SFAとは?意味やCRMとの違いを図解 - 営業活動を効率化するシステム選びのポイント
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- SFA(営業支援システム)とは
- SFAの基本機能
- 予実管理機能
- 案件管理・案件管理機能
- 営業プロセス管理機能
- 商談フロー管理・行動管理
- 営業日報作成
- 顧客管理・名刺管理機能
- SFAを導入するメリット
- プロセスの見える化によって営業効率が上がる
- 営業ノウハウの属人化を回避できる
- ナレッジ共有で教育や引き継ぎがスムーズになる
- 顧客ニーズにフィットした提案ができる
- SFAのデメリット
- 初期費用や月額費用などのコストがかかる
- 営業担当者の入力負担が大きくなる
- SFAの活用方法
- データに基づいた目標設定で、着実に売上を積み上げる
- モバイル利用によって顧客や社内との円滑なコミュニケーションを実現
- 外部システム連携によるマーケティングの強化
- CRMとは
- CRMの主要機能
- SFAとCRMの比較
- SFAとCRMの共通点
- SFAとCRMの違い
- SFA・CRMとMAの違い
- SFAの導入に失敗してしまう理由
- 導入目的が曖昧になっている
- システムが使いにくく現場に浸透しない
- そもそも営業フローを確立できていない
- データを分析、活用できていない
- 失敗しないSFAシステムの選び方
- 現場の営業担当にとって使いやすいか
- ベンダーのサポート体制や実績は十分か
- 本当に費用対効果があるか
- 他システムとの連携性はどうか
- SFA導入後に意識すべきポイント
- 現場の営業担当に入力を徹底してもらう
- KPIを設定、管理する
- 成果について振り返る場を用意する
- おすすめSFAツール
- SFAで営業効率を高めて組織力を底上げしよう
- BOXILとは
SFA(営業支援システム)とは
SFAとは、Sales Force Automationの略であり、営業支援システムのことです。SFAを活用することで、商談履歴や進行中の案件が一元管理されるため、営業担当者一人ひとりの活動を可視化でき、組織的な営業活動を実現します。
CRMは顧客情報管理に有用なツールですが、「顧客情報をどのように活用するか?」は営業担当によって考え方に差があり、ノウハウも属人化しがちです。こうした“ブラックボックス”である要素を可視化し、ノウハウを共有できるツールとして、SFAは注目を集めています。
本記事の内容は、YouTubeのBOXIL CHANNELでも要点をまとめて解説しているので、あわせてご覧ください。
SFAの基本機能
SFAの基本機能には、システムによって名称が違ったり多少機能の差はあったりするものの、次のような機能を備えていることが多いです。また、基本的にはモバイル対応しているためスマートフォンやタブレット、アプリなどから外出先でもアクセスできます。
- 予実管理機能
- 案件管理機能
- 営業プロセス管理機能
- 商談フロー管理・行動管理機能
- 営業日報作成・レポート管理機能
- 顧客管理・名刺管理機能
これらの機能によって、「顧客情報の貯蓄・分析による売上と商談成功率の向上」「ナレッジ共有による営業の効率化と教育コストの削減」が可能です。また、「営業進捗、目標の可視化による、組織の強化と営業活動全体の効率化」につながります。
予実管理機能
予実管理とは、予算と実績を比較して経営改善に役立てる管理手法のことです。営業活動を進めるうえで目的や目標の設定は重要ですが、SFAなら今月の目標まであとどのくらいの数字感で、どのようなペースで営業を進めていけばいいかもすぐに把握できます。
売上データをグラフで自動作成してくれる機能もあり、進捗報告の際にも手間がかかりません。管理者は現状把握のためのデータ分析、グラフ作成に時間を取られることがなくなるため、コア業務やクイリティブ業務に時間を割けます。
予実管理機能があるSFAの例には、eセールスマネージャーRemixがあり、担当者が情報を入力するだけでグラフに反映されます。
案件管理・案件管理機能
案件管理機能とは、営業支援システムの基本となる営業案件を顧客情報と紐付けて管理するもので、「顧客管理機能」ともいえます。紐づけされる情報として次のものがあげられます。
- 会社情報(社名・所在地など)
- 担当者の連絡先(電話番号・名刺情報)
