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CMSを比較!世界シェアから見るおすすめツール紹介・導入前に検討すべきこと

最終更新日:(記事の情報は現在から305日前のものです)
ブラウザによるWebサイト管理・コンテンツ更新を実現するCMS(コンテンツ管理システム)が、オウンドメディアを立ち上げたい多くの企業から注目されています。CMSの世界や日本のシェアから主要製品の比較を行うとともに、導入検討のポイントを解説します。

CMSとは

CMSは、Webサイトのコンテンツを構成するテキスト・画像・デザイン等を一元的に管理できるシステムのことです。

従来のWebサイトではHTML・CSSの知識が必要になるため更新・配信が簡単ではなく、つい更新が滞りがちでした。しかしCMSを使えば専門知識なしでも気軽に更新ができるため、タイムリーなメッセージを配信できるようになりつつあります。

CMSが注目される背景

CMSは2010年頃から徐々に活用が増え始め、現在では数多くの企業Webサイト構築・更新がCMSで行われています。なぜ企業Webサイト運営にこれほどCMSが注目されているのでしょうか。

One to One マーケティングの重要性

大きな理由のひとつに、One to Oneマーケティングが主要になった点が挙げられます。人口減少により市場が縮小、かつユーザーはインターネットやSNSなどから多様な情報を受け取るようになりました。そのため個々の顧客に対し効果的にマーケティングを行う必要が生じています。

CMSは、現代ユーザーがもっとも情報源として活用する「Webサイト」を充実させ、タイムリーに情報発信ができます。すなわち、現代にもっとも適したマーケティングツールのひとつです。

オウンドメディアの活用が一般的に

また、CMSが重要視されるようになったもう一つの理由としては、オウンドメディアが重視されるようになった点も挙げられるでしょう。

製品やサービスのアピールにとどまらず、関連した情報を幅広く発信することで、ユーザーをリード・見込み顧客として獲得していく役割を果たすのが「オウンドメディア」です。

しかし上述したように、従来のHTML・CSSによるWebサイト更新の手法では、せっかく発信可能な情報があっても、都度、IT部門への更新依頼、または外注作業が発生するため公開が滞ってしまい、結果的に鮮度のないWebサイトとなりがちです。

これに対し、CMSでオウンドメディアを構築することによって、だれもが、ブラウザでテキスト編集を行う感覚でコンテンツ更新が可能となり、スピーディーでタイムリーな情報発信の実現が可能になるでしょう。

次の記事では、オウンドメディアについてより詳しく解説しています。

今さら聞けないオウンドメディアとは?メリット・事例・運用のポイント - マーケティング用語
今さら聞けないオウンドメディアとは?デジタルマーケティングの重要性が増すなか、企業にとってのオウンドメディアの存在...
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CRMの市場シェア

世界中で利用されるようになったCRMですが、市場シェアについて確認してみましょう。

CMS世界シェア

下図は、世界中で使用されているCMSのツールシェアを、パーセンテージで表したグラフであり、本来は85位まで公開されているものを、10位まで抜粋してあります。

出典:W3Techs Usage of content management systems for websites

これによると、全世界で運営されているWebサイトの49%がCMSツールによって構築されており、全体の29.4%、CMSツール全体では60%で「WordPress」が活用されているのがわかります。

Joomla!」と「Drupal」がそれに続く形です。しかし、いずれもCMSツール全体でのシェアは10%にも満たない状況であり、WordPressが圧倒的な人気を誇っているが読み取れます。

CMS日本シェア

これに対して、日本でのCMSツールシェアをパーセンテージで表したグラフが下図になりますが、こちらは3位までしか公開されていません。

出典:W3Techs Distribution of content management systems among websites that use Japanese

世界シェアとは異なり、Webサイト全体でCMSツールが活用されている割合は公開されていませんが、それでも84.5%で「WordPress」が使用されており、日本においての圧倒的な人気が伺えます。

興味深いのは、2位に「Adobe Dreamweaver」が食い込んでいることであり、IT部門がコンテンツの更新を行う日本企業の特徴が見えるようにも思えます。

また、3位の「makeshop」は、日本製のEコマースサイト構築ツールであり、世界シェアで見ても73位に食い込むなど、国内での支持の高さを推測できるでしょう。

オープンソースとパッケージ

こうしたCMSツールは、大きく次の2つに分けられます。

  • 無償公開されライセンス料金のかからないオープンソース
  • エンタープライズでの運用を念頭にライセンス料金のかかるパッケージ

しかし、Webサイトを公開するためには、サーバーにホスティングを行う必要があり、オープンソースといえどもすべてが無料で運用できるわけではありません。

世界シェアでTOP3を占めるCMSツールが、いずれもオープンソースである事実もまた興味深いといえるのではないでしょうか。

CRMの選び方

上記で説明した通り、CRMには膨大な種類があります。少し前のデータでも800以上のツールがあるとされており、そのなかで適切なツールを選ぶのは難しく感じるかもしれません。主に以下のようなポイントを確認しておくとよいでしょう。

