エンゲージメントサーベイを匿名でするメリット・デメリット | 従業員の不安は?
従業員満足度調査やエンゲージメントサーベイ、モチベーション管理・診断が可能なおすすめツールを厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。ぜひ従業員サーベイ・社内アンケートツールを比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。
匿名・実名いずれの調査方法にもメリット・デメリットがあり、目的と状況にわけて使い分けるのが望ましいです。エンゲージメントサーベイを実施する場合は、匿名での回答収集ができる機能を搭載したツールを使用することで効率的かつ効果的な調査が期待できます。
エンゲージメントサーベイツールを詳しく知りたい方は、エンゲージメントサーベイツールおすすめ比較記事で詳しく紹介しています。匿名・実名回答の可否を一覧表にまとめています。
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エンゲージメントサーベイの匿名・実名のメリット
エンゲージメントサーベイとは、従業員のエンゲージメントを測定するための調査です。エンゲージメントサーベイを実施するときに重要な要素のひとつが、匿名・実名いずれで調査を行うかです。まずは匿名・実名のそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
匿名のメリット
匿名のメリットは、次のことが挙げられます。
- 従業員が安心してアンケートに協力できる
- 本音を引き出しやすい
従業員エンゲージメントの実態を正確に把握するには、従業員の本音を引き出すことが重要です。
しかし、従業員は「マイナスの回答をすると、人事評価や待遇に間接的に影響するのではないか」といった不安を抱えることも少なくありません。
アンケート項目の中には、現状の待遇や人間関係といったセンシティブな情報に関する質問も含まれます。従業員からすると、そうした質問に対して素直に回答することはどうしても抵抗感を覚えがちです。
従業員に本音を出してもらったほうが組織の抱える課題を正確に把握しやすくなりますし、課題に対する対策の精度も向上します。そのため、個別の従業員のコンディションやエンゲージメントについての施策を実施しない、組織全体の様子が知りたい場合は匿名でエンゲージメントサーベイを実施するとよいでしょう。
実名のメリット
個別の従業員のエンゲージメントやコンディションが知りたい場合は、実名でのサーベイが有効です。実名で調査することによって、誰がどのように感じているのかを明確にできます。
回答者を明確にすれば、調査結果をもとに個別のメンバーをピンポイントでフォローしたり、具体的な施策をイメージしやすかったりするメリットを享受できます。
一定以上本音を引き出せる環境づくりができている前提ですが、従業員を個別にきめ細かくサポートしたい場合は、匿名よりも実名でのエンゲージメントサーベイが有効です。
また本音を引き出す環境づくりができているのであれば、実名でアンケートをしたほうが組織改善の具体的な課題や対策が見えやすくなります。人物情報と組み合わせて分析することで、特定の部署・役職・経歴の従業員に特有のエンゲージメントの傾向も分析できるので、より対策を細かく設計できるからです。
エンゲージメントサーベイの匿名・実名のデメリット
エンゲージメントサーベイを匿名・実名にすることには一定のメリットも存在しますが、もちろんデメリットも存在します。エンゲージメントサーベイを匿名・実名化することのデメリットについて紹介します。
匿名のデメリット
匿名にすることのデメリットは「従業員のアンケート回答状況を把握できない」と「きめ細やかな対策ができなくなること」です。
匿名でアンケートをするのであれば、誰がアンケートに回答して誰が回答していない、といったことがわからない可能性があります。そして、アンケートに回答しなくてもバレないのであれば、回答しないといった従業員が存在することも想定できます。
アンケートに回答しない、追求されないため適当に回答する従業員が多くなれば、いくら匿名で意見について述べやすい環境を作ったとしても回答の精度は落ちます。そして回答の精度が低いと、立案する対策の精度も低くなります。
きめ細やかな対策ができなくなることに関しては実名のメリットであげたことの裏返しです。匿名にすると誰が何を回答したのかが明確にならないので、エンゲージメントの傾向について詳細を分析しにくくなる傾向にあります。
実名のデメリット
実名のデメリットは、従業員から正直な回答が得られない可能性があることで、匿名のメリットで述べたことの裏返しです。
エンゲージメントサーベイには、待遇や職場の人間関係を問うセンシティブな項目もあります。従業員からすると、「正直に回答することが会社や部署を批判していると捉えられかねない」と不安を抱いてしまいます。
そのため正直に答えるのに躊躇して、問題を感じていたとしても当たり障りのない回答をしてしまうかもしれません。繰り返しになりますが
、本音がサーベイに反映されないと調査結果は不確かなものになり、改善策の精度も低下します。
実名であっても心理的安全性を担保できればこのようなデメリットを回避できる可能性があります。ただし、実名回答のデメリットが発生するケースは少なくなく、実際にどの程度当たり障りのない回答をしているかは検証困難です。
エンゲージメントサーベイを実施する際のポイント