- 営業情報(契約がどのフェーズか、見込みはどのくらいあるのか)
既存顧客だけでなく、見込み顧客に関する情報も記録可能です。案件情報やフォロー状況を把握したり、先方の担当者情報やアポイントの日程なども一覧で確認・編集したりできます。現在進行している案件と顧客を一元管理できるため、重複対応や記入漏れも防止可能です。
営業プロセス管理機能
営業プロセスやToDoのスケジュールを管理できる機能です。それぞれの営業担当が独自で営業管理をしていると、ダブルブッキングやスケジュールの不整合が発生する可能性があります。SFAでは案件や顧客情報を集約的に管理できるため、営業プロセスも一目で把握可能です。
ToDoアラート機能が備わっているシステムもあるので、うっかり訪問を忘れてしまったり、メールを送り忘れてしまったりするリスクも防げます。カレンダー機能との連携によって、営業のスケジュール管理をサポートしてくれるSFAシステムも存在します。
商談フロー管理・行動管理
商談フロー管理とは、訪問回数や受注率などの行動を記録することで、案件の進捗状況とプロセスを把握できる機能です。
案件管理と同じように各案件がどのフェーズにあるのかを確認すると同時に、成果の出ている営業担当の行動パターンを共有することにより、部署全体のパフォーマンス向上に役立てられます。
訪問回数や受注率といった指標を定量的に把握して、何が成果につながっているのかを分析できれば、根拠ある施策を立案可能です。
営業日報作成
SFAシステムの多くには「営業日報」の作成にも対応しています。スマートフォンから簡単に日報を作成できるシステムもあり、現場の営業担当が抱えがちな「入力作業が面倒」といった理的なハードルを下げられます。帰社してパソコンで日報作成・提出といった必要もなくなるので直行直帰も可能です。
営業日報は営業活動の基礎となるデータです。それでも、ビジネスパーソンにとって営業日報の作成を苦痛と感じる人は少なくありません。所定のフォーマットに沿って重要な情報がリアルタイムに集まるので、管理者もスムーズに営業活動を把握できます。
紙の日報と異なり、システム内で必要な情報を検索できる機能があるのもSFAシステムのメリットです。何かトラブルが起きたときに、顧客名や日時などで検索して、どのようなことがあったのか即座にチェックできます。
顧客管理・名刺管理機能
営業担当者にとって名刺は重要な情報ですが、SFAによっては名刺情報を記録できるシステムも存在します。名刺情報の共有によって、担当者ごとにひとつの会社、一人の担当者を管理するのでなく、営業部門全体でひとつの会社、一人の担当者を管理可能です。同じくシステム上に記録されている商談の情報を見れば、営業担当の引き継ぎもスムーズになります。
SFAを導入するメリット
SFAには次のようなメリットがあります。
- プロセスの見える化によって営業効率が上がる
- 営業ノウハウの属人化を回避できる
- ナレッジ共有で教育や引き継ぎがスムーズになる
- 顧客ニーズにフィットした提案ができる
プロセスの見える化によって営業効率が上がる
SFAでは、既存顧客や見込み客のリストや担当者によるアプローチ履歴、商談の内容、受注率など、営業活動の一元管理が可能です。システムによって営業プロセスが見える化されることで、営業担当者は無駄なく動けるため、営業効率が飛躍的に高まります。何か問題が起こった際の上司への共有もスムーズに行えるため的確な判断が可能に。問題解決のスピードも早まります。
営業ノウハウの属人化を回避できる
営業部門では、担当者によって知識やノウハウが異なるといった「属人化」が起こりやすいです。属人化が進むと、豊富なノウハウをもった営業担当が退職した場合、組織やチームにマイナスな影響を与えてしまいます。その点SFAでは、営業のプロセスやノウハウなどを全社で共有可能です。担当者による対応のムラが減ることで業務が平準化され、全体の底上げがされます。
ナレッジ共有で教育や引き継ぎがスムーズになる
SFAでは商談内容や受注率、顧客の傾向といった情報も「ナレッジ」として蓄積可能です。成約を獲得するためのノウハウはもちろん、失敗したデータも蓄積されるため教育に役立ちます。ナレッジを分析すれば各営業担当の強みや弱みも見えてくるため、一人ひとりに合った教育が可能です。上司や優秀な営業担当が退職した場合でも、ナレッジがあることでスムーズに引き継げます。
顧客ニーズにフィットした提案ができる