導入目的を明確化しておく

どのような目的でCRMを導入したいのか、明確化しておきましょう。

CRMは簡単にコンテンツ管理ができる便利なシステムですが、より適したシステムにしていくためには、プラグイン・アドオンなどの拡張機能を追加していく必要があります。しかしそれでも十分でない場合、製作会社にカスタマイズしてもらうことになります。

導入目的が明確であれば、どのようなカスタマイズをしたいのか制作会社と相談がしやすくなり、コスト面の検討もしやすくなります。難しい場合は、他社のサイトを比較し、条件をリストアップしていくとよいでしょう。

クラウド型かオンプレミス型か

クラウド型はインターネット経由でサーバーを利用したスタイルのCMSです。インターネットに接続できればすぐに利用でき、初期費用・月額費用がさほどかからないのがメリットといえます。その一方で柔軟なカスタマイズは難しいのがデメリットといえます。

一方でオンプレミス型はシステムを社内に設置するスタイルをとります。柔軟にカスタマイズできるのが大きなメリットですが、設置やメンテナンスに時間がかかるのがデメリットといえます。

サポートが充実しているか

サポートの充実度はCMSを導入するうえで、重要なポイントです。

新しいシステムを導入する以上、操作に疑問が生じたり、エラーの対処に手間取ることもあると思います。その際、気軽にサポートを受けられれば安心です。

サポート内容はベンダーによって異なるので、それぞれ確認しておくとよいでしょう。

操作感

HTMLやCSSの知識がなくてもWebサイトの管理ができるCMSですが、操作感によっては使いづらさを感じることもあります。無料トライアルやデモプランなどを活用し、操作感を確かめておくとよいでしょう。

世界シェアTOP3のCMS

CMSはさまざまな種類がありますが、主に3つのCMSが世界シェアを大きくしめています。その機能比較を簡単に行ってみましょう。

WordPress

WordPress
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BOXIL SaaSセクション | BOXIL SaaS AWARD 2023
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WordPressは、ブログ用のCMSとして圧倒的な世界シェアを誇り、その完成度の高さから愛用者の多いオープンソースCMSです。これがもたらすメリットとして、万単位にもおよぶプラグインが公開されており、これを追加することによって充実したマーケティング機能を搭載できます。

ソースコードが無償のほか、プラグインもほぼ無償のため、導入コストを押さえられるのもメリットであり、中堅規模のコーポレートサイトにも対応可能な堅牢性も併せ持っています。

Joomla!

Joomla!は、ハーバード大学やLinuxなどのWebサイト構築に使われている、オープンソースCMSです。WordPressよりは難しいものの、Drupalほどの専門知識を必要としない運用が可能であり、SNS作成、Eコマースサイト構築、ヘルプポータルサイトの構築にアドバンテージを持っています。

テーマや拡張機能のモジュールはやや少なめですが、必要にして十分のテンプレートが用意されており、Joomla!用の高品位なテーマを有償で提供しているサイトも存在しています。

Drupalナビ - デジタルサーカス株式会社

Drupalは、数十万ページにおよぶNASAのサイトをはじめ、世界中の企業の大規模サイトを支えるオープンソースCMSです。こちらもアドオンといわれる機能拡張を追加することにより、ECサイト運営やマーケティング機能を実装でき、その柔軟性と拡張性はパッケージ以上といわれるほどの評価を得ています。

オープンソース故に、大規模サイトの運営には開発力が必要になりますが、運用をサポートするベンダーも存在しており、注目のCMSといえるでしょう。

それぞれにインターフェースや扱いやすさ、特徴に違いがある3つのツールですが、オープンソースであるだけに、企業ニーズをすべて満たすには、カスタマイズやプラグイン・モジュールなどの追加も必要なります。

次に、それぞれの主要な項目を比較した表を作成してみました。

WordPress Joomla! Drupal
扱いやすさ 直感的な操作が可能 慣れるまでに少し時間が必要 サイト構築に時間が必要
テーマ 3,000以上 1,000以上 2,000以上
機能拡張 45,000以上 32,000以上 7,000以上
Eコマース機能
SEO ○(追加のチューニングが必要)
モバイル対応
フォーラム機能 ○(機能拡張の追加が必要) ○(機能拡張の追加が必要) ○(機能拡張の追加が必要)
コミュニティ機能 ○(カスタマイズが必要) ○(機能拡張の追加が必要)
サーバーOS Linux Linux / Windows / Mac OS X Linux / Windows
データベース MySQL 4.1以上 MySQL 3.23以上 MySQL 4.1 / 5.x以上
プログラミング言語 PHP 4.3以上 PHP 4.3.10以上 PHP 4.3.2以上