匿名・実名それぞれのメリット・デメリットを踏まえて、エンゲージメントサーベイを実施する際のポイントを説明します。
匿名で実施するポイント
匿名でエンゲージメントサーベイを実施する場合のポイントは、どの程度の匿名性を保護するのか、どの程度の粒度で改善施策を展開するのかを決定することです。
すべてを匿名調査にすると、特定の部署・チームに特化した現状分析は困難です。そのため、特定の部署やチームを対象にした組織改善を図れません。一方で完全匿名でなくても部署・チーム単位まで特定できていれば、部署・チーム特有のエンゲージメントに対する課題を発見しやすくなります。
匿名性の保護の程度は、分析対象の範囲や組織改善の対象の細かさにもつながるので、サーベイの目的に応じて匿名範囲を調整したほうが良いでしょう。
また、匿名だからといって適当に回答したサンプルを調査結果に反映させると、正しい分析ができなくなる恐れもあるので、そうした回答はサンプルからはじく仕組みについても検討しましょう。
実名で実施するポイント
実名で実施する際のポイントは、いかに正直な情報を従業員から引き出すか、それをどのようにアンケートに反映させるのかです。エンゲージメントサーベイの性質上、現状に不満を抱えている従業員ほど、正直に回答することで職場での立場が悪くなるのではないかと疑心暗鬼になります。
実名で調査する以上、この状況は発生しかねないので、従業員の不安な気持ちを和らげる仕組みづくりが必要です。
たとえば、サーベイ結果の使い道を明確に示したり、個人の人事評価や待遇には一切影響しない旨を徹底的に周知したりすることです。
他にも、調査結果がどのように職場環境の改善に活かされているかを示すことで、評価や待遇と関係ない施策のために実施していることをアピールできます。
また、サーベイの運営部門以外と回答を共有する場合、回答者の直属の上司や評価者といった利害が関係するメンバーには、回答者が特定できないように共有するようにしましょう。
匿名でできるエンゲージメントサーベイツール5選
匿名でエンゲージメントサーベイを実施するのであれば、エンゲージメントサーベイツールの導入がおすすめです。匿名でできるツールでは、なるべく正直な回答が得られやすいようにアンケートや仕組みに工夫を施していることも多くあります。
匿名でエンゲージメントサーベイを実施する際のおすすめツールを5つ紹介します。
- サーベイの目的に応じて匿名・実名の使いわけができる
- 3分で回答できるエンゲージメントサーベイを搭載
- AIを活用しての個人フォロー、チーム改善が可能
Wevoxは、匿名・実名の両パターンの調査で活用できるエンゲージメントサーベイツールです。簡単にエンゲージメントを測定できるアンケートが搭載されているのはもちろん、各社の要望に合わせて柔軟に設計できるカスタムサーベイ機能も搭載しています。組織、個人の両方の単位での結果分析が可能で、分析に応じた施策の検討、実施もAIがフォローしてくれます。ビジネスチャットやメールなどの普段のコミュニケーションツールと連携してサーベイに回答できるので、従業員にとっても手間がかかりません。
バヅクリエンゲージメント - バヅクリ株式会社
- サーベイから対策の実施までを一気通貫でフォロー
- 60秒で回答できる現場に負担をかけないサーベイシステム
- 部署、役職、年齢などの各種属性で分析可能
バヅクリエンゲージメントは、サーベイから発見した課題に対する対応まで一気通貫で支援してくれるサービスです。サーベイは匿名式かつシンプルで、60秒程度で回答できるように設問が工夫されているので、現場に過度な負担は与えません。またサーベイの結果と発見した課題に応じて、200種類以上のワークショップが用意されているので、組織改善対策も立てやすいです。人事担当者に負担をかけない改善施策が簡単にできるため、人事部の生産性向上にもつながります。
- サーベイごとに匿名、実名の選択が可能
- 離職予兆、期待・実感のギャップの分析ができる
- テキストマイニング機能で自由記述部分も分析対象
HRBrainは、エンゲージメントサーベイを搭載したタレントマネジメントシステムです。カスタマイズ性の高いサーベイを実施できるのが特徴で、オリジナル設問の設定や配信対象・スケジュールのカスタマイズが可能です。目的や用途に合わせて匿名か実名なのかの設定も柔軟に変更できます。パルス・センサス両方のサーベイに対応できて、人的資本の情報開示のルールに則った情報公開も可能です。自社のデータだけではなく他社データとの比較も可能なので、客観的なデータに基づいて自社の立ち位置を明確にできます。
- サーベイごとに匿名、実名の設定を変更できる
- 3つの質問に回答してもらうだけでエンゲージメントの状態をリアルタイムで計測可能
- 離職率の改善や、オンボーディングの成功などといった用途で活用できる
Geppoは、定着率の改善や新卒入社社員のオンボーディング施策、テレワークの際のストレスマネジメントなど、さまざまな用途で活用できるエンゲージメントサーベイツールです。3つの質問に回答するだけでエンゲージメントが測定できるのでパルスサーベイにも活用できます。サーベイに応じて匿名・実名を選択できるため、サーベイの目的に応じた使い分けが可能です。数十名程度の規模から数万名規模の企業まで幅広い企業に対しての導入実績があります。エンゲージメント管理だけでなく退職・休職の要因分析にも活用できるのが魅力のひとつです。
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