SFAでは、あらゆる営業データを一元管理できます。商談内容や顧客の傾向、訪問回数、受注率といったデータを用いれば、顧客ニーズの深掘りが可能です。顧客ニーズを掴むことで、最適なタイミングで、最適なアプローチが可能となります。結果、成約率の向上につながります。
SFAのデメリット
SFAの導入にはメリットが多い一方で、デメリットもあります。とくに次の2つには留意しましょう。
- 初期費用や月額費用などのコストがかかる
- 営業担当者の入力負担が大きくなる
初期費用や月額費用などのコストがかかる
SFAを導入する際は、初期費用や月額費用といったコストがかかります。システムによって金額が異なるのはもちろん、クラウド型かオンプレミス型かの導入形態や利用プランなどによって費用は変動します。
たとえば、クラウド型SFAの場合、「1ユーザーあたり月額〇〇円」といった、月額のサブスクリプションであることが多いです。月額制を基本とし、「ユーザーが10人増えるごとに〇〇円追加」といった従量課金がされるケースもあります。
一方でオンプレミス型の場合、「ライセンス購入することで月額費用なしで利用可能」といった買い切り型のケースが多いです。クラウド型と比べて初期費用は高いですが、後々のランニングコストを抑えられるメリットがあります。
営業担当者の入力負担が大きくなる
SFAは、あらゆる営業プロセスや営業ノウハウを集約してくれる便利なシステムといえます。しかし、適切に管理するためには、「入力作業」が不可欠です。商談内容や顧客の傾向といったリアルな情報は、現場の営業担当しか知り得ません。したがってSFAへの入力作業は現場の営業担当が行う必要があり、それが負担となる可能性があります。
1日に何度もアポイントや訪問を行う営業担当にとって、入力作業は大きな負担です。入力負担を減らすためには、現場の担当者にとって使いやすいシステムを選ぶ必要があります。
SFAの活用方法
SFAの機能やメリット、デメリットをお伝えしましたが、どのようにシステムを使えばよいのでしょうか。例として、SFAの活用方法を紹介します。
データに基づいた目標設定で、着実に売上を積み上げる
SFAには、初回のアポイントから受注獲得までの一連の流れを管理できる「パイプライン管理」と呼ばれる機能が備わっています。パイプライン管理では、見込み客の商談化率や最終的な成約率、成約にいたるまでのリードタイムなどの可視化が可能です。
こうした機能によって客観的なデータに基づいて営業プロセスを振り返れるため、勘ではなく、実現可能な目標を立てられます。現状を把握したうえで、それに対する適切な行動を起こすことで、着実に売上を積み上げられます。
モバイル利用によって顧客や社内との円滑なコミュニケーションを実現
SFAの多くはモバイル対応しているため、現場の営業担当はスマートフォンで確認業務やコミュニケーションができます。たとえば、訪問前に顧客情報をチェックしたり、商談後すぐ上司に報告したりといった使い方ができます。外回り中に別の顧客から問い合わせが来た場合も、すぐにSFAで情報を確認し、その場でレスポンスが可能です。
クラウドベースのSFAであれば、対応内容がリアルタイムで反映され、ほかのメンバーもパソコンやスマートフォンですぐに確認できます。コミュニケーション円滑化によって業務効率化はもちろん、顧客満足度の向上にもつながります。
外部システム連携によるマーケティングの強化
SFAをCRM(顧客関係管理)やMA(マーケティングオートメーション)といった外部システムと連携させれば、さらなるマーケティング強化を図れます。たとえば、CRMで管理していた顧客との細かいコミュニケーション履歴をSFAに統合すれば、より角度の高いアプローチが可能です。
MAツールを用いれば、適切なタイミングで適切なマーケティング施策を自動で実行でき、さらなる業務効率化、マーケティング効果の向上が期待できます。基幹システム(ERP)とSFAを連携させれば、会計や人事、給与といった業務もシームレスに管理できます。
CRMとは
SFAと似たようなシステムに「CRM」があります。CRMとはCustomer Relationship Managementの略称で、顧客関係管理と訳されます。顧客との信頼関係構築や、顧客ロイヤルティの向上を目的としたシステムです。
CRMはアメリカで生まれた概念であり、顧客に対して「いかに製品やサービスを長く使ってもらうか」といった考えのもと、CRMシステムが用いられるようになりました。顧客との良好な関係を構築したり、商談やアポイントなどの取引実績がある部門を管理できたりします。