ECサイト向けCMS

簡単にWebサイトを構築できることで圧倒的な人気を誇っている WordPressですが、世界・日本シェアともに、個人によるサイト運営も含まれているため、企業のみに対象を絞った場合、また違った結果がでてくることも予想されます。

その意味においては、日本シェアのNo.3である「makeshop」をはじめとした、Eコマースで活用されているCMSツールを排除してしまうわけにはいかないでしょう。

makeshop - GMOメイクショップ株式会社

makeshop
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BOXIL SaaSセクション | BOXIL SaaS AWARD 2023
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makeshopは、導入実績11,000社以上、11年連続ASPカート型ネットショップ流通総額No.1のネットショップ構築ツールです。100種類以上のテンプレートデザインを利用し、商品ページやTOPページなどを構築可能です。

会員専用のログイン制御機能やポイント付与設定など、機能数業界No.1の機能を運用に合わせ利用できます。ショップ立ち上げから商材に合わせた運営、集客まで、電話やメール、質問掲示板などでサポートしてくれます。

makeshop公式サイトより(2023年3月閲覧)

ferret One CMS - 株式会社ベーシック

ferret One CMSは、BtoBのサイト運用に特化した国産CMSです。HTMLやコーディング不要でサイトを更新できるツールと、マーケティングに役立つ機能をセットで提供しています。

BtoBサイトに必要なページやページ構成のテンプレートをもとに、サイトを構築でき、Q&Aや電話番号付きCTAなどのパーツも搭載しています。マーケティング担当自身によるLPの量産のほか、ターゲット別やキーワード別テストも実施可能です。

AppGoose by Cloud CIRCUS - クラウドサーカス株式会社

Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)は、CMSとしての機能のほか、顧客を増やすためのさまざまな機能がそろっているサービスです。

専門知識がなくてもサイト制作や更新ができ、見たままの編集画面をサイトに反映します。用意されているテンプレートも豊富にあり、文章や写真を当てはめるだけでページが完成。ログ管理やSEO設定、アクセス解析などもでき、MAツールとも連携しながら、コンテンツマーケティングやメールマーケティングも実施し、見込み客と良好な関係を築きます。

A-BiSU - 株式会社ユニソンプラネット

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A-BiSU(エビス)は、AIを駆使したWebマーケティングをオールインワンで実現するECサイト向けCMSです。

AIがコンテンツ作成や顧客対応管理をサポート。既存サイトのHTML・CSSを一括で取り込めるためデザイン変更が要らず、「見たままの画面」上で直感的に編集できるようになります。さらに、決済などバックエンドを担う外部ECサービスと連携でき、ECサイト運営を続けながらコンテンツマーケティング施策の強化を実現します。

EC-CUBE

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EC-CUBEは、ECサイトで使用するコードをオープンソース化し、350を超えるプラグインなど、高い拡張性や自在な変更が可能なデザインなどを実現した、日本製CMSです。

大規模サイト用にコードを書き換えられるなど、オープンソースならではの利点を活かし、型に縛られないサイト設計が可能、システム担当者のエンジニアがいれば、ライセンス料金をかけずに自由なデザイン/機能を実現するサービスのため、企業独自のオリジナリティを表現するのに最適です。

Movable Type

Movable Typeは、国内5万サイト以上に導入されているCMSです。コンテンツを構造化して出し入れを容易にしており、再利用性にも優れています。

Data APIにより、柔軟なコンテンツ運用が可能。ウェブサイト・アプリ・デジタルサイネージなど、デバイスや出力形態にとらわれず利用できます。

※出典:Movable Type「Movable Type」(2022年7月26日閲覧)

Magento

Magentoは、世界中のECサイト構築に使用されているオープンソースのCMSであり、Eコマースに限定すれば、世界No.1のシェアを誇っています。(※CMSツール全体ではシェア4位)

特に越境ECではその強みを発揮しており、各国の商習慣にあわせた細かなパラメーター調整を柔軟に行えます。反面、最適化にそれなりの知識が必要とされ、日本国内でサポートが可能な制作会社が少ないことから、やや日本では知名度が低くなっているともいえます。

CMSはサイト規模と要件で決めよう

世界No.1のシェアを誇るWordPressでも、複雑なディレクトリ構造を強いられる際には、サーバーへの負荷が極端に大きくなる一面を持っており、逆にDrupalでは、直感的なサイト構築を行うことが難しいことから、サイトを立ち上げるまでの時間がかかりがちな一面を持っています。

こうしたCMSの特徴を把握しサイト構築をどのような規模で、どのように更新していくかを明確にし、それに最適なCMSを見極めていくことが重要だといえます。サーバー構築やSEOへのチューニングを含め、適切な制作会社の選定とパートナーシップが必要になってくるといえるでしょう。

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