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ライセンス管理はなぜ重要?IT資産の管理ポイント・効率化ツール紹介

最終更新日:(記事の情報は現在から1577日前のものです)
ライセンス管理でのPCソフトウェア使用許諾契約遵守は、企業コンプライアンスの徹底とリスク回避を実現する重要項目です。ライセンスの再割り当てなど、コスト削減効果も期待できるIT資産の管理ポイントとともに、おすすめのツール・サービスを紹介します。

なぜライセンス管理が重要なのか

スマートデバイスの進化やネットワーク環境の整備とともに、ソフトウェアのライセンス形態も多様化を続けています。

この傾向はPC環境でも同様であり、スマートデバイスの利用を含めた業務スタイルの変化にあわせ、多くの企業でソフトウェアライセンス管理の重要性が叫ばれています

それでは、なぜライセンス管理が重要なのでしょうか?ソフトウェアライセンス管理が重要な理由は、大きく「リスク管理」「コスト管理」に分類できます。

ライセンスに関連するリスク管理

ライセンスに関連するリスクで最も大きなものが「ライセンス監査リスク」でしょう。

主要なソフトウェアベンダーは、使用許諾契約にもとづいた利用がされているかを日常的に監査しているのです。

違法コピーなどが発覚した場合、莫大な違約金を請求されるだけでなく社会的な信用をも失ってしまうリスクがあるため、こういったリスクは排除する必要があります。

ライセンスに関連するコスト管理

ライセンス管理の徹底は、ソフトウェアライセンスの過不足状況や契約形態の把握にもつながります。余剰ライセンスを効率的に再割り当てし、ムダなソフトウェアの購入を抑えられるのです。

また、ボリュームライセンスへの契約形態見直しなど、計画的なIT戦略によってコスト削減効果だけでなく生産性の向上も期待できるでしょう。

ライセンス管理における課題

リスクヘッジ、コスト削減に効果的なライセンス管理の重要性は、多くの企業で認識が進んでいると思われます。

しかし、実際にはソフトウェアライセンスの管理は容易ではなく対策が進んでいないのが現状です。では、対策を困難にしているライセンス管理の課題とはなんでしょうか。

ライセンスに関する認識の甘さ

IT管理者がライセンス管理の重要性を認識していたとしても、従業員が充分認識しているとは限りません。違法コピーやフリーウェアがインストールされてしまい、そのことすら忘れられている場合もあるのです。

従業員を含めた企業全体で、「ライセンス=著作物」という認識を共有し、リスク排除のために正しい知識を持つことが大切だといえます。

膨大な数のソフトウェア

業務で使われるソフトウェアは、一般的にPC台数の1.5〜3倍程度だといわれています。

つまり、管理すべきPCの台数が多ければそれ以上の膨大なソフトウェアライセンスが存在し、一つひとつ正確に把握していくのは容易ではありません。

複雑化するライセンス形態

ソフトウェアライセンスといっても、購入型の永続ライセンスや月額料金を支払うサブスクリプション、プリインストールやアップグレード版など契約形態はさまざまです。

さらに近年では、複数デバイスで利用可能なセカンドライセンスや、数量に応じてディスカウントされるボリュームライセンスもあり、形態は複雑化する一方です。

これらをすべて把握して管理するには、ソフトウェアがどのようなライセンス形態なのかを見極める専門的な知識も必要とされるのです。

IT資産を効率的に管理するツール・サービス10選

ライセンス管理が抱える課題のうち、少なくともソフトウェアの数量・ライセンス形態の把握に関しては効率化が可能です。そのためのツールを、モバイルデバイス管理ツール、トータルコンサルティングサービスとともに厳選して紹介しましょう。

本記事で紹介するモバイルデバイス管理ツールIT資産管理ツールに関するさらなる詳細はこちらからご覧になれます。

【厳選】おすすめIT資産管理ツールをまとめてチェック!
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おすすめIT資産管理ツールの資料を厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。資料請求特典の比較表では、価格や細かい機能、連携サービスなど、代表的なIT資産管理ツールを含むサービスを徹底比較しています。ぜひIT資産管理ツールを比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。

SOTI MobiControl - SOTI Japan株式会社

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  • MDMを中心にしたオールインワンパッケージ
  • オプション料金なしで全機能を利用可能
  • モバイルデバイスの一元管理

SOTI MobiControlは、セキュリティ対策であるMDMを中心に、アプリ管理機能(MAM)コンテンツ管理機能(MCM)独自ブラウザやマルウェア対策をパッケージしたオールインワンシステムです。デバイスメーカーとの連携による豊富な機能、PCやプリンターにも対応するマルチプラットフォームも実現し、MDMに留まらない活用が可能です。

POLキッティングサービス - ペネトレイト・オブ・リミット株式会社

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  • 役職や業務内容に応じて、柔軟な個別設定が可能
  • 社内に作業場所は確保不要、届いた端末をすぐに利用できる
  • 3,000台規模の作業実績を持つ、信頼性の高いサービス