CRMの主要機能
CRMの代表的な機能として次のものがあげられます。
CRMの主要機能 | 概要 |
---|---|
顧客情報の管理 | マーケティング戦略に必要な顧客データを収集し、必要に応じた属性を付与、グループに分けて管理する。 |
マーケティング施策の実行 | メールのセグメント配信が代表例。Webサイトのコンテンツ管理やランディングページ作成、ECサイト構築、コールセンターシステムなどの機能をもつシステムもある。 |
顧客満足度を高めるための機能 | 顧客満足度アンケートのやイベント・セミナー管理、ヘルプサイトの構築、契約の記録や顧客とのやり取りのログ管理機能などがある。 |
CRMシステムについて詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
SFAとCRMの比較
SFAとCRMは混同しやすく、イメージだけでは共通点や違いがわかりにくいです。SFAとCRMの共通点や違いを図解でまとめたので、こちらをご覧ください。
SFAとCRMの共通点
SFAとCRMの共通点として次の2つがあげられます。
- データの管理・共有による効率化
- 貯蓄したデータ分析によるマーケティング戦略
SFAは「案件管理」と「営業効率化」に特化しているのが特徴です。案件管理では、商談の進捗を管理できたり、営業の目標達成率を確認できたりします。集めた情報から、今後どのくらいの売上を見込めるかといった予測も可能です。
一方のCRMは、「顧客データの管理」「顧客をサポートする機能」などに特化しています。顧客のデータ管理では、顧客の属性や行動履歴の管理・分析が可能です。顧客をサポートする機能ではアンケートやセミナー・イベント開催などをサポートしてくれます。
どちらのツールも、データ管理・共通による業務効率化に加え、マーケティングについても優れた機能を搭載。マーケティングや営業、サポート部隊など幅広い範囲で活用するCRMに対し、SFAは営業部隊の業務効率化に特化しており、案件管理機能が充実しています。
SFAとCRMの違い
SFAの目的は営業業務の支援です。一方のCRMは顧客情報の一元管理により、カスタマーエクスペリエンス(CX)向上を目指す違いがあります。
SFAは次のような社内の営業管理を目的とした機能が充実しています。具体的には、営業プロセス管理や商談フロー管理などです。
- 営業部の組織強化
- 管理の効率化
- 売上・成約率向上
一方、CRMには外部の顧客管理を目的にした機能が充実しており、優良顧客になるよう育成するための、メール配信やセミナー・イベント管理といった機能が搭載されています。
- 顧客目線のマーケティング戦略
- 顧客満足度の向上
SFAは営業活動全体の業務効率化、CRMは顧客対応のクオリティをあげるためのものと考え、うまく活用できるかがカギとなるでしょう。それぞれの目的と特徴を理解することで、より効率的にシステムを活用できます。
SFA・CRMとMAの違い
MAは、マーケティング活動の自動化や効率化を支援するツールです。見込み客の育成や、興味・関心、行動を可視化・追跡できる機能が搭載されており、見込み客に適したアプローチが可能です。
SFAやCRMにもMAと近い機能があります。ただし、SFAは営業活動の支援・CRMは顧客と関係構築・MAはマーケティング活動の効率化と、利用する目的が異なります。
MAは、SFAと連携することで、より大きな効果を得られるのが特徴です。MAで確度の高いリードを選別し営業へ引き継げるため、さらなる営業活動の効率化が可能になります。
SFAの導入に失敗してしまう理由
SFAは、活用しだいで営業部門の作業効率を高め、企業の売上アップをもたらしてくれます。しかし導入後うまく定着せず、失敗に終わる企業も少なくありません。なぜSFAの導入に失敗してしまうのか、その理由として次の4つがあげられます。
- 導入目的が曖昧になっている
- システムが使いにくく現場に浸透しない
- そもそも営業フローを確立できていない
- データを分析、活用できていない
導入目的が曖昧になっている
SFAは「導入すれば結果が出る」といった魔法のツールではありません。導入目的が曖昧になっていれば、目的に対して成果か出ているのかの判断ができず、失敗に終わってしまいます。
企業によってSFA導入の目的はさまざまです。「営業部門の人件費増加に対して売上が伸びていないので、新人に対する教育が必要」「営業担当や部署によってノウハウが異なるので平準化させたい」など、企業によって目的は異なります。まずは「何のためにSFAを導入するのか」の目的を定めることが大切です。
