキーワードの組み合わせをピックアップし、それがどのくらいの検索ボリュームを持っているのか「Keyword Tool」で調査するというわけです。

ユーザーの検索意図を探る

十分な検索ボリュームがあり、多くのユーザーに見てもらえる可能性のあるキーワードを選定したら、実際にそれでどのようなコンテンツがヒットするのか検索します。

Googleの検索エンジンは、頻繁にアルゴリズムが改良されておりユーザーに有益な情報を検索上位に表示する傾向がよりいっそう強まっています。上位10サイトまでのコンテンツはユーザーが探している情報が含まれている可能性が大きくなります。

これらのサイトで、どのような情報発信がなされているのかユーザーの検索意図を念頭におきながらチェックし、アイディアを練っていくことが必要になってくるでしょう。

以下の記事では、SEO(検索エンジン最適化)についてより詳しく解説しています。

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企業ブログの書き方:ライティング編

テーマが決まり、ターゲットが決まり、キーワードの選定とアイディア出しが完了したら、いよいよ実際のコンテンツ制作、記事のライティングを行いましょう。

要素を書き出す

いきなりCMSの編集画面で作業するのではなく、WordやGoogleドキュメントなどのテキストエディタを使用します。

最初は「ユーザーの検索意図から導いたアイディア」を元に、記事を構成するための要素を書き出してみましょう。

しっかりとした文章である必要はなく、記事全体の骨格を成すような言葉を探しながら、箇条書きに近いスタイルで書き出していくのがポイントです。

ストーリーを決める

おおよその要素が出揃ったら、それが起承転結とつながるようにストーリーを組み立てていきます。

どのような順番で要素を並べていったらユーザーがわかりやすくなるのか、論点がズレてしまうような要素はないか、などを確認しながら最終的な結論まで導きだす道筋を決めていく作業になります。

ここで重要なのが必ずユーザーが満足するような解答を用意しておくことです。

キーワードで流入するユーザーは知りたいこと、解決したい課題があるから検索するのであって、課題が解決しなければ訪問した意味がなくなってしまうからです。
ユーザーの課題を解決せず、曖昧なまま記事が終わってしまうようでは、次回の訪問は望めないと思った方がいいでしょう。

見出しの構成を考える

ストーリーが決定したならば、活用する要素を順番に並べ、見出しとして構成していきます。

この際に、最初に書き出した要素が見出しとなる可能性が大きくなりますが、そのまま使うのではなく「内容を的確に表現する見出しになっているか」「表現が長過ぎないか」「文章はおかしくないか」「インパクトを持っているか」などの基準で見直し、修正・ブラッシュアップしていく必要があるでしょう。

見出しに沿ってライティング

見出しの内容も見直し、記事全体の構成ができあがったところで、本文のライティングにかかります。

この時点で記事にすべき内容、ストーリーはできあがっているため、本文のライティングでは細かい言い回しなどに気を使わず、一気に書き上げてしまった方が得策です。

SEOの観点からは、多くの文字数を費やしたコンテンツが評価される傾向にあるといわれてはいますが、3,000文字程度であれば十分であり、文字数を稼ぐようなライティングをしても意味はありません。

しかし、ある程度専門的な知見も含み、丁寧に解説を行おうとすれば、それなりの文字数にはなってしまうでしょう。

文章の見直し・修正

ここまででコンテンツの文章が完成しましたが、本文を一気に書き上げたため、全体を見ながら修正を加えていく必要があるでしょう。

「言い回しがおかしくないか」「文書のつながりはおかしくないか」「きちんと意味が通じるか」などを念頭におきつつ、修正・ブラッシュアップを行っていき、最後に内容を反映した仮タイトルを付けておきます。

完成後、公開するまでに時間があるようでしたら、公開直前にもう一度見直しを行い、さらなるブラッシュアップを行うこともおすすめします。

画像やグラフの準備

文章が完成したら、実際にCMSでレイアウトするのに必要な視覚要素を準備しておきます。

一般的には、コンテンツ内容を象徴するアイキャッチ画像、図やグラフなどで表現するインフォグラフィック、製品の使用手順を紹介したビデオなどが使用されることが多くなりますが、長い文章を自然に読ませるためにも、視覚的要素はいくつか準備しておいた方がいいでしょう。