POLキッティングサービスは、安全性と利便性の高さが特徴のモバイル端末専用の設定代行サービスです。

キッティング作業は専用スペースで行なわれ、希望する設定が完了した状態で端末は納品されます。ベテランの作業員が設定を行うため、設定ミスが原因の情報漏えいをはじめとした、さまざまなリスクを最低限に抑えられます。

Freshservice - OrangeOne株式会社

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  • SaaS管理や問い合わせ対応などのノンコア業務をまとめて管理
  • IT資産からのアラートや問い合わせを自動でタスク化
  • 複数チャネルからの問い合わせを一元管理

Freshserviceは、ITIL準拠のITSMプロセス管理が可能なサービスデスクツールです。SaaSアカウントの契約や利用状況を可視化したり、未使用SaaSを自動検出したりできるほか、IT在庫管理にも対応しています。

メールやフォームなどからの社内問い合わせをまとめて管理でき、入退社に伴うパソコンやSaaSアカウントの手配依頼もサービスカタログから可能です。対応状況や優先度をチームで管理でき、タスクの抜け漏れ防止に役立ちます。

e-Survey+ - 株式会社ニッポンダイナミックシステムズ

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  • IT資産のライフサイクルを徹底サポート
  • ネットワークノード自動検出
  • 柔軟な権限設定

e-Survey+(イーサーベイプラス)は、社内のIT資産情報を自動収集し、簡単操作で各情報を一元管理できる、非常駐型のIT資産管理システムです。

エージェントプログラムを管理者PCのみにインストールするため、クライアントPCにソフトウェアを常駐させずに、ハードウェア・ソフトウェアのインベントリデータを管理サーバーに収集、オフライン端末からのデータ収集にも対応します。ライセンス契約ごとの使用状況を可視化することで、IT管理者の負担を軽減できます。

MCore - 住友電工情報システム株式会社

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  • IT資産からセキュリティまでオールインワン
  • 1サーバーで10万台のPCに対応
  • 超高速検索エンジン

MCoreは、IT資産管理からセキュリティ対策、検疫までを集約したオールインワンシステムです。
自社運用を前提に開発されたMCoreは、1サーバーで10万台のPCに対応可能なスケーラビリティを持ち、1億件のログを数秒で処理する超高速検索エンジンも備えます。台帳機能も備えたインベントリツールでもあり、ネットワーク管理やPCリモートを行う運用管理ツールでもある統合環境と、Web画面を利用した簡単操作が魅力です。

iTAssetEye - NTTテクノクロス株式会社

  • 複数のインベントリ収集ツールと連携可能
  • ITリスクを19種類のアラートで通知
  • AIを活用した台帳作成

iTAssetEyeは、内部統制と業務効率化を実現するIT資産管理ツールです。今まで管理担当者が行っていた未知のソフトウェア名の検索や管理を、AIがサポートするので管理担当者の負担を大幅に軽減します。また、台帳情報とインベントリ情報を突き合わせ、是正すべきIT資産リスクを管理者や利用者に通知する機能を搭載。「ライセンス超過利用」や「保守期限切れ」など、19種類のアラートで常に正しい状態でIT資産を管理し続けられます。

Assetment Neo - 株式会社アセットメント

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  • IT資産の現物管理で台帳を正確化
  • IT資産管理ソフトと連携し、遊休資産や不明資産を把握
  • バーコードやRFIDを活用した棚卸で作業負担を1/5に削減

Assetment Neoは、棚卸や現物管理に特化した資産管理ソフトです。
IT資産管理ツールはインベントリ収集機能はあるものの、ネットワークにつながっていない機器や、使われずにロッカーに眠っている機器の情報は取得できません。Assetment NeoはIT資産管理と連携し、収集したインベントリ情報と照らし合わせ、本来あるべき資産との差異をチェックし、遊休資産や紛失物などの不明資産を把握できます。現物管理の合理化も考慮されており、従来の1/5の負担で作業完了できます。

Windows10入替ソリューション - ヤマトシステム開発株式会社 ITオペレーティングカンパニー(PCLC)

  • IT資産のライフサイクルをトータルでサポート
  • 40年以上を誇る豊富な実績と安心感
  • 宅配便のノウハウを活かしたロジスティクス提案

IT資産運用最適化サービスは、企画・設計、導入、運用、撤去・更新にいたる、IT資産のライフサイクルをトータルでサポートするアウトソーシングサービスです。
機器の調達からキッティング、更新・廃棄に対応するのはもちろん、クラウドサービス「PCLC-Web」での資産管理、宅配便を活用したロジスティクス提案まで、40年以上を誇る豊富な実績と安心感で、個別の企業に最適なサービスを提供しています。

AssetView - 株式会社ハンモック

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  • 必要な機能やサービスを段階的に導入可
  • 直感的に操作できるインターフェース
  • 権限設定で分散管理

AssetViewは、インベントリ・台帳・運用管理などのIT資産管理ツールのほかにも、PC操作ログ管理、不正PC遮断などのセキュリティ対策、ウィルス対策ツールなどを豊富に用意し、必要な機能を段階的に導入できるシステムです。
クラウド/オンプレミス両対応であり、Webブラウザのようなわかりやすいインターフェースで、IT資産管理を簡単に行えます。それぞれの機能によって細かく権限を設定できるため、対応を分散して担当者の負荷を下げるのも可能です。