システムが使いにくく現場に浸透しない
SFAを導入したものの、「使いにくい」といった理由で現場に浸透しないケースもあります。使いにくい理由として、目的のページにたどり着くまでの導線が複雑である、管理画面が見にくいといった原因があるでしょう。
システムは簡単に使えるはずなのに従業員が面倒くさがって使わない、といったケースも考えられます。その場合はSFAの意義を説明したり、研修を実施したりと教育が必要です。現場に浸透しない原因を突き止め、適切な対策を講じましょう。
そもそも営業フローを確立できていない
SFA自体もシンプルな設計で、導入の意義もしっかりと伝わっているにもかかわらず、現場に浸透しないケースがあります。この場合、「そもそも営業フローを整理できていない」といった可能性があります。
架電によるアポイントや訪問、担当者の割り当て、アフターフォローなど営業のフローやルール曖昧なままSFAを導入しても効果は出ません。システム以前に営業部門の体制を整える必要があります。
データを分析、活用できていない
蓄積された営業データをもとに顧客にアプローチをし、売上アップにつなげられるのがSFAの醍醐味です。しかし、データが蓄積されているのに、うまく分析や活用ができていないことで効果が出ないケースもあります。
たしかにSFAはデータを可視化できて便利ですが、何を可視化することで何の目的を達成できるのかを理解していなければ、本来のパフォーマンスを発揮できません。何のためにデータを分析、活用するのか考えたうえでSFAを利用しましょう。
失敗しないSFAシステムの選び方
SFAを失敗なく導入する際には、「何をしたいか」を明確にしたうえで、自社に合ったシステムを選ぶことが大切です。SFAシステムを選ぶ際は次のポイントを意識しましょう。
- 現場の営業担当にとって使いやすいか
- ベンダーのサポート体制や実績は十分か
- 本当に費用対効果があるか
- 他システムとの連携性はどうか
現場の営業担当にとって使いやすいか
SFAは営業支援システムであり、ほとんどの情報を入力するのは現場の営業担当です。そのため現場にとって使いやすいシステムを選びましょう。チェックしておきたい項目は次のとおりです。
- 画面のレイアウトが見やすいか
- 入力項目が最小限に抑えられているか
- 外部ツールとのシームレスな連携ができるか
- スマートフォンやタブレットでも使えるか
営業の場合、外回り中にSFAシステムにログインして、情報を確認・更新することが多いと考えられます。そのため、スマートフォンでの使いやすさ、見やすさといったポイントはとくに重要です。
また、営業担当やスケジュールが詰まっていることが多く、限られた時間の中で情報を確認したり、必要に応じて上司に電話で報告したりしなければなりません。イレギュラーに対応しなければならない場面もあります。そういった場合にすぐ情報を確認するためにも、システムの読み込みスピードも重要です。
このような要素は、カタログスペックからでは確認できません。無料デモやお試しプランなどで、実際に営業にシステムを触ってもらって感想を加味したうえで、導入するシステムを選定するのがおすすめです。
ベンダーのサポート体制や実績は十分か
SFAは「導入した後」が重要です。とくにSFAを初めて導入する場合、システムの使い方がわからなかったり、正しく運用できているのか悩んだりするでしょう。そういった際に重要となるのが、ベンダーによるサポート体制です。たとえば次のようなサポート内容があげられます。
- チャットやメール、電話による相談窓口
- システム初期設定の支援や代行
- 機能や使い方に関するガイドラインやセミナーの開催
- 専任スタッフによる伴走型の運用支援
サポート内容だけでなく、ベンダーの実績も重要です。導入企業数をはじめ、自社と同業種の実績があるか、導入後どのような成果が出ているのかなどをチェックしましょう。
企業が営業に対して抱えていた課題とSFA導入後の効果について、次の記事で詳しく解説しています。問題意識から導入をしたケースも多ので貴重な先行事例としてご覧ください、
本当に費用対効果があるか
SFAにはクラウド型とオンプレミス型があり、システムによって料金形態は異なります。一般的には、機能が豊富でカスタマイズ性に優れたシステムの方が料金は高くなります。