企業ブログの書き方:レイアウト編

すべての準備が完了したら、CMS(コンテンツ管理システム)で素材のレイアウトを行い、どのようなブラウザでも最適化された表現ができるようにしていきます。

以下の記事では、最適化に役立つCMSについてより詳しく解説しています。

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タイトル決め

最終的にCMSでレイアウトする際、もう一度そのタイトルが最適なのか検討を行い、必要であれば修正をしましょう。

なぜならば、タイトルは検索エンジンにとっても重要な評価基準であり、私たちユーザーにとっても課題を解決するコンテンツかどうかを判断する基準になるからです。

特に、キーワードを元にしたコンテンツ作成を行っているケースでは、狙ったキーワードで検索上位を獲得する必要があります。
そのためには狙うキーワードをできるだけタイトルの最初に持ってくることが有効になるため、これを念頭に置いた対策を行っておくことが重要です。

また、スマートフォン用のブラウザなどでは、検索結果にタイトルすべてが表示されないケースもあります。
長過ぎる場合は文末が切れてしまうことになるため、タイトルは28〜35文字程度に抑えた方がいいでしょう。

メタタグの構成

ユーザーに能動的な情報取得を促すという意味で、忘れられがちなのが「メタタグ」の存在です。

これを設定した文章を加えておくことにより、検索結果に表示される「コンテンツの解説」を適切なものとすることが可能となり、フリーユーザーの関心を引くことができますので、忘れずに構成しておきましょう。

記事の流し込み

タイトル・メタタグの設定が完了したら、見出し・本文などを画像・図・ビデオなどと一緒にCMSへ流し込んでいきます。プレビューを見ながら、問題が出ないように配置していきましょう。

読みやすいレイアウトとは

これで記事をアップロードする準備が整いましたが、ユーザーが読みやすいように、もう少しレイアウトをブラッシュアップしていきます。

具体的には以下の三つの方法があります。

  • 適切な位置で改行して空白を開ける
  • 重要な箇所を太字化して要点をわかりやすくする
  • いくつかの項目を解説している文章はリスト化する

また、「大見出し > 中見出し > 小見出し」といった具合に、要素を細分化する工夫も必要です。複数人で記事を書く場合は、アイキャッチの場所、リンクの入れ方をフォーマット化し、統一感を持たせることも重要です。

スマートフォンを意識する

近年ではスマートフォンによる情報収集が一般化しており、企業ブログも想定したレイアウトで見られるとは限らなくなってきました。

レスポンシブデザイン対応のCMSであれば、それほど問題にならない可能性もあります。
しかし、予想外の箇所で改行が入ってしまうこともあり得るため、さまざまなデバイスでプレビューしつつ、それぞれが最適になるような配慮も必要です。

SNSシェアボタン・CTAを忘れずに

これはコンテンツのアップロード以前の問題になるかもしれませんが、せっかく検索上位に表示され、多くの流入ユーザーを集めたとしても、SNSでシェアしてもらわないことには企業ブログを行う効果も半減してしまいます。

シェアボタンの大きさ、位置ともに注意深く配置することが重要になるとともに、最終的なコンバージョンへ誘導するためのCTAボタンも忘れずに配置しましょう。

企業ブログが失敗する5つの理由

さまざまな可能性を秘め、成功を遂げている企業ブログがある反面、多くの企業がブログの運営に失敗しているという事実もあります。

その要因には、どのようなものが考えられるのでしょうか。以下で5つの理由を紹介します。

企業文化の問題

高い自由度と柔軟性を持つため、ブログの運用に向いていない企業も存在するといえます。

多くの場合、企業ブログにはユーザーや顧客との接点となり「信頼感を高めていくコミュニケーションツール」としての側面があり、ときには他社製品やサービスを紹介することさえあります。

こうした方法論は、企業によっては「あり得ないこと」になりがちであり、柔軟な考え方のできない企業文化を持つ場合、相容れない存在となってしまう可能性が大きくなるでしょう。

目的と役割が不明確

企業ブログを運営する「目的」と、それが果たす「役割」を明確にしていない場合、存在意義が問われるようになってしまうでしょう。最終的にはブログ閉鎖という結果になる可能性が大きくなります。

企業ブログは効果測定が非常に難しいといわざるを得ず、大前提となる目的や役割が明確になっていない場合、効果を測るための基準さえ決定できないという状況に陥ってしまいがちです。

ブログ運営の効果が判断できなければ、それこそ「なんのためにブログを運営するのか」がわからず、リソースを投入する意味さえ失ってしまいます。

制作体制の未整備

企業ブログを成長させ、PVやUU(ユニークユーザー)を増やしていくためには、ユーザーにとって有用な質の高いコンテンツを配信し続けていく必要があり、頻繁な更新を半年〜1年以上続けていかなければなりません。

これを企業ブログ担当者ひとりで行うのは事実上不可能であり、コンテンツを作成する複数のライター、クオリティコントロールを行う編集者の存在が不可欠です。

こうした制作体制が整備できないケースでは、せっかくのビジターをつなぎ止めておくことができず、結果的に、いつまでたってもPVが向上しない企業ブログとなってしまいます。

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不明瞭なターゲット

企業ブログの目的や役割にも関連しますが「だれに向けたブログなのか」という点が不明瞭のままコンテンツを作り続けても効果が薄く、焦点のぼやけた、立ち位置が不明瞭なブログになってしまいます。

企業が製品やサービスを開発する際、ターゲットとなるユーザー像を明確にしますが、企業ブログでもそれは同様です。これができていない製品やサービスがユーザーに受入れらないのを考えれば、ターゲットの不明瞭な企業ブログが失敗するのは当然のことです。

企業ブログの広告化

企業ブログを立ち上げたものの、どんなコンテンツを公開していいものか悩んだ末、結局、自社製品やサービスの広告と化してしまったブログも存在します。

上述したように、企業ブログには「ユーザーや顧客との接点となり、信頼感を高めていくコミュニケーションツール」という側面があり、広告を出すのであればブログよりも、もっと効果的な媒体があるのです。

運営コストが低い分、広告コストもかからないかもしれませんが、こうしたブログはユーザーに何のメリットも与えず、PVも向上しないことから、広告効果はゼロだともいえるでしょう。

企業ブログの書き方:注意するポイント

企業ブログのライティング、CMSにおけるレイアウトの手順を解説してきましたが、ここまでのプロセスで、特に注意しておかなければならないことについて触れてみます。

取り上げたテーマを完結させる

ユーザーが検索を行うのは、課題や疑問を解決するためであって、解答が用意されていなければ不満が残ってしまう、ということを解説しました。これに関連して取り上げたテーマは完結させることも重要だといえます。

すでに一般に認知されたWebメディアであれば、事情は違ってくるかもしれませんが、検索でたまたまたどり着いたコンテンツに解答が用意されておらず、次回に続いてしまったらどうでしょう。

企業ブログでは、はじめて訪れたユーザーであっても、課題を解決できる解答を用意して満足してもらう必要があるのです。

だれにでもわかるように書く

企業ブログは、自社製品やサービスの顧客やファン以外の人々、将来的に見込み顧客となりうるユーザーを取り込むという目的を持っているため、必然的に対象ユーザーの幅が広がります。

対象ユーザーが広がれば、自社製品やサービスでは当たり前のことでも、それを知らないユーザーがブログを訪れることが多くなるかもしれません。

これを念頭に置き、できるだけ簡単にわかりやすく、かつ簡潔に内容が理解できるよう、文章を作成していく必要があるでしょう。

独自の視点・考え方を盛り込む

課題や疑問を持って検索するユーザーは、それが解決するまで検索を続けるかもしれません。

このようなケースでは、当たり障りのない同じような解答が、複数サイトで行われているかもしれません。

同じようなテーマでコンテンツを作成していても、ここにライターの独自視点や考え方を盛り込むことによって、ほかとの差別化がはかれるようになります。

それが適切であればあるほど、ユーザーの信頼を得やすくなるといえます。

ネガティブな表現を避ける

自社の製品をおすすめしたい気持ちはわかりますが、この場合はあくまでも客観的な視点で比較することが重要であり、間違ってもネガティブな表現を使わないことです。

一歩間違えれば、自社に対してのネガティブなイメージをユーザーに植え付けかねません。

テーマの見方を変えてみる

ユーザーに有用な質の高いコンテンツを更新し続けていく必要がある企業ブログでは、コンテンツのネタが尽きてしまう、という悩みをよく耳にしますが、そのような場合、同じテーマの見方を変えてみるという方法があります。

たとえば「愛車の乗り心地を改善するには?」「雨の日に安全に走る秘訣は?」といった具合です。

解答はどちらも「タイヤ」になるわけですが、タイヤをテーマにして複数の記事を作成できる可能性がある、ということです。

ノウハウ蓄積後にリライト

こうして、さまざまなポイントに注意を払ってコンテンツを作成し続けていくと、徐々にコツがつかめてくると同時に、アクセスの増加などで結果が表れてくるようになります。

この段階までくれば、過去に作成したコンテンツも資産としてアクセスに貢献はしていますが、ブラッシュアップする必要も出てきます。

そうした記事は、蓄積されたノウハウを元にリライトを行い、さらなるアクセス向上を目指していきましょう。

企業ブログ成功の判断基準を決める

柔軟性や自由度の高さゆえに、そもそもなにを持って成功とするのか、判断が難しいという側面を企業ブログは持っています。

重要なのは「なんのために企業ブログを運営するのか」という目的を明確にし、達成するための基準であるKPIを設定することです。

たとえば、独立したWebメディアを目指すのであれば、なによりもPV(ページビュー)が重要になるかもしれませんし、コンバージョンが目的であるならば、CTA(Click to Action:行動喚起)を追い求めるべきかもしれません。

質の高い記事の継続投稿

ターゲットに向けたコンテンツを公開し、ユーザーの共感が得られたとしても、その場限りの一過性のものとなってしまう可能性は否定できません。

継続的なユーザーの共感を得ていくためには、こうした質の高い記事を継続して投稿し続けていく必要があり、それによってより多くのユーザーからの支持を得られるようになるのです。

読みやすさを念頭においた記事構成

どんなに有用なコンテンツが用意されていても、ユーザーが途中で読みたくなくなるようでは意味がありません。

これを避けるためには「適切な余白を設けるための改行」や「太字化で要点を明確にする」「テーマごとに区分する」など、読みやすさを念頭においた記事構成が重要であり、視覚的な要素を含んだ、ブログ全体のデザインにも気を配る必要があるでしょう。

レスポンシブデザイン

ネットワークが進化し、スマートデバイスが爆発的に普及した現在、多くの人々がスマートフォンで情報を入手するようになっています。

つまり、スマートフォンで企業ブログを視聴するケースが非常に多くなっているということであり、PCだけでなく、スマートフォンの小さな画面にも最適化された表現が必要なのです。

レスポンシブデザインはもはや基本であるともいえますが、記事構成を行う際にもスマートフォンで視聴されるということに気を配り、文章が妙な部分で改行されていないか、などを確認していくことも重要になってくるでしょう。

SEOを意識した対策

ユーザーにとって有用で質の高いコンテンツを用意しても、それをユーザーに見つけてもらえなければ意味がありません。

ターゲットが情報入手を考えた際、検索に使いそうなキーワードを元にコンテンツ作成を行うなど、できる限り多くのターゲットにリーチできるよう、SEOを意識した対策を施しておくことが重要になります。