Ivanti - 株式会社ジャパンコンピューターサービス

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  • いかなる状況でも社内PCと同じ環境で端末を管理
  • 社外でもセキュアな環境で安心して端末が利用可能に
  • ソフトウェアやパッチの配信にかかる工数を大幅削減

Ivantiは、IT資産やセキュリティ管理の負担を最小限にするIT資産管理ツールです。散在する国内や海外拠点のIT資産情報を、総合的に管理できます。導入後はインターネットに接続してさえいれば、あらゆる端末環境で安心して利用可能です。独自の配信技術により、ソフトウェアやパッチの配布にかかる工数の大幅削減も実現します。


その他のIT資産管理ツールの紹介はこちらの記事をご覧ください。

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IT資産管理ツールの種類と用途

紹介したIT資産管理ツールはライセンス管理を劇的に効率化するものです。

しかし、ツールを効果的に活用するには機能を把握し、用途に応じて使い分けなければなりません。

以下からはIT資産管理ツールと呼ばれるものが、どのような種類に分類でき、どのような用途に使えるのかを解説します。

運用管理ツール

企業ネットワークに接続される、クライアントPCやサーバーの稼働状況を監視し、それらの運用全般を管理するタイプのツールが運用管理ツールです。

具体的には、インストールすべきソフトウェアをクライアントに配布する、リモートインストールするなどが中心となるものの、後述するインベントリツールとしての側面を持ち合わせる場合もあります。グローバル展開する大企業などで多く活用されるツールだといえるでしょう。

インベントリツール

インベントリツールとは、PCのハードウェア情報やネットワーク情報、インストールされているソフトウェアの情報を収集し、管理コンソールにその結果を表示させる機能を中心としたツールです。

異なるPCや、バージョンで異なるインベントリ情報をソフトウェア辞書で名寄せし、より正確なライセンス管理を実現するツールも登場しており、運用管理ツールのような機能を併せ持つものも少なくありません。

台帳ツール

インベントリ機能は情報収集時の結果がコンソールに表示されるため、クライアントの状況によっては結果が日によって動的に変化する可能性があります。これでは、正確に管理すべき基準がわからなくなってしまいます。

これを補完するのが台帳ツールです。台帳ツールは管理すべきライセンスの基準を台帳に記録し、インベントリとの差異が発生した場合に警告を行う仕組みになっています。

現在では、台帳とインベントリの機能を併せ持つツールも登場しています。効率的にライセンス管理を行うのであれば、インベントリツールと台帳ツールを組み合わせたシステムが理想的かもしれません。

ライセンス・IT資産の管理ポイント

IT資産管理ツールを導入してもライセンス管理に関する課題がすべて解決するわけではありません。ツールだけでは合理化できない部分を含め、ライセンス・IT資産の管理ポイントを解説してみましょう。

ソフトウェアの利用実態とライセンスの保有状況を把握

まずはIT資産管理ツールを活用し、どのようなソフトウェアがどのくらいインストールされているのか、利用実態を把握します。

同時に、企業で購入したソフトウェアライセンスがどのような保有状況にあるのかを把握しなければなりません。

購入の履歴やパッケージ、使用許諾契約書をまとめて整理するなど、地道な作業が必要となります。この時点で明らかに業務に適さないソフトウェアが見つかれば、削除しておく必要もあるでしょう。

ライセンスの適合状況を確認

利用実態とライセンスの保有状況が明らかになれば、これらを適切に紐付け、両者を適合させなければなりません。

セカンドライセンスや、サブスクリプションに関する判断は難しいものとなり、ある程度の専門知識が必要でしょう。リソースが社内にないのであればアウトソーシングするという手段も考えられます。

差分と割り当てを管理

利用実態とライセンス保有状況を適合させたあとは、その状態を維持していく必要があります。

台帳ツールを活用した差分を常に把握し、余剰ライセンスの再割り当てにツールを活用して配布を行うなど、ライセンスの取り扱いが曖昧にならないルール策定が必要となるでしょう。

もちろん、ライセンスの取り扱いに関する認識を統一するため、全従業員を対象とした研修を行うなどの対策も必要となります。

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ツールを活用したライセンス管理でリスク回避

プライベートでも、PCやスマートデバイスを自在に使いこなす層が増加したこともあり、業務をより効率化するソフトウェアや、ツールへの興味は高まっているといえるでしょう。

その反面、複雑化する一方のライセンス形態がその取り扱いを困難にし、著作権に関する認識の甘さも招いているといえるのではないでしょうか。

こうした状況のなかで、さまざまなリスクを回避し、効果的なIT戦略を現実のものとするためにも、ライセンス管理は欠かせません。

もちろん、正確なライセンス管理を実現するには、さまざまな困難がつきまとい、ツールを導入したからすべて解決というわけにはいきません。しかし、目標達成のためにツールの活用が欠かせないのも事実です。

重要なことは、自社の目的を達成するツールを見極めて選定し、ツールで補えない部分への人的リソース投入を惜しまないことではないでしょうか。

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