しかし、必ずしも機能が多ければいい、カスタマイズ性に優れていればいい、とは限りません。優れたシステムを導入しても営業現場が使いこなせないケースも多く、実際は機能が少ない安価なシステムの方が合っていたといったことがしばしば発生します。
大切なのは機能と価格のバランスです。本当に費用対効果があるのかを確認したうえで、自社にとって使いやすい、バランスのよいシステムを探しましょう。
他システムとの連携性はどうか
外部システムとの連携性も、SFAを選ぶうえで重要なポイントです。とくにCRMやMAと連携できるか確認しましょう。SFAは「営業管理」に強いですが、営業管理に移る前の「見込み客の獲得」や、見込み客を獲得した後の「顧客に合ったアプローチ」をするためには、CRMやMAの方が向いています。
成約獲得後は、商品サービスの受発注や請求管理といった業務も発生するため、各業務に特化したシステムとの連携有無を確認しましょう。SFAによる「営業活動」どをベースに、それに付随する業務を外部システムでカバーできないか検討することが大切です。
SFA導入後に意識すべきポイント
SFAをスムーズに導入することは大切ですが、それ以上に「運用」が重要です。システム導入後に意識すべきポイントとして次の3つがあげられます。
- 現場の営業担当に入力を徹底してもらう
- KPIを設定、管理する
- 成果について振り返る場を用意する
現場の営業担当に入力を徹底してもらう
SFAを導入しても、現場の営業担当が営業状況を入力しなければ、システムに情報が蓄積されずに、結局「管理」ができなくなります。そのため、営業担当者が入力を怠らないようマニュアルを用意したり、研修を行ったりといったサポートが必要です。
ただし、マニュアルや研修環境を用意して「あとは自分で入力してね」といった従業員の主体性に委ねると定着しない場合があります。そのため、「必ず当日中に結果を入力する」といったルールを決めることも重要です。
KPIを設定、管理する
SFAでは営業に関する多くのデータを確認できますが、どのデータをKPIとして管理するかは管理者しだいです。KPIを設定しなければ、「できた」「きなかった」を語るだけの曖昧な結果に終わってしまいます。そのためKPIによる定量的な評価が必要不可欠です。
KPIの指標は、1週間当たりの訪問数や架電数、平均受注金額、成約率などさまざま。何をKPIとして管理して営業に意識してもらうか、どの指標をどの位伸ばす必要があるのかを考えて、KPIを設定しましょう。
成果について振り返る場を用意する
SFAを活用して営業のPDCAを回すためには、成果を振り返るフィードバックが必要になります。営業会議を開催して営業部門全体で振り返ったり、個別にミーティングを開いて反省会をしたりと方法はさまざまです。
SFAから得たデータを振り返って改善点を見つけ、次の目標を設定します。これを繰り返すことによって営業組織は徐々に強くなります。
SFAの導入に失敗する原因や対策については、次の記事で詳しく解説しいるので、導入前の参考にしてください。
おすすめSFAツール
次の記事ではボクシルがおすすめするクラウド型SFAシステムを紹介しています。
クラウドサービスは、初期費用を抑えて導入でき、人数変更へ柔軟に対応できるメリットがあります。テレワークでの案件管理には欠かせない要件です。
おすすめSFAツールの機能や特徴、料金がまとまった資料はこちらから無料でダウンロードできます。一括資料請求の特典として、代表的なサービスの比較表もダウンロードできるので、ぜひ比較検討する際に活用してください。
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SFAで営業効率を高めて組織力を底上げしよう
SFA(営業支援システム)を導入することで、属人化しがちな営業活動と案件の進捗を見える化し、営業組織を強化できます。ただし、システムを導入するだけでは定着しにくいので、現場担当者の入力を徹底したり、管理者によるKPIの設定・管理を行ったりといった工夫が必要です。正しく運用できれば業務が大幅に効率化され、組織力の底上げ、最終的には自社の売上や利益の向上につながります。
ボクシルでは、各種SFAシステムの口コミをランキング形式でまとめています。サービス選びに迷ったら、自社と同じ規模や業種からの評判もチェックするといいでしょう。
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