ブログ内にある関連記事をお互いにリンクする、外部リンクを貼るなども有効な手段です。

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SNSシェアボタン

ユーザーの目に触れたコンテンツをより効果的に拡散するため、SNSなどのアーンドメディアを活用しない手はありません。

コンテンツ内には主要なSNSシェアボタンを設置し、積極的にシェアを促していくことが重要であり、ボタンの大きさや配置にも気を配っていく必要があるでしょう。

CTAにつなげる仕掛け

企業ブログ運営の目的がコンバージョンであるなら、CTAにつなげていく仕組みは必須です。

そのためには、具体的なボタンなどのほかに、ランディングページやフォーム、肝心の資料やホワイトペーパーを準備する必要があります。

特に、企業ブログの効果を定量的に判断したい場合には有効な手段であり、ブログ継続運用の大きなモチベーションともなりえます。

企業ブログがもたらす可能性

柔軟なWebサイトプラットフォームであるブログには、さまざまな活用方法があるため企業に大きな利益をもたらす可能性があります。

ある企業では、社内研修などで得た知見をわかりやすくブログにまとめていたところ、復習の機会として多くの従業員に活用されるようになったそうです。

しかし、企業が公式にブログを開設・運営するとなれば、なんらかの効果や売上の貢献などが求められることが多くなるでしょう。

コンテンツマーケティングへの活用

企業ブログが企業に貢献する方法の筆頭に挙げられるのが、コンテンツマーケティングのプラットフォームとしての活用です。

自社製品やサービスを便利に使うためのTipsなど、コーポレートサイトへの掲載ではなかなか効果が出ないようなコンテンツでも、ブログであれば簡単に公開でき、それによって多くのユーザーの関心と共感を集めることも可能でしょう。

その柔軟性から、写真や図解、オーディオやビデオなどを使った、ユーザーに最適な表現方法も追求できます。

以下の記事では、コンテンツマーケティングについてより詳しく解説しています。コンテンツマーケティングの方法も詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

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自社の認知向上・ブランド強化

業界では確固たる地位を築き上げ、知らないものはいない企業にもかかわらず、一般にはまったく認知されていない、というのはよくあることです。

こうした企業が一般的な認知度を向上させ、ブランド強化をはかるにも企業ブログは最適であり、思いもよらぬ業種からのアプローチに恵まれることさえ考えられます。

もちろん、これから自社の地位を築いていこうとする企業にとっても有効です。しかし、長い時間がかかるブランド醸成同様、ブログの成長にも長い時間が必要になることは心にとどめておくべきです。

Webメディア化・マネタイズによる自立した運営

コンテンツマーケティングが功を奏し、成長したブログがひとつWebメディアとして成立してしまう可能性もあります。

こうしたケースでは、自社のインバウンドマーケティングに大きな貢献をするだけでなく、影響力のあるWebメディアとして広告収入を得るなど、マネタイズによって自立した運営も視野に入ってきます。

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ブログサービスを活用した企業ブログの例

コンテンツマーケティングでのブログ活用では、独自ドメインを取得したうえでホスティングなどを利用する手法が主流となっています。その柔軟性を活かすため、あえてブログサービスを利用している企業も存在します。

Yahoo!やamebaなどでは無料であるがゆえ、商用活用ができない、ブログの引越しが難しいなどの欠点があります。はてなブログに関しては、有料プランでの独自ドメイン取得が可能となっており、CSSによるデザインの自由度も確保されています。そのため、自由な情報発信の場として利用している企業も多いようです。

LIFULL Creators Blog


住宅検索システムで確固たる地位を築いているHOME’Sを展開する、LIFULLのエンジニア・デザイナーが運営しているのがLIFULL Creators Blogです。
業務を行うなかで、日々感じたことなどを不定期に更新しており、イベントや社内行事などの様子も公開されています。

paiza開発日誌

paiza開発日誌は、IT/Webエンジニア向けの総合求人・学習サービスを提供している、paizaの開発者が運営しているブログです。
数値計算ライブラリを学べるコンテンツ紹介、ブラック企業の見分け方など、業務内容にも則したブログ運営がされており、更新もかなり頻繁に行われているようです。

編集者のクオリティコントロールが重要

企業ブログのコンテンツ作成に重要な目的と役割の認識、テーマ設定、ライティング、レイアウトなど、一通り解説をしてきましたが、このようなプロセスをひとりの担当者でこなし、かつ頻繁な更新を行っていくことは、実質的に難しいといわざるを得ません。

記事の作成だけでも複数ライターが必要ですし、それをまとめてクオリティコントロールを行っていくには、Web制作の経験が豊富な編集者の存在が不可欠です。

企業ブログの目的設定、役割の明確化を行ったら、まずはこうしたコンテンツ作成を円滑に行える体制作りを行っていくことが必要であり、そのための予算を経営陣に捻出させる、担当者の「企業ブログへの熱意」が重要となるでしょう